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『夏への扉 キミのいる未来へ』

『夏への扉 キミのいる未来へ』
監督:三木孝浩
出演:山﨑賢人,清原果耶,藤木直人,夏菜,眞島秀和,
   浜野謙太,田口トモロヲ,高梨臨,原田泰造他
 
109シネマズ箕面にて。
18:40の回だったから、終業後しばらく時間がある。
ドラッグストアクリーニング店に寄って余裕をかましていたら、
知らぬ間に時間が経っていてギリギリに。焦る焦る。
座席について眼鏡をかけようとしたら、ケースが空。えっ!?
 
自分の行動を思い返してみると、今日はまだサングラスしかかけてないやん。
サングラスはある。さっき、エレベーターの中で外してケースの中。
その後どうしたっけ。お手洗いに行ったときは眼鏡かけてたっけ。
お手洗いに戻って確かめたけど、ない。
 
うーん、ならば前日バンテリンドームで野球観戦をしたときに忘れたのか。
でも帰りに名古屋駅に行くまでは私、眼鏡かけてたよ。
大阪駅で改札を出るときに慣れない状況で失敗(笑)、
有人改札を通って新幹線の乗車券を出すときに眼鏡を外したのかしらん。
 
そんなわけで上映開始までには眼鏡が出て来ず、
仕方がないからサングラス(度付きで、暗くはならないやつ)をかけて鑑賞しました。
こんなことになるのも、老眼が進んでいるのに近眼用だけ使っているせい。
やっぱり遠近両用眼鏡をつくらなあかんと思いつつ。
 
不朽の名作と称されるロバート・A・ハインラインの『夏への扉』。
1957年にアメリカで、日本では翌年翻訳されて刊行されました。
いわゆるタイムトラベルもののジャンルを確立させたのがそれ。
 
そんな作品を日本で実写映画化というのがなんとも大胆です。
プロデューサーによれば40年以上映画化するのが夢だったそうで。
あきらめなければ夢は叶うというのはまさに本作のとおり。
 
ハインラインの原作では1970年と2000年を舞台にしていましたが
(当時の「現在」が過去ではなく未来なのが凄い)、
本作では1995年と2025年が舞台となっています。
 
1995年。
27歳の高倉宗一郎(山﨑賢人)は若くして優秀な科学者
亡き養父の会社を継ぎ、ロボット開発に没頭中。
宗一郎を慕う養父の娘・松下璃子(清原果耶)や愛猫のピートと共に
穏やかで充実した日々を送っていた。
 
ところがある日、養父の親族で共同経営者の松下和人(眞島秀和)に裏切られる。
和人は社員の白石鈴(夏菜)を宗一郎に近づかせ、
会社も研究成果もすべて宗一郎から取り上げる算段を整えていたのだ。
 
失意の宗一郎はさらに鈴によって冷凍睡眠のカプセルに閉じ込められる。
目覚めたのは30年後の2025年。
目の前にいるヒューマノイドのピート(藤木直人)がしばらく宗一郎の世話をするという。
 
何が起きたのかさっぱりわからない宗一郎はその場から逃走するが、
ひたすらついてくるピート。
やがて、1995年のあの日、璃子が謎の死を遂げたと知り、
この30年間に起きたことを調べはじめる宗一郎だったが……。
 
SF本は難しくて理解できず避けていますから、原作未読。
映画もわかりにくいのではと懸念していましたが、
三木監督がそんな難解な作品を撮るはずもありません(笑)。
めちゃくちゃわかりやすくて、今なら原作も読めそうです。
 
売れっ子の若手俳優を起用するのは三木監督お得意。
でも主要な登場人物がとても少ないおかげで、
難解なタイムトラベルの理解も高まった気がします。
なるほどなるほどの連続。
こんな著名な海外本を映画化するなんてと鼻で笑っていた私を許してください。
 
眞島秀和と夏菜は腹黒い悪人をわかりやすく演じ、それ以外はみんな温かい。
キーパーソンとなる役を演じる浜野謙太は、
これでIT企業の社長かよと思わなくもないですが(笑)、愛すべきキャラ。
予告編を観たときは悪役かと思っていた原田泰造もすごく良い。
その妻役の高梨臨も素敵な奥さんです。
藤木直人演じるピートには時折泣かされそうになりました。
 
