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『サンクスギビング』

『サンクスギビング』(原題:Thanksgiving)
監督:イーライ・ロス
出演:パトリック・デンプシー,アディソン・レイ,マイロ・マンハイム,ジェイレン・トーマス・
   ブルックス,ネル・ヴェルラック,リック・ホフマン,トーマス・ライト,ジーナ・ガーション他
 
イオンシネマ茨木にて前述の『ハンガー・ゲーム0』を観た後、109シネマズ箕面へ移動して。
 
予告編を観たとき、なんぼ最近ホラー作品を観ている私でもこれは無理だと思いました。
しかし、ホラーは観ないはずの某シェフが予約したというではないですか。
「えっ、あんなスプラッタホラーを観に行くんですか」と驚いて尋ねたら、逆に「そうなんですか!?」と聞き返されました。
タイトルから心温まるドラマだと勘違いされていたそうで、「キャンセルしたい(泣)」とのお返事。
もちろんキャンセル不可だから観に行ってもらい、感想を聞きました。
そうしたら、『首』(2023)のほうが生々しかったぐらいだし、『ミッドサマー』(2019)より遥かにマシだったと言う。
ならば私も観ようではないですか。21:40からの回しかないのが嫌だけど。
 
結果的にOKです。笑えるホラーでした。
ま、もともとはクエンティン・タランティーノロバート・ロドリゲス両監督による2本立て興行作品の幕間に上映された、
フェイク予告編のうちの1本『感謝祭』ですもんね。シャレで作ったもの。
それが2007年のこと。16年経ち、その予告編を撮ったイーライ・ロス監督自身が長編化。
 
女子高生ジェシカの父親トーマス・ライトは、地元の大型スーパー“ライトマート”の経営者。
感謝祭(サンクスギビング)を迎えてライトマートではセール開催の予定で、
先着者にワッフルメーカーがプレゼントされることもあり、開店を待つ大勢の客が店前に押し寄せている。
 
ジェシカとその恋人ボビー、悪友のエヴァン、ギャビー、スキューバ、ユリアは街へと繰り出すが、
途中でライトマートの前を通りかかった折にエヴァンが携帯を買いたいと言う。
ジェシカの顔パスで開店前に裏口から入店させてもらうが、ガラス張りだから店内は丸見え。
エヴァンと対立関係にある男子高校生が店外からその様子を見ていると知ると、
悪乗りしたエヴァンが店外に向けて挑発する行動を取る。
開店待ちしていた客は特別扱いに怒り出し、ガラスを割って店内へとなだれ込む。
 
店内は暴走する客で滅茶苦茶になり、警備員のひとりが死亡。
また、従業員ミッチに夜食を持ってきた妻アマンダもカートに轢かれて死んでしまう。
事件化するのを恐れたトーマスの再婚妻キャスリーンは防犯カメラの画像を消去。
証拠がないから誰も逮捕できず、騒ぎはうやむやのままにされる。
 
1年後、ふたたび感謝祭の時期がやってくる。
近隣住民が反対しているにもかかわらず、トーマスとキャスリーンはセールの実施を計画。
ところが去年あの日に自分本位の行動に走った人物が連続して惨殺される。
 
当日の動画を嬉しそうにSNSに投稿したエヴァン、その友人であるジェシカたちも、
匿名の投稿者による感謝祭の食卓を模した不気味な画像にタグ付けされて……。
 
血糊や飛び出す目玉がそんなに精巧ではないおかげで、そんなに怖くはありません。
でもグロいのはグロい。やっぱりまだまだ直視はできず。
だって、人間がオーブンで丸焼きにされるところなんか見たくないでしょう(笑)。
 
ネタバレになりますが、いちばん怪しくない人が犯人です。
いちばん怪しくないからこそ疑っていた人も多いかと思いますが、
私はずいぶん終わりのほうまでこの人を疑っていなかったので、
もしかして!?となったときには結構驚きました。
 
それよりも驚いたのは、最近またよく見かけるようになったジーナ・ガーションがアマンダ役で出演していて、
序盤にあっけなく額の皮膚が剥がれてご臨終のシーンでした。
こんな役であっても、30年近く前にブレイクした女優が復活しているのは嬉しい。
そうか、彼女ももう還暦を過ぎているのか。口角上がりすぎやけど。(^^;

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『ハンガー・ゲーム0』

『ハンガー・ゲーム0』(原題:The Hunger Games: The Ballad of Songbirds and Snakes)
監督:フランシス・ローレンス
出演:トム・ブライス,レイチェル・ゼグラー,ピーター・ディンクレイジ,ハンター・シェーファー,
   ジョシュ・アンドレス・リベラ,ジェイソン・シュワルツマン,ヴィオラ・デイヴィス他
 
