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『必殺!恐竜神父』

『必殺!恐竜神父』(原題:The VelociPastor)
監督:ブレンダン・スティアー
出演:グレッグ・コーハン,アリッサ・ケンピンスキー,クレア・ハウス,
   アウレリオ・ヴォルテール,ヤン・ジエチャン他
 
2018年のアメリカ作品。
 
この邦題で面白いわけがない(笑)。でも観てみたい。
だいたい原題の“VelociPastor”って何ですか。
VとPが大文字なんですけど、間にスペースはないんです。
“Velociraptor”なら辞書にあるんですよね。
「小型で活動的な肉食獣で、プロトケラトプスを食べていたと想像される」らしい。
つまり“VelociPastor”は完全な造語か。恐竜を食らう神父かな、と想像は募る(笑)。
 
カトリック教会の神父ダグの目の前で、彼の両親の乗る車が炎上。
打ちひしがれるダグは心を癒やすため、中国を訪れる。
森の中で負傷した女性を見つけたダグが介抱しようとすると、
彼女は「竜の戦士」とつぶやき、ダグに角だか牙だかの加工物を渡して息絶える。
すると、女性を追っていた忍者が今度はダグに襲いかかる。
逃げる拍子に、握っていた加工物でダグは手に怪我を負う。
以来ダグは夜になると悪夢にうなされ、無性に腹が空くように。
 
ある日、ベッドの中でダグが目覚めると、傍らに売春婦のキャロルがいた。
神父の身でありながら売春婦と一夜を共にしてしまったのかと思っていると、キャロルが言う、
絡まれて殺されかけていた彼女をダグが救ったばかりか、
ダグはいきなり恐竜に変身して相手を食い殺したのだと。
 
自分が殺人を犯したと知ったダグは罪の意識にさいなまれるが、
キャロルの売春斡旋者フランキーこそがダグの両親を殺したと知り、
再び恐竜と化すとフランキーを殺害する。
フランキーに虐げられてきたキャロルは大喜び。
彼女と過ごす日々が楽しいおかげで、神父としてのダグの毎日も充実するのだが……。
 
B級どころか、これは凄すぎる(笑)。
ダグが恐竜に変身することを知った神父スチュアートは、
こりゃ悪魔祓いが必要だとエクソシストのアルテアのもとへ連れて行きますが失敗。
お祓いの最中にまたダグが恐竜になっちゃって。
 
兵士だった頃のスチュアートの回想シーンもじゅうぶんにホラーです。
こんな映画でも、戦争はあかんと説いているじゃあないか。
そして突然また忍者が出てくるのですよ。忙しくて仕方ない。
クリスチャン忍者とか、怪しすぎる。こうして書いていても意味不明。
 
1時間10分という短めの尺をやたら長く感じてしまいました。
私はちっとも笑えなかったけど、ツボにハマれば好きな人は好きかと。
 
そしてダグとキャロルは今日も悪者殺しの旅へ。
つまり、邦題から想像できる内容そのままだったわけですね。(^^;

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『エンディングノート』

『エンディングノート』
監督:砂田麻美
 
2011年のドキュメンタリー作品です。
当時、大阪では確かナナゲイで上映されていたと思います。
癌の話なんてまだ自分には無縁だと思っていたふしがあり、あまり観に行きたいと思いませんでした。
10年以上が経ち、弟が癌になった今、観てみようかと。
本作もNetflixで視聴可能です。
 
砂田麻美監督のデビュー作で、プロデューサーは是枝裕和監督。
砂田監督ご自身の父親、砂田知昭さんは化学メーカーに勤め上げ、67歳で退職。
仕事一筋だった知昭さんが第二の人生を歩み始めた矢先の2009(平成21)年、
ステージ4の胃癌ですでに切除は不可能であることがわかります。
 
不謹慎にも笑ってしまったのは、宣告5分後の知昭さんの表情。
え、こんな宣告を受けると思っていなかったはずなのに、砂田監督はカメラを回していたのですか。
悲しみに打ちひしがれるというよりは、何を言われたかわかっていないふうの知昭さん。
 
それからの知昭さんは、自分が死ぬまでの段取りを始めます。
何でもきっちり用意するのが好きな知昭さん。
死ぬまでにしておきたいことをリストにし、“エンディングノート”の作成に着手。
 
知昭さんは仏教徒でありながら、葬儀は教会でおこないたいと考えます。
こういうことを受け入れてくれる教会もあるのですね。
私なんて端(はな)から駄目だと思ってしまいそうですが、
司祭に会いに行き、自分の思いを伝えればちゃんとそれが通じる。
 
余命を宣告されたら心残りがないように。そうは言ってもどうすればいいのか。
自分は残りの人生をどう生きたいのかなんて考えたこともないからわからない。
最近は日々考えています。
 
