MENU
ChatGPT-Image01
ChatGPT-Image02
ChatGPT-Image03
ChatGPT-Image04
ChatGPT-Image05
previous arrow
next arrow

『パーフェクト・ケア』

『パーフェクト・ケア』(原題:I Care a Lot)
監督:J・ブレイクソン
出演:ロザムンド・パイク,ピーター・ディンクレイジ,エイザ・ゴンザレス,クリス・メッシーナ,
   ダイアン・ウィースト,イザイア・ウィットロック・Jr.,ダミアン・ヤング,ニコラス・ローガン他
 
一昨日から劇場で公開されると同時に配信も開始になりました。
なんばまで行かないと観られそうになかったため、1,900円払って配信で観ることに。
配信先は15カ所以上あり、Amazonプライムビデオで手っ取り早く。
 
監督は『アリス・クリードの失踪』(2009)や『フィフス・ウェイブ』(2015)のJ・ブレイクソン。
主演はロザムンド・パイク。共演に小人症の俳優、ピーター・ディンクレイジ
 
マーラ・グレイソンは高齢者の法定後見人を務める事務所の経営者。
表向きは、判断力の衰えた年寄りを災難から守る善意の人だが、
その実、身寄りのない資産家老人を探し当てては金を根こそぎ奪っている。
そのために医者や施設とも結託し、老人を認知症と偽って施設に放り込んでいるのだ。
 
次のターゲットとして医者から提案があったのは、ジェニファーという高齢女性。
天涯孤独の身で、相当な資産があるらしい。
マーラは裁判所に厚い信頼があるゆえ、ジェニファーを施設に放り込むのは簡単なこと。
必死に抵抗するジェニファーを施設に入れると、外部との連絡を遮断。
とっととジェニファーの資産を売りさばきはじめる。
ところが、身寄りのないはずのジェニファーがロシアンマフィアと繋がっていることがわかって……。
 
後見人ビジネスというものが存在するのですね。
介護ビジネスと絡めれば、恐ろしいことを合法的になし得てしまう。
 
ここまでヒロインを応援したくなくなる作品も珍しい(笑)。
やばい組織が絡んでいると知っても、絶対に手を引こうとしないマーラ。
向こうが脅してくるなら、こっちはジェニファーを痛い目に遭わすだけ。
血も涙もないマーラには反感しか抱けません。
 
マフィアのほうだって善人ではないのでしょうが、
ピーター・ディンクレイジ演じるマフィアのボスの悪行は描かれていないから、
彼は単にジェニファーを施設から救い出したい人に見えるのです。
となると、マフィアのほうを応援してしまうじゃないですか。
 
ヒロインを応援はできなかったけれど、イライラもしたけれど、面白いことは確か。
天罰が下るものと信じてドキドキしながら最後まで。
結局、彼女がどうなるかはその目でお確かめください。
 
えっ、ラストがどんなだか聞きたいですか。
……天罰は下らなかったと思いきや。(^O^;

—–

『ディア・エヴァン・ハンセン』

『ディア・エヴァン・ハンセン』(原題:Dear Evan Hansen)
監督:スティーヴン・チョボスキー
出演:ベン・プラット,ケイトリン・デヴァー,ジュリアン・ムーア,エイミー・アダムス,
   アマンドラ・ステンバーグ,ニック・ドダーニ,コルトン・ライアン,ダニー・ピノ他
 
109シネマズ箕面にて。
 
楽曲を手がけるのは『ラ・ラ・ランド』(2016)や『グレイテスト・ショーマン』(2017)の音楽チーム。
ブロードウェイ版でも主人公を演じたベン・プラットが映画版でも主役を務めています。
 
主役っちゅうけど華はないなぁ、でも地味な子の役なんやし、適役か。
などとベン・プラットに気を取られていましたが、
エイミー・アダムスを見た瞬間にベンのことなんて頭から吹っ飛ぶ。
なんか、エイミーがめっちゃ太ってる。
顔だけならちょっと肉ついたかなという程度だけど、肩から下が凄い。
この人、もっと華奢でしたよね。ドスコイのド迫力。(^o^;
 
