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『スペンサー・コンフィデンシャル』

『スペンサー・コンフィデンシャル』(原題:Spenser Confidential)
監督:ピーター・バーグ
出演:マーク・ウォールバーグ,ウィンストン・デューク,アラン・アーキン,イライザ・シュレシンガー,
   オースティン・リチャード・ポスト,ボキーム・ウッドバイン,マイケル・ガストン他
 
『映画 クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』を観て帰ってきたあとは家でゴロゴロ。
もう1本ぐらい何か観ておこうかと、Netflixにて2020年のアメリカ作品を。
 
デコのシワが気になるけれど、好きなんですよ、マーク・ウォールバーグ
彼が好きだというのか、彼の出ている作品が好きだというのか。
適度なアクションと、暗くなりすぎない重さというのか軽さ。
本作も「コメディアクション」というのはどうかと序盤は思っていましたが、中盤以降はノリよく。
彼をよく起用するピーター・バーグ監督とは相性もいいようです。
 
ボストン市警察の警官だったスペンサーは、汚職が疑われる警部補ボイランの自宅を訪ねたさい、
ボイランの妻が家庭内暴力を受けていることに気づき、頭に血が上ってボイランを殴打する。
スペンサーは逮捕され、刑務所で5年を過ごした後、出所する。
 
スペンサーが身を寄せるのは、昔なじみの友人ヘンリーの家。
同居人は自分だけだと思っていたのに、服役している間にヘンリーはホークという男も住まわせていた。
無愛想で礼儀知らずに見える黒人青年ホークにスペンサーは腹を立てるが、
愛犬すら自分のことは忘れてホークに懐いているようで面白くない。
 
あんな事件を起こしては警察に戻れるはずもなく、
トラックの運転手になってボストンを出て行くつもりだったスペンサーだが、
ある夜、ボイランが殺され、その容疑者が善良な警官グラハムだと知る。
当のグラハムは自分の車の中で死んでおり、自殺とみなされる。
グラハムの妻は夫が自殺などするはずがないと訴えるが、警察は調べようともしない。
 
真実を突き止めたいと考えたスペンサーは、ボストンから出るのを取りやめ、調べることに。
犬猿の仲だったホークに協力を求め、一緒に動きはじめるのだが……。
 
これも批評家の評価が平々凡々なものであったとあるとおり、目新しいことは何もない。
信用してよさそうな人が黒幕なのもそうだし、腐りきった警察に憤るのもそう。
そういえば、『クロッシング』(2009)を観たときに、警官の給料があまりに薄給ゆえ、
現場で見つけた麻薬をくすねたりマフィアとなぁなぁの関係になったりするのかと思いましたが、
それにしたって駄目でしょ、こんなことしていては。
 
スペンサーにマーク・ウォールバーグ、ホークにウィンストン・デューク。このコンビが◎。
ボクシングジムを経営するヘンリーに私の大好きなアラン・アーキン
優れたボクサーであるスペンサーを、才能はあるけど荒削りすぎるホークの指導者に任命し、
敵とやりあうときにホークが見事に開花するのが可笑しかった。
 
スペンサーの元カノ、シシーにはイライザ・シュレシンガー。
この女優は初めて見ましたが、肝が据わっていて頼れます。
普通の美人役なんて要らないから、今後もこの路線でお願いします。
 
ズタボロになったとしても必ずこっちが勝つとわかっている話は安心。
続編もありそうなラストだけど、評価がイマイチだと作ってくれないのかな。
私は続編が観たいです。このコンビが続くならいつまでも。

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『映画 クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』

『映画 クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』
監督:橋本昌和
声の出演:小林由美子,ならはしみき,森川智之,こおろぎさとみ,
     川栄李奈,岩井勇気,澤部佑,高垣彩陽,花江夏樹他

先週は丸々1週間、元気が出なくて劇場に行きませんでした。
ここいらで一念発起して(って大げさな(^^;)、私の元気の源、“クレしん”に行っておきましょうか。
イオンシネマ茨木にて、一昨日日曜日の朝イチ、8:35の回を鑑賞しました。
 
