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『ねばぎば 新世界』

『ねばぎば新世界』
監督:上西雄大
出演:赤井英和,上西雄大,田中要次,菅田俊,有森也実,小沢仁志,西岡徳馬,
   坂田聡,徳竹未夏,古川藍,金子昇,長原成樹,リー村山,堀田眞三他
 
ランチ前に京都で映画を1本、ランチ後に十三で映画を1本。
なにしろスマホがないものですから、映画を観る可能性があるときは、
外出前にあちこちの上映スケジュールを調べて行かねばなりません。
この日はナナゲイとシアターセブンの時間を調べてありました。
結局、ナナゲイに滑り込み。
 
『ひとくず』(2019)の上西雄大監督の最新作。
もちろん監督ご本人も出演していらっしゃいます。
 
大阪・新世界に暮らす、見た目はまるでヤクザだけど正義の味方、
ボクシングジムの経営者である勝吉こと村上勝太郎(赤井英和)。
彼を親分と慕うコオロギこと神木雄司(上西雄大)とふたりで、
かつてヤクザを片っ端から潰して回った過去がある。
コオロギは訳あって服役していたが、
出所後、元通りそばに居させてほしいと言われて受け入れる勝吉。
 
ある日、新興宗教団体から逃げ出した少年・徳永武を勝吉が保護する。
武の母親は洗脳されて入信、父親は逃走して行方知れず。
 
昔なじみたちの手を借りて武の父親を探し出した勝吉とコオロギは、
その新興宗教団体から武の母親を救出すると決める。
しかしそこには勝吉の恩師・須賀田元 (西岡徳馬)の娘・琴音(有森也実)も入信していたどころか、
団体を率いる大師のもとで彼女が重要な役割を担っていて……。
 
たまたま上西監督と出演者4名(女性ばかり!(笑))が来られていて、
上映終了後に舞台挨拶がありました。これがまた楽しくて。
大阪やなぁと思えるノリのトークで大笑いしました。
 
とてもわかりやすい作品です。
正義感の強いオッサンがふたりいて、そのまわりにいるのも悪は許さないおっちゃんやねえちゃん。
彼ら彼女らが悪い奴をバッタバッタと倒していくんだから、面白くないわけがない。
 
武は口が利けない、一方のコオロギは失読症で字が読めない。
でも心を通わすことはできる。
先日観た『へんしんっ!』を思い出したりもします。
 
Vシネマみたいな世界なので、好き嫌いは分かれるかもしれません。
でもこういう、わかりやすくて、熱くて、
でもいろんなメッセージも込められていて、人間って悪くないよと思える作品、
すごくいいと思います。
大阪弁が嫌いな人、大阪人のノリが嫌いな人は絶対無理ですけど(笑)。
 
予期していなかった舞台挨拶も観られてお得な気分で帰途につく。

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『東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート』

『東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート』
監督:青山真也
 
平日に休みを取り、京都でランチの前にアップリンク京都にて1本。
 
音楽を担当しているのは大友良英。
映画なら、古くは相米慎二監督の作品、最近では『花束みたいな恋をした』(2017)、
テレビドラマならNHKの朝の連ドラ『あまちゃん』もこの人が音楽を担当。
甘い恋愛ものからこんなドキュメンタリーまで、
どんな音楽でもピッタリに作り上げちゃう人ですよね。
 
という音楽の話はさておき。
 
東京都新宿区霞ヶ丘町にあった都営霞ヶ丘団地。
1946年に長屋形式で建てられたこの団地は、1960年代に入り、
1964年の東京オリンピック開催に伴う開発の一環として、
10棟300戸の都営霞ヶ丘アパートとして建て替えられました。
古いアパートは見た目がよろしくない。そういうことです。
 
そして半世紀以上が経過し、2020年の東京オリンピックの開催が決定。
国立競技場の建て替えのため、都営霞ヶ丘アパートを取り壊すことに。
またしても出て行くことを余儀なくされた住人たち。
 
一度きりの人生で、オリンピックのために二度も家がなくなる。
こんな憂き目に遭った人たちがいたと知って驚きました。
 
撮影に応じた住人のほとんどが独居。
なかには片腕を失った身体障害者の老人もいます。
 
移転に賛成かどうかのアンケートも配られたそうですが、
内容を聞いて目が点になりました。
「移転に反対」という選択肢は存在しない。
移転先としていくつか挙げられていてそれを選ぶのみ。
住人のほとんどがもう移転などしたくないと思っているというのに、
政府の発表では「住人は移転に賛成」になる。はぁ?
 