イオンシネマ茨木にて。
 
『ハンガー・ゲーム』(2012)の前日譚と言われても、10年以上前よりも前の話ってことでしょ。
私が覚えているのは、公式サイトでは『ハンガー・ゲーム』になっていたのに、
ポスターでは中黒なしの『ハンガーゲーム』になっていたこと、それだけです。
そういえば私はこのブログに第1作のことしか書いていないけれど、続編は観たのかしら。
一応毎年1作ずつ、『ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション』(2015)までありました。
スルーした記憶はないので、たぶんDVDで観たのでしょう。
当時20歳を少し過ぎた頃だったジェニファー・ローレンスも今は結婚して母親に。
 
そんなわけで、この前日譚の主人公コリオレーナス・スノーが何者なのかがわかりませんが、
おそらく後の国家パナムの大統領なのだろうというのは終盤に想像できること。
第1作の64年前という設定なのですね。
第2作以降の監督を務めたフランシス・ローレンスが本作でもメガホンを取る。
 
文明崩壊後に生まれた国家パナム。この国を支配しているのはキャピトルという都市に住む富裕層。
キャピトル以外の12の地区には貧困に喘ぐ民が住み、キャピトルに統制されている。
年に1回おこなわれるイベント“ハンガー・ゲーム”には各地区から選出された者が参加。
今年は記念すべき第10回の開催に当たり、参加者に教育係を据えることが決まる。
 
教育係となるのは、富裕層の子どもたちが通う“アカデミー”の成績優秀者24名。
各地区から2名選ばれる参加者に教育係がそれぞれ付き、自分が担当する参加者に勝ち抜く方法を伝授するのだ。
 
アカデミーで首席を取った18歳の少年スノーは、由緒正しい実家がジリ貧の状態に陥りつつある。
自分が担当することになった第12地区の少女ルーシー・グレイになんとか優勝させて賞金を得たい。
ルーシーの戦闘力が高いとは思えず、彼女の唯一の武器は戦いに役立ちそうにもない歌声
早々に脱落すると誰もが予想するが、意外にもグレイは生き残り……。
 
スノー役のトム・ブライス、知りません。
グレイ役のレイチェル・ゼグラーはもはや歌わない役は回ってこないのではないかと思うぐらい歌う。
『ウエスト・サイド・ストーリー』(2021)のマリア役に何万人もの中から選ばれてデビューした彼女ですもの、
彼女をキャスティングするなら歌ってもらわなきゃもったいないけれど、
ミュージカルじゃないんだから、そんなに歌われてもなぁと思ってしまうのも事実です。
彼女自身はどうしたいんですかね、歌う役がいいのか、歌わない役も演じたいのか。
 
160分近い長尺。飽きずには観られます。
ただ、原作も未読のままで映画版の内容もあまり覚えていない者としては「こんなもん」。

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『ショータイム!』

『ショータイム!』(原題:Les Folies Fermieres)
監督:ジャン=ピエール・アメリス
出演:アルバン・イヴァノフ,サブリナ・ウアザニ,ベランジェール・クリエフ,ギイ・マルシャン,
   ミシェル・ベルニエ,ムーサ・マースクリ,フィリップ・ベンハモウ,アリアナ・リヴォワール他
 
シネ・リーブル梅田にて5本ハシゴの〆。
午前中にここへ来たとき、5本目辺りは疲れて爆睡するかもしれないと思っていましたが、
とても面白かったおかげで4本目も5本目もまったく眠らず。
 
フランスの田舎町で実際にあった出来事をモチーフにした作品。
そりゃもう映画化するしかないでしょうという面白さです。
 
中年男のダヴィッドは、父親を亡くした後も祖父レオが経営する農場を守り続けているが、
もうどうにも行かないほどの経営難に陥っている。そのせいで妻のレティシアとは離婚。
農場を早く手放してしまえという母親のミレーユと、絶対にそれを許さないレオとの間で板挟み。
 
町へ出て、資金繰りを考えるからと2カ月の猶予をもらったものの困り果てていた夜、
ふらりと入ったキャバレーダンサーのボニーに魅せられる。
農場の存続にはこれしかないと考えたダヴィッドは親友のウアリに相談。
 
当たって砕けろだと、ボニーのいるキャバレーへと出向くと、
ちょうどそのキャバレーのダンサーたちがろくでなしの支配人から解雇を言い渡されたところ。
なんとかボニーを捕まえるが、「農場の納屋でキャバレーを開業する」という話にボニーは唖然。
とりあえず現地へと案内すると、ありえないとボニーは怒って出て行く。
それでも懸命に説得しようとするダヴィッドに根負けし、ボニーはこの話を受けるのだが……。
 
