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『劇場版 おいしい給食 卒業』

『劇場版 おいしい給食 卒業』
監督:綾部真弥
出演:市原隼人,土村芳,佐藤大志,勇翔,山崎玲奈,田村侑久,
   登坂淳一,いとうまい子,直江喜一,木野花,酒井敏也他
 
109シネマズ箕面にて、前述の『ハケンアニメ!』の後にもう1本。
 
実は1週間前、緊急入院したに必要な物あれこれを届けた帰り道、
気分は乗らないけれど映画を1本だけ観て帰ろうかなと同劇場へ寄りました。
チケットを購入し、鑑賞前にお手洗いへ。そうしたら電話が鳴った。
弟が入院中の病院からで、その前に入院していた病院で処方されていた薬がないとのこと。
私は映画を観るのをあきらめて大慌てで茨木へと舞い戻ったのでした。
先週あきらめたその映画がこれ。リベンジです。
 
TVドラマ版は一度も観たことがありません。
『劇場版 おいしい給食 Final Battle』(2020)がとても楽しかったから。
 
舞台は1986年。と言っても昔の話だという気がしない映像です。
 
黍名子中学校へと異動して2年になる教師・甘利田幸男(市原隼人)は、3年生のクラス担任。
給食をこよなく愛し、どんな時間よりも給食の時間を楽しみにしている。
しかしそれを周囲に悟られるのはプライドが許さない。ひたすら興味のないふりを装う。
 
同クラスの生徒・神野ゴウ(佐藤大志)は甘利田に負けず劣らずの給食マニア。
なんと彼は甘利田と同じく、常節中学校から転入してきたのだ。
常に冷静沈着な優等生の神野は甘利田の給食好きを見抜き、不適な笑いを浮かべる。
 
給食にいかに創意工夫を凝らし、独創的な食べ方をするか。
毎回考える甘利田だったが、ふと神野を見れば彼こそが独創的で、甘利田はいつも完敗。
悔しさを悟られたくないから、こっそり歯がみしている。
 
そんなある日のこと。
給食のおばさん(いとうまい子)から新しい給食メニューの試食会があると聞き、
甘利田は多少変装気味にいそいそと給食センターへ出かける。
 
ところが、豪華なメニューに心を躍らせて試食すると、その不味さに愕然。
給食センターの主任・四方田(登坂淳一)とその部下・真田(田村侑久)に甘利田は詰め寄るのだが……。
 
市原隼人のことは大概おもしろい役者だと思っていましたが、本作はまた格別ですね。
こんな演技もできる人だとは昔は思っていませんでした。楽しい。
 
教育委員会の委員長役、直江喜一の憎たらしいこと。
『3年B組金八先生2』で教育委員会に目の敵にされそうな不良役だったことを思うと可笑しいなぁ。
「子どもの健康に良い給食」と言うのなら、おみゃーがもっと痩せてからにせぇ!と言いたくなる体つき。
 
体にさえ良ければ不味くてもいいのか。給食の本質とは何なのか。
熱い甘利田に泣かされてしまうなんてなんたる不覚(笑)。
バカバカしいのに清々しくて、ずっと続いてほしいような、
でも観るのはたまにでいいような、大好きな作品です。
 
しかしウイスキーボンボンでここまで酔える人っていますか。羨ましかったりします。(^^;

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『ハケンアニメ!』

『ハケンアニメ!』
監督:吉野耕平
出演:吉岡里帆,中村倫也,柄本佑,尾野真千子,工藤阿須加,小野花梨,
   高野麻里佳,前野朋哉,古舘寛治,徳井優,六角精児,矢柴俊博他
声の出演:梶裕貴,潘めぐみ,木野日菜,速水奨,高橋李依,花澤香菜,堀江由衣他
 
この日も携帯を握りしめて109シネマズ箕面へ。
本編開始直後にマナーモードにしていた携帯がブルッと震える。ひょえ~、電話だよ電話。
ブルブル来てるよ、早く応答しなくちゃ。ブルッと初体験。
こんなこともあろうかと、シアター前方端っこの出入り口付近に席を取っていました。
そそくさと退出して無人のお手洗いにこもりました。
 
幸い、弟の容態が悪化したとかいう連絡ではなく、ホスピス棟への転院日の連絡。
安心してシアターに戻ったら、スクリーンに吉岡里帆柄本佑が映っている。
辻村深月による原作は600頁超の大長編で、鑑賞前に読了できず、まだ途中なんです。
てっきり吉岡里帆は第1章で登場する女性役だと思ったら違うのか。
そしてまさか柄本佑がイケメン王子ってわけじゃないですよね。違う。よかった(笑)。
 