本作を商業映画として公開すべきだったかどうかは当時も賛否両論あったとおり。
これを観たところで「幸せな最期でよかったね」という感想しか出てきません。
それに、なんといっても知昭さんが亡くなったのは69歳。
昨今の寿命からして少し早いかなと思わなくはないものの、
まだ55にもなっていない我が弟のことを考えると、じゅうぶんやん!とひがんでしまう。(^^;
 
ただ、エンディングノートというものがちゃんと市販されていることはこのたび初めて知りました。
コクヨとかからも出ているとは。普通に文具やん。
私かて、いつ死ぬかわからんのやし、これは用意しておいたほうがいいかもと思う。
あんな映画こんな映画のことも思い出します。

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『ターニング・ポイント』

『ターニング・ポイント』(原題:La Svolta)
監督:リッカルド・アントナローリ
出演:アンドレア・ラッタンツィ,ブランド・パシット,ルドヴィカ・マルティーノ,アニエッロ・アレーナ,
   チャベリ・サストレ・ゴンサレス,クラウディオ・ビガリ,マルチェロ・フォンテ他
 
この1週間は配信開始直後のNetflixオリジナル作品を観てばかり。
本作も一昨日4月20日から配信されているイタリア作品です。
 
漫画家志望の青年ルドヴィコ。
ワイナリーのオーナーで富裕な父親は息子の自由を一応許してはいるものの、会えば小言ばかり。
ルドヴィコが暮らすアパートメントの部屋を見て、ここは屋台か豚小屋かと辛辣。
(ちなみにそんなことはなくて、めっちゃ綺麗な部屋なんです。(^^;)
そんな父親に嫌みを返すぐらいしかできず、部屋にひきこもるルドヴィコ。
 
ある夜、ゴミを捨てに表に出たルドヴィコは背後から何者かに掴みかかられる。
相手はルドヴィコを脅し、一人暮らしであることを確認すると部屋に連れて行けと言う。
 
ジャックと名乗るその男は、地元のギャングから大金の入った鞄を盗んで逃走中らしい。
激怒するギャングのボスが手下の若い衆をその辺りに巡らせ、血眼になってジャックを探している。
ほとぼりが冷めるまでルドヴィコの部屋に匿うようにジャックは強要。
もしも上手く逃げおおせる日が来たら、ルドヴィコに5千ユーロ払うと言い……。
 
一度しか観ていないので、5千ユーロが間違いだったらすみません。
5千ユーロっていくらかなと思ったら約70万円ですよね。
ジャックがいったいいくら盗んだのか知らんけど、5千ユーロ渡すだけではちょっとセコいような。(^^;
 
最初のやり口があまりに暴力的でジャックのことを好きになれません。
ルドヴィコの部屋なのに、ルドヴィコを押し込めて出て来られないようにしたり、ヒドイ。
 
でも、日が経つに連れて、ジャックはルドヴィコに心を開き、
同じアパートメントの階上に住むスペイン人女性に恋するルドヴィコをけしかけたりも。
ジャックのおかげでルドヴィコは彼女と親しくなります。
ハッピーエンドを期待したけれど、かなり切ないラスト。えーっ。
 
好きだったのは、ジャックとルドヴィコがふたりでスパゲッティアマトリチャーナを作るシーン。
ガス屋を装った殺し屋が訪ねてくると、ジャックはすぐに隠れます。
殺し屋とは知らずにルドヴィコは「アマトリチャーナを作っていたんだ」。
それに応えて殺し屋が「パルメザンか」。「いや、ペコリーノだよ」とルドヴィコ。
パルメザンだと悲惨なことになるんですって。悲惨になる様子を考えて笑った。

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『ホワイト・ホット:アバクロンビー&フィッチの盛衰』

『ホワイト・ホット:アバクロンビー&フィッチの盛衰』(原題:White Hot: The Rise & Fall of Abercrombie & Fitch)
監督:アリソン・クレイマン
またまたNetflixオリジナル。アメリカのドキュメンタリー作品です。
“アバクロンビー&フィッチ”というファッションブランドがあることは知っていました。
もともとブランドに疎いうえ、どう見ても私には縁がないけれど、
最新作ということで目の前を往復されるとスルーせずにいられません。
しかも配信開始となったのは、阪神vsDeNAのカード初戦だった一昨日。
阪神が4点取って先制したのに、たちまち追いつかれました。
テレビ中継を観る気も失って(でもラジオ中継はつけたまま)、Netflixに逃避。
アバクロンビー&フィッチの本社はオハイオ州ニューオールバニ。
創業は1892年。ニューヨーク州にオープンした最初の店はスポーツショップでした。
高品質のキャンプ用品などを扱い、顧客にはヘミングウェイもいたそうな。
老舗の名店であったことは間違いありません。
そんな名店が1988年に“リミテッド”(現“Lブランズ”)というブランドに買収され、
1990年代に入ってCEOにマイケル・ジェフリーズが就任すると方針転換。
20代前半の「イケてる人」をターゲットにします。
本作の前半は、こんなイケてるショップに就職した人たちが笑顔で話しています。
広告塔となるのは美男子で肉体も鍛えている若い男性モデルたち。
人材担当者が各地に赴き、イメージに合うイケメンをスカウトしてきたそうです。
ショッピングバッグは彼らの半裸写真が大きくプリントされたもの。
女性ではジェニファー・ローレンスもいました。
ところがある日、有色人種や非欧米人が突然解雇を通達される。
CEOのマイケル・ジェフリーズは自身が排他的な考えであることを隠そうともせず、
アバクロはいわゆる「人気者」にしか着てほしくないと言い放ちます。
ここから話は急展開。
解雇された元従業員たちや性被害に遭いかけたモデルたちが、
マイケル・ジェフリーズと写真家ブルース・ウェーバーを弾劾。
ウェーバーは“カルバン・クライン”の下着広告で有名になったカメラマンです。
確かに、すべての年齢層や体型の人をターゲットにするのは難しいと思います。
でもこの言い草は人として誤っている。
美しい人にしか着てほしくないというジェフリーズに対して、
「自分の顔を見てから言え」みたいなことを言っている人がいて笑った。
ジェフリーズは整形しまくったようで、どう見ても変な顔なんだもの。
おまえが言うなっちゅう感じですよねぇ。
日本ではこれほどまでにはニュースにならなかったと思うのですが、
アバクロってまだあるんですよね?
客はこういうブランドだということを知って着ている?

