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7回目の『RRR』はシアタス心斎橋のグランシアターで。

もうええやろっちゅう感じですが、今年初めての『RRR』です。
 
各地でまだまだ上映中。7回目となるとどこで観てもいいわけではありません。
決め手となったのは、シアタス心斎橋で上映が始まったこと。
3時間の長尺作品であるにもかかわらず、1日に何回かかかっています。
そのうち1回がグランシアターでの上映。
そうです、30回目の『トップガン マーヴェリック』もここで観ました。
 
どうかな~、混んでるかな~と思ってオンラインチケット予約ページにアクセスしたら、
9席のうちの8席まで埋まっていて残り1席。
最後列(といっても3列しかないんですが)のドア寄りの席が空いていてラッキー。
これならもしも飲酒しても途中でトイレに行きやすい(笑)。
 
グランシアターはドリンクとおつまみ付きで4,000円。
今回はビールとミックスナッツ(結構な容量です)を選択し、ナチョスも追加。
ナチョスって食べるときにバリバリ音がしますよね。
これ、鑑賞中に食べるのは迷惑でしょ。上映前に完食。
 
1回目2回目は面白いとは思っていても、涙ぐむことはありませんでした。
でも回を増すごとに泣けてくるシーンがあります。
少年時代のラーマが父親を撃たざるを得なくなったシーンはツボ。
大人のラーマもカッコイイけど、少年ラーマもめちゃカワイイ。
 
前日はワイン会で飲み過ぎ、寝不足だったため、7回目はさすがに寝たところも。
でもとりあえず1回グランシアターで鑑賞できて大満足です。
このシアター、家にほしい。無理だけど(笑)。

—–

『映画 イチケイのカラス』

『映画 イチケイのカラス』
監督:田中亮
出演:竹野内豊,黒木華,斎藤工,山崎育三郎,柄本時生,西野七瀬,田中みな実,桜井ユキ,水谷果穂,
   平山祐介,津田健次郎,八木勇征,尾上菊之助,宮藤官九郎,吉田羊,向井理,小日向文世他
 
公開初日だった金曜日、もはや恒例となっている「実家帰りに劇場に寄る」。
実家から自宅への導線上にある109シネマズ箕面がやはりいちばん楽ちん。
 
原作は浅見理都の同名漫画。講談社発行の『モーニング』に2018年から2019年に渡って連載。
TVドラマ化されたのは2021年のことだそうですが、原作未読、ドラマも未見です。
 
予告編を観たとき、主演のふたりは同じ事務所に所属する弁護士なのかと思っていました。
違うじゃあないか。誰がどういう立場なのか最初だけこんがらがりました。すぐ慣れる。
そうか、「イチケイ」というのがそもそも地方裁判所の第一刑事部を指すのですね。
本作はTVドラマの2年後の設定とのこと。
 
予備知識ゼロで初見の私がわかる範囲で。
 
以前は裁判官だか判事だかだったらしい坂間千鶴(黒木華)は、他職を経験する制度を利用して、
岡山県秋名市日尾美町で弁護士として事務所を開設している。
平和なこの町では住民から相談事が寄せられることもめったにない。
 
いま携わっているのは、老婦人が車を運転中、
予期せぬ場所に停車していたトラックを避けようとハンドルを切ったところ、
町のモニュメントにぶつかって破壊してしまった件。
老婦人のゴールド免許の存続をかけて絶対に勝たなければならない。
 
やる気満々でいたのに、老婦人はイケメン人権派弁護士・月本信吾(斎藤工)に乗り換えると言う。
納得できない坂間は月本を訪ねるが、彼が剛腕投手であることを知り、野球チームに誘う。
すると相手チームにあの型破りな裁判官・入間みちお(竹野内豊)の姿が。
噂によれば、入間は岡山地裁秋名支部に赴任直後から周囲を大混乱に陥れているらしい。
 
そんな入間がこのたび担当することになったのは、
主婦・島谷加奈子(田中みな実)が防衛大臣・鵜城英二(向井理)に包丁を突きつけた事件。
背景には、イージス艦と貨物船の衝突事故があり、貨物船の乗員は全員死亡。
貨物船が誤った進路を採ったせいだとされていたが、貨物船の船長(津田健次郎)の妻である加奈子は納得がいかない。
鵜城に詰め寄ったさいに持っていた包丁がポロリとこぼれ落ちたのだった。
 