高校生のエヴァン・ハンセンは、母親と二人暮らし。
父親はエヴァンがまだ幼い頃に家を出て行ったまま。
 
社交不安障害を抱えるエヴァンは抗うつ剤を手放せず、
学校で話す相手は親族のジャレッドだけ。ほかに友だちはいない。
片想いの相手ゾーイに話しかける勇気すらない。
 
ある日、セラピストからの課題として与えられた「自分宛の手紙」を書いたエヴァン。
学校で印刷して持ち帰るはずが、ゾーイの兄コナーに奪われてしまう。
 
コナーは学校で知らない者がいないほどの不良。
奪われた手紙がコナーによってどこかにUPされるのではないかと気が気でなかったが、
数日後、校長から呼び出されたエヴァンは、コナーが自殺したことを知らされる。
 
コナーのポケットにはあの手紙が入っていたという。
エヴァンが書いた手紙だということは誰も知らないから、
コナーの両親は息子自身がエヴァンに宛てて書いた手紙だと思い込む。
エヴァンこそがコナーの親友だと勘違いされて……。
 
エヴァンの母親役にはジュリアン・ムーア
コナーの父親役にダニー・ピノ、そして母親役にエイミー・アダムス。
ゾーイ役にはケイトリン・デヴァー。彼女がとてもイイ。
 
エヴァンには友だちがいない。コナーにも友だちがいなかった。
でもふとした勘違いからふたりが親友だったことになって、そのほうがみんな癒やされる。
嘘をつきとおすほうが誰も傷つかないと思われたけれど、それでは教育的によろしくないわけで。
そして、こういう嘘はつきとおすことが無理なんですね。
どこかでほころびが生じて、その結果、どんどん悪い方向に進んで行く。
 
ひとつ解せなかったのは、嘘をついているのじゃないかと疑われたエヴァンが、
取り繕うことに必死になるあまり、あの手紙を公開してしまった後。
そこからコナーの両親が突然世間で非難されるようになったこと。
しかも、手紙を公開したことではなくて、「金持ちのくせに金を集めるつもりか」という非難でした。
何か私が見落としたのかと思いましたが、もう一度観て確認するほどじゃないしなぁ。
 
金持ちには金持ちの悩みがあり、貧乏人には貧乏人の悩みがある。
また、アマンドラ・ステンバーグ演じる学校のリーダー格の女子アラナについては、
正義感を振りかざす苦手なタイプなのかしらと思っていたら、
彼女も抗うつ剤を常用しているというくだりに驚きました。
 
20年近く前に『私は「うつ依存症」の女』(2001)の原題を知って、
アメリカってそんなに抗うつ剤の使用者が多いのかとビビりましたが、
日本だって「匿名でいるのが上手な人」が多いだけで、同じ思いを抱えている人もいっぱいなのかも。

—–

『ミラベルと魔法だらけの家』

『ミラベルと魔法だらけの家』(原題:Encanto)
監督:バイロン・ハワード,ジャレド・ブッシュ
声の出演:斎藤瑠希,中井和哉,中尾ミエ,平野綾,ゆめっち,冬馬由美,関智一,
     藤田朋子,勝矢,大平あひる,畠中祐,木村新汰,武内駿輔他
109シネマズ箕面にて。
 
洋画は字幕で観る派ですから、これも字幕版を観たかったのですが、
仕事帰りにシュシュッと行ける劇場では上映なし。
西宮まで行く気力はなくて、吹替版で妥協しました。
 
監督は『塔の上のラプンツェル』(2010)や『ズートピア』(2016)のバイロン・ハワードと、
『ズートピア』と『モアナと伝説の海』(2016)で脚本を担当したジャレド・ブッシュ。
オリジナル楽曲を手がけています。
 
婿入りした者を除き、親族が全員なんらかの魔法の力を持つマドリガル家。
家自体も魔法の力を持っていて、一家の動きをサポートしてくれる。
 
その中にあって、ただひとりだけ魔法の力を持たない娘ミランダ。
母親は料理で人の傷を癒やす魔法、姉ふたりは花の魔法と怪力の魔法。
天気を操る魔法やそこら中の声すべてが聞こえる魔法を使えるおばたち。
いとこも姿を変えたり動物と話せたりする魔法の力を携えている。
 
