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『リトル・ジョー』

『リトル・ジョー』(原題:Little Joe)
監督:ジェシカ・ハウスナー
出演:エミリー・ビーチャム,ベン・ウィショー,ケリー・フォックス,キット・コナー,
   デヴィッド・ウィルモット,フェニックス・ブロサール,リンゼイ・ダンカン他
 
シネ・リーブル梅田にて4本ハシゴの1本目。
 
オーストリア/イギリス/ドイツ作品。
ジェシカ・ハウスナー監督はオーストリア出身ですが、本作は全編英語。
なんとも言えない不快さがつきまとうサイコスリラー。
 
バイオ企業で新種の植物開発に携わる女性研究者アリス。
夫アイヴァンとは離婚、息子ジョーをアリスが引き取って育てている。
 
アリスがリーダーを務める研究チームは「人を幸せにする香り」を放つ花の開発に成功。
その花に“リトル・ジョー”と名付け、近々開かれる展覧会で発表するつもり。
 
アリスはリトル・ジョーを1鉢だけこっそり持ち帰り、ジョーにプレゼントする。
アリスから言われたとおり、毎日花に話しかけて大切に育てていたジョー。
 
ところが、ある日を境にジョーの様子がおかしくなる。
見た目も声も話し方もジョーのままではあるのだが、
アリスの問いかけに反応がなかったり、急に父親と暮らしたいと言い出したり。
どうやらジョーはリトル・ジョーの花粉を吸い込んだ様子で……。
 
不気味です。
 
リトル・ジョーは不稔性。つまり、花は咲いても種子はできません。
悪名高きモンサントが農家に種子を採ることを禁じていますが、
アリスたちも同じことをしているわけですね。種子ができると儲からないから。
 
「人間が植物の交配を禁じるなんて」と異論を唱えていた同僚ベラは、
リトル・ジョーの花粉を吸うと脳に感染すると見抜いていた唯一の研究者。
種子ができないようにしてしまったせいで、
リトル・ジョーはなんとか子孫を残すべくこんな手段に出たのだと。
感染した人間は、リトル・ジョーのことしか考えられなくなってしまうのです。
 
先日読んだ山田悠介の『種のキモチ』は、蒔いた種子が人間の姿に育ち、
人間と交配して増殖しようとする気持ちの悪い作品でした。
それに比べるとグロさは控えめですが、同じことを言いたいのかも。
 
人間が遺伝子を操作して植物を作り、繁殖までもコントロールしようとすること。
勝手な人間に対する戒めであるように思います。

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『ダークナイト』

『ダークナイト』(原題:The Dark Knight)
監督:クリストファー・ノーラン
出演:クリスチャン・ベイル,ヒース・レジャー,アーロン・エッカート,ゲイリー・オールドマン,
   マイケル・ケイン,マギー・ギレンホール,モーガン・フリーマン,エリック・ロバーツ他
 
12年前の公開当時、超話題作だったのに、劇場で観ていないどころか、
DVDですら観ていないことに気づきました。
2008年を振り返ってみると、劇場で観ていたのはたぶん50本ほど。今の5分の1。
1年の映画の鑑賞本数としては今とあまり変わりませんが、
ほとんどをDVDで鑑賞していたのですよねぇ。
 
なぜ本作をそのDVDですら観ていないのかといえば、
クリスチャン・ベイルの顔があまり得意ではないということと(すんません)、
“バットマン”にほぼ思い入れがないうえに、上映時間152分。長すぎる。
鑑賞中も自由に動き回れる家で観るには集中力が保てない長さ。
シネコンで観るものがなくなるぐらい観まくっている今とちがって、
“アイアンマン”以外のスーパーヒーローはどうでもいい気がしていました。
 
そんなふうにあまりにも興味がなかったせいで、これを書く段になってから知りました。
“ダークナイト”の“ナイト”が「騎士」であることを。ずっと「暗い夜」やと思ってた。(>_<)
109シネマズ大阪エキスポシティにて、IMAXレーザーGT2D版を鑑賞。
 
ピエロのマスクをかぶった一団がゴッサムシティの銀行を襲う。
一団は仲間同士だったはずなのに、金を盗み出した後に裏切り合い、
結局残ったのはただひとり、それがジョーカー
 
バットマンの正体が億万長者で慈善家のブルースであると知っているのは、
彼の幼なじみの女性検事レイチェルとゴッサム市警の警部ジムだけ。
レイチェルの恋人で熱き検事のハービーは、ゴッサムから組織犯罪を一掃したい。
そのひたむきさに感銘を受けたブルースは、陰でハービーを支えると決める。
 
ゴッサムに巣食うマフィアにとっては、バットマンが鬱陶しい。
マフィアのボスたちが集う場に姿を現したジョーカーは、
巨額の報酬を条件にバットマンを殺してやると宣言するのだが……。
 
