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14回目の『トップガン マーヴェリック』

12回目を観た3日後、TOHOシネマズ西宮でMX4D版を観たのが13回目。
前回MX4D版を観たときは吹替版だったから、MX4D字幕版を観るのはこれが初めてか。
そして14回目はシアタス心斎橋のグランシアターで4,000円払って。
 
特記することなどもう何もありません。
ただ、この9席しかない贅沢なシアターで本作を観られる幸せを噛みしめる。
ひとりランチで飲み過ぎたから、このときはアルコールをグッと我慢。
キウィとグレープフルーツのぷちぷちジュースとミックスナッツをもらい、
あぁ、アルコールを飲まないならばスイーツを選択すればよかったかと少し後悔。
でもおなかがいっぱいだし、スイーツを頼むのは次の機会にします。
 
何度観ても笑ってしまうシーンは、パラシュートで舞い降りたルースターとマーヴェリックが会うところ。
走り寄ったマーヴェリックが「大丈夫か」と聞きつつ、ルースターをぶっ倒して怒るとこ。
「何を考えているんだ」「考えるなって言っただろ」。
劇場内ではそんなに笑いが起きないんですが、私はいつもふき出してしまいます。
 
このシーンを含めて、これ以降のふたりの会話は絶対吹替版のほうがイイ。
字幕版だと、指導教官に対する敬意はまるで感じられませんからね。
父親を死に追いやった相手であるマーヴェリックに許せない気持ちは残っていても、
この場でちゃんと敬語を使う、そのバランスが好きです。信頼をしているのも伝わってくる。
 
さて、あと何回観ましょうか。
これだけ観ていると、吹替版をもう一度観たい気持ちに駆られるけれど、
吹替版をまだ上映している劇場ってあるのかしら。

—–

『プアン/友だちと呼ばせて』

『プアン/友だちと呼ばせて』(英題:One for the Road)
監督:バズ・プーンピリヤ
出演:トー・タナポップ,アイス・ナッタラット,プローイ・ホーワン,ヌン・シラパン,
   ヴィオーレット・ウォーティア,オークベープ・チュティモン,ラータ・ポーガム他
 
シネマート心斎橋にて前述の『キングメーカー 大統領を作った男』を観た後、
こちらでひとりランチ&昼呑みして、ご機嫌に酔っぱらってシアタス心斎橋へ。
 
バズ・プーンピリヤ監督といえば『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(2017)。
そのときはナタウット・プーンピリヤと名乗っていたはずなのですが、
どうしてナタウットからバズに変わったのかは知りません。
とにかく映画は面白かったけど、監督が男か女なのかも知りませんでした。
「巨匠ウォン・カーウァイが彼の才能に惚れ込んだ」とあるのを見て男性であるとわかりました。
名前が変わったわけじゃなくて使い分けているのですかね。知らんけど。
 
予告編がよかったのと、癌で余命宣告を受けた男性の話というのがの姿とかぶったのとで、
気になって選んだタイ作品ですが、やっぱり飲み過ぎたかなぁ、少し寝ました。(^^;
 
母親に厄介払いされる形でニューヨークに移り住んだボス(トー・タナポップ)。
富裕な母親はボスにゴージャスなマンションの一室と彼が働くバーまで用意する。
恋人のプリムと共にニューヨークへと渡ったボスだったが、プリムとは破局。
 
そんなボスのもとへ、タイで暮らす親友ウード(アイス・ナッタラット)から久々に電話がかかる。
聞けばウードは白血病で余命わずか。頼みがあると言われ、ボスはバンコクヘと駆けつける。
 
ウードの頼みは、死ぬ前に元カノたちを訪ねる旅につきあってほしいということ。
運転手を任されたボスは、ウードと共に彼の元カノ巡りに出かけるのだが……。
 
ボス役のトー・タナポップは長身のイケメンで、相当人気があるようです。
一方のウード役のアイス・ナッタラットは綾野剛を思い出させます。
タイプの異なるふたりですが、そりゃモテモテでしょうねぇ。
 
元カノひとりずつに会いに行くウード。
でも自分はもうすぐ死ぬなんて話はそうそうできません。
交際当時に女優を目指していた元カノのヌーナーを訪ねたときは特にそう。
今はその夢を実現している彼女にかつて酷い言葉を投げかけたことを詫び、
君を支えられなくてごめんとは言えるけど、俺は死ぬんだよとは言えない。
 
余談ですが、このヌーナーを演じているのがオークベープ・チュティモンで、
『バッド・ジーニアス』の主演女優ですが、彼女も名前が変わっとるがな。
ま、どっちにしても絶対に私には覚えられない名前です。
 
