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『20歳のソウル』

『20歳のソウル』
監督:秋山純
出演:神尾楓珠,尾野真千子,福本莉子,佐野晶哉,前田航基,若林時英,佐藤美咲,宮部のぞみ,
   松大航也,塙宣之,菅原永二,池田朱那,平泉成,浅野忠義,石黒賢,高橋克典,佐藤浩市他
 
20歳で病に倒れた若者の実話が基って、今の私が観たら絶対あかんやつやないですか(笑)。
弟は若者ではないとはいえ、泣くに決まってる。
でも他に観る映画もないんで、またまた携帯を握りしめて、109シネマズ箕面にて。
 
千葉県船橋市立船橋高校の吹奏楽部に所属する浅野大義(神尾楓珠)。
顧問の高橋健一(佐藤浩市)は楽器の演奏よりも基礎体力作りを部員に命じるウザイ奴。
しかし言うことには間違いがなくて、今は高橋のことを最も尊敬している。
 
ある日、野球部の友人・滝沢翔(松大航也)が負傷して試合に出られなくなり、
応援団長を任されたことからふてくされている事実を知る。
応援に回った翔をなんとか鼓舞したいと、大義が作ったのが応援曲“市船soul”。
 
音大に進み、いずれ教師として市船に戻って吹奏楽部の顧問になる。
そう決めた大義は、つきあいはじめたばかりの彼女・宮田夏月(福本莉子)と共に大学生活を満喫。
前途洋々に思えたが、ある日、体調不良を感じて病院へ。
 
大義と母親・桂子(尾野真千子)が検査結果を聴きに行くと、
医師の星野(高橋克典)は大義の胚細胞に悪性の腫瘍が見つかったという。いわゆる「がん」。
抗がん剤の投与で腫瘍を小さくした後、切除の手術を受けて成功するのだが……。
 
以前の私であれば、お涙頂戴すぎて泣けないと冷ややかに観ただろうと思います。
今もこれを観てそれほどは泣いていません。じわっと来た程度。
でもお涙頂戴だとバッサリは言えない。
実際にこういう若者がいて、彼の家族がいるのだから。
 
人には泣き言を言わなくても、夜、病室でひとりになったとき、涙を流す大義。
それがそのまんま、弟の姿に見えます。こんな思いだったのかなって。
母親の「ただ生きていてほしい」という思い。それを冷ややかには見られない。
 
野球の応援曲は短調のほうが耳に残るという話は目からウロコでした。ほんまに?
個人的には長調のバラードがエモい(笑)と思っているので、
短調より長調派ですが(あくまでおおむね)、確かに甲子園で耳に残るのは短調のほうかも。

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『トップガン マーヴェリック』

『トップガン マーヴェリック』(原題:Top Gun: Maverik)
監督:ジョセフ・コシンスキー
出演:トム・クルーズ,マイルズ・テラー,ジェニファー・コネリー,ジョン・ハム,グレン・パウエル,
   ルイス・プルマン,チャールズ・パーネル,モニカ・バルバロ,エド・ハリス,ヴァル・キルマー他
 
今日は公開3日目ですが、すでに2度観ました。
1回目は封切り日だった一昨日、109シネマズ大阪エキスポシティにて。
2回目は昨日、IMAX2D版を109シネマズ箕面にて。
昨日は21:15からの回だったにもかかわらず、客がよく入っています。
年代はほぼ私と同じぐらいでしょう。この年齢層の客で溢れかえる劇場は久しぶりで嬉しい。
 
懐かしいですよねぇ、『トップガン』(1986)。
普段はどんなに好きな作品でも1度しか観ない私ですが(注:30回観た某作品は除く(笑))、
『トップガン』に関しては何度も観た気がします。
すごく好きだったとかではなく、観る機会が多かったのでしょう。
でも内容はそれほど覚えていないんです。むしろ聴き倒したサントラが思い出深い。
 
その聴き倒した曲が36年の時を経た今も使われて幕が開けるのですから、
気分が高揚しないわけはありません。ケニー・ロギンスの“デンジャー・ゾーン”。
ケニー・ロギンスってまだ生きてるんかいなと思わず調べました。74歳か。
前作の監督トニー・スコットが自ら命を絶ってしまったのは10年前。無念です。
 
オープニングで説明がありますが、“トップガン”は海軍パイロットのエリートを育てる場。
トム・クルーズ演じるピート・“マーヴェリック”・ミッチェルは、
伝説の卒業生でありながら、昇進を頑なに拒んでずーっと大佐のまま。
 