凄い役者だと思いつつも苦手意識のあったクリスチャン・ベイルですが、
これ、カッコイイなぁ。
それになんですか、この豪華キャスト。
出てくるオジサンたち皆シブイ。ジム役のゲイリー・オールドマン
ブルースの両腕となるマイケル・ケインモーガン・フリーマン
レイチェル役のマギー・ギレンホールは美人とは思わないけれど、なんか好き。
 
ジョーカー役のヒース・レジャーが本作の公開前に亡くなったことを思うと
今でも悲しくなります。こんな役に没頭したら、イカレても不思議じゃない。
そんなジョーカーよりも怖いのは、どんな人間でも復讐心に駆られれば、
道義心なんてどこへやら、すぐに怪物になってしまうということ。
 
エキスポシティの109シネマズのIMAXシアターはやっぱりド迫力。
たまに自分の真下に画面がある錯覚に陥る。
自分がどっちを向いているのかわからないような気分になりました。オススメ。

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『思い、思われ、ふり、ふられ』

『思い、思われ、ふり、ふられ』
監督:三木孝浩
出演:浜辺美波,北村匠海,福本莉子,赤楚衛二,上村海成,三船海斗,古川雄輝,戸田菜穂他
 
前述の『弱虫ペダル』とハシゴ。
同じくTOHOシネマズ伊丹にて、この日が封切りでした。
 
三木孝浩監督もやはり若手を起用した青春もの、特にラブストーリーがお得意。
毎度たいして代わり映えせんからもうええがなと思いつつ観てしまう。
いつまで経ってもキュンキュンするのは大事なことですよね(笑)。
 
原作は『別冊マーガレット』に連載されていた咲坂伊緒の少女漫画だそうで。
月刊漫画誌を読まなくなってから何十年も経ちますが、
こうして映画化された作品を観ると、私は「読んでいなくても別マ派」らしい。
 
同じマンションに住み同じ高校に通う朱里(浜辺美波)と由奈(福本莉子)は大の仲良し。
社交的な朱里に対して由奈は内向的と性格は真逆だが、
引っ越してきたばかりの朱里をたまたま由奈が助けたのがきっかけ。
 
ある日、マンションのエレベーターで見かけた男子のことが気になると、
由奈が朱里に打ち明ける。まるで自分の理想の王子様のようだったと。
放課後、朱里の部屋に遊びに行った由奈はびっくり、
玄関で自分を出迎えてくれたのがその王子様だったから。
 
彼は理央(北村匠海)。朱里の弟だと聞き、てっきり二卵性双生児かと思ったら、
親同士の再婚で姉弟になったのだという。
朱里と理央は中学時代の同級生で、理央が朱里に告白しようとした矢先、
親の再婚を知らされたため、理央は朱里にコクれないまま今に至ると。
理央からそんな事情を聞かされ、理央への自分の想いをひた隠しにする由奈。
 
一方、由奈の幼なじみである和臣(赤楚衛二)は、由奈を通じて朱里と知り合う。
常に家族に気を遣って生活している朱里は、
優しくて飾らない和臣といるときに自然と笑顔になれることに気づくのだが……。
 
驚きました。以下、ものすごいネタバレですので、
何も知らずにご覧になりたい方は読まないでください。
 
この流れだと、絶対朱里と理央がくっつくパターンでしょ。
予告編では理央が朱里にいきなりキスするシーンが流れていたし。
なのにこのふたりがくっつかないなんて。マジか!(笑)
 
想い合っているのにこんな事情で一緒になれないなんてのとも違うんです。
由奈から告白されて一旦はふった理央だけど、
すったもんだがあったのち、今度は由奈のことが気になって仕方なくなる。
朱里は朱里で和臣のことが好きになる。
そしてなんと最後はしっかり理央と由奈、朱里と和臣というカップルができあがるのです。
万事めでたしめでたし。
 
ダブル主演のふたりがくっつくほうが面白いのにと思ったけれど、
由奈も和臣もいい子いい奴のおかげで不満は無し。
最後はダブル主演どころかカルテット主演みたいになってます(笑)。
これは、無理のない恋愛よりも手近なところで好きになれる人をいうことなんでしょうか!?(^^;
 
劇中に登場する映画について。
理央と和臣が初めて挨拶を交わすエレベーターホールでの会話。
理央「何借りてきたの?」和臣「マッドマックス」理央「の?」
ふたり声を合わせて「怒りのデスロード!」。
和臣が朱里に薦める映画は『アバウト・タイム 愛おしい時間について』(2013)。
親にDVDをすべて棄てられた和臣に朱里が贈るのもこれです。
どちらも、私も大好きな作品。前者は劇場で観るに限りますけれども。
 
あと、私はやっぱりofficial髭男dismが大好きです♪

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『弱虫ペダル』

『弱虫ペダル』
監督:三木康一郎
出演:永瀬廉,伊藤健太郎,橋本環奈,坂東龍汰,栁俊太郎,菅原健,竜星涼,皆川猿時他
 
最新作ばっかり先にUPしたら、それより前に観たやつをUPするのがどんどん遅くなる〜。
でもせっかく公開初日に観たんだから、新しい間にUPしたいやん。
TOHOシネマズデーだった14日に封切り。その日の晩の回を観に行きました。
お盆のおかげで17時半頃の中環も国道171号線(通称イナイチ)もすいすい。
いつもなら上映開始時間キワキワのところ、余裕でTOHOシネマズ伊丹に到着。
 