手堅く公務員として働いていたのに、突然アニメ業界に飛び込んだ斎藤瞳(吉岡里帆)。
このたび土曜夕方17時枠の連続アニメ『サウンドバック 奏の石』で監督デビューすることが決定。
しかし、彼女を大抜擢したクールなプロデューサー、行城理(柄本佑)はビジネス最優先。
広報活動にばかり目を向けているようで、瞳への要求は理不尽としか思えない。
 
一方、同時間帯枠で視聴率を競うことになったのが『運命戦線リデルライト』。
その監督こそ、瞳がアニメ業界に飛び込むきっかけとなった王子千晴(中村倫也)。
王子はデビュー作の『光のヨスガ』で脚光を浴びるもその後は沈黙。
彼の復帰作として注目を集める本作を企画したプロデューサーは有科香屋子(尾野真千子)で……。
 
実は原作を読みはじめたとき、状況が理解しづらくて困惑しました。
アニメ業界についてまるで詳しくないからだと思うのですけれど。
こうして映画版を観てみたら、こういう構図だったのかと大納得。
チームが2つあって、片方は女性新人監督、もう片方は人気イケメン監督。
それぞれのチームにスタッフがいる、それだけのシンプルなものでした。
なんだ、鑑賞前に原作を読了しようと頑張らなくても、鑑賞後に読めばよかったじゃあないか。
 
こんなふうにアニメは作られるんだとただただ驚くばかりです。
仕事は細分化されていて、職人気質のスタッフがいっぱい。
金も時間もかかる、そして視聴率を取れる番組を作らなきゃならない。
 
アニメの舞台となっている自治体はそれに便乗できないかと策を練る。
スタンプラリーを考えついた公務員・宗森周平(工藤阿須加)のヌボーッとしたところが○。
そんな彼を見てリア充だと苦笑いするアニメーター・並澤和奈(小野花梨)が、
リアル以外のところでも人を喜ばせたいという台詞がすごくよかった。
また、人気アイドル・群野葵(高野麻里佳)が「自分が客寄せだということはわかってる。
でも、世界一の客寄せになりたい」というシーンもよかった。
 
土曜夕方枠で主人公が死ぬなんてありえない。子どもたちが見るんだから。
だけど、失ったものが最終回で全部戻ってくる、そんな都合のいい話があるか。
失ってこそ見えるものだってあるのですよね。
「忘れないよ。忘れられるわけないじゃん」。胸に響きます。
 
柄本佑がすごく男前に見えてくる不思議。
エンドロールが終わるまで席を立っては駄目ですよ。楽しいオマケのシーンがありますから。

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弟のこと。その2。

1回では書き切れなかったので、その2。
 
弟とは2歳違いです。「しるし」が言えなくて「しるしる」と言う、めっちゃ可愛い弟でした。
私と異なって芸術のセンスに長け、絵画コンクールなどではよく入賞していました。
勉強もよくできる子で、高校入試のさいは菅田将暉の出身校に合格確実と言われていたのに、なぜかすべる。
あのときから人前では泣かない子だったなぁ。ベッドで向こう側を向いて伏していたのを思い出します。
 
弟の同窓生だった方々には「すべり止め」というと申し訳ないことですが、
すべり止めだった私立高校の入学試験で創立以来トップに近い成績を収めたらしく、
その年に新設された特進クラスだか何だかに入ることを強く勧められました。
ところが何を思ったか、弟は拒否。普通のクラスに入ってラグビーをすると言い出しました。
中学のときは卓球部だったんですよ。それをなぜにラグビー!? ガラもデカないのに。
 
でも楽しかったみたいです。
ラグビー部員で部活後に喫茶店に入り、みんなでパフェを頼む話とか可笑しかった。
いかつくて汗臭い連中がパフェって。「僕チョコパ」「俺イチゴパフェ」とかって。
人前では泣かない弟ですが、2015年のワールドカップで日本が南アフリカに勝った試合は
観ていて思わず泣いちゃったよぉと言っていました。
 