有人戦闘機は無駄、無人戦闘機の開発に金をかけるべきという向きが高まるなか、
マーヴェリックはエド・ハリス演じるケイン少尉の命令を無視してテストを敢行。
無人戦闘機がまだ到達することのできないマッハ10を実現してみせます。
 
少尉の怒りに触れたマーヴェリックは永久追放されそうなところ、
海軍の英雄であり、盟友であるトム・“アイスマン”・カザンスキーの後ろ盾を得て、
あるミッションを成功に導くため、トップガンの教官となることを命じられます。
 
アイスマン役は言わずと知れたヴァル・キルマー
病で声を出すのも困難という設定ですが、ヴァル・キルマーは実際に喉頭がんで闘病中です。
それでも本作への出演を熱望したというのがもう泣かせるじゃないですか。
 
ミッションとは、「ならずもの国家の極秘ウラン濃縮プラント施設」の破壊。
トップガンの教官として赴任したマーヴェリックですが、
メンバーの中にはマーヴェリックの親友だった故ニック・“グース”・ブラッドショーの息子、
マイルズ・テラー演じるブラッドリー・“ルースター”・ブラッドショーもいます。
自分の父親と組んでいたマーヴェリックとの間にわだかまりがある。
そんなルースターを含むトップガンのパイロットたちにマーヴェリックは特訓を始めます。
 
1回目に観たとき、公開をさんざん待たされ過ぎたせいもあって、
面白かったのは面白かったけれど、こんなもんかなぁと思いました。
ところが帰宅してからすぐにもう1回観たくなり、どーゆーことやねん、この感情は、と不思議に。
 
今は弟のことがあって、人の生死について考えるときが多いのと、
弟がこんな状況にあるなかで観に行った映画ということで、思い出深いものになりそうです。
 
「考えるな。行動しろ」。
弟がDVDを貸してくれた『燃えよドラゴン』の「考えるな。感じろ」と同じだなぁ。
いつまでも心に残りそうです。
 
それにしても、まったくお呼びがかからなかった前作のヒロイン、ケリー・マクギリスはお気の毒。
でもねぇ、最近の画像を見ると、これでは声をかけられなくて当然と思えます。ただのおばちゃん。(^^;
やっぱりジェニファー・コネリーぐらいの美しさがないと、
これで再来月還暦とは信じられないトム・クルーズと並んだらアカンでしょう。
自分より30歳以上も下の若造たちと裸でビーチにおっても引けを取らないトム、すごい。(^O^)
 
単純に面白かった。そして感慨深かった。
誰もに生きていてほしいと思った。
また観に行くかもしれません。

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『劇場版 おいしい給食 卒業』

『劇場版 おいしい給食 卒業』
監督:綾部真弥
出演:市原隼人,土村芳,佐藤大志,勇翔,山崎玲奈,田村侑久,
   登坂淳一,いとうまい子,直江喜一,木野花,酒井敏也他
 
109シネマズ箕面にて、前述の『ハケンアニメ!』の後にもう1本。
 
実は1週間前、緊急入院したに必要な物あれこれを届けた帰り道、
気分は乗らないけれど映画を1本だけ観て帰ろうかなと同劇場へ寄りました。
チケットを購入し、鑑賞前にお手洗いへ。そうしたら電話が鳴った。
弟が入院中の病院からで、その前に入院していた病院で処方されていた薬がないとのこと。
私は映画を観るのをあきらめて大慌てで茨木へと舞い戻ったのでした。
先週あきらめたその映画がこれ。リベンジです。
 
TVドラマ版は一度も観たことがありません。
『劇場版 おいしい給食 Final Battle』(2020)がとても楽しかったから。
 
舞台は1986年。と言っても昔の話だという気がしない映像です。
 
黍名子中学校へと異動して2年になる教師・甘利田幸男(市原隼人)は、3年生のクラス担任。
給食をこよなく愛し、どんな時間よりも給食の時間を楽しみにしている。
しかしそれを周囲に悟られるのはプライドが許さない。ひたすら興味のないふりを装う。
 
同クラスの生徒・神野ゴウ(佐藤大志)は甘利田に負けず劣らずの給食マニア。
なんと彼は甘利田と同じく、常節中学校から転入してきたのだ。
常に冷静沈着な優等生の神野は甘利田の給食好きを見抜き、不適な笑いを浮かべる。
 
