MENU
ChatGPT-Image01
ChatGPT-Image02
ChatGPT-Image03
ChatGPT-Image04
ChatGPT-Image05
previous arrow
next arrow

『ザ・フラッシュ』

『ザ・フラッシュ』(原題:The Flash)
監督:アンディ・ムスキエティ
出演:エズラ・ミラー,サッシャ・カジェ,マイケル・シャノン,ロン・リヴィングストン,
   マリベル・ベルドゥ,カーシー・クレモンズ,ベン・アフレック,マイケル・キートン他
 
封切り日だった昨日、阪神vsソフトバンクを観るのが恐ろしくて劇場に逃避。
貯まったポイントを使って109シネマズ箕面にて無料鑑賞しました。
 
DCコミックススーパーヒーロー“フラッシュ”が主人公。
監督は『MAMA』(2013)、“IT/イット”シリーズのアンディ・ムスキエティ。
これはホラーじゃないけれど、アルゼンチン出身監督の作品だから気になるうえに、
主役のエズラ・ミラーから目を離さずにはいられないのです。
 
だって、強烈だったでしょ、『少年は残酷な弓を射る』(2011)の彼は。
こんな子役を演じたら絶対トラウマになるだろうと心配でした。
酷い目に遭う少年ではなくて、生まれついての邪悪な子どもを演じていた彼。
その演技が本当に上手くて、背筋がゾワーっとしたほどです。
 
そんな彼だから、“ジャスティス・リーグ”にメンバー入りしたときは、違和感がありました。
むしろ“ファンタスティック・ビースト”の陰キャラのほうがイメージに合う。
 
それがどうでしょう、ここへ来てもうこれ以上ないほどピッタリの役に思える。
人類のピンチに真っ先に声をかけられることはない雑用係のような扱いに
自虐的になりながらも使命を全うする、実に可愛げのあるスーパーヒーローです。
 
さて、スーパーヒーローが多すぎて訳がわからぬご時世ですが、
もしかすると本作は前知識なしの人でも楽しめるのではないでしょうか。
“フラッシュ”が目にも留まらぬ速さで移動できる能力を持つとわかっている程度でいいのでは。
背景とか全然知らなくても大丈夫です。
 
地上最速のヒーロー“フラッシュ”ことバリーには、母親を殺された過去がある。
犯人として逮捕されたのは第一発見者だった父親。
事件当時、父親は母親から頼まれたトマト缶を買いに出かけていたことをバリーは知っている。
父親の無実を証明したいという思いからバリーは科捜研に職を得たが、なかなか叶わない。
 
そんなある日、バリーは自分が時間を遡ることもできると気づく。
過去に戻って母親が事件に遭わないようにすればいいではないか。
トマト缶の予備さえ家にあれば大丈夫、父親が買い物に行かなければ事件は起きない。
 
見事それを果たしたバリーだったが、現在に戻るのを何者かに阻まれ、
自分がもっと若かった時代に入り込んでしまう。
そこでは確かに両親健在で幸せに暮らしていることを確認して嬉しくなるが、
18歳の自分とバッタリ遭遇。両親にバレぬよう、18歳のバリーを外へ連れ出すのだが……。
 
遭遇した自分は、超高速移動できる能力をまだ持っていない自分。
18歳の自分がその能力を持たなければ、現在の自分にもその能力は受け継がれません。
ちゃんと18歳のバリーが能力を持てるように段取りしたところ、
現在のバリーからその能力は消え去り、18歳のバリーにそのまま移ってしまいます。
 
髪型だけ異なるエズラ・ミラーの一人二役となるわけですが、
お母ちゃんが死んじゃったらこんなに性格変わっちゃうものなの!?と思うぐらいキャラが違う。
どちらもバリーなのに、18歳のバリーはうざいほど明るいお調子者。
このふたりのやりとりがめちゃめちゃ可笑しい。
 
母親を救って万事OKと思いきや、今度は人類が破滅の危機に襲われそう。
悪巧みをするのはマイケル・シャノン演じるゾッド将軍。どうです、この憎たらしい顔つき(笑)。
それを阻止するために救いを求めて“スーパーマン”を探しに行くふたりのバリー。
だけどスーパーマンはなかなか見つからず、“バットマン”に協力依頼。
現在の世界でバットマンのベン・アフレックが冒頭でちょっとだけ活躍しますが、
それ以外はずっと旧バットマンのマイケル・キートンが老体に鞭打って頑張ります。
 
なんかもう、楽しかったなぁ。
過去を変えようと思ってもどもならんというのはありきたりなタイムスリップものですが、
過去が変わると映画の主演俳優まで変わるなんて話もあって私のツボ。
“バック・トゥ・ザ・フューチャー”シリーズの主演は当然マイケル・J・フォックスなのに、
18歳のバリーがエリック・ストルツだとバカみたいにくり返したりして、笑った。
笑って、かつ、最後は現在のバリーと母親のシーンに泣かされてしまいました。
 
