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『映画 ゆるキャン△』

『映画 ゆるキャン△』
監督:京極義昭
声の出演:花守ゆみり,東山奈央,原紗友里,豊崎愛生,高橋李依,黒沢ともよ,伊藤静,井上麻里奈,
     松田利冴,山本希望,大畑伸太郎,水橋かおり,櫻井孝宏,利根健太朗,青山穣,依田菜津他
 
自宅とか職場とかにもっと近くて、帰りにシュッと寄れる劇場での上映中、
学生時代に某団体の野外活動クラブに在籍していた身としてはちょっと気になっていました。
タイトルから想像するに、ゆるゆるとキャンプか。観に行こうかな。
でも原作の漫画を知らなければ、アニメ版も一度も観たことがないし。
そう思っているうちに上映が終了。忘れ去ろうとしていたら、塚口サンサン劇場で上映開始。
これはもう観に行けっちゅうことやなと思って参上。
 
予備知識なしで観に行きましたから、これまでの話はいっさい知りません。調べるつもりもありません。
本作を観たかぎりで知り得るのは、キャンプ好きの女子高校生5人がそれぞれ別の道へ進んだということ。
地元は富士山の見える山梨県のどこからしい。
 
名古屋の出版社に勤務してタウン情報誌の制作に携わっていたり、小学校の教員だったり、
アウトドア用品店に勤めていたり、ペットサロンのトリマーだったり。
 
本作では東京からUターンして山梨に戻って観光推進機構に就職した1人が、
数年前に閉鎖された野外活動センターの再開発計画を担当することになります。
転職を報告がてら、うち1人に声をかけて再開発計画について話したら、
「そんなに広い敷地なら、キャンプ場にすればいいじゃん」と言われたのをきっかけに、
4人もろとも巻き込んでその案を進め、キャンプ場のオープンを目指す、という話。
 
想像していたほどゆるゆるとはしていません。
キャンプがメインというよりも、お仕事ムービーというほうがいいのかも。
黒板に書く文字が「発堀」なんてのはいただけません。「発掘」だよ。
 
それなりにキャンプめしも出てきます。
サーモン三昧のメニューは、スープと鍋というダブル汁物じゃないほうがいいなぁと思ったり。
同じ汁物なのにまったく違うというのも面白くはありますけど。
 
アウトドア用品店にやってきて何を買えばよいのか迷っている若者たちが可愛い。
それに対して、最初から本格的な料理をせずともカップ麺とかでいいんだよというアドバイスもいいですね。
 
見逃していた作品を観られたのはよかった。
それにしても客は中年以上の男性がやたら多いのはなぜ?

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『スーパー30 アーナンド先生の教室』

『スーパー30 アーナンド先生の教室』(原題:Super 30)
監督:ヴィカース・バハル
出演:リティック・ローシャン,ムルナル・タクール,アーディティヤ・シュリーヴァースタヴァ,
   ヴィレンドラ・サヘナ,ナンディシュ・サンドゥ,パンカジ・トリパティ他
 
109シネマズ箕面にて。今年7度目の“おひとりさま”でした。
こんなに良い作品が封切り後1週間も経っていないうちから客私ひとりなんて、寂しすぎる。
もったいないのでぜひぜひ劇場でご覧いただきたい。
 
実話に基づくインド作品。
 
ある青年が国際的な賞を受賞し、ロンドンに招かれてスピーチするシーンから始まります。
貧困家庭に生まれ育った彼がこの場にいるのは、恩師アーナンド先生のおかげだと。
 
シーンは遡り、まだ高校生のアーナンド。
数学の大会で優勝した天才で、学術雑誌に掲載されていた難問を解いてみせ、
ケンブリッジ大学から入学許可書が送られてくる。
 
両親も弟プラナヴもアーナンドを誇らしく思うが、金がない。
大会優勝時に「可能性に満ちた若者を経済的に援助する」と断言していた大臣に面会するも、
金を出す約束などした覚えはないと追い返される。
 