しかし私はやっぱり老けメイクが苦手だなぁ。
30年後に見るも無残な容姿に変貌した夏菜はちょっと気の毒。
気の毒だけど超イヤな奴役だったからいい気味でした(笑)。
 
原作ファンがどう思うのかわからないけど、私は好きでした。
カップルで鑑賞するのにも向いています。

—–

『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』

『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』
監督:江口カン
出演:岡田准一,木村文乃,堤真一,平手友梨奈,安藤政信,黒瀬純,好井まさお,
   山本美月,佐藤二朗,井之脇海,安田顕,佐藤浩市他
109シネマズ箕面にて。
今年2月に公開予定だったところ、コロナ禍で延期に。
4カ月以上遅れてやっと公開になりました。
『ザ・ファブル』(2019)の続編で、監督は前作と同じ江口カン
どんな相手も6秒で殺すという噂の凄腕の殺し屋ファブル(岡田准一)。
彼の存在は都市伝説だと思われているが、実は今はボス(佐藤浩市)の指令により休業中。
佐藤という偽名を使い、同業者のヨウコ(木村文乃)と兄妹のふりをして生活している。
ファブルは、4年前に自分が殺した相手の車に同乗していた少女・ヒナコ(平手友梨奈)を見かける。
彼女はそのとき車から落下したことが原因で車椅子に乗る身。
そして彼女はNPO団体の代表を務める宇津帆(堤真一)のもとにいるらしい。
宇津帆は子どもたちの未来を守ることを標榜しているが、それは表向き。
実は過保護な親たちから金を巻き上げることが目的。
どういう事情でヒナコは奴のもとにいるのか。
かつて救えなかったヒナコを救うため、ファブルは行動に出るのだが……。
休業中は絶対に人を殺してはなりません。
もしそんなことをしたら、ファブルがボスに殺される。
ファブルを心配するヨウコは、「普通」の生活をしろとファブルに釘をさしますが、
ファブルは言います、「責任」こそ普通ということではないのかと。
ちょっとスベリ気味の感を否めないシーンや台詞が結構あります。
宮川大輔橋本マナミのテレビドラマなんて薄ら寒い(笑)。
でも、ウザイウザイと長年思っていた佐藤二朗がこのごろ可笑しいし、
佐藤二朗のほうが変わったわけではないから、私が変わったのでしょう。
宇津帆の手下・鈴木役で安藤政信が出ています。
最近あまり彼をがっつり見た記憶がなくて、
ものすごく知っている顔だけど誰だったっけと、
エンドロールを見るまで思い出せませんでした。
冷酷な殺し屋だけど真っ当な考えも持ち合わせる彼が終盤活躍を見せて楽しかった。
こんなゲス野郎を堤さんには演じてほしくなかったけれど、
ぴったりハマっていて嫌いになりそう(笑)。
たぶんロリコンネタが駄目なんですね、私。
エンドロールが終わるまで席を立っては駄目ですよ。
ボスを見逃しますから。
これもまだ続編を作れそうか!?