特進クラスに入っていればスルスルといい大学に入学したかもしれないところ、弟は二浪。
私はといえば、希望の高校にシュッと入り、浪人を覚悟していたのに大学にもシュッと合格。
いつも、私が弟の運を奪っているのではと思っていました。
いつだったかそれを言ったら、何を言うてるねんというような顔で見返されましたけど。(^^;
 
大学時代にどこかで5千円を落として呆然としていた姿とか、
梅田で飲んでいて終電を逃し、歩いて池田まで帰ってきた姿とか、いろいろ思い出す。
疲れて死んだように眠っていた翌日、「十三大橋って、歩いたら死ぬほど長いで」と言ってました。
 
私が発熱して寝込んだ折、布団の上でヨーグルトかプリンを食べようとしたのにスプーンがない。
母に甘えて「スプーン取って」と頼んだら、「それぐらい自分で取りなさい」と怒られた。
そうしたら弟が「熱あるねんで。可哀想やん!」とスプーンを持ってきてくれたことがありました。
そのわりに、もっと高熱で私がうなされていたとき、
弟が大音量でフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの“リラックス”をかけていたことがあり、
頼むし音量下げてと言った覚えが(笑)。いまだにこの曲を聴くとそれを思い出して笑ってしまいます。
 
私がまだ小学生のときのこと。
今はずいぶん丸くなったけれど、その昔は短気だったと私が大喧嘩したことがあります。
短気でも子どもに手を上げることはなかった父は、ものすごく私に腹が立ったと見え、
手を上げない代わりに私の通信簿を手に取ってくちゃくちゃにしました。のつもりだった。
が、それは私のではなく弟の通信簿で、嗚呼、父の間違い。
弟の通信簿に母がぼやきながら必死でアイロンをかけていた光景も思い出します。
今となっては笑い話ですが、私のせいやねん。ほんまにごめん。
 
ほんとにいろいろと思い出すもんだなぁ。

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『大河への道』

『大河への道』
監督:中西健二
出演:中井貴一,松山ケンイチ,北川景子,岸井ゆきの,和田正人,田中美央,
   溝口琢矢,立川志の輔,西村まさ彦,平田満,草刈正雄,橋爪功他
 
病院から緊急連絡がないことを祈って109シネマズ箕面へ。
と病院にしか番号を知らせていない携帯をマナーモードにしてしっかり握りつつ鑑賞。
 
落語家立川志の輔の新作落語に惚れ込んだ中井貴一が企画したそうです。
中井貴一は自分が出演するつもりはなかったらしいけど、
彼以上に誰がこの役にピッタリだというのでしょう。思いつかん。
監督は私はお初の中西健二。さてさてどうか。楽しかった!
 
千葉県香取市の市役所
総務課主任の池本(中井貴一)は、部下の木下(松山ケンイチ)と共に観光振興策検討会議に出席。
無駄口ばかり叩く木下をたしなめていたところ、
観光課課長の小林(北川景子)に睨まれて、いい案があるのかと詰問される。
 
池本が苦し紛れにふと思いついて提案したのはNHK大河ドラマの制作。
地元の英雄・伊能忠敬を主人公にしてはどうかと口走ってしまう。
 
ところがこの案を耳にした千葉県知事がそれを妙に気に入り、
知事がファンであるという脚本家・加藤(橋爪功)にぜひとも執筆してもらうようにとのこと。
池本は加藤を訪ねるが、ここ20年、何も書いていない加藤は取りつく島もない。
 
しかしひょんなことがきっかけで加藤の家に上げてもらうことに成功した池本は
なんとか加藤に筆を取らせようと必死。伊能忠敬記念館に加藤を連れて行く。
すると、伊能忠敬が作り上げたという200年前の地図の前で加藤は驚愕。
 
脚本の執筆を承諾した加藤がいろいろと調べたところ、
なんと伊能忠敬は日本地図が完成する3年前に亡くなっていたことが判明して……。
 
この現代の話と、伊能忠敬が亡くなった1818(文化15)年から1821(文政4)年までの3年間の話を
同じ面々が演じているところがとても面白い。
 
師である伊能忠敬の志を継いで地図を完成させようと奮闘する測量隊員のメンバーは、
みんな市役所の職員を演じていた人たち。平田満岸井ゆきの和田正人、田中美央、溝口琢矢。
彼らの長となる幕府の天文方・高橋景保役が中井貴一。その助手・又吉役が松山ケンイチ。
 
