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『野球部に花束を』

『野球部に花束を』
監督:飯塚健
出演:醍醐虎汰朗,黒羽麻璃央,駒木根隆介,市川知宏,三浦健人,里崎智也,小沢仁志,高嶋政宏他
 
連日寝不足でへろへろだけど、野球が出てくる映画はスルーできません。
イオンシネマ茨木にて。楽しさだけで言うなら、ここ最近の作品でいちばん。
 
野球とはきっぱり縁を切って高校デビューしようと茶髪にした黒田鉄平(醍醐虎汰朗)。
しかし野球部に入るという同級生たちについていったのが運の尽き。
その日のうちに上級生によって丸坊主にされ、軟派な高校生活は夢と化す。
 
あらすじにするとこれだけじゃあないか(笑)。
 
近所の野球好きの変なオッサンだと思ったら鬼監督の原田(高嶋政宏)。
優しそうに見えた先輩たちは、入部と同時に別人になる。
怖すぎて小沢仁志にしか見えず、先輩たちの顔が皆小沢仁志になるのは超可笑しい。
 
随所に「野球部あるある」が盛り込まれ、元ロッテの里崎智也が解説してくれます。
監督のめちゃくちゃな理論が名言に聞こえたりするって、もう洗脳ですよね(笑)。
 
昔のような根性論は古いとも言われています。
熱中症になれば死ぬかもしれませんから、確かに「死ぬ気でやれ」とかは流行らない。
この野球部も過酷だけど、この程度ならと思えます。
 
主演の醍醐虎汰朗はまだ20歳を過ぎたばかりだから高校生役でも違和感なしですが、
あとは年食ってる人も多い。
亀井役の駒木根隆介は40歳オーバー。でも高校生に見える不思議。
吉村役の田中謙次は45歳を過ぎている。絶対高校生には見えない。そこが可笑しい。
 
いつもの私のブログの長さと比較するとまるでやる気のないように見える短さですが、
とにかくクスッと笑えて、ずっとニヤニヤできて、
私はやっぱり野球が好きだぁと思える作品でした。好きだっ!

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14回目の『トップガン マーヴェリック』

12回目を観た3日後、TOHOシネマズ西宮でMX4D版を観たのが13回目。
前回MX4D版を観たときは吹替版だったから、MX4D字幕版を観るのはこれが初めてか。
そして14回目はシアタス心斎橋のグランシアターで4,000円払って。
 
特記することなどもう何もありません。
ただ、この9席しかない贅沢なシアターで本作を観られる幸せを噛みしめる。
ひとりランチで飲み過ぎたから、このときはアルコールをグッと我慢。
キウィとグレープフルーツのぷちぷちジュースとミックスナッツをもらい、
あぁ、アルコールを飲まないならばスイーツを選択すればよかったかと少し後悔。
でもおなかがいっぱいだし、スイーツを頼むのは次の機会にします。
 
何度観ても笑ってしまうシーンは、パラシュートで舞い降りたルースターとマーヴェリックが会うところ。
走り寄ったマーヴェリックが「大丈夫か」と聞きつつ、ルースターをぶっ倒して怒るとこ。
「何を考えているんだ」「考えるなって言っただろ」。
劇場内ではそんなに笑いが起きないんですが、私はいつもふき出してしまいます。
 
このシーンを含めて、これ以降のふたりの会話は絶対吹替版のほうがイイ。
字幕版だと、指導教官に対する敬意はまるで感じられませんからね。
父親を死に追いやった相手であるマーヴェリックに許せない気持ちは残っていても、
この場でちゃんと敬語を使う、そのバランスが好きです。信頼をしているのも伝わってくる。
 
さて、あと何回観ましょうか。
これだけ観ていると、吹替版をもう一度観たい気持ちに駆られるけれど、
吹替版をまだ上映している劇場ってあるのかしら。

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『プアン/友だちと呼ばせて』

『プアン/友だちと呼ばせて』(英題:One for the Road)
監督:バズ・プーンピリヤ
出演:トー・タナポップ,アイス・ナッタラット,プローイ・ホーワン,ヌン・シラパン,
   ヴィオーレット・ウォーティア,オークベープ・チュティモン,ラータ・ポーガム他
 