元カノのみならず、これまで関わってきた人たちひとりずつに会う。
ちゃんと会えた人はスマホのアドレス帳から消去する。なんか切ない。
 
と、ヒットもわかる話ではありますけれど、すべてにおいて男性の目線なんです。
切なさに溢れているし、映像は綺麗だし、音楽もとてもいい。
けど、女はいつまでも自分に惚れていると思っちゃいませんか。妄想だよ(笑)。
って、女だってそうかもしれませんけどね。(^^;

—–

『キングメーカー 大統領を作った男』

『キングメーカー 大統領を作った男』(英題:Kingmaker)
監督:ピョン・ソンヒョン
出演:ソル・ギョング,イ・ソンギュン,ユ・ジェミョン,チョ・ウジン,パク・イナン,
   イ・ヘヨン,キム・ソンオ,チョン・ベス,ソ・ウンス,ユン・ギョンホ他
 
心斎橋でひとりランチ&ひとり昼呑みの前にシネマート心斎橋にて1本。
 
韓国の第15代大統領キム・デジュンと、その選挙参謀として暗躍したオム·チャンノクがモデル。
と聞いてもピンと来ないのですけれど。ピンと来ないままでも面白かった。
 
切れ者だが脱北者ゆえ日陰の生活に甘んじるソ・チャンデ(イ・ソンギュン)。
軍事独裁政権の打倒を目指す野党の政治家キム・ウンボム(ソル・ギョング)に共鳴したチャンデは、
ある日、ウンボムの選挙事務所を訪ね、自分をスタッフに加えてほしいと言う。
 
するとチャンデは即その手腕を発揮し、潤沢な資金がある与党を相手に、
奇抜な戦略を次々と繰り出し、時には手段も選ばぬ汚いやり口で躍進。
理想は高くとも落選を続けていたウンボムを勝利へと導く。
そしてついには大統領候補にまでのぼり詰めるウンボムだったが……。
 
田舎の野党議員がこれほど脅威になるとは想像もしていなかった与党陣営は慌てます。
中央情報部が調べてみると、ウンボムの影となっているのがチャンデ。
脱北者であることも知っていて、表舞台に出してやるからこっちに来いよと引き抜きを図る。
 
金がほしいわけじゃない。純粋にウンボムという人間に惚れてのこと。
ウンボムもチャンデのことを信頼していますが、
チャンデが動こうとするたびに罠に陥れようとする輩も現れる。
そうなったとき、ウンボムはチャンデのことを疑い、チャンデは裏切られた思いでいっぱいになります。
 
北に生まれたせいで、日なたに出ることはできない存在。
チャンデ役のイ・ソンギュンが素晴らしかった。
 
ラストのウンボムとチャンデの再会シーンの会話と表情にちょっとジンと来る。
その会話はこんなふうです。
家で飼っている鶏が産んだ卵を早朝に隣人が盗むのを見た。
文句を言いに行ったけど、隣人は村長の親族。隣人を疑うこっちが逆に非難された。
さて、あなたならどうしますか。

—–

『1640日の家族』

『1640日の家族』(原題:La Vraie Famille)
監督:ファビアン・ゴルゲール
出演:メラニー・ティエリー,リエ・サレム,フェリックス・モアティ,ガブリエル・パヴィ,
   イドリス・ロランタン=ケリフィ,バジル・ヴィオレット,ジャン・ウィレルム,フロランス・ミューレル他
 
TOHOシネマズ西宮にて、『今夜、世界からこの恋が消えても』の次に。
 
ファビアン・ゴルゲール監督の実体験に基づく作品とのこと。
ゴルゲール監督自身が里子だったのかと思ったら、里子を受け入れる側の家庭に育ったようです。
 
里親として児童相談所から里子を受け入れている夫婦ドリスとアンナ。
夫婦にはアドリとジュールスという息子がふたりいるが、
生後18カ月のときに引き取ったシモンという男の子のことも実子のように育てている。
 
シモンの母親は、彼がまだ生まれて間もない頃に亡くなり、
父親のエディはその悲しみから立ち直れずに育児を放棄、シモンを里子に出したのだ。
あれから約5年近くが経ち、ドリスとアンナのもと、3人の男児はとても仲良し。
 
ところが、児童相談所の担当者ナビラから連絡があり、
エディがシモンと再び一緒に暮らすことを望んでいると言う。
今さらシモンのいない生活など考えられないアンナは……。
 
アンナにいちばん肩入れしたくなるのは事実。
実母の記憶などまったくないシモンは、自分が里子だと認識しつつ、アンナをママと呼んでいます。
それも面白くないエディは、ナビラを通じて「ママと呼ぶのをやめさせろ」なんて言う。
自分が息子を手放しておきながら、勝手なことを言うものだと腹が立ちます。
 
けれど、エディがシモンを愛しているのもわかる。
薄給ではシモンにいい生活をさせられないけど、クリスマスツリーを飾り付けた部屋を見ると、
なんとか息子とやり直したいと考えているのが伝わってきて切ない。
 