そうこうしているうちに、金の工面に奔走していた父親が急死。
失意のアーナンドがケンブリッジ行きをあきらめ、母親が焼いたパパドを売って日銭を稼いでいると、
アーナンド同様に数学大会の優勝者だったというラーランに声をかけられる。
 
ラーランは自らが経営に携わる予備校の教師としてアーナンドを招く。
そこはインドの最高学府IIT(インド工科大学)への入学のために設立された予備校で、
生徒はいずれも富裕な家庭の子どもばかり。アーナンドは一躍人気講師に。
 
しかしある日、アーナンドはこの仕事に疑問をおぼえる。
王になるのは王の子どものみ。王の子どもでなくても能力に応じて王になる時代が来るべき。
そこでアーナンドは予備校を辞め、極貧家庭の子ども30人に無償で教えるための私塾を開くのだが……。
 
ラーランは大臣とつるんでいるわけですが、その妨害工作の激しいこと。
アーナンドの私塾を潰そうとあの手この手でじゃまをします。
あることないこと言ったり、最終的にはアーナンドと子どもたち全員を殺そうとまでする。
試験前日に急襲をかけられたときの、子どもたちが途轍もなくたくましい。
まぁこの辺りは事実にたぶんかなり盛っているでしょうが、
アーナンドからこれまでに教えられた理科の知識をしっかり駆使して、敵を撃退します。
 
いちばんウルっとしたのは、アーナンドを殺すように命じられた殺し屋が、
わざわざ「殺し屋だけど殺さない」と言いに来るシーン。その理由にはジワーンと来ました。必見(笑)。
 
主演は『WAR ウォー!!』 (2019)のリティック・ローシャンで、今年48歳。
インド人って、年齢不詳なことないですか。
48歳のオッサンが高校生を演じても違和感ないって、変やろ。(^^;
 
そのほか、悪役も含めて登場人物が魅力的。
アーナンドと相思相愛だったのに、格差ゆえ結婚を断念した相手スプリヤー役はムルナル・タクール。
めちゃくちゃ可愛い美人なのに、アーナンドから「美人じゃない」と断言され、
しかもその理由が「黄金比じゃないから」なんてヒドイ(笑)。でもそれを笑う素敵な女性です。
アーナンドの私塾を記事に書くことによって救おうとするチンピラ風記者もよかった。
 
で、結果がどうなるかと言いますと、30人全員IITに合格。
そんな凄い話があるのか!?と思うけど、そこは事実のようです。

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『渇きと偽り』

『渇きと偽り』(原題:The Dry)
監督:ロバート・コノリー
出演:エリック・バナ,ジュネヴィーヴ・オライリー,キーア・オドネル,ジョン・ポルソン,
   ブルース・スペンス,ジュリア・ブレイク,マット・ネイブル,ウィリアム・ザッパ他
 
上映館は限られていて、出演者を見れば有名なのはエリック・バナぐらい。
前日はしこたま飲んでいるし、こんな地味そうな作品、睡魔に襲われるのではと懸念していました。
だけど内容は面白そうだったから、覚悟を決めてイオンシネマ茨木へ。
1ミリも眠たくなることなく、話に引き込まれました。観て正解。
 
原作はオーストラリア出身のジャーナリスト、ジェイン・ハーパーによるベストセラー小説。
ロバート・コノリー監督も主演のエリック・バナもオーストラリア人です。
 
余談ですが、本作の詳細を調べようとイオンシネマのサイトを確かめたとき、
遠目にはエリック・バナに見えず、マーク・ラファロかと思いました。
ふたりとも“ハルク”を演じたことのある俳優だから、意外と似ているのか。
エリック・バナのほうがマーク・ラファロよりずいぶん男前ですけどね。
 
メルボルンから車で5時間ほど走った田舎町。
この町を20年前に出て、いまは優秀な連邦捜査官となっているアーロンは、
幼なじみのルークが自らの妻子を殺害して自殺したとの連絡を受け、葬式に参列するため帰郷する。
 