給食にいかに創意工夫を凝らし、独創的な食べ方をするか。
毎回考える甘利田だったが、ふと神野を見れば彼こそが独創的で、甘利田はいつも完敗。
悔しさを悟られたくないから、こっそり歯がみしている。
 
そんなある日のこと。
給食のおばさん(いとうまい子)から新しい給食メニューの試食会があると聞き、
甘利田は多少変装気味にいそいそと給食センターへ出かける。
 
ところが、豪華なメニューに心を躍らせて試食すると、その不味さに愕然。
給食センターの主任・四方田(登坂淳一)とその部下・真田(田村侑久)に甘利田は詰め寄るのだが……。
 
市原隼人のことは大概おもしろい役者だと思っていましたが、本作はまた格別ですね。
こんな演技もできる人だとは昔は思っていませんでした。楽しい。
 
教育委員会の委員長役、直江喜一の憎たらしいこと。
『3年B組金八先生2』で教育委員会に目の敵にされそうな不良役だったことを思うと可笑しいなぁ。
「子どもの健康に良い給食」と言うのなら、おみゃーがもっと痩せてからにせぇ!と言いたくなる体つき。
 
体にさえ良ければ不味くてもいいのか。給食の本質とは何なのか。
熱い甘利田に泣かされてしまうなんてなんたる不覚(笑)。
バカバカしいのに清々しくて、ずっと続いてほしいような、
でも観るのはたまにでいいような、大好きな作品です。
 
しかしウイスキーボンボンでここまで酔える人っていますか。羨ましかったりします。(^^;

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『ハケンアニメ!』

『ハケンアニメ!』
監督:吉野耕平
出演:吉岡里帆,中村倫也,柄本佑,尾野真千子,工藤阿須加,小野花梨,
   高野麻里佳,前野朋哉,古舘寛治,徳井優,六角精児,矢柴俊博他
声の出演:梶裕貴,潘めぐみ,木野日菜,速水奨,高橋李依,花澤香菜,堀江由衣他
 
この日も携帯を握りしめて109シネマズ箕面へ。
本編開始直後にマナーモードにしていた携帯がブルッと震える。ひょえ~、電話だよ電話。
ブルブル来てるよ、早く応答しなくちゃ。ブルッと初体験。
こんなこともあろうかと、シアター前方端っこの出入り口付近に席を取っていました。
そそくさと退出して無人のお手洗いにこもりました。
 
幸い、弟の容態が悪化したとかいう連絡ではなく、ホスピス棟への転院日の連絡。
安心してシアターに戻ったら、スクリーンに吉岡里帆柄本佑が映っている。
辻村深月による原作は600頁超の大長編で、鑑賞前に読了できず、まだ途中なんです。
てっきり吉岡里帆は第1章で登場する女性役だと思ったら違うのか。
そしてまさか柄本佑がイケメン王子ってわけじゃないですよね。違う。よかった(笑)。
 
手堅く公務員として働いていたのに、突然アニメ業界に飛び込んだ斎藤瞳(吉岡里帆)。
このたび土曜夕方17時枠の連続アニメ『サウンドバック 奏の石』で監督デビューすることが決定。
しかし、彼女を大抜擢したクールなプロデューサー、行城理(柄本佑)はビジネス最優先。
広報活動にばかり目を向けているようで、瞳への要求は理不尽としか思えない。
 
一方、同時間帯枠で視聴率を競うことになったのが『運命戦線リデルライト』。
その監督こそ、瞳がアニメ業界に飛び込むきっかけとなった王子千晴(中村倫也)。
王子はデビュー作の『光のヨスガ』で脚光を浴びるもその後は沈黙。
彼の復帰作として注目を集める本作を企画したプロデューサーは有科香屋子(尾野真千子)で……。
 
実は原作を読みはじめたとき、状況が理解しづらくて困惑しました。
アニメ業界についてまるで詳しくないからだと思うのですけれど。
こうして映画版を観てみたら、こういう構図だったのかと大納得。
チームが2つあって、片方は女性新人監督、もう片方は人気イケメン監督。
それぞれのチームにスタッフがいる、それだけのシンプルなものでした。
なんだ、鑑賞前に原作を読了しようと頑張らなくても、鑑賞後に読めばよかったじゃあないか。
 
こんなふうにアニメは作られるんだとただただ驚くばかりです。
仕事は細分化されていて、職人気質のスタッフがいっぱい。
金も時間もかかる、そして視聴率を取れる番組を作らなきゃならない。
 