それにしたって、アンナに対するエディの態度は敵意むき出しでイライラ。
実の親と暮らすことがゴールだと言い切るナビラにもムカつきます。
アンナはアンナでもう少しやりようがあるでしょうに、
エディに暴言メールを送ったり、ナビラへの連絡を怠ったりで、ドリスに諌められる。
 
アンナとドリスの対比も興味深い。
ドリスもアンナ同様にシモンに愛情を注いでいますが、とても冷静。
あくまで自分は里親で、児童相談所の指示にシュッと従うんですね。
この辺りは、父親と母親、男性と女性の違いなのかなとも思います。
 
虐待や育児放棄のニュースが毎日のようにあるなか、
どう見てもシモンは里親の家庭でずっと暮らすのが幸せだろうと思っていました。
お別れのとき、アドリとジュールスが目に涙をいっぱい溜めている姿、
悲しすぎて、寂しすぎて、彼らと目を合わせることすらできないシモン。
どうにかシモンがここへ戻ってくるラストを望んでいたのに。
 
そうはならなかったけど、なんかよかったと思えるラストでした。
 
幸せの形はひとつじゃない。

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『今夜、世界からこの恋が消えても』

『今夜、世界からこの恋が消えても』
監督:三木孝浩
出演:道枝駿佑,福本莉子,古川琴音,松本穂香,野間口徹,野波麻帆,水野真紀,萩原聖人他
 
全館停電じゃなくて節電で半強制的に職員みんな有給で休みを取らされる日、
朝からクロス張替えのため、業者さんに来てもらいました。早々に終了して、さてどうする私。
家に居たって暑いだけ。やっぱり映画を観に行くことにして、TOHOシネマズ西宮へ。
 
しかし、時間的にちょうど良い本作にちっとも惹かれない。
三木孝浩監督作品にイマイチ惹かれるものもなければ、
最近超売れっ子の福本莉子の出演作も、若すぎて観ていて恥ずかしくなることが多い。
きっとまたそうなるよなぁと思いながらテンション低めで臨んだのですけれど。
 
意外によかった。
 
高校生の神谷透(道枝駿佑)は、母親(野波麻帆)を亡くし、父親(萩原聖人)と二人暮らし。
仕事を辞めては作家を目指すということを繰り返しているが、全然駄目。
 
ある日、透はいじめに遭っている友人を救うため、いじめっ子たちの条件を聞く。
その条件とは、学校で人気のある女子、日野真織(福本莉子)にコクるというもの。
話したことすらない真織に「つきあってほしい」と言いさえすればいじめをやめるというのだ。
 
透がフラれる瞬間を動画に収めようと待ち構えていたいじめっ子たちだったが、
なんと真織は透にOKの返事をする。驚く透に真織は恋人のふりをしようと提案。
 
放課後までは校内ですれ違ってもお互いに話しかけないこと。LINEは簡潔に。
そしてあくまで恋人のふり、決して本気にはならないこと。
このルールを守ってつきあっているふりをすることになったふたり。
 
なんだかんだで楽しい日々を過ごしていたが、透はあるとき真織から秘密を明かされる。
実は真織は事故の後遺症で前向性健忘という記憶障害を起こしており、
一度眠ってしまうと、目覚めたときには前日のことをすべて忘れていて……。
 
寝たら前日のことをいっさい忘れているって『50回目のファーストキス』(2018)のまんまじゃないですか。
だから、二番煎じどころか何番煎じやねんと思って、ちっとも期待できませんでした。
記憶障害のある女子とそれを支える男子の恋愛もの、それ以外に予想できず。
 
ところが予想に反して意外といいと思ったのは、彼女だけが主役ではないということ。
いつまでも立ち直れない父親を見守る透、そして父親と透を残して家を出た姉(松本穂香)。
家族以外では唯一真織の秘密を知っていた親友の綿谷泉(古川琴音)。
それぞれに大きな葛藤があります。
 
ふたりがつきあい始めてから真織が事故に遭うのかと思っていたら、
透から「つきあってほしい」と言われた時点で真織は記憶障害を起こしており、
自分の毎日が透とつきあうことで変われば面白いと思っているわけです。
 
毎日必ず日記を書き、翌朝目覚めるとすぐにその日記を読んで昨日までの私をおさらいする。
自分が記憶障害を患っていることを誰にも知られずに学校生活を送るなんて、実際には無理だと思えますが、
本当にこんな人だっているのかもしれませんね。
 
彼女の日記を楽しいことで埋めたい。その彼の気持ちが切ない。
お互い本気にはならないと決めていたルールを破ることになるのは当然ですが(笑)、
とても素敵なキスシーンでした。
 
気乗りしないながらも観に行ってよかったです。
やっぱり、観てみなわからんもんやなぁ。

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