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『チューズ・オア・ダイ:恐怖のサバイバルゲーム』

『チューズ・オア・ダイ:恐怖のサバイバルゲーム』(原題:Choose or Die)
監督:トビー・ミーキンズ
出演:アイオラ・エヴァンズ,エイサ・バターフィールド,エディ・マーサン,ロバート・イングランド,
   ライアン・ゲイジ,ケイト・フリートウッド,アンジェラ・グリフィン,ジョー・ボランド他
 
4月15日に配信開始になったばかりのNetflixオリジナル作品です。
副題からしてB級以上は望めません(笑)。
ホラーなんて観るつもりはなかったのに、しつこくオススメに出てくるからなんとなく。
観はじめてビックリ、エディ・マーサンが出ているではないですか。
なるほど、アメリカ作品だと思ったらイギリス作品なのですね。
 
そのエディ・マーサンの家庭不和のシーンから始まります。
 
中年男性ハルの家。キッチンで妻と息子が口喧嘩している。
ありがちな親子喧嘩だが、やがて妻の不満の矛先はハルへ。
ハルは家族の話になどいっさい耳を傾けず、毎日自室にひきこもってはレトロゲームに没頭。
その夜も“CURS>R”(呪者)という1980年代のゲームをインストールしてプレイを開始。
 
ただのゲームに過ぎなかったはずなのに、画面越しのやりとりがなんだかおかしい。
たとえば聖杯をもうひとつどうだと尋ねられ、受け取ることにすると、
いつのまにか机の上に缶飲料が増えている。
後ろを見ろと言われて振り返ると、画面には「ひっかかった!」の文字。
 
やがて「死」か「舌」かを選ぶように言われて後者を選ぶと、キッチンから絶叫が聞こえる。
ハルが駆けつけると、そこには血まみれの包丁を携えた妻と、舌を切り取られた息子の姿が。
 
3カ月後、女子大生のケイラは、コンピュータオタクの友人アイザックが所有するレトロゲームに興味を示す。
そのゲームこそあの“CURS>R”だったが、そんなことはアイザックもケイラも知らない。
ドラッグに溺れる母親と二人暮らしで、学費を稼がねばならないケイラは、
レトロゲームの賞金が何十年後であっても支払われる可能性があることをアイザックから聞き、
“CURS>R”で試してみようと考えるのだが……。
 
画面に表示されるメッセージに従い、簡単なコマンドを打ち込む。
画像は伴わずに文字だけで進行するこういうゲームをテキストアドベンチャーというのですね。
それすら知らなかった私ですが、何十年も前のゲームを思い出して楽しそう。
冒頭はそう思えたのですが、なんとも中途半端。
 
“Choose or Die”、つまり「選ぶか死ぬか」。そう問われた後に考える瞬間すらない。
選んだらどうなるのか考える時間ぐらいほしいじゃないですか。
たとえば、リメイク版の『CUBE 一度入ったら、最後』(2021)はつまらなかったけど、
オリジナルはとても面白かった『CUBE』(1997)みたいに。
二者択一を求められるシチュエーションスリラーなのに、択一に面白みがないのは駄目でしょ。
 
レトロゲームの面白さとしても“ジュマンジ”シリーズのほうが圧倒的に上。
ホラーとしてもイマイチで、どう評価してよいものやら。
『リング』(1998)みたいに画面から出てきてくれたらビビッたかも。それじゃ二番煎じか。
 
御年72歳のロバート・イングランドはホラー映画で活躍する俳優。
見どころは彼が彼自身の役で登場しているところぐらいでしょうか。
ちなみに、かつての人気ヒップホップグループ“Run-D.M.C.”はケイラに鼻で笑われていました。(^^;

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