だから、客数は2分の1ということになりますけれども、
休日のこんなに朝早い上映だというのに、あと数席を残すのみの盛況ぶり。
 
劇場版第30弾です。原作者の臼井儀人さんって、51歳でお亡くなりになっているのですよね。
ご病気ではなく、趣味だった登山の途中で滑落された模様。
そんなニュースが飛び込んできてから12年と半年が経ちましたが、
今でもこうして“クレしん”が続いているのは嬉しいこと。
 
しんのすけとかすかべ防衛隊の面々は、アクション仮面が来場するイベントに向けて大はりきり。
野原家の庭で踊る練習をしていると、見知らぬ親子が来訪する。
 
その親子の母親のほうは屁祖隠ちよめ。子どものほうは珍蔵という5歳の少年。
ちよめは、野原みさえと同じ産婦人科で同じ日に息子を出産したらしい。
そして、医者によって息子たちを取り違えられ、しんのすけこそ自分の本当の息子で、
珍蔵は野原ひろしとみさえの息子であると主張する。
 
にわかには信じられない話だが、ちよめには医者も同行して平謝り。
家族なのだから一緒に住むのが当然だとちよめにゴリ押しされ、
困惑しつつもその晩はちよめと珍蔵を泊めることにするひろしとみさえ。
 
ところが朝目覚めると部屋には珍蔵がいるのみで、ちよみとしんのすけの姿が見えない。
実はちよみは忍びの里から抜け出したくノ一(=女忍者)で、
彼女を追ってきた忍者軍団により、珍蔵と勘違いされたしんのすけも連れ去られたのだ。
こうして忍びの里で暮らすことになってしまったしんのすけは……。
 
やっぱり私は断然“クレしん”のほうが好きですね、“ドラえもん”よりも。
しんのすけの決して悲観的にならない能天気ぶりに救われるというのか。
能天気ではあるんだけれど、困ったときのドラえもん頼みののび太より、
自ら道を切り開いている頼もしさがあります。
何でも前向きに考えれば、こんなオチがあるかもしれないと思わされる。
てか、しんのすけの場合は何も考えていないというふうでもあるのですが。(^^;
 
忍びの里には地球のエネルギー“ニントル”を封じ込める「地球のへそ」があって、
ニントルが漏れて地球が破壊されないように「へそ」に栓をする役目を果たしてきた屁祖隠家。
父親の血を引いて「もののけ」に変身をする術を持つはずの珍蔵がその術を会得できないせいで、
珍蔵を失ってしまうと悲観したちよめが考えたのが、野原家に珍蔵を預けるということ。
息子を産まねばならず、息子を産んだら産んだでその息子の能力が問われるなんて。
 
忍者と野原家、どちらが繰り出す技もまったくもってお下品です(笑)。
でもこれは嫌にならないんだなぁ。屁だらけでも笑ってしまう。
 
しんのすけが忍びの里で好き放題しながらもふと寂しげな表情を見せるシーンはグッと来ました。
永遠の5歳、しんちゃんをこれからも見たい。

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『僕を育ててくれたテンダー・バー』

『僕を育ててくれたテンダー・バー』(原題:The Tender Bar)
監督:ジョージ・クルーニー
出演:ベン・アフレック,タイ・シェリダン,リリー・レーブ,クリストファー・ロイド,
   ダニエル・ラニエリ,ロン・リビングストン,マックス・マーティーニ他
 
2021年のアメリカ作品。
Amazonスタジオの配給で、劇場公開は限定的だったらしく、私もいつ公開していたのか知らず。
今年1月に配信がスタートしました。
 
2005年に発表されたJ・R・モーリンガーの自伝“The Tender Bar”をジョージ・クルーニーが映画化。
原作者の役にタイ・シェリダンを起用し、その叔父をベン・アフレックが演じています。
批評家の評判はたいしてよくなかったようですが、
ベン・アフレックは本作で第79回ゴールデングローブ賞の助演男優賞にノミネートされました。
 