私が勝手に持っている「立ち退き」のイメージは、
まぁまぁ高額といえるお金を積まれて、「出て行ってくださいね」。
だけどここの住人たちは違う。
身体に障害を持つ人を福祉課が訪ねることもない。
自分で荷物を引きずって階段を降り、リヤカーに積み込んでトボトボと。
 
「上が悪いんだよ。下は言うこと聞くしかないんだから」と、
職員たちに同情的な住人もいますが、言ってから好意的解釈かなと苦笑い。
 
『東京クルド』に出てきた入国管理局の職員とまったく同じ印象を持ちます。
移転先がなくたって知らないよ、そんなの自分で考えろよって。
 
オリンピックのために立ち退かされて、
そのオリンピックは無観客でおこなわれ、依然コロナ禍にある。
元住人たちはどんな思いで見ているのでしょうか。

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『犬部!』

『犬部!』
監督:篠原哲雄
出演:林遣都,中川大志,大原櫻子,浅香航大,田辺桃子,安藤玉恵,
   しゅはまはるみ,坂東龍汰,田中麗奈,酒向芳,螢雪次朗,岩松了他
 
109シネマズ箕面にて。
 
109シネマズでは、エグゼクティブシートにだけ客がいるという光景をよく見ますが、
この日の客は私ともうひとりで、そのもうひとりのお方は最後列の端っこに。
これはなかなかないことです(笑)。
私はもちろんエグゼクティブシートに着席。
 
原案は2010年に発行された片野ゆかのノンフィクション。
北里大学獣医学部に実在した動物保護サークル“犬部”への取材を基にしているそうです。
 
青森県十和田市にある大学。
獣医学部の学生・花井颯太(林遣都)はバカが付くほどの犬好き。
自室で犬のみならず多くの保護動物の世話をしている。
 
あるとき、目の前のすべての命を救いたいという思いから、
動物保護を目的とするサークル“犬部”を設立。
やはり犬好きの同級生・柴崎涼介(中川大志)と猫好きの佐備川よしみ(大原櫻子)を巻き込んで活動を開始する。
そこに彼らの指導教授・安室(岩松了)の助手を務める秋田智彦(浅香航大)も参加。
 
保護犬の譲渡会などを企画し、動物保護に青春を捧げる颯太は、
やがて卒業、自分の動物病院を開業するに至るのだが……。
 
真面目に話をする前にどうしてもひとこと言いたい。安藤玉恵、サイコー。
本作では颯太が経営する動物病院の看護師役です。
 
殺処分される動物の話は本当につらい。
本作中にも出てくる、商売を目的とするペットショップでの繁殖は
どうにも理解できなくて目を覆いたくなります。
 
獣医になるためには、殺処分対象の生きた犬の解剖をする。
それをしなければ単位がもらえないからと普通は飲むところ、
颯太は「1匹も殺したくない」と教授に直訴。
命を救うために手術をおこなう動物病院を自ら調べて訪ね、
見学を認めてもらってレポートを書くことで教授にうなずかせます。
 
動物を殺したくないんだと主張するばかりではなく、
やるべきことに代わる方法をきちんと自分で見つけ、
国家資格を取得して医師になっても、さまざまな問題が押し寄せる。
他のところに就職して、死んでゆく動物と対峙できずに病む者もいる。
 
またしても思い出します。この台詞を。
「目の前の危機を救えばいいじゃないですか。
 今、目の前で泣いている人を救えない人間がね、
 明日、世界を救えるわけがないんですよ」。 
 
フィクションの世界にではなく、現実にこれを叶えようとしている人がいる。
それが凄いし、嬉しい。
傍観者になっていてはいけないと思うけれど、どうすればよいかわかりません。