魔法の力を授からなかったミランダに祖母アルマは冷たく当たり、
ミランダが家事を手伝っているときですら、邪魔をするなと言われる。
そこら中を花でいっぱいにすることができる長姉イザベラは美人で、欠点ゼロ。
彼女もまたミランダのことを蔑み、いつも嫌みばかり。
 
あるとき、ミランダは家の壁に亀裂が入るのを発見。魔法の力が失われかけていることに気づく。
アルマに話しても取り合ってくれないが、次姉ルイーサからヒントをもらったミランダは、
マドリガル家からずいぶん前に失踪したおじのブルーノを見つけて追いかけ、
家族を救う鍵が自分にこそあることを知るのだが……。
 
嫌なおばあちゃんなんですよ、アルマが。ミランダへの態度が酷すぎる。
しかもアルマの声を担当しているのが中尾ミエで、おばあちゃん=中尾ミエに見えてしまう(笑)。
イライザの意地悪ぶりも相当なもので、非の打ち所がないように言われるのもどうだか。
 
このふたりのせいでかなりイライラを募らせながら観ましたが、
最後には大団円が待っていますから、もちろん安心。
そうそう、家が潰れたら、これだけの大家族のこと、建て直せばいいのです。
町の人たちもみんな手伝ってくれますしね。
 
魔法も科学と同じなのかな。使い手と使い方次第で良くも悪くも変わる。
そして、家族への想いこそが魔法になる。
 
帰路の車中でラジオをつけたら、本作のオリジナル曲がかかっていました。
やっぱり英語のほうが断然ええ感じやんか~。(T_T)

—–

『ワインは期待と現実の味』

『ワインは期待と現実の味』(原題:Uncorked)
監督:プレンティス・ペニー
出演:マムドゥ・アチー,コートニー・B・ヴァンス,ニーシー・ナッシュ,マット・マクゴーリ,
   サーシャ・コンペア,ギル・オゼリ,ケリー・ジェンレット,マシュー・グレイヴ他
 
お風呂上がりに母から電話。髪の毛拭かずに話し込んだらハナ垂れた。
こんなんでは劇場に行けないから、やっぱり家でNetflix
 
2020年のアメリカ作品。2020年3月からNetflixにて独占配信中らしい。
それにしてもこの邦題はイケてるのかイケてないのか。
確かに原題の“Uncorked”をそのまま片仮名書きされても興味を惹かれるか微妙だけれど。
邦題に釣られて観ました。正解でした。
 
青年エライジャの実家は、祖父から父親ルイスが引き継いだバーベキューレストラン。
ルイスはエライジャに継がせたいと考えているが、エライジャにそのつもりはない。
 
バーベキューレストランを手伝いながら、近所のワインショップでも働いているエライジャは、
現在ワインにのめり込んでおり、彼の夢はマスターソムリエになること。
その想いをルイスに語るも、「バーベキューにワインは必要ない」。
しかし、母親シルヴィアは息子の気持ちを理解し、挑戦すればいいと思っている。
 
勤務先のワインショップのソムリエであるレイランにエライジャが相談したところ、
マスターソムリエスクールのことを教えられ、ぜひ通いたいと思う。
実家での仕事には迷惑をかけないとの条件付きで、スクールに通いはじめるエライジャだが……。
 
序盤、ワインショップでのエライジャと女性客の会話からもう楽しい。
ノリノリで「オススメは?」と聞く客に、好みを尋ねるエライジャ。
すると客は困った顔をして「ワインに詳しくないの」と答えます。
エライジャは彼女にヒップホップが好きかどうかを聞き、
シャルドネ、ピノグリージョ、リースリングをヒップホップシンガーに例えて説明。
これがきっかけでエライジャと彼女、ターニャはつきあうようになります。
 