北川景子は伊能忠敬の4番目の妻役で、地図の完成に協力します。
伊能忠敬の生死を怪しんで調べに来るお侍を演じる西村まさ彦は、現代の役回りが可笑しい。
橋爪功は伊能忠敬が眠る寺の住職と2役で、原作者の志の輔もラジオDJと医者の2役で登場。
 
千葉県知事は最後まで顔を見せないので、ここには書かないでおきますね。
徳川家斉の顔を見れば、あぁ、この人が知事役だなとすぐにわかるでしょう。よかった。
 
できあがった地図の全容を見られるシーンはちょっと感動。美しい。
200年前にひたすら歩いてこの地図を完成させたって、本当に凄い。
 
客の多くは中高年層で、共感能力が高い(笑)。笑いもよくこぼれていました。
ちょっとウルっともしたりして、地図をじっくり見たくなる作品です。

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『燃えよドラゴン』

『燃えよドラゴン』(原題:Enter the Dragon)
監督:ロバート・クローズ,ブルース・リー
出演:ブルース・リー,ジョン・サクソン,ジム・ケリー,アーナ・カプリ,アンジェラ・マオイン,
   シー・キエン,ロバート・ウォール,ベティ・チュン,ヤン・スエ,ロイ・チャオ他
 
劇場で観たわけでもないのに、何を今さら1973年の作品のことをという感じですけれども。
 
今月上旬、気持ちを奮い立たせて梅田まで映画を観に行った折、
数ある上映作品のなか、なんとなくこれにしようと思って『少林寺』の4Kリマスター版を観ました。
それをブログにUPした折に、弟が中学生の頃に劇場鑑賞した思い出の作品だと判明。
しゃ~おり~ん、しゃおり~ん♪でたいそう話が盛り上がり、ブルース・リーの話にもなりました。
 
弟は今こんな状態ですから、このタイミングで私が『少林寺』を観たのはきっと神のお告げ。
ブルース・リーも観なきゃねと言ったら、入院前の弟が本作のDVDを貸してくれて。
 
DVDの両面に映像が詰まっています。
SIDE:Aに本編。本編前にはブルース・リーの奥様リンダ・エメリーのコメント映像付き。
このDVDに収録されているのはノーカット版なのだそうです。
監督はロバート・クローズ単独かと思いきや、ノンクレジットでブルース・リーも監督。
SIDE:Bは未見。特典映像いろいろは後日ゆっくり観ます。
 
冒頭から驚く。全編英語の作品なのですね。
 
少林寺の高弟リーが、武術トーナメントに参加するため、とある島へ。
その島の所有者は、リーと同じく少林寺で学びながら悪の道に手を染めたハン。
もともと、トーナメントへの参加はリーが望んだものではなく、
ハンの犯罪行為を暴いてほしいという国際情報局からの依頼。
乗り気でなかったリーは、妹がハンのせいで自害した事実を知って復讐を誓います。
→「ハンのせいじゃなくてオハラのせいだよ」と教えていただきました。すみません。
 
人身売買がおこなわれていて、さらわれた女性がシャブ漬けにされるという話はよくありますよね。
『初恋』(2019)とか、『ただ悪より救いたまえ』(2020)もそうか。
こういうのの走りって、もしかしたら本作だったのでしょうか。
 
囚われている人たちを救い出すため、監視室に蛇を投げ込むのはわりと新しいか。
この蛇が本物か偽物か知りませんが、舌をチョロチョロ出すところがなかなか可愛いのです。
 
とにかくブルース・リーの動きが美しい。敵と共に私もヌンチャクに目が泳ぐ(笑)。
そこでわざわざシャツを脱がなきゃならんのだろうかと思わんこともないけれど、
動きのみならず美しい肉体は見せてもらわなもったいない。(^^;
 
ラストのリーとハンの対決はドキドキハラハラもの。
鏡を張り巡らされた部屋での死闘も今はよく見かけるものですが、これも走り?
義手にあんな鋭い刃先をつけた敵がどこから出てくるのかわからんのは怖すぎる。
 
サモ・ハン・キンポーとジャッキー・チェンがノンクレジットのカメオ出演。
まさかそうとは知らずに観たから気づきませんでした。もう一度観ます。
 
ブルース・リーって32歳で亡くなったのですね。なんという早世。
息子のブランドン・リーも28歳で事故死。きっと空の上で再会していることでしょう。
 
このDVDはもう弟に返さなくていいのかなと思うとそれも寂しいなぁ。
大切にして、繰り返し観ます。

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