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『少年の君』

『少年の君』(原題:少年的你)
監督:デレク・ツァン
出演:チョウ・ドンユイ,ジャクソン・イー,イン・ファン,ホアン・ジュエ,
   ウー・ユエ,チョウ・イェ,チャン・ヤオ,チャン・イーファン他
 
シネ・リーブル梅田にて。
 
第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた中国/香港作品。
青春映画のジャンルでは中国歴代第1位を記録したそうです。
冒頭で、本作がいじめに遭っている人の一助になればとのテロップ。
私の中では今までの中国映画のイメージがひっくり返りました。
 
少女チェン・ニェンは名門進学校でトップ10に入る成績を収める優等生。
母親と二人暮らしだが、その母親は妙な商売にばかり手を出し、家計は火の車。
借金取りがやって来るから自分はいないほうが安全だと、家に居ようとしない。
扉を叩く音に耳を塞ぎながら受験勉強に集中するニェン。
 
ある日、いじめに遭っていた同級生が校舎から飛び降りて自殺する。
そこら中の生徒が遺体にスマホを向けて撮影するなか、
ニェンは遺体に近づき、自分の上着をふわりとかける。
 
取り調べに来た刑事から呼び出されたニェンは、
同級生に何があったか知っているのだろうと詰め寄られるが、何も答えない。
しかしニェンが何か告げ口したに違いないと考えるいじめっ子たちは、
今度は標的をニェンに変え、執拗にいじめを繰り返すように。
 
そんなとき、下校途中に集団リンチの現場に遭遇。
暴行を受けていた少年シャオベイを助けるため、ニェンは通報しようとする。
それがきっかけでニェンはチンピラのシャオベイにボディガードをしてもらうようになるのだが……。
 
貧困層から脱出するには学歴がすべて。
何が何でも一流大学に入らねばならないと、皆が全国統一入学試験(通称:高考)に臨む姿は異様。
そんなに勉強せなあかんのやったら、人をいじめてるヒマはないやろと思うのですが、
毎日が面白くないからか何なのか、そのいじめの凄まじさに背筋が凍ります。
 
私がいじめられっ子だったのは幼稚園の2年間だけでしたが、
いじめっ子に挟まれて過ごす1日の長いことと言ったら。
幼心にも親に心配はかけたくないから、家では絶対に言えない。
 
いじめっ子って、ひとりじゃ何もできないのですよね。必ずつるんでいる。
私をいじめていたふたりは小学校が異なったおかげで、
ひとりになってからは何もしないどころか、なりを潜めておとなしくしていましたが、
あのふたりがあのまま私と同じ小学校に上がっていたらと思うと今でもぞっとします。
 
小山田圭吾のいじめ発言等、オリンピック開催まぎわにとんだことになりました。
小山田さんは本当に反省しているのかもしれないけれど、
私は基本的に、心の底から反省しているいじめっ子など存在しないと思っています。
話題にされて、事の重大さに気づいて、保身で謝ってみせているだけ。
本作のいじめっ子のリーダー、ウェイ・ライもそう。
ニェンに謝罪に来たのは、付近の住民に通報されて困っただけのこと。
その後、彼女の身に起きたことは、私はいい気味だとしか思えません。
 
私が一生許せないと思っているいじめっ子、
でも向こうは私のことなど覚えてもいないでしょう。
いじめって、そういうものなのかなと思います。
 
と、自分のことばかり書いて、ほとんど感想ではなくなってしまいましたが、
私のように少なからずいじめを受けたことのある人間にとって、この映画は救いになる。
 
「君のことは俺が守る。君は世界を守れ」。
似た台詞があったなぁと思ったら『ワンダーウーマン』(2017)でした。
こんなにも違う映画だけど、目指す先は同じなのかも。

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2021年7月に読んだ本まとめ

2021年7月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2835ページ
ナイス数:683ナイス
https://bookmeter.com/users/762098/summary/monthly

