MENU
ChatGPT-Image01
ChatGPT-Image02
ChatGPT-Image03
ChatGPT-Image04
ChatGPT-Image05
previous arrow
next arrow

『ハウ』

『ハウ』
監督:犬童一心
出演:田中圭,池田エライザ,野間口徹,渡辺真起子,長澤樹,モトーラ世理奈,深川麻衣,
   田中要次,利重剛,伊勢志摩,市川実和子,田畑智子,石橋蓮司,宮本信子他
 
なんばパークスシネマにて、15回目の『トップガン マーヴェリック』を鑑賞後、
1本だけで帰るのは駐車場代がもったいないので本作も鑑賞。
 
原作は脚本家の斉藤ひろしによる同名小説。
私は名前を存じ上げなかったのですが、古いところでは『秘密』(1999)、『きみの友だち』(2008)、
なんとも凄いヒット作の嵐。そんな脚本家を知らずにすみませんでした。
 
で、犬童一心監督となれば、ヒットは約束されたもの同然。
けど、最近の犬童監督には昔のような輝きを感じられないようにも思います。
本作も極めてビミョー。
 
市役所に勤務する赤西民夫(田中圭)は、婚約者(深川麻衣)にあっさりフラれる。
結婚式場は予約済み、35年ローンの一戸建てだって買ったところだったのに。
 
課長の鍋島史郎(野間口徹)は傷心している民夫を家に誘う。
聞けば鍋島の妻の麗子(渡辺真起子)は保護犬の世話をしており、
そのうちの1匹である白い大型犬を飼わないかと民夫は勧められる。
 
元の飼い主の非情な都合で声帯を切られて声を出すことができない犬。
鳴こうとすれば「ハウッ」という声にならない声が出るだけ。
飼うことをなんとなく断れずに押し付けられた格好だったが、
民夫は「ハウ」と名付けてその犬を引き取る。すると民夫の生活は一変。
 
ハウと過ごす時間が楽しくてたまらない民夫。
しかしある日、散歩に出かけた先で民夫がうたた寝した折、ハウがいなくなってしまう。
なんとハウは青森行きのトラックに飛び乗っていたのだ。
 
そうとは知らない民夫は、麗子たちの協力を得てハウを探すが見つからず。
月日が経ち、ハウは死んだものと断定され、民夫はあきらめるよりほかなくなる。
その頃、ハウは民夫のもとへ戻りたい一心で走り続けていて……。
 
ハウのロードムービーですね。
ハウが旅先で出会うなかで印象深いのは、宮本信子演じる傘店の老女。
店主だった夫(石橋蓮司)を亡くし、店があるのはシャッター商店街の中。
次々と閉店するご近所さんを見て心が折れそうになるけれど、
亡父が「雨が降らなくなることは絶対にない」と言っていたのを思い出し、
なんとか傘店の営業を続けています。そこを訪れるハウ。
 
また、夫からDVを受けてシェルターに逃げ込んだ女性をモトーラ世理奈が演じています。
ハウには人の痛みがわかり、それぞれを癒してくれる。
 
いい話だと思いますが、DV男が追いかけてきてナイフを振り回すシーンなどは少しやりすぎの感。
あんな深い傷を負って大丈夫なシスター、マジで大丈夫か。(^^;
こいつのことなんて助けなくていいんだよハウ、と思ってしまいました。
 
民夫のもとにハウが戻ってハッピーエンド、と思うじゃないですか。えーっ、違うの!?
こういう話は大団円であってほしい。ありきたりでいいから。
 
私のツボはまたしても野間口徹
民夫から結婚がボツになったことを聞いた瞬間に「俺、そういうのひとりで抱えるのムリ」と、
「はーい、みんなちょっと聞いて。赤西くん、結婚ダメになったから」と言っちゃうとこ、好きです(笑)。
 
大団円じゃなくて残念でガックリきましたが、心に残った台詞もいろいろあります。
最愛の飼い猫を亡くした同僚(池田エライザ)との会話中の、
「悲しみが消えてなくなることはないと思う。その悲しみを上手にしまい込むしかない」みたいな台詞とか。
 
悲しんでいる人を励ますつもりかもしれないけれど、
上から目線で「遅かれ早かれ命はなくなるもの」とか「いいかげん乗り越えろ」とか、
「とっとと次の犬を飼えばいい」というようなことを言う人。
おつきあいしたくない。

—–

亡き弟のあれこれ事務手続きを進めていて思うこと。

『トップガン マーヴェリック』ばかり観ているものだから、映画のネタがないんです。
でも何か書かないと、が亡くなった月を除いて毎日更新しているブログが途切れてしまう。
で、ずっと納得できずにいるこんなネタについて、私のぼやきを聞いてください。
 