シネマート心斎橋にて前述の『キングメーカー 大統領を作った男』を観た後、
こちらでひとりランチ&昼呑みして、ご機嫌に酔っぱらってシアタス心斎橋へ。
 
バズ・プーンピリヤ監督といえば『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(2017)。
そのときはナタウット・プーンピリヤと名乗っていたはずなのですが、
どうしてナタウットからバズに変わったのかは知りません。
とにかく映画は面白かったけど、監督が男か女なのかも知りませんでした。
「巨匠ウォン・カーウァイが彼の才能に惚れ込んだ」とあるのを見て男性であるとわかりました。
名前が変わったわけじゃなくて使い分けているのですかね。知らんけど。
 
予告編がよかったのと、癌で余命宣告を受けた男性の話というのがの姿とかぶったのとで、
気になって選んだタイ作品ですが、やっぱり飲み過ぎたかなぁ、少し寝ました。(^^;
 
母親に厄介払いされる形でニューヨークに移り住んだボス(トー・タナポップ)。
富裕な母親はボスにゴージャスなマンションの一室と彼が働くバーまで用意する。
恋人のプリムと共にニューヨークへと渡ったボスだったが、プリムとは破局。
 
そんなボスのもとへ、タイで暮らす親友ウード(アイス・ナッタラット)から久々に電話がかかる。
聞けばウードは白血病で余命わずか。頼みがあると言われ、ボスはバンコクヘと駆けつける。
 
ウードの頼みは、死ぬ前に元カノたちを訪ねる旅につきあってほしいということ。
運転手を任されたボスは、ウードと共に彼の元カノ巡りに出かけるのだが……。
 
ボス役のトー・タナポップは長身のイケメンで、相当人気があるようです。
一方のウード役のアイス・ナッタラットは綾野剛を思い出させます。
タイプの異なるふたりですが、そりゃモテモテでしょうねぇ。
 
元カノひとりずつに会いに行くウード。
でも自分はもうすぐ死ぬなんて話はそうそうできません。
交際当時に女優を目指していた元カノのヌーナーを訪ねたときは特にそう。
今はその夢を実現している彼女にかつて酷い言葉を投げかけたことを詫び、
君を支えられなくてごめんとは言えるけど、俺は死ぬんだよとは言えない。
 
余談ですが、このヌーナーを演じているのがオークベープ・チュティモンで、
『バッド・ジーニアス』の主演女優ですが、彼女も名前が変わっとるがな。
ま、どっちにしても絶対に私には覚えられない名前です。
 
元カノのみならず、これまで関わってきた人たちひとりずつに会う。
ちゃんと会えた人はスマホのアドレス帳から消去する。なんか切ない。
 
と、ヒットもわかる話ではありますけれど、すべてにおいて男性の目線なんです。
切なさに溢れているし、映像は綺麗だし、音楽もとてもいい。
けど、女はいつまでも自分に惚れていると思っちゃいませんか。妄想だよ(笑)。
って、女だってそうかもしれませんけどね。(^^;

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『キングメーカー 大統領を作った男』

『キングメーカー 大統領を作った男』(英題:Kingmaker)
監督:ピョン・ソンヒョン
出演:ソル・ギョング,イ・ソンギュン,ユ・ジェミョン,チョ・ウジン,パク・イナン,
   イ・ヘヨン,キム・ソンオ,チョン・ベス,ソ・ウンス,ユン・ギョンホ他
 
心斎橋でひとりランチ&ひとり昼呑みの前にシネマート心斎橋にて1本。
 
韓国の第15代大統領キム・デジュンと、その選挙参謀として暗躍したオム·チャンノクがモデル。
と聞いてもピンと来ないのですけれど。ピンと来ないままでも面白かった。
 
切れ者だが脱北者ゆえ日陰の生活に甘んじるソ・チャンデ(イ・ソンギュン)。
軍事独裁政権の打倒を目指す野党の政治家キム・ウンボム(ソル・ギョング)に共鳴したチャンデは、
ある日、ウンボムの選挙事務所を訪ね、自分をスタッフに加えてほしいと言う。
 
するとチャンデは即その手腕を発揮し、潤沢な資金がある与党を相手に、
奇抜な戦略を次々と繰り出し、時には手段も選ばぬ汚いやり口で躍進。
理想は高くとも落選を続けていたウンボムを勝利へと導く。
そしてついには大統領候補にまでのぼり詰めるウンボムだったが……。
 