“ワンダーウーマン”とは冒頭で、“アクアマン”とは最後に会えます。
そして驚くべきことに、ジョージ・クルーニーがカメオ出演。
バットマンことブルース・ウェインの執事役、ジェレミー・アイアンズも健在。
スーパーマンは私の見間違いか?これニコラス・ケイジちゃうん?と思ったらそうだった。マジか(笑)。
 
とにかく楽しい、フラッシュ最高。
 
上映終了して帰途についたら、野球中継は8回の守り途中。
奇跡的に勝ってるや〜ん。最高!!

—–

『マイ・ボス・ウェディング』

『マイ・ボス・ウェディング』(原題:My Boss’ Wedding)
監督:アンドリュー・シーメック
出演:ホリー・デヴォー,ドリュー・シーリー,ブリジット・キングズレー,ランディ・キャノン,
   ウィニー・クラーク,レベッカ・ラマルシュ,フェイ・ダンス,サンディ・クローリー他
 
荒天大好きなんですが、そんな日に家から遠い劇場に行く気にはなれません。
絶対映画を観に行こうと思っていいたのに気分が乗らず、自宅へ直帰。
ラジオは野球中継に合わせたまま、Amazonプライムビデオでお気楽な作品を物色。
 
観終わってからもアメリカ作品だと思っていましたが、2021年のカナダ作品でした。
カナダにしては普通に明るいラブコメ。テレビ用の映画のようです。
 
アラサーのOLニコールは、昇進を狙って仕事一筋。
几帳面な性格で、1週間分の洋服を選んでおくほどの「計画」好き。
憧れの上司キムに気に入られようと、休日返上で企画書を練り上げるが、いつも空回り。
 
そんなある日、キムから呼び出されたニコールはいよいよ昇進かと喜ぶが、
結婚を決めたキムとその恋人ブラッドリーが、計画万全のニコールの腕を見込み、
ウェディングプランナーを務めてほしいと言うのだ。
 
しかし独身のニコールにとって結婚式は初めてのこと。
経験がなくて不安がるニコールのために紹介されたのは、ブラッドリーの甥っ子マイケル。
マイケルは姉4人の結婚式に出た経験があるため、何でも知っているという。
 
結婚式を成功させれば昇進も夢ではないと考えるニコール。
マイケルは好青年ではあるが、親族の中でも変わり者らしく、自由人すぎて自分とまるで合わない。
彼といれば計画が台無しになりそうで、ひとりで進めようとするニコールだったが……。
 
知っている役者はひとりもいません。
カナダ作品だと聞いてそれには納得しましたが、主演のふたりがどちらもイマイチなんだなぁ。
 
ニコール役のホリー・デヴォーは確かに可憐なところもある。
けれど印象に残る女優かと言われると全然。
マイケル役のドリュー・シーリーにいたっては、イケメンという設定だけど私のタイプじゃない。
なんというのか、若いんだか老けているんだかわからない顔つきなんです。
マイケル・シャノンを少しイケメン寄りにしたみたいな感じというのか。
 
物語も実に凡庸。合わなかったふたりが恋に落ちるのは当然のなりゆき。
ブラッドリーの浮気疑惑をキムに話すかどうかを悩むニコールにマイケルがガッカリするのも普通。
そしてその疑惑が勘違いだったというのも当たり前のオチ。
 
せめてマイケル役の彼がもう少し私のタイプだったらよかったのになぁ。
ま、でも、気楽に観られる作品であることは間違いありません。
野球中継を聴きながらでもなんら問題なし(笑)。観て損ということはない。

—–

『水は海に向かって流れる』

『水は海に向かって流れる』
監督:前田哲
出演:広瀬すず,大西利空,高良健吾,戸塚純貴,當真あみ,
   勝村政信,北村有起哉,坂井真紀,生瀬勝久他
 
イオンシネマ茨木にて、仕事帰りに2本ハシゴの2本目。
 
原作は『別冊少年マガジン』で連載されていた田島列島の同名漫画。
たぶん私はあまり得意ではない前田哲監督ですが、超人気者。
気楽に観られて難しくなく、でもそれなりのシリアス度だからなのかなぁ。
 
入学が決まった高校が自宅から若干遠いため、
楽して通えるようにと叔父の家に居候することになった男子・熊沢直達(大西利空)。
 
ところが居候初日、駅まで迎えに来てくれたのは叔父・歌川茂道(高良健吾)ではなく、
見知らぬ大人の女性・榊千紗(広瀬すず)だった。
叔父の同棲相手かと思ってそう尋ねると、千紗は冷ややかな顔。
 