原作は渡辺航の大人気コミックというけれど、当然読んだことはありません。
漫画にまで手を出したらエライことになる。
でも、かつて公開された劇場版アニメは観たことがあります。
そうそう、そのときはまだTOHOシネマズの1ヶ月フリーパスポートがあったから(泣)。
 
若い子を起用した青春ドラマがお得意の三木康一郎監督。
今回は“King&Prince”の永瀬廉を主演に抜擢。
映画初主演かと思ったら、『うちの執事が言うことには』(2019) でも主演を務めているのですね。
しかしこれだけ映画を観ているのに、なんでその執事なんたらは観なかったのか、私。
キンプリなんて知らんしと思って避けたのかもしれません。
 
千葉県にある総北高校の新入生・小野田坂道(永瀬廉)は筋金入りのオタク
内気な彼に友だちはひとりもおらず、アニメだけが心の友。
高校入学を機にアニメ研究部に入部して同じ趣味の友だちと語り合うことを夢見ていたのに、
部員がいなくて休部状態だと知って愕然。
がっくりしながらも長年の習慣で放課後に秋葉原へとママチャリを走らせる。
千葉から秋葉原までは往復約90km。おかげで自然と培われた自転車能力。
 
その能力に気づいたのが同じく新入生の今泉俊輔(伊藤健太郎)。
入部前から自転車部のエースになることを期待されている俊輔は、
勾配のきつい道路をママチャリで平然と駆け上る坂道に驚き、
自分が負けたらアニメ研に入部することを条件に勝負を挑む。
話に乗った坂道は俊輔に惜敗。俊輔から「自転車部で待っている」と言われ……。
 
原作も未読なら自転車競技のこともまったくわからないので、
この実写映画版を原作ファンはどう思っているのかとか、
また、自転車に詳しい人がこれを観てどう思うのかとか想像もできません。
ただ何も知らない私としては、ママチャリにしか乗ったことのない少年が
いきなりロードレーサーを渡されて乗りこなせるものだろうかとか、
これって「ない、ない」という話じゃなかろかと思ったりも。
そもそも「ケイデンス」という言葉は誰でも知っているものなのですか。
お恥ずかしながら私はこの言葉を本作で初めて知りました。
ケイデンスって自転車のペダル回転数のことなのか〜。
 
もうひとりの新入生・鳴子章吉役の坂東龍汰はまぁ高校生に見えるとして、
3年生のキャプテン・金城真護を竜星涼というのはちょっと無理がある。
同じく3年生の巻島裕介役、栁俊太郎もそう。
君ら、せいぜい大学生にしか見えんから。と思って実年齢を調べたら、
新入生役の3人は、永瀬廉が21歳で最年少、あとの2人は23歳。
竜星涼は27歳で栁俊太郎にいたっては29歳。ムリムリ(笑)。まぁええけど。
ちなみにマネージャー役の橋本環奈は21歳。いつまでできるかしらん、高校生役。
 
孤高のロードレースではなく、チーム競技としてのロードレースを知りました。
こんなふうにさまざまな役目を果たしてこその勝利だとは。
チャリってひとりで漕いでるものではないのですね。面白かったです。

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『シネマ歌舞伎 京鹿子娘二人道成寺』

『シネマ歌舞伎 京鹿子娘二人道成寺』
演出:坂東玉三郎
出演:坂東玉三郎,尾上菊之助他
 
最新作を次々と先にUPしたもんだから、
これは観てからすでに1カ月近く経っています。
ほかに観るものがなかった日、半年ぶりにシネマ歌舞伎
109シネマズ箕面にて。
 
『娘道成寺』というのは歌舞伎舞踊の大曲。
それをふたりで踊るのが『二人道成寺』なのだそうです。
 
恋人・安珍のことを想うあまり大蛇と化した清姫は、
紀州道成寺の釣鐘を焼いてしまう。
新しい釣鐘が奉納され、今から供養がおこなわれるところ。
そこへ白拍子花子が現れて、鐘を拝みたいと言う。
舞うのならば参列を許可するとのこと、花子は踊りはじめる。
けれども花子は実は清姫の怨霊。安珍を匿った釣鐘に恨みを残していて……。
 
これ、ちょっぴり予習をしてから行ったので、なんとかついて行けましたが、
予習なしで観たら睡魔に襲われたかもしれません。(^^;
これまで観たことのあるどのシネマ歌舞伎よりも台詞自体は少なく、
すべて舞と唄によって話が進められて行きますから、
唄の内容も耳の穴かっぽじって聴いてなあきません。
 
このタイプの歌舞伎は生で観るほうがずっと良さそう。
スクリーンで観てもじゅうぶん美しいですが、良さは伝わりにくい。
唄ってはる人の中に寝てる人とかおらんか探してしまった。
もちろん、そんな人はいてはりません。(^O^;

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