■蠱峯神 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)
たぶん私は春菜の百倍くらい歴史が苦手。なのに半ば近くまでが歴史を交えた隠温羅流のルーツを探る旅。事件は何も起こらないから、名前は出ても姿は見えないパグ男の登場を切に願ってしまいました(笑)。このまま何も起こらない巻かと思った頃に聞かされる、虫に食われたみたいな穴だらけの遺体の話。想像すると心底怖い。唐突すぎるプロポーズ。いよいよ最後かしら。今更ながら『愛の不時着』を観はじめたせいか、私の頭の中では仙龍がヒョンビン、春菜がソン・イェジン。いや、春菜はむしろソ・ジヘかも。でもコーイチはやっぱり菅田将暉だなぁ。
読了日:07月03日 著者:内藤 了
https://bookmeter.com/books/17969131

■ブルース (文春文庫)
「男の美しさ」をすべて持っている男。本作のあらすじを簡単に言い表すならば、そんな男の少年時代から命を落とすまでの連作短編集。彼には生まれつき6本の指があり、愛想はなく、色気がある。その時々に彼にハマった女たちの目線で描かれます。表紙から想像する雰囲気も、話中で流れる音楽も、何かにつけて昭和の色が濃いなぁと思ったら、テレビのニュースから舞台が昭和であることがわかる。映像化したらR-18指定になりそうだけど、桜木紫乃の世界はいつもエロティックなのに品があって、薄っぺらさを感じない。なんだかとても哀しくなる。
読了日:07月06日 著者:桜木 紫乃
https://bookmeter.com/books/12314193

■夜がどれほど暗くても (ハルキ文庫)
ゴシップをウリにする週刊誌の副編集長が主人公。彼の息子にストーカー殺人犯の嫌疑がかかり、息子自身も死亡。ネタを追う側が追われる側に変わるとどうなるか。既婚俳優と若手女優の不倫話だとか、お騒がせ議員の問題発言だとか、リアルなゴシップを反映した小説をこんなにも速攻で書ける七里センセは凄い。だけど、私にとっては最近の七里作品の中ではいちばんつまらなくて、いつものドンデン返しすら肩すかしもいいとこ。ところがそのままでは終わりませんでした。抱腹絶倒の巻末、西原理恵子の解説漫画。ヘイ、西原さん、次も待ってるぜ(笑)。
読了日:07月08日 著者:中山七里
https://bookmeter.com/books/16327612

■異常心理犯罪捜査官・氷膳莉花 剥皮の獣 (メディアワークス文庫)
シリーズ第1弾を読んだのが約半年前。そのとき何か引っかかる言葉があったなぁと思っていましたが思い出せず。読み始めて思い出す、「けれどの莉花ちゃん」と名付けたことを。第1弾よりは頻度少なめですが、やっぱり多い「けれど」。引っかかるのは彼女には「が」のほうが似合うと思うから。事件そのものよりも彼女を貶めようとする同僚たちにゲンナリ。感情希薄で雪女と揶揄されるヒロインのことを応援したくなるし、段々と好きになってきました。何よりこのシリーズは薄いのが嬉しい。しかしどう見てもますますクラリスとハンニバル・レクター。
読了日:07月09日 著者:久住 四季
https://bookmeter.com/books/17977132

■異端の祝祭 (角川ホラー文庫)
タイトルこそ普通の(?)単語の組み合わせですが、各章に付けられた妙な響きの平仮名は澤村伊智を思わせます。だけど著者は三津田信三の大ファンだそうで、読めばなるほどその雰囲気が強い。民俗学ホラーを謳うラノベなどには時折「どこが民俗学やねん」とツッコミを入れたくなることがありますし、本作もそこは少し疑問。でも不気味なカルト教団の存在に引き込まれます。それ以上に怖いのは、常識人だと思われていた人に隠されている実際の姿。本作のるみと小野不由美『ゴーストハント』のナルが一緒に現場に臨むところを勝手に想像して楽しむ。
読了日:07月13日 著者:芦花公園
https://bookmeter.com/books/17851763