現在、叔父は仕事を辞めて漫画家として食べているらしく、
住んでいるのも叔父自身の家ではなくシェアハウス
それを正直に話せば直達の父親(北村有起哉)に怒られるから伏せていたと言う。
 
そのシェアハウスには叔父と千紗以外にもあと2人同居している。
女装占い師・泉谷颯(戸塚純貴)と、千紗の父親(勝村政信)の友人・成瀬賢三(生瀬勝久)。
叔父とふたりで暮らすつもりがまさかのこんな共同生活を送ることになった直達は……。
 
いつも不機嫌で「恋愛はしない」と宣言している榊さんに直達は淡い恋心を抱きます。
榊さんがこんなふうにずっと仏頂面なのはなぜかと思えば、
10年前に彼女が高校生だった頃、母親が不倫して駆け落ち
偶然にも新しく入居者となった直達の父親がその相手だったのでした。
 
まだ子どもだった直達は親の不倫騒動のことなどつゆ知らず、
父親が駆け落ちして不在の間は叔父の家に預けられて楽しく暮らしていました。
そして父親は結局相手と別れて家に帰ってきた。
一方、多感な年頃だった千紗は何が起きているのかもわかっていたし、
彼女の母親(坂井真紀)は直達の父親のように家に戻ってくることはなかったから、
気持ちに蓋をして、何事もなかったように生きようと努めています。
 
「たぶん苦手」と言ったとおり、全体を通してなんとなくもやもやします。
広瀬すずがこの役にはイマイチ合っていない気もする。
でも魅力的なキャストではあります。こんなに明るくてバカな高良健吾は初めて。
彼の妹で直達の同級生・楓役の當真あみもめちゃめちゃカワイイ。
「このハート泥棒が!」なんてダサい台詞、女子高生は言わんと思うけど。(^^;
 
不倫相手と駆け落ちして、別れても戻って来なかった母親が、
今は再婚して新しい家庭で幸せに暮らしている。
会いに行った千紗に対する母親の態度は最低だったから、直達の仕返しは最高。
いいねぇ、カツアゲ(笑)。
 
いくら広瀬すずでも、今の大西くんには當真あみちゃんのほうがいいと思うよ。
えっ!? やっかみにしか聞こえない!?(^^;
 
売れっ子の前田監督、来週末には『大名倒産』の公開が控えています。
なんか苦手だよと思いつつも観に行かざるを得ない監督です。

—–

『リトル・マーメイド』〈字幕版〉

『リトル・マーメイド』(原題:The Little Mermaid)
監督:ロブ・マーシャル
出演:ハリー・ベイリー,ジョナ・ハウアー=キング,アート・マリク,
   ノーマ・ドゥメズウェニ,ハビエル・バルデム,メリッサ・マッカーシー他
声の出演:ダヴィード・ディグス,ジェイコブ・トレンブレイ,オークワフィナ他
 
どこも吹替版ばかりの上映かと思いきや、意外に両方上映している劇場が多い。
うんと面白ければ吹替版も観るとして、まずは字幕版を観たい
イオンシネマ茨木で仕事帰りに2本ハシゴの1本目。
 
きっと誰もが一度は聴いたことのあるアンデルセン『人魚姫』
発表されたのは1837年らしいので、200年近くも語り継がれているわけですね。
研究対象にもなってさまざまな解釈がされていますが、暗喩とか全然わからん。
あーだこーだ言わずに普通に楽しませてもらいます。
 
本作はディズニーのアニメ『リトル・マーメイド』(1989)を実写映画化したミュージカル
監督はこれまでにも『シカゴ』(2002)や『イントゥ・ザ・ウッズ』(2014)、
『メリー・ポピンズ リターンズ』(2018)などのミュージカルを手がけ、
いずれもヒットを飛ばしているロブ・マーシャルです。
 
人魚姫が暮らす海底の王宮
海の王トリトンの末娘アリエルは、人間の世界に強い憧れを抱いているが、
陸に上がることは厳しく禁じられており、アリエルの想いは募るばかり。
 
ある日、その想いを抑えきれずに海から顔を出したアリエルは、
嵐の中で難破した船から投げ出された王子エリックを助ける。
エリックが意識を取り戻したことを確認すると、
彼を探しにきた城の者に見つからぬよう、アリエルは海に帰る。
 
目覚めたエリックは、自分を助けた女性の美しい声が忘れられない。
命の恩人だからと徹底的に捜索を続けるが見つからず。
 
一方のアリエルもエリックに会いたくてたまらない。
そこに目をつけたのが、トリトンの妹で王宮から追放された身の魔女アースラ。
アースラはアリエルにある取引を持ちかける。
 