葬式が済めばメルボルンに戻るはずが、ルークの両親から強く引き留められる。
ルークが家族を殺すなんて信じがたい、絶対に裏がある。
まずはルークに経営を任せていた農場の帳簿を確認してほしいと。
 
致し方なくしばらく町に留まって調査することにしたアーロンだったが、
住民たちは彼に対して冷ややかな視線を送る。
それというのも、アーロンがまだ10代だった頃、町でエリーという少女の溺死事故が起き、
彼女と親しかったアーロンが関わっているのではと疑いの目を向けられた過去があるから。
その状況に耐えられず、父親に連れられてアーロンが町を逃げ出した格好なのだ。
 
事件に対応するのは初めてだという地元の警察官グレッグと協力し、
アーロンは真相を求めて捜査を始めるのだが……。
 
地味です。暗いです。でも好きです、こんなクライムサスペンス。
アーロン役のエリック・バナが実に良い歳の取り方をしていてカッコイイ。
グレッグ役のキーア・オドネルのおどおどした感じ、
だけど誠実でなんとかこの町を守ろうとしている態度も○。
肝の据わった彼の妻も見ていて嬉しくなります。
 
真相に近づいていく様子が丁寧に描かれていて、
かつ、過去に何が起きたのかも段々と明かされていくから、目が離せません。
ルークがいい奴には思えないせいで、何をやらかしたのかが気になります。
もうひとり、仲良し四人組だった美女グレッチェンも謎に満ちていて気になるし。
 
真相はものすごく意外でビックリしました。
それがわかると、そんな殺し方で自殺と思われたりするかなと疑問に。
田舎だと、事を荒立てないために捜査がずさんになるとか。んなことないか。
 
久々にじっくり観られたと感じる作品。
これを機会に、エリック・バナの出演作をもっと観たい。

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『ユージュアル・サスペクツ』【テアトル梅田を彩った映画たち】

『ユージュアル・サスペクツ』(原題:The Usual Supects)
監督:ブライアン・シンガー
出演:スティーヴン・ボールドウィン,ガブリエル・バーン,チャズ・パルミンテリ,ケヴィン・ポラック,
   ピート・ポスルスウェイト,ケヴィン・スペイシー,スージー・エイミス,ベニチオ・デル・トロ,ダン・ヘダヤ他
 
寂しいですねぇ、テアトル梅田の閉館。
これもさよなら興行中に観た作品。『よだかの片想い』とのハシゴでした。
当然、本作も満席。
 
ブライアン・シンガー監督の名を世界的に知らしめた1995年の作品。
シンガー監督は『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)のクレジット上の監督ではありますが、
いろいろと揉め事を起こして撮影終了前に解雇されていたというのも有名な話。
 
本作を最初に観たのがいつどこでだったのか覚えていません。
だけど、なんて面白いんだと衝撃を受けたことは覚えています。
 
銃器強奪事件の容疑者として捕らえられた5人の前科者
“The Usual Supects”は直訳すると「常連の容疑者」で、これらの前科者を示しています。
 
5人の内訳は、元汚職刑事のキートン(ガブリエル・バーン)、
強盗コンビのマクマナス(スティーヴン・ボールドウィン)とフェンスター(ベニチオ・デル・トロ)、
爆弾製造の専門家ホックニー(ケヴィン・ポラック)、身体障害者で詐欺師のキント(ケヴィン・スペイシー)。
5人は立件されずに釈放になるが、後日、麻薬密輸船の爆発炎上事故が置き、そこに彼らは居合わせていた。
密輸関係者と共に5人のうち4人が亡くなり、唯一怪我もなく生き残ったのはキントのみ。
関税局の捜査官クイヤン(チャズ・パルミンテリ)がキントに詰問するが……。
 
ネタバレするとまったく面白くない。だから未見の人には何も知らずに観てほしい。
すべてがわかったときの衝撃といったら、こりゃすごい監督が出てきたと驚愕したものです。
 