■ボーダレス (光文社文庫 ほ 4-17)
誉田哲也も引き出しの多い作家ですね。ドロドロ系もあれば爽やか系もあって、本作は後者ではあるけれど、「お嬢様」の章が微妙にドロッ。並行して描かれる4つの出来事のうち、1つは登場人物のひとりが書く小説の話だと思っていたら。騙されたわけではないけど、ほ〜、そうですか。言い回しの違う伊坂幸太郎とか道尾秀介とかを想像しましたが、凄いトリックが潜んでいるわけでもない。事件をきっかけとして彼女たちがそれぞれの人生を歩み始める。これがスタートラインとなる物語。だから、面白かったわりにはまだまだこれからな感じがもどかしい。
読了日:07月18日 著者:誉田哲也
https://bookmeter.com/books/17526969

■もう一杯、飲む? (新潮文庫)
小説とエッセイのごった煮。純粋に酒をテーマにしていると感じられたのはエッセイの中に2つだけ。他はどれもあくまで「お酒のある風景」。私もアルコールは大好きですが、ビールはお腹が膨れるのであまり執着がありません。でも文章にするならビール最強。缶を開けるときの「プシュッ」という音、この文字を目にすれば、飲みたくてたまらなくなる。最も酒の話に徹していた小泉武夫さんのエッセイに登場する『千日酒』が面白い。飲めば心地よく酔って千日間。しかしそのまま埋められたら困る(笑)。私は小説のほうが好みでしたが、こんな試みは粋。
読了日:07月22日 著者:角田 光代,島本 理生,燃え殻,朝倉 かすみ,ラズ゛ウェル細木,越谷 オサム,小泉 武夫,岸本 佐知子,北村 薫
https://bookmeter.com/books/17982813

■稲荷書店きつね堂 アヤカシたちの奮闘記 (ハルキ文庫)
ヨモギが学校に行っている様子がないことをいつか通報されやしないかと心配するのはもうやめた(笑)。狐と犬が人間に化けて書店を盛り立てようと奮闘する姿に、ひたすら応援したくなります。加えて、怪しすぎたツンデレの狸がどんどん愛らしくなっている。悪い話が降りかかるのは次に持ち越されたらしく、安心の第4弾。って、いつもわりと安心できますけど。いちばん笑ったのは「なんで吐くまで飲むんだろう」「人間の世界も大変だな」というヨモギたちの台詞。いやほんと、なんでそんなに飲むんでしょうね(笑)。私は最近そこまで飲んでないよ。
読了日:07月23日 著者:蒼月海里
https://bookmeter.com/books/17447029

■夏への扉 [新版] (ハヤカワ文庫SF)
SF映画は大好きなのですが、小説は私の頭ではついていけないことが多く、本作も敬遠していました。しかし不朽の名作といわれる本作を日本で実写化するなんてと驚き、訝りつつ観たら、面白い。で、原作も読むことに。原作ファンの評価は知らないけれど、意外と原作に忠実でよくできた映画だと私は思いました。ダンは巨乳好きで(笑)ベルにお熱だったようで、山﨑賢人演じる宗一郎はそんなふうではなかったところが高得点(笑)。また、清原果耶演じる璃子はリッキーほど幼くないから、宗一郎を待っていても違和感なし。今後もSFは映画→小説で。
読了日:07月29日 著者:ロバート・A・ハインライン
https://bookmeter.com/books/16899272

■京都おもしろウォッチング (とんぼの本)
7月に読んだ本を10冊にするための完全な冊数稼ぎで、長らく本棚に飾っていた本書を引っ張り出して読みました。これまでの人生で読んだ本のうち、猛烈に楽しかったものを5冊挙げるとすれば、『超芸術トマソン』がたぶん入ります。本書は路上観察学会の紹介的なところもあるので、書籍としての楽しさはトマソンのほうが上ですが、写真を見ているだけでニヤニヤと笑ってしまう。鬼門とか縛り物とか、ホラー小説を読んだ後なら不気味に見えるものもあったりして(笑)。注意して周りを見ればこんなにも面白いものが転がっている。上を向いて歩こう。
読了日:07月31日 著者:赤瀬川 原平,藤森 照信
https://bookmeter.com/books/21332

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