それは、「3日間だけ人間の姿に変えてやる代わりに、アリエルの声を預かる。
もしも3日のうちに王子と心からのキスをすることができれば永遠に人間になれるが、
キスすることができなければ、アリエルはアースラのもの」。
 
人間の姿に変わったアリエルはエリックと再会するが、
声を失ったままでは彼を助けたのが自分だと言えないばかりか、
エリックもアリエルがあのときの彼女だとはわからず……。
 
黒人女優が人魚姫を演じる時代になりました。
ハリー・ベイリーがアリエル役に決定したときは論争が巻き起こったそうです。
まぁそりゃいつの時代もいろんなことを言う人がいる。
アリエルのみならず、エリックの母親である女王役も黒人女優のノーマ・ドゥメズウェニ。
また、最後に登場する人魚たちも男女さまざまな人種が入れ混じり、
今の映画だということを実感できます。
 
個人的には誰が演じても違和感はありません。美しければそれでいい。
人種がどうとかいうよりも、美しい役を美しいひと可愛いひとが演じてくれないとヤダ。
ルッキズムが取り沙汰されていますが、映画ですよ映画。
カネ払ってタイプじゃない人を見たくないっちゅうの。(^^;
 
男性の人魚姿というのも私にとってはじゅうぶん衝撃的。
トリトン役のハビエル・バルデムにはいかなるメイクが施されているのか、
いつもの彼よりずっと美しく見えました。デカい鼻にも威厳があるし。
 
しかしなんですね、メリッサ・マッカーシー演じる魔女のやり口って思いっきり詐欺ですやん。
「カネ貸したるから身分証を預からせろ」的なやり方となんら変わらんのに、
それにホイホイ乗っちゃうのってどないなんですか。
本作から「うまい話には裏がある」という教訓をみんな頭に叩き込まねば。

—–

『M3GAN/ミーガン』

『M3GAN/ミーガン』(原題:M3GAN)
監督:ジェラード・ジョンストーン
出演:アリソン・ウィリアムズ,ヴァイオレット・マッグロウ,エイミー・ドナルド,
   ロニー・チェン,ブライアン・ジョーダン・アルバレス,ジェン・ヴァン・エップス他
声の出演:ジェナ・デイヴィス
 
TOHOシネマズ西宮にて、前述の『ウーマン・トーキング 私たちの選択』の次に。
 
ホラー苦手です。人形ものも苦手です。でも予告編を観るかぎりでは大丈夫なような気がして。
しかもブラムハウス・プロダクションの製作なので、面白さは期待できる。
入場してビックリ、ほぼ満席ではないですか。大半は若いカップル。まぁそうなるか。
 
8歳の少女ケイディは、両親と共に車で出かけた雪の日、事故に遭う。
ケイディは軽傷で済んだものの、両親は死亡。母親の妹ジェマがケイディを引き取ることに。
 
ジェマは大手おもちゃ会社“ファンキ”に勤める優秀なロボット工学者
ファンキではライバル会社に勝つべく成長型のペット玩具の改良に力を入れていたが、
ジェマは以前から考案していたAI(人工知能)人形“M3GAN(ミーガン)”を完成させたい。
なかなか心を開いてくれないケイディのためにも一念発起、密かにミーガンの開発を進める。
 
試作品として完成したミーガンをケイディとペアリングすると、
ミーガンはジェマや同僚の期待を遙かに超える動きを見せる。
ジェマをどやしつけてばかりだったパワハラCEOもプレゼンの場で愕然、驚喜する。
ライバル会社に察知される前に売り出そうと急ぐのだが……。
 
ケイディを護ることを第一にプログラミングされたミーガンの怖いこと。
敵と見なせば殺すことも厭いません。躊躇うどころか嬉々として痛めつける。
電源をオフにすらさせないところは恐ろしい(笑)。
 
寂しそうな姪っ子のことは気になるけれど、自分は仕事で忙しくてなかなかかまってやれない。
ミーガンを使えば、姪っ子の遊び相手になってくれるばかりか、躾までしてくれる。
叔母の言うことはなかなか聞かない姪っ子もミーガンの言うことになら従うのです。
どんどん賢くなる人形に子どもの躾まで任せた結果、どうなるのか。
 
巷ではチャットGPTが人類を滅ぼす可能性もなくはないと言われています。
こんなホラーの中にもその懸念が窺えますよねぇ。
なんでも覚えて知識が増える一方のロボットにいつのまにかマウントを取られ、
人間は要らないものになってしまうのでした。
 
あ、怖そうだからやめておこうかなぁと迷っている人、たぶん大丈夫。
私の基準ではありますが、映像的にはホラー度はそれほど高くありません。

—–