エライジャは黒人で、父親はワインを飲む人に偏見がある。
一族みんなこれまでワインに縁がなかったから、
エライジャが「ソムリエ」と言うのを「ソマリア」と聞き間違える始末。
ビールを飲んでりゃいいんだという彼らの概念を変えるのはなかなか大変。
 
バーベキューレストランで出す肉を燻製するために、
ヒッコリーやリンゴなどのスモークウッドを買い付けに行くシーンも
映画では観たことがなかったので面白かったです。
 
そんな一家の事情もまじえながら、マスターソムリエスクールの様子も描かれます。
費用もかかるし、かよったからって試験合格が確約されるわけでもなし。
スクールの生徒でいちばん優秀だと思われたハーバード大卒の青年が
父親がコネを持つ会社への就職を余儀なくされてソムリエになるのを断念したり、厳しい。
 
ワインに見向きもしなかった父親が、やがて息子を応援し、
バーベキューレストランの厨房でも試験対策のための質疑応答を始める。
息子が試験のために滞在中の高級ホテルにサプライズで訪れた父親が、
「駐車サービスの料金に驚いた。あんな値段を取るなら、
ハル・ベリーでも乗ってなきゃ割に合わん」とぼやくのが可笑しかった。
バローロをふたりで開けるシーンがとても好きです。
 
合格じゃないんだ~とがっかりしましたが、そんなに上手くは行かないか。
しばらくアルコールはやめておこうと思っていたのに、
本作を観ていたら我慢できなくなって、抜栓しちゃったよぉ。

—–

2021年11月に読んだ本まとめ

10月の半分以下の冊数しか読めませんでした(泣)。
最後に読んだのが700頁級だったというのもあるけれど、
10月は直帰して本を読みながらプロ野球中継を観ていたからでしょうね。
2021年11月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2946ページ
ナイス数:1238ナイス
https://bookmeter.com/users/762098/summary/monthly/2021/11

■そして、バトンは渡された (文春文庫)
【再読ではなく、映画版を観たので書き込み】私には原作よりもずいぶん意地悪に思えます。わざわざ優子の幼い頃のあだ名を「みぃたん」にして、優子と別人のように思わせる。梨花さんは梨花さんのはずがママと呼ぶ。優子に友だちはひとりもおらず、彼女の境遇を先生から知らされたいじめっ子が急に優しくなってやっと友だちに。優子の物語というよりも、子どもを産めない梨花さんが優子を手に入れて、手放したくないがためになりふりかまわず頼れる男性を探した話みたいになってしまっている気が。ところどころ泣きはしたけれど、違和感でいっぱい。
読了日:11月02日 著者:瀬尾 まいこ
https://bookmeter.com/books/16239752

■いとしいたべもの (文春文庫)
食べ物の話は何故にこんなに心が躍るのか。カステラに溺れた話を読んで、私も幼少期に生クリームに溺れたことや、皮付きのジャガイモを吐くほど食べてしまったことを思い出します。お中元に届いてもちっとも嬉しくなかった素麺は、大人になって自分で買おうとしたらその値段の高さに驚いて、今さらありがたみがわかったり。茄子とおこわは子どもには不人気なのでしょうか。私は昔から大好きでしたけれども。くさやと並べられるアントニオ・バンデラスはいささか気の毒です(笑)。でも、くさや好きの人ならば、バンデラスと一緒にしないでと思う!?
読了日:11月04日 著者:
https://bookmeter.com/books/8035387

■殺し屋、やってます。 (文春文庫)
「死んでいい人間なんていないんだ」と佐藤健くんは言っていましたが、こんなふうにいとも簡単に殺し屋の手にかかる人もいる。映画『AVA/エヴァ』ではジェシカ・チャステイン演じる殺し屋が、ターゲット殺害前に「あなたはいったい何をしたの?」と尋ねていました。殺し屋にこれはご法度だそうで、本書では殺害後にターゲットが消された理由を殺し屋が考える。ここに登場するターゲットは、それこそ死ななきゃいけないほどの悪人とは思えず、軽さがなんとも不気味。自分がもし殺されるとしたら、その理由は知っておきたいなぁ。続編も読むけど。
読了日:11月06日 著者:石持 浅海
https://bookmeter.com/books/14854626