坂間と入間の担当する案件が絡み合うことなどないと思われたが、
日尾美町の環境問題を密かに調べる月本に坂間が協力するうち、真相が浮かび上がってきて……。
 
過疎化が進む町。多くの人が勤務する大企業。
もしその企業がなくなれば、社員のみならず、町のありとあらゆる店が潰れてしまう。
環境をどんどん破壊しても、誰かが病気になったとしても、企業を潰しては駄目。
 
なんだか聞いていて切なくなります。
住民のほうがおかしいはずなのに、じゃあ誰が彼らを救えるのかと聞かれたら、何もできません。
 
去年『沈黙のパレード』(2022)を観たばかりだからだと思うのですが、吉田羊の役どころがかぶる。
彼女がいるだけで、えーっ、町ぐるみの隠蔽じゃないのかしらと疑ってしまい。
あ、めっちゃネタバレですね。すみません。(^^;
 
入間をサポートするメンバーたちの表情が楽しい。
山崎育三郎柄本時生西野七瀬『ファミリア』にも出演していた高橋侃、良いですね。
住民役のクドカンを久しぶりに見た気がします。嬉しい。
 
劇場で観るほどかと問われるとビミョーですが、じゅうぶん面白かった。

—–

『柳川』

『柳川』(原題:漫長的告白)
監督:チャン・リュル
出演:ニー・ニー,チャン・ルーイー,シン・バイチン,池松壮亮,中野良子,新音他
 
シネ・リーブル梅田にて、前述の『ドリーム・ホース』の次に中国作品を。
 
不治の病で余命わずかとなった男性ドン。
疎遠になっていた兄チュンに声をかけ、久しぶりに酒を酌み交わす。
 
ドンは一緒に日本へ旅行しようとチュンを誘う。
気乗りしない様子のチュンだったのに、行き先は福岡の柳川というところだと言った瞬間、
俄然興味を示し、さっそく柳川へ。
 
チュンがその気になった理由は、「柳川」を中国語読みすると
元カノの名前「リウ・チュアン」と同じだから。
かつてチュンが好きで好きでたまらなかったいい女チュアン。
実はドンも彼女のことが好きだった。
身勝手なチュンはほかに好きな女ができてチュアンを振ったが、いま会いたいと言う。
 
柳川に到着した兄弟は、予約していた宿に向かう。
そこは大きな民家で、親から受け継いだ中山という男が余った部屋を貸している。
チェックインを済ませたふたりは、チュアンがいるはずのバーを訪ねて……。
 
うーむ、ごめんなさい。
途中までは面白く観ていたのですが、チュアンが登場する辺りから、
彼らのやりとりがやたら鼻についてしまって。
常に弟にマウントを取りたがる兄も好きになれず、中山役の池松壮亮もビミョー。
中野良子が女将を務める近所の料理屋も、ひとりで切り盛りするには広くないか。
通じない中国語と日本語の会話も私はシラけるばかりで。
 
柳川って、「日本のヴェニス」と呼ばれているんですってね。
船頭さんが漕いでくれる舟に乗ったまま団子を買うとか、いいな~と思う。
でも私にはそれだけ。ごめんなさい。

—–

『ドリーム・ホース』

『ドリーム・ホース』(原題:Dream Horse)
監督:ユーロス・リン
出演:トニ・コレット,ダミアン・ルイス,ジョアンナ・ペイジ,オーウェン・ティール,カール・ジョンソン,
   ステファン・ロードリ,アンソニー・オドネル,ニコラス・ファレル,シアン・フィリップス他
 
この週は気合いを入れて連日仕事帰りに2本ずつ。
前日はなんばパークスシネマにて、この日はシネ・リーブル梅田にて2本。
年明け間もない今、新御年末の混み具合が嘘のようにスイスイ。
 
競走馬を育てたいという平凡な主婦の無謀とも思える挑戦が話題になったのは2015年。
そのときのドキュメンタリー作品“Dark Horse: The Incredible True Story of Dream Alliance”を基に、
TVを中心に活躍するユーロス・リン監督が撮ったフィクションです。
 
英国、ウェールズ地方の小さな村に暮らす主婦ジャンは、夫ブライアンと2人暮らし。
17歳のときにできちゃった婚をしてから30年が経過。子どもたちはとっくに家を出た。
スーパーとバーテンダーのバイト以外の時間は、高齢の両親の様子を見に行くぐらい。
TVさえあれば幸せそうなブライアンはろくにジャンの話を聞いていないのが明らか。
 
ある日、村人たちがたむろする店に見たことのない男が現れる。
かつては馬主だったらしいその男ハワードは、馬に入れ込みすぎて、
金はもちろんのこと仕事も家族も失いかけたという。
 