田舎の野党議員がこれほど脅威になるとは想像もしていなかった与党陣営は慌てます。
中央情報部が調べてみると、ウンボムの影となっているのがチャンデ。
脱北者であることも知っていて、表舞台に出してやるからこっちに来いよと引き抜きを図る。
 
金がほしいわけじゃない。純粋にウンボムという人間に惚れてのこと。
ウンボムもチャンデのことを信頼していますが、
チャンデが動こうとするたびに罠に陥れようとする輩も現れる。
そうなったとき、ウンボムはチャンデのことを疑い、チャンデは裏切られた思いでいっぱいになります。
 
北に生まれたせいで、日なたに出ることはできない存在。
チャンデ役のイ・ソンギュンが素晴らしかった。
 
ラストのウンボムとチャンデの再会シーンの会話と表情にちょっとジンと来る。
その会話はこんなふうです。
家で飼っている鶏が産んだ卵を早朝に隣人が盗むのを見た。
文句を言いに行ったけど、隣人は村長の親族。隣人を疑うこっちが逆に非難された。
さて、あなたならどうしますか。

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『1640日の家族』

『1640日の家族』(原題:La Vraie Famille)
監督:ファビアン・ゴルゲール
出演:メラニー・ティエリー,リエ・サレム,フェリックス・モアティ,ガブリエル・パヴィ,
   イドリス・ロランタン=ケリフィ,バジル・ヴィオレット,ジャン・ウィレルム,フロランス・ミューレル他
 
TOHOシネマズ西宮にて、『今夜、世界からこの恋が消えても』の次に。
 
ファビアン・ゴルゲール監督の実体験に基づく作品とのこと。
ゴルゲール監督自身が里子だったのかと思ったら、里子を受け入れる側の家庭に育ったようです。
 
里親として児童相談所から里子を受け入れている夫婦ドリスとアンナ。
夫婦にはアドリとジュールスという息子がふたりいるが、
生後18カ月のときに引き取ったシモンという男の子のことも実子のように育てている。
 
シモンの母親は、彼がまだ生まれて間もない頃に亡くなり、
父親のエディはその悲しみから立ち直れずに育児を放棄、シモンを里子に出したのだ。
あれから約5年近くが経ち、ドリスとアンナのもと、3人の男児はとても仲良し。
 
ところが、児童相談所の担当者ナビラから連絡があり、
エディがシモンと再び一緒に暮らすことを望んでいると言う。
今さらシモンのいない生活など考えられないアンナは……。
 
アンナにいちばん肩入れしたくなるのは事実。
実母の記憶などまったくないシモンは、自分が里子だと認識しつつ、アンナをママと呼んでいます。
それも面白くないエディは、ナビラを通じて「ママと呼ぶのをやめさせろ」なんて言う。
自分が息子を手放しておきながら、勝手なことを言うものだと腹が立ちます。
 
けれど、エディがシモンを愛しているのもわかる。
薄給ではシモンにいい生活をさせられないけど、クリスマスツリーを飾り付けた部屋を見ると、
なんとか息子とやり直したいと考えているのが伝わってきて切ない。
 
それにしたって、アンナに対するエディの態度は敵意むき出しでイライラ。
実の親と暮らすことがゴールだと言い切るナビラにもムカつきます。
アンナはアンナでもう少しやりようがあるでしょうに、
エディに暴言メールを送ったり、ナビラへの連絡を怠ったりで、ドリスに諌められる。
 
アンナとドリスの対比も興味深い。
ドリスもアンナ同様にシモンに愛情を注いでいますが、とても冷静。
あくまで自分は里親で、児童相談所の指示にシュッと従うんですね。
この辺りは、父親と母親、男性と女性の違いなのかなとも思います。
 
虐待や育児放棄のニュースが毎日のようにあるなか、
どう見てもシモンは里親の家庭でずっと暮らすのが幸せだろうと思っていました。
お別れのとき、アドリとジュールスが目に涙をいっぱい溜めている姿、
悲しすぎて、寂しすぎて、彼らと目を合わせることすらできないシモン。
どうにかシモンがここへ戻ってくるラストを望んでいたのに。
 
そうはならなかったけど、なんかよかったと思えるラストでした。
 
幸せの形はひとつじゃない。

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