J・R・モーリンガーが生まれた直後、ラジオDJの父親は失踪。
1973年、家賃を滞納した母親ドロシーは、幼いJRを連れて祖父母のいる実家へと戻る。
 
ドロシーにとって、実家に戻るということは敗北を意味し、
祖父も娘の出戻りを快く思っていないのが明らかだが、
JRは実家に同居する叔父のチャーリーのことが大好き。
面白くて物知りなチャーリーと一緒に過ごしたくて、JRはチャーリーが経営するバーに通う。
 
ろくでなしの父親は養育費も払わず、チャーリーからの借金を踏み倒したまま、
自分の好きなときにJRに会いに来ます。
時にはチャーリーに暴力を振るう父親のことを憎々しく思っているのに、
それでもJRは父親を嫌いになりきれません。
 
チャーリーと話すうち、作家になりたいと思うJR。
金がなくて大学へ行けなかったにもかかわらず博識なチャーリーは、JRのお手本。
もちろん勉強だけでなく、人生において大切なこともチャーリーは教えてくれます。
 
学校ってなかなか残酷ですね。
どんな子どもにも両親がそろっているわけではないのに、
学校行事に来てもらうために家族に招待状を書けと言う。
「パパはいない」と先生に話すJRに、「死んだのか、なぜいないのか」としつこい。
JRは別に不幸じゃないのに、先生の顔が思いっきり「可哀想な子」扱いですもんね。
 
いつも無愛想で、ドロシーにも冷たく見えるけど、愛情いっぱい。
パパの代わりに学校へ来て、ちゃんと先生を手なずけてしまう(笑)。
 
癌を患って寝たきりになるドロシーの願いは、JRがイェール大学に行くこと。
バーでチャーリーをパズルで負かすJRと、そのJRに舌を巻く常連客たちの様子がとても良い。
大人になってからのJRを演じるのがタイ・シェリダン。
見事合格したのちのイェール大学の学生生活も描かれています。
「JRって何の略?」と聞かれた彼の答えは「ジャッキー・ロビンソン」。洒落てるねぇ。
JRが大学の友人たちをチャーリーの店に連れて行くシーンも大好き。
 
あまり特徴のない物語ともいえますが、温かい。安心できる。
原作者が1964年生まれだからか、アメリカの話でも同じ時代を感じられます。
チャーリーの教えでいちばん参考になるのは酒の飲み方か!?(^^;

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『必殺!恐竜神父』

『必殺!恐竜神父』(原題:The VelociPastor)
監督:ブレンダン・スティアー
出演:グレッグ・コーハン,アリッサ・ケンピンスキー,クレア・ハウス,
   アウレリオ・ヴォルテール,ヤン・ジエチャン他
 
2018年のアメリカ作品。
 
この邦題で面白いわけがない(笑)。でも観てみたい。
だいたい原題の“VelociPastor”って何ですか。
VとPが大文字なんですけど、間にスペースはないんです。
“Velociraptor”なら辞書にあるんですよね。
「小型で活動的な肉食獣で、プロトケラトプスを食べていたと想像される」らしい。
つまり“VelociPastor”は完全な造語か。恐竜を食らう神父かな、と想像は募る(笑)。
 
カトリック教会の神父ダグの目の前で、彼の両親の乗る車が炎上。
打ちひしがれるダグは心を癒やすため、中国を訪れる。
森の中で負傷した女性を見つけたダグが介抱しようとすると、
彼女は「竜の戦士」とつぶやき、ダグに角だか牙だかの加工物を渡して息絶える。
すると、女性を追っていた忍者が今度はダグに襲いかかる。
逃げる拍子に、握っていた加工物でダグは手に怪我を負う。
以来ダグは夜になると悪夢にうなされ、無性に腹が空くように。
 