キント役のケヴィン・スペイシーがセクハラ問題でやり玉に挙げられ、今は見なくなりました。
詳細はわかりませんが、彼の演技が見られなくなったのはとても残念。
スティーヴ・ボールドウィンは何を思ったかケヴィン・コスナーを訴えて敗訴しているし、
コバヤシ役だったピート・ポスルスウェイトは10年以上前に他界。
今なお活躍中と言ってよいのはベニチオ・デル・トロぐらいでしょうか。
巡査部長役のダン・ヘダヤなんかは脇役で非常によく見かけますけれど。
キートンの恋人イーディ役のスージー・エイミスはジェームズ・キャメロン監督と結婚したから、大当たりかな。
 
観たことない人、DVDでも配信でも何でもいいから、ぜひご覧ください。
そしてこの後は3回目の『トップガン』×『トップガン マーヴェリック』連続上映に行ったのでした。

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『よだかの片想い』

『よだかの片想い』
監督:安川有果
出演:松井玲奈,中島歩,藤井美菜,織田梨沙,青木柚,手島実優,池田良,中澤梓佐,三宅弘城他
 
さよなら興行中だったテアトル梅田で、【テアトル梅田を彩った映画たち】ではない新作も鑑賞。
 
原作は直木賞作家島本理生の同名小説。監督は本作が長編2作目の安川有果。
脚本を担当するのが城定秀夫であることに惹かれました。
 
そして主演は松井玲奈の部屋に残されていた写真集に彼女のものも1冊ありました。
遺品から推察するに、弟が特に好きだったのは篠田麻里子だと思うのですが、
嫌いな子の写真集は買わないと思うから、たぶん松井玲奈も好きだったのでしょう。
 
生まれつき顔の左側に大きな痣があるアイコ(松井玲奈)。
子どもの頃からからかわれてきたせいで人づきあいに消極的になった彼女は勉学に励み、
大学院に進んで理系の研究に没頭している。
 
数少ない友人のうちのひとり、マリエ(織田梨沙)の勧めで取材を受けたアイコ。
顔に痣を持ったり怪我を負ったりした人を取り上げたその本は話題になり、
マリエはさらにこの本の映画化計画が出ていることをアイコに告げる。
 
気乗りしないまま、断るつもりで映画監督の飛坂(中島歩)に会ったアイコは、
図らずもその人柄に触れて惹かれてゆくのだが……。
 
中島歩って不思議な俳優ですね。
声を聞いているとくたびれた竹野内豊。見た目はエセ竹野内豊といわれる(笑)大谷亮平みたい。
イケメンではあるけれど、なんかふらふらしていて、誠実だかなんだかわからない印象があります。
本作では最初そこに違和感があったものの、映画第一、女は映画を撮るための存在、
だけどそのことに自分では気づいていないふうの彼にまさにピッタリな気がしてきました。
 
松井玲奈演じるアイコの話で印象的だったことがあります。
小学生の頃、授業で琵琶湖の話が出たとき、ある男子がアイコの顔を見つめ、
「痣が琵琶湖そっくりだ」と言い出します。
みんながアイコの顔を凝視して、ホントだホントだとはやし立てる。
このときのアイコの気持ちは、「ちょっと嬉しかった」。
注目されて、少し誇らしい気持ちさえ芽生えたのに、担任の先生がそれを遮る。
「なんて酷いことを言うんだ、謝れ」と。口々に謝る同級生たち。
「私の顔って酷いんだと思った」というアイコの台詞。
 
もしもこの場にいたら、私も先生と同じことを思ったでしょう。
でもこれこそが彼女を可哀想に思っているわけで、酷いこと。
どう受け取るかは本人にしかわからない。
わかりもしないのに、傷ついていると決めつけて謝れということの酷さ。
 
その昔、可愛いけど大根役者だと思っていた藤井美菜がアイコの先輩役。
この彼女はとてもよかった。上手くなったじゃないかというのは上から目線ですね。(^^;
アイコとふたり、踊るラストシーンが素敵です。

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