アニメの舞台となっている自治体はそれに便乗できないかと策を練る。
スタンプラリーを考えついた公務員・宗森周平(工藤阿須加)のヌボーッとしたところが○。
そんな彼を見てリア充だと苦笑いするアニメーター・並澤和奈(小野花梨)が、
リアル以外のところでも人を喜ばせたいという台詞がすごくよかった。
また、人気アイドル・群野葵(高野麻里佳)が「自分が客寄せだということはわかってる。
でも、世界一の客寄せになりたい」というシーンもよかった。
 
土曜夕方枠で主人公が死ぬなんてありえない。子どもたちが見るんだから。
だけど、失ったものが最終回で全部戻ってくる、そんな都合のいい話があるか。
失ってこそ見えるものだってあるのですよね。
「忘れないよ。忘れられるわけないじゃん」。胸に響きます。
 
柄本佑がすごく男前に見えてくる不思議。
エンドロールが終わるまで席を立っては駄目ですよ。楽しいオマケのシーンがありますから。

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弟のこと。その2。

1回では書き切れなかったので、その2。
 
弟とは2歳違いです。「しるし」が言えなくて「しるしる」と言う、めっちゃ可愛い弟でした。
私と異なって芸術のセンスに長け、絵画コンクールなどではよく入賞していました。
勉強もよくできる子で、高校入試のさいは菅田将暉の出身校に合格確実と言われていたのに、なぜかすべる。
あのときから人前では泣かない子だったなぁ。ベッドで向こう側を向いて伏していたのを思い出します。
 
弟の同窓生だった方々には「すべり止め」というと申し訳ないことですが、
すべり止めだった私立高校の入学試験で創立以来トップに近い成績を収めたらしく、
その年に新設された特進クラスだか何だかに入ることを強く勧められました。
ところが何を思ったか、弟は拒否。普通のクラスに入ってラグビーをすると言い出しました。
中学のときは卓球部だったんですよ。それをなぜにラグビー!? ガラもデカないのに。
 
でも楽しかったみたいです。
ラグビー部員で部活後に喫茶店に入り、みんなでパフェを頼む話とか可笑しかった。
いかつくて汗臭い連中がパフェって。「僕チョコパ」「俺イチゴパフェ」とかって。
人前では泣かない弟ですが、2015年のワールドカップで日本が南アフリカに勝った試合は
観ていて思わず泣いちゃったよぉと言っていました。
 
特進クラスに入っていればスルスルといい大学に入学したかもしれないところ、弟は二浪。
私はといえば、希望の高校にシュッと入り、浪人を覚悟していたのに大学にもシュッと合格。
いつも、私が弟の運を奪っているのではと思っていました。
いつだったかそれを言ったら、何を言うてるねんというような顔で見返されましたけど。(^^;
 
大学時代にどこかで5千円を落として呆然としていた姿とか、
梅田で飲んでいて終電を逃し、歩いて池田まで帰ってきた姿とか、いろいろ思い出す。
疲れて死んだように眠っていた翌日、「十三大橋って、歩いたら死ぬほど長いで」と言ってました。
 
私が発熱して寝込んだ折、布団の上でヨーグルトかプリンを食べようとしたのにスプーンがない。
母に甘えて「スプーン取って」と頼んだら、「それぐらい自分で取りなさい」と怒られた。
そうしたら弟が「熱あるねんで。可哀想やん!」とスプーンを持ってきてくれたことがありました。
そのわりに、もっと高熱で私がうなされていたとき、
弟が大音量でフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの“リラックス”をかけていたことがあり、
頼むし音量下げてと言った覚えが(笑)。いまだにこの曲を聴くとそれを思い出して笑ってしまいます。
 
私がまだ小学生のときのこと。
今はずいぶん丸くなったけれど、その昔は短気だったと私が大喧嘩したことがあります。
短気でも子どもに手を上げることはなかった父は、ものすごく私に腹が立ったと見え、
手を上げない代わりに私の通信簿を手に取ってくちゃくちゃにしました。のつもりだった。
が、それは私のではなく弟の通信簿で、嗚呼、父の間違い。
弟の通信簿に母がぼやきながら必死でアイロンをかけていた光景も思い出します。
今となっては笑い話ですが、私のせいやねん。ほんまにごめん。
 
ほんとにいろいろと思い出すもんだなぁ。

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