—–

『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』

『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』(原題:A Quiet Place: Part II)
監督:ジョン・クラシンスキー
出演:エミリー・ブラント,ミリセント・シモンズ,ノア・ジュープ,
   キリアン・マーフィ,ジャイモン・フンスー他
順調に毎日仕事帰りに1本ずつ観ています。
時短営業中でどこも21時には閉館するため、
1本しか観られないのは寂しいと思っていましたが、
2本観て帰宅すると日付が変わってしまうことも多いから、
1本にとどめておくほうが体に無理がなさそうです。
109シネマズ箕面にて。
批評家にも絶賛されたサスペンスホラー、『クワイエット・プレイス』 (2018)。
私はあまりに期待しすぎて、う~ん、まぁこんなもんかぁ、でした。
でも帰りに寄れるシネコンで上映しているのですから観ますよね、続編も。
目は見えないが音に反応する凶暴極まりないクリーチャー。
世界がこの謎のクリーチャーに支配されて四百数十日が経過。
エヴリンは生まれたばかりの赤ん坊を抱え、
聴覚障害のある娘リーガン、息子マーカスと共になんとか生き伸びている。
安住の地はどこかにないのか。
亡くなった夫リーが残した装置を手に、新たな避難場所を求めて歩き続けていると、
かつて家族ぐるみのつきあいだったエメットと再会。
エメットは妻子を失い、たったひとりで戦いながら生きていた。
エヴリンは助けてくれるようにエメットに頼むのだが……。
どうしてみんな普通に観ていられるの~。
期待していなかった分、前作より面白く感じました。
マーカスの行動が想定通り(笑)。
勇気あるリーガンに比べて、マーカスは相当のビビリ。
リーガンがエメットと安住の地を探しに出発し、
エヴリンがマーカスに赤ん坊を預けて物品の仕入れに出かけると、
不安で留守番をしていられない。
絶対に外に出てはいけないのに、早くママが帰ってこないかな~てな感じで、
表の様子を探りに出てしまう。
結果、大きな音を立ててしまってクリーチャーにバレるという。(^^;
リーガンのいる、音の聞こえない世界を表しているときは、無音になります。
これはとても緊張する。
聴覚障害のある人の世界はこんななのでしょうか。
監督であり、主演のエミリー・ブラントの実生活での夫でもあるジョン・クラシンスキーは、
序盤にちょっと姿を見せるだけ。
あとは頼りのエメットをキリアン・マーフィが好演。
この人、別にタイプじゃないはずなんですが、いい役者だなぁ。色気もあるし。
ジャイモン・フンスーがあっちゅうまに殺されるシーンは笑ってしまいました。
クリーチャーを一網打尽にする方法を思いつくリーガン。
それに手を貸すエメット。もうドキドキします。
キーとなるのはみんな聞いたことがある曲“ビヨンド・ザ・シー”。
さらなる続編も企画されているようで、さてさてどうなるか楽しみ。

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『キャラクター』

『キャラクター』
監督:永井聡
出演:菅田将暉,Fukase,高畑充希,中村獅童,小栗旬,中尾明慶,松田洋治,
   宮崎吐夢,岡部たかし,橋爪淳,小島聖,見上愛,テイ龍進,小木茂光他
 
109シネマズ大阪エキスポシティにて。
 
コミックが原作なのかと思っていたら、そうではないのですね。
私も大好きだった浦沢直樹の『MASTERキートン』の共同原作者・長崎尚志が原案を打ち出し、
川村元気ら凄腕のプロデューサーたちがずっと構想を練り続けていたとか。
監督は永井聡ということで、期待大。
 
独り立ちできずにいる漫画家志望の山城圭吾(菅田将暉)。
売れっ子オカルト漫画家・本庄勇人(宮崎吐夢)のアシスタントを務めて長い。
画は天才的に上手いのに、キャラクターが弱い。
それというのも、善人過ぎて悪人を描くことができないから。
 
これで無理ならあきらめると同棲中の恋人・夏美(高畑充希)に約束し、
やり手編集者・大村誠(中尾明慶)のもとへ持ち込んだ作品も
リアリティがないという理由で却下されて、漫画家を断念することに。
アシスタント最後の仕事の日、本庄から「幸せそうな一軒家のスケッチ」を頼まれ、
圭吾は要望に適う一軒家を探して自転車を走らせる。
 
大音量のクラシック音楽が表まで漏れ聞こえてくる家を見つけ、
まさにこれが幸せそうな家だとスケッチしていると、家の中から誰かが出てくる。
不審な者ではない旨を伝えるが、相手はまた家の中へと戻ってしまう。
そのとき、隣家の住人が音楽が大きすぎると苦情を唱え、
警察を呼ぶと言われたものだから、仕方なく圭吾はそれを伝えに家の中へ。
 