弟のクレジットカードの解約や会員サイトの退会手続きを進めていて思うこと。
どこもフリーダイヤルはなかなか繋がらないけれど、繋がれば自動応答でいとも簡単に解約できたり、
オペレーターの人が丁寧にお悔やみを言ってくれて泣きそうになったり、いろいろです。
丁寧な対応ではあったけど届いた解約書類を見てみれば、返信用封筒は入っているのに切手代はこちら持ちとか(笑)。
それはまぁいいとして、昔から変だと思っていることがあります。
返信書類や封筒にあらかじめ「御中」と印刷されているやつ。
 
30年くらい前だったか、そういう封筒を職場で初めて目にしたとき、驚いて「変なの」と言ったら、
親しかったけどよく言い争いもした先輩が「変とちゃうやろ。相手のことを考えている親切な会社やん」と言う。
「どうしてですか。自分宛の返信にあらかじめ『様』を付けてきているということでしょ。失礼でしょ」と言ったら、
「いや、『行』とか『宛』を付けて送ったら、相手がそれを『様』に書き換えなあかん。
その手間をかけるほうが失礼やろ」って。
「いやいやいや、相手がもしも『行』を『様』に書き換えずに送り返してきたら、誰に対して失礼なんですか。
こっちに対して失礼なだけでしょ」と言い返しました。
先輩に「アホちゃうか」とまでは言わなかったと思いますが、言ったかもしれません、私。
 
クレジット会社、ケーブルテレビ会社、挙句は家庭裁判所まで、みんなあらかじめ「御中」付き。
送付してきた会社と返送先が違うわけじゃありません。ビッタシ一緒。
どういうことやねんと思ってSNSにちらりと書いたら、ある先輩がマジレスしますと言って教えてくれました。
 
「この書類ですと、こちらで『行』を『御中』に直したとします。
そうすると、書類上部に捨印を押して、『1字削除、2字加入』と書かないと法的には無効文書になってしまいます。
捨印を押してくれる顧客はほぼいないと思われますので、それを避けるために、
予め『御中』が印刷されているんだと思います。」
 
なーるーほーどー。
これで「あらかじめ御中」の謎は解けましたが、それにしたって、やっぱりおかしくないですか、
最初から自分に様を付けて寄越すって。
ならばいっそのこと、宛も行も御中も何もなしで印刷せずに送ってくればいい。
 
そのうち、「あらかじめ御中」にしていない会社は非常識ということになるのでしょうか。
いや、すでにそんなふうに認識されているのかも。おかしいぜ。

—–

『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』

『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』(原題:Everybody Wants Some!!)
監督:リチャード・リンクレイター
出演:ブレイク・ジェナー,ゾーイ・ドゥイッチ,グレン・パウエル,ワイアット・ラッセル,
   オースティン・アメリオ,テンプル・ベイカー,ウィル・ブリテン,ライアン・グスマン,
   タイラー・ホークリン,J・クィントン・ジョンソン,ジャストン・ストリート他
 
『トップガン マーヴェリック』のハングマン役、グレン・パウエルの出演作が観たくて探しました。
 
本作は2016年のアメリカ作品。
観ていないわけがないと思いました。だって監督はリチャード・リンクレイター
しかも大好きだった『6才のボクが、大人になるまで』(2014)の「精神的続編」に当たるといわれる作品。
さらには野球がらみの話を私が素通りするはずはない。
だけど、記憶にない。自分のブログを探しても記事がない。
観たかどうか確かめるには観てみるしかないから、Amazonプライムビデオにてタダではなく400円払う。
 
やっぱり観ていたじゃあないか。(T_T)
でもいいや。グレン・パウエルがこんなんだったとハッキリわかったから。
 
1980年9月、大学入学シーズンに入る少し前。
野球推薦で入学を決めた新入生のジェイクは、野球部の寮へとやってくる。
入寮者は野球漬けの日々を送っていると思いきや、変な奴ばかり。
ほかの新入生と共に、先輩たちにさっそく連れ出されるジェイク。
 
なんちゅうことはない、彼らがバカやって騒いでいるのをダラダラ見せられます。
批評家に大絶賛されたらしいのに、私の記憶に残っていないのはなぜなのか。
ダラダラしていたからでしょう(笑)。
 
確かに、1980年代といえば、アメリカも日本もこんな時代だったろうと思う。
本作を観ればなんとなく懐かしく、郷愁を感じます。
でも同時に、退屈といえば退屈。実際、飲酒しながら鑑賞したら寝ました。
おそらく以前観たときもそんな感じで居眠りしてしまったのでしょう。
 
見どころはやはり今回の鑑賞の目的、グレン・パウエル。
彼は口が達者でナンパが得意、面倒見もよい先輩フィネガン役を演じています。
ちょっとだけロン毛でヒゲ生やして、そりゃやっぱりハングマンには敵わない。
脱ぐシーンは残念ながらありませんが、胸板の厚さも今とは全然ちがう。
 
本作ではジェイクの恋の相手ビバリー役を演じています。
 
これを観てからハングマンを見たら、またイメージが変わるかな~。

—–

『TANG タング』

『TANG タング』
監督:三木孝浩
出演:二宮和也,満島ひかり,市川実日子,小手伸也,奈緒,京本大我,
   山内健司,濱家隆一,野間口徹,利重剛,景井ひな,武田鉄矢他
 