■プエルトリコ行き477便 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)
その場から脱出したい女性がふたり。片方は夫からの凄まじい虐待に遭い、もう片方は犯罪絡みのやばい状況。空港でばったり会って航空券を交換したら現状から抜け出せるのか。どうか無事に逃げられますようにとひたすら願う。臨場感が凄い。歳を取るにつれて片仮名の名前が頭に入りにくくなっているため(笑)、海外ミステリーは年に数冊しか読まなくなっていましたが、こんな作品を読むと俄然もっと読みたくなる。冒頭に「勇気を持って自らのために声をあげたすべての女性に捧げます」とあります。見てくれている人、助けてくれる人は、きっといる。
読了日:11月09日 著者:ジュリー・クラーク
https://bookmeter.com/books/18211549

■盤上のアルファ (講談社文庫)
社会部の県警担当から文化部の将棋担当へと異動を命じられた男。無職で住所不定のプロ棋士を目指す男。この2人が嫌われ者である理由は「彼は性格が悪かった」。2回この文が出てきて笑いました。将棋のことはほぼわからないのに、胸が熱くなるシーンがあります。例えるなら、『シコふんじゃった。』で竹中直人が勝利するのを観たときと同じような感覚。映画館で拍手が起きたことを覚えています。本作でも思わず拍手したくなりました。将棋担当になったことは左遷以外の何物でもなかったわけですが、でも確かに、事件事故だけでは紙面は埋まらない。
読了日:11月15日 著者:塩田 武士
https://bookmeter.com/books/7919917

■噛みあわない会話と、ある過去について (講談社文庫)
決して好きじゃない、でも読んでしまう。辻村深月は私にとってそんな作家です。その理由がこの1冊を読めばわかる。他人のこういう部分が苦手だと感じる面のみならず、自分の嫌な面もまざまざと見せつけられているかのよう。そういえば、小学2年生のときの担任だった先生のことが大嫌いでした。でも、良い先生だと人気があったから誰にも言えなかった。卒業時、「あの先生のこと苦手だった」と呟いた同級生に驚いて、私だけじゃなかったと嬉しくなった半面、そう思ったことに自己嫌悪。そんなことも思い出しながら、「言ってやってスッキリ」です。
読了日:11月17日 著者:辻村 深月
https://bookmeter.com/books/18623226

■ラストで君は「まさか! 」と言う 傑作選 トパーズの誘惑 (PHP文芸文庫)
この手の題名の本にマジで驚かせてもらえることはまずありません。そうとわかっているのに購入する理由はただひとつ、「すぐに読めるから」です。そしてその点では期待を裏切らない。ファンタジーなオチも、読めすぎるオチも多くて、ちっとも「まさか」とは呟けないけど、よかったのは、嫌な話ばかりではないところ。叩き落そうとするオチだらけだろうと思いきや、意外とニッコリできる話もあります。5人の作家による36編、お初の作家ばかりの各編10頁もない短編だから、気に入った話があれば単独の著書に当たってみるのもいいかなと思います。
読了日:11月18日 著者:
https://bookmeter.com/books/18533992

■テムズ川の娘 (小学館文庫 セ 2-1)
持ち歩くのが大変な700頁で、開く手も痛いぐらい。読了に丸1週間かかりましたが、余韻も大きい。心臓が止まっていたはずなのに生き返った少女。彼女のことを行方不明だった家族だと言い募る3組。ある者は自分の娘、ある者は自分の孫、ある者は自分の妹だと。彼女が運び込まれた酒場では物語を紡ぐ人が重宝がられ、その様子がとても面白い。上手い話は時に美味い物よりも良い酒の肴になるものなのですね。各人の話に心を奪われて最後まで。特に王子と奴隷の間に生まれたと噂される彼の話は、それだけでじゅうぶんひとつの話として語れそうです。
読了日:11月28日 著者:ダイアン ・セッターフィールド
https://bookmeter.com/books/18375949

—–