そこには無残に殺された4人家族の遺体があった。
腰を抜かしそうになっている圭吾の目の端を犯人の姿がよぎる。
 
圭吾の通報によって警察が到着。
刑事・真壁孝太(中村獅童)と清田俊介(小栗旬)から事情聴取された圭吾は、
なぜか自分が犯人を見たことを黙っていた。
 
その後、自分だけが知る犯人を基に生み出した殺人鬼キャラクター“ダガー”を主人公に
サスペンス漫画“34(さんじゅうし)”を描きはじめたところ、異例の大ヒット。
圭吾は一躍大人気の漫画家となるのだが……。
 
企画が上がってから映画を製作するまでに時間を要したのは、
ふさわしい俳優がなかなか見つからなかったこともあるようです。
菅田将暉ならこの役ができると思われただけあって、凄い。
また、殺人鬼を演じるSEKAI NO OWARIのFukaseも薄気味悪くてピッタリ。
「お母さん、僕のこと、気味が悪いと思ってるんでしょ」って、思うってば(笑)。
 
物語の核心に触れることにもなってしまうのですが、
無戸籍の子どもがいるという事実がとても悲しい。
エンディングの殺人鬼のひと言に誰が答えられるでしょうか。
 
善人だった圭吾が最後に見せる表情にぞっとしました。
あのときもしもそのままだったら。
人が変わってしまう瞬間って、誰にでもあるのかもしれません。
 
ここから書いてはいけないネタバレです。
何がショックだったって、小栗くんが途中で死んでしもたことや!
やっぱり好き♪

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『クローブヒッチ・キラー』

『クローブヒッチ・キラー』(原題:The Clovehitch Killer)
監督:ダンカン・スキルズ
出演:チャーリー・プラマー,ディラン・マクダーモット,サマンサ・マシス,
   マディセン・ベイティ,ランス・シャンタイルズ・ ウェルツ他
 
シネマート心斎橋にて3本目。
 
敬虔なクリスチャンが多く住むアメリカのある田舎町。
16歳の少年タイラーは、両親と妹の4人家族。
父親のドンは地元の名士として崇められ、ボーイスカウトの団長も務めている。
 
ある日、夜中にドンの車に乗ってこっそり家を抜け出したタイラーは、
気になっている女子エイミーとデート。
いい感じになって助手席を倒そうとしたとき、
エイミーが座席の下に落ちていた写真を見つける。
そこにはボンテージファッションの女性が写っており、
ドン引きしたエイミーはそそくさと帰ったばかりか、
翌日学校ではタイラーが変態だという噂を広められていた。
 
誓って自分の写真ではない。こんな趣味もないし、逆に気持ちが悪い。
だけどこれは誰の所持品なのか。父親のものとしか考えられない。
 
タイラーの頭の中には、この町で起きた未解決の連続殺人事件のことが巡る。
もしかすると自分の父親は“クローブヒッチ・キラー”と呼ばれている犯人なのではないか。
 
誰かに相談したくて友だちに近寄るが、変態扱いされているせいで話を聞いてくれない。
致し方なく、いつもひとりでいる変わり者の女子キャシーに相談すると、
身内が警察関係者だったというキャシーが協力してくれることになって……。
 
「クローブヒッチ」とは「巻き結び」を指すそうです。
殺害の仕方からそんな名前で呼ばれるように。
 
10年前にぷっつりと殺人は止んだけど、犯人は見つからないまま。
幸せな家族、優しくて理解あると思っていた自分の父親が殺人犯かもしれない。
 
気のせいでした、よかった、なんていう話ではありません。
物置やら地下室やらを探ってみたら、犯人を示すものしか出てこない。
息子に探られていることに気づいた父親の怖いこと、ずるいこと。
 
父親のことを信じたいけど信じられない。
また殺人事件が始まることは止めたいと、タイラーとキャシーは勇気ある行動に出ます。
このふたりの行動は後から「実はこんなでした」と描かれる方式で楽しめます。
 
カンザス州で1970年代から1990年代にかけて実際に起きた事件をモチーフにしているとのこと。
実在のシリアルキラーの名前はデニス・レイダー。
人となりはウィキペディアに書いてあるものをほぼ忠実に映画で再現しているようです。
 
スッキリ明るく終わるはずもない話。
でもこうするしかなかったよね。とても不気味な作品。
現実は映画とは異なり、デニス・レイダーは今も服役中です。

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