漏れ聞こえてくるハワードの話に興味を惹かれたジャンは、自分も競走馬を育てたいと考える。
すぐに学びはじめるとチラシを作成して村人たちに配り、出資者を募る。
誰もこんな話に乗らないのではと思われたが、意外にも集会には数十人が顔を出し、晴れて組合を結成。
 
ジャンはまずは牝馬を手に入れると種馬を持つ相手と交渉。
生まれた子馬に“ドリームアライアンス”と名付け、市民農園で大切に育てるのだが……。
 
平凡な主婦と言うけれど、そうでもない。
ジャンはもともと動物が大好きで、幼い頃には初めて参加したドッグショーで勝利を得ています。
鳩を育ててチャンピオンになったこともあるし、もともと資質があるんですね。
 
田舎の村で何の楽しみも持てなくなっていたのはジャンだけではありません。
ドリームアライアンスの成長ぶりを見るうちに、村人たちの毎日が生き生きとしてきます。
資金に余裕のある人が立派な馬を持てるのは当然ですが、
わずかな金を毎月ドリームアライアンスのために貯めて、みんなで喜ぶ。
大会のシーンには思わず白熱、勝てば拍手をしたくなるほどでした。
 
何があっても乗り越えられる。悪いことばかりじゃないと馬に教えられているかのよう。
新年に観た十数本の中では今のところいちばん。

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『ファミリア』

『ファミリア』
監督:成島出
出演:役所広司,吉沢亮,サガエ・ルカス,ワケド・ファジレ,中原丈雄,室井滋,
   アリまらい果,シマダ・アラン,高橋侃,松重豊,MIYAVI,佐藤浩市他
 
なんばパークスシネマにて、前述の『銀河英雄伝説外伝/わが征くは星の大海』の次に。
 
『洋菓子店コアンドル』(2010)の脚本家いながききよたかのオリジナル脚本を
『八日目の蝉』(2011)、『ソロモンの偽証』(2015)などの成島出監督が映画化。
 
山里にひとりで暮らす陶芸家・神谷誠治(役所広司)は、妻を早くに亡くし、
息子の学(吉沢亮)を男手ひとつで育て上げた。
成績優秀だった学は良い大学を出て一流企業に就職し、今はアルジェリアに赴任中。
仕事先で知り合った難民出身のナディアと結婚することを報告しに帰郷する。
苦労人で賢く優しいナディアと学を前に誠治は感無量。
家族同然のつきあいの夫婦(中原丈雄室井滋)と共に楽しく時を過ごす。
 
そんな数日を過ごしていたある日、隣町の団地に住むブラジル人青年マルコスが、
地元の半グレ集団とトラブルを起こして誠治の家に飛び込んでくる。
誠治の車を盗もうとして失敗、逃げようとするマルコスを誠治と学で捕らえ、
傷だらけの彼の手当をするが、その後マルコスはまた逃げてしまう。
 
学は仕事が一段落する数カ月後を機に退職し、誠治の仕事を継ぐ意志を明らかにするが、
焼き物で生きて行くのは無理だからやめておけと答える誠治。
とりあえずその話は先送りにしてアルジェリアへと戻る学夫婦。
 
マルコスは同じ団地に住む幼なじみのエリカに連れられて誠治のもとを訪れるように。
焼き物にも興味を持ち始めるのだが……。
 
物語の果てに救いはあるのだろうかと思いながら観ました。
 
団地に何千人もブラジル人が住んでいるという町があるのですね。
年末に観たばかりの『やまぶき』の外国人労働者の姿と重なります。
 
3カ月で家が買えると言われて日本にやってきたという彼ら。そんなことは無理に決まっている。
半グレ集団のリーダー・榎本海斗(MIYAVI)は地元を牛耳る会社社長の息子で、
ヤクザすら彼らには楯突けず、警察も目をつむっている状態です。
ブラジル人に私怨を持つ海斗は、マルコスたちのことを決して許そうとしません。
 
学とナディアが向こうで死んでしまうであろうことは想像できたこと。
マルコスとエリカの姿を息子夫婦に重ねたか、誠治は彼らを救う決意をします。
 
最初から最後までずっと、痛々しい作品です。
ただふたつ、要らないシーンだったと思うのは、学とナディアが死んで横たわるところと、
マルコスとエリカの絡みのシーン。
女優の脱ぎっぷりがよくないとシラける私ではありますが、これは脱ぐ必要ないっしょ。
 
生きていて、よかった。

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