ある日、ベッドの中でダグが目覚めると、傍らに売春婦のキャロルがいた。
神父の身でありながら売春婦と一夜を共にしてしまったのかと思っていると、キャロルが言う、
絡まれて殺されかけていた彼女をダグが救ったばかりか、
ダグはいきなり恐竜に変身して相手を食い殺したのだと。
 
自分が殺人を犯したと知ったダグは罪の意識にさいなまれるが、
キャロルの売春斡旋者フランキーこそがダグの両親を殺したと知り、
再び恐竜と化すとフランキーを殺害する。
フランキーに虐げられてきたキャロルは大喜び。
彼女と過ごす日々が楽しいおかげで、神父としてのダグの毎日も充実するのだが……。
 
B級どころか、これは凄すぎる(笑)。
ダグが恐竜に変身することを知った神父スチュアートは、
こりゃ悪魔祓いが必要だとエクソシストのアルテアのもとへ連れて行きますが失敗。
お祓いの最中にまたダグが恐竜になっちゃって。
 
兵士だった頃のスチュアートの回想シーンもじゅうぶんにホラーです。
こんな映画でも、戦争はあかんと説いているじゃあないか。
そして突然また忍者が出てくるのですよ。忙しくて仕方ない。
クリスチャン忍者とか、怪しすぎる。こうして書いていても意味不明。
 
1時間10分という短めの尺をやたら長く感じてしまいました。
私はちっとも笑えなかったけど、ツボにハマれば好きな人は好きかと。
 
そしてダグとキャロルは今日も悪者殺しの旅へ。
つまり、邦題から想像できる内容そのままだったわけですね。(^^;

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『エンディングノート』

『エンディングノート』
監督:砂田麻美
 
2011年のドキュメンタリー作品です。
当時、大阪では確かナナゲイで上映されていたと思います。
癌の話なんてまだ自分には無縁だと思っていたふしがあり、あまり観に行きたいと思いませんでした。
10年以上が経ち、弟が癌になった今、観てみようかと。
本作もNetflixで視聴可能です。
 
砂田麻美監督のデビュー作で、プロデューサーは是枝裕和監督。
砂田監督ご自身の父親、砂田知昭さんは化学メーカーに勤め上げ、67歳で退職。
仕事一筋だった知昭さんが第二の人生を歩み始めた矢先の2009(平成21)年、
ステージ4の胃癌ですでに切除は不可能であることがわかります。
 
不謹慎にも笑ってしまったのは、宣告5分後の知昭さんの表情。
え、こんな宣告を受けると思っていなかったはずなのに、砂田監督はカメラを回していたのですか。
悲しみに打ちひしがれるというよりは、何を言われたかわかっていないふうの知昭さん。
 
それからの知昭さんは、自分が死ぬまでの段取りを始めます。
何でもきっちり用意するのが好きな知昭さん。
死ぬまでにしておきたいことをリストにし、“エンディングノート”の作成に着手。
 
知昭さんは仏教徒でありながら、葬儀は教会でおこないたいと考えます。
こういうことを受け入れてくれる教会もあるのですね。
私なんて端(はな)から駄目だと思ってしまいそうですが、
司祭に会いに行き、自分の思いを伝えればちゃんとそれが通じる。
 
余命を宣告されたら心残りがないように。そうは言ってもどうすればいいのか。
自分は残りの人生をどう生きたいのかなんて考えたこともないからわからない。
最近は日々考えています。
 
本作を商業映画として公開すべきだったかどうかは当時も賛否両論あったとおり。
これを観たところで「幸せな最期でよかったね」という感想しか出てきません。
それに、なんといっても知昭さんが亡くなったのは69歳。
昨今の寿命からして少し早いかなと思わなくはないものの、
まだ55にもなっていない我が弟のことを考えると、じゅうぶんやん!とひがんでしまう。(^^;
 
ただ、エンディングノートというものがちゃんと市販されていることはこのたび初めて知りました。
コクヨとかからも出ているとは。普通に文具やん。
私かて、いつ死ぬかわからんのやし、これは用意しておいたほうがいいかもと思う。
あんな映画こんな映画のことも思い出します。

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