寝不足でへろへろになりつつも、どうせ劇場に足を伸ばしたのなら、
たった1本観るだけで帰るのはもったいない。
前述の『野球部に花束を』鑑賞後、同じくイオンシネマ茨木にて本作を。
 
原作はイギリス出身の作家デボラ・インストールのデビュー作にしてベストセラー。
その『ロボット・イン・ザ・ガーデン』は各国で翻訳され、
劇団四季によるミュージカル作品としても上演されています。
 
なんだったっけな、予告編は最も映画化が望まれる小説、みたいな触れ込みで、
原作未読だった私は児童文学だとばかり思っていたこともあり、
海外の子供向けの本を日本で実写映画化って大丈夫かいなと疑心暗鬼でした。
さてさて、嫌な予感は当たりますかどうか。あはは、当たってしまった。(^^;
 
舞台は近未来。
 
医者になるはずだった春日井健(二宮和也)はあることをきっかけに挫折、
今は自宅でぐうたらゲーム三昧の日々を送っている。
優秀な弁護士である妻の絵美(満島ひかり)のヒモ同然の生活。
 
ある日、庭に入り込んでいるヘンテコなロボットを見てきてほしいと絵美から言われた健。
追い払ったはずが、健についてきたそのロボット“タング”のせいで家の中はぐちゃぐちゃに。
言い訳ばかりで家のことを一切しない健に我慢できなくなった絵美は激怒。
どう見てもポンコツのタングと共に家から追い出されてしまう。
 
一家に一台はロボットがいるというのに、春日井家にはいないから、
この旧型ロボットのタングを製造メーカーに持ち込んで新型と取り替えてもらおう。
そうすれば絵美の機嫌も直るかもしれないと考えた健は、タングを連れて出発。
 
ところがメーカーには引き取ってもらえなかったばかりか、
タングには重大な秘密が隠されていて、健とタングは追われるはめに陥り……。
 
三木孝浩監督の作品だという時点でこんなことになりそうな予感はありました。
なんと言えばいいでしょう、何もかもあざとい。
まるで海外作品かと思うような幕開けで、そこからしてもうあざとい。
そしてバタバタしたタングの動きそのものもあざとい(笑)。
 
いくら芸達者なニノが感動的な場面を作り上げようと目をウルウルさせても、
こっちは冷めてゆくばかり。
かまいたちのふたりもスベりまくっているとしか思えず、
この起用もなんだかなぁと思ってしまいます。
 
個人的に楽しかったのは、野間口徹の出演シーンだけ。
私は終始冷ややかな目で見てしまいましたけれど、世間の評価は高そう。
たぶん、アマノジャクには向いていない。素直な人にはオススメです。
 
嗚呼、素直に感動できる人間になりたい。(^^;

—–

『野球部に花束を』

『野球部に花束を』
監督:飯塚健
出演:醍醐虎汰朗,黒羽麻璃央,駒木根隆介,市川知宏,三浦健人,里崎智也,小沢仁志,高嶋政宏他
 
連日寝不足でへろへろだけど、野球が出てくる映画はスルーできません。
イオンシネマ茨木にて。楽しさだけで言うなら、ここ最近の作品でいちばん。
 
野球とはきっぱり縁を切って高校デビューしようと茶髪にした黒田鉄平(醍醐虎汰朗)。
しかし野球部に入るという同級生たちについていったのが運の尽き。
その日のうちに上級生によって丸坊主にされ、軟派な高校生活は夢と化す。
 
あらすじにするとこれだけじゃあないか(笑)。
 
近所の野球好きの変なオッサンだと思ったら鬼監督の原田(高嶋政宏)。
優しそうに見えた先輩たちは、入部と同時に別人になる。
怖すぎて小沢仁志にしか見えず、先輩たちの顔が皆小沢仁志になるのは超可笑しい。
 
随所に「野球部あるある」が盛り込まれ、元ロッテの里崎智也が解説してくれます。
監督のめちゃくちゃな理論が名言に聞こえたりするって、もう洗脳ですよね(笑)。
 
昔のような根性論は古いとも言われています。
熱中症になれば死ぬかもしれませんから、確かに「死ぬ気でやれ」とかは流行らない。
この野球部も過酷だけど、この程度ならと思えます。
 
主演の醍醐虎汰朗はまだ20歳を過ぎたばかりだから高校生役でも違和感なしですが、
あとは年食ってる人も多い。
亀井役の駒木根隆介は40歳オーバー。でも高校生に見える不思議。
吉村役の田中謙次は45歳を過ぎている。絶対高校生には見えない。そこが可笑しい。
 
いつもの私のブログの長さと比較するとまるでやる気のないように見える短さですが、
とにかくクスッと笑えて、ずっとニヤニヤできて、
私はやっぱり野球が好きだぁと思える作品でした。好きだっ!

—–