いろいろと楽しい。
ダヴィッドはチビデブハゲのお人好し。これまでもさまざまなことに手を出しては失敗しているらしい。
けれどどれもこれも農場存続のためであり、単なる金儲けのためではありません。
だからみんな彼に手を貸すし、一緒に成功させたいと思っています。
 
ボニーと共に出演者探しに行くも、ろくな芸人がいなかったりして笑えます。
とにかくボニーがカッコイイんですよね。
離婚してもすぐ近所に住んでいるレティシアは、元夫とボニーの仲が心配。
でもボニーのほうはそんな気が微塵もないから、
田舎で美容師をするレティシアの嫉妬ありありの態度に辟易として「年金美容師」と呼んだり。強烈です。
 
キャバレーなんて娼館だと思っているレオが拍手している姿にはほだされます。
今もこの「農場キャバレー」は健在だそうですよ。

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『ファースト・カウ』

『ファースト・カウ』(原題:First Cow)
監督:ケリー・ライカート
出演:ジョン・マガロ,オライオン・リー,トビー・ジョーンズ,ユエン・ブレムナー,
   スコット・シェパード,ゲイリー・ファーマー,リリー・グラッドストーン他
 
シネ・リーブル梅田にて5本ハシゴの4本目。
 
シネ・ヌーヴォまで足を運ぶことはほぼないから、そのときが懐かしい。
 
ライカート監督はインディーズ作品の映像作家として高い評価を受けている人のうちのひとりで、
本作は長編7作目にして、日本では初のロードショー公開作となるそうです。
 
19世紀後半、西部開拓時代のオレゴン。
毛皮目当ての罠猟のチームに料理人として雇われているクッキーことフィゴウィッツは、
食材を見つけられないものだから、仲間から「使えない奴」扱いを受けている。
 
ある日、食材を求めて森の中をうろついていた折、茂みに隠れていた男と遭遇。
男は中国人移民のキング・ルーと名乗り、誤ってロシア人を殺してしまったせいで追われていると言う。
クッキーは全裸のルーに着るものをあてがい、仲間の目をそらして眠る場所も提供。
夢を語り意気投合するふたりだったが、ずっと匿えるはずもなく、隙を見てルーは逃げる。
 
その後、先住民が暮らす町へたどり着くとチームは解散。
次の仕事にはありつけずに弱り果てていたクッキーはルーと再会する。
森の奥の小屋でひとり暮らしていたルーのところに転がり込むクッキー。
 
いずれは旨い料理を出すホテルベーカリーを持ちたいと思っているクッキー。
実は腕の良い料理人の彼が「材料さえあれば」とつぶやいたところ、
最近この地に初めて乳牛が運ばれてきたことをルーが思い出す。
 
仲買人の屋敷の表に夜は繋がれている牛。クッキーには搾乳はお手の物。
ふたりは夜中にその場へ出向くと、ルーが見張り、クッキーは牛に優しく話しかけながら搾乳。
そのミルクを用いてドーナツを作って売りはじめたところ、たちまち評判になる。
 
噂を聞きつけた仲買人もやってきて賞味し、その美味しさに目を見張り、
ぜひ屋敷に来て客人にクラフティを作ってほしいと言うのだが……。
 
アメリカンドリームを願いましたが、そうはならない。
欲をかいてここぞというときを見誤り、ミルク泥棒がバレてしまいます。
 
でも、何もかも違うふたりが出会って、最後まで裏切らないところが切なくて好きです。
再会後にルーがクッキーを家に誘うときの台詞も好き。
遠慮がちなクッキーに対して、ストレートに泊まるところを提供するとは言わず、
「家に酒がある。飲むのを手伝ってくれないか」と言うんですよね。
 
バレた後も、貯めた金を持って逃げることがどちらも可能だったはずなのにそうしない。
逃げて、戻ってきて、相手を待つ。夢を持ったままふたり一緒に。
って書いていたら泣きそうになってきた。(^^;
 
「何これ」と思う人もいるかもしれませんけれど、私はかなり好き。

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『いますぐ抱きしめたい』

『いますぐ抱きしめたい』(原題:旺角卡門)
監督:ウォン・カーウァイ
出演:アンディ・ラウ,マギー・チャン,ジャッキー・チュン,アレックス・マン他
 
5本ハシゴの3本目。
4Kレストア版を上映している劇場がありますが、シネ・リーブル梅田では2K版の上映です。
 
1988年の作品で、脚本家だったウォン・カーウァイの監督デビュー作。
香港のアカデミー賞と称される香港電影金像奨では1989年に9部門でノミネートされています。
今も活躍中のアンディ・ラウマギー・チャンが若い。
俳優の名前がそのまま役名になっているんですね。
 
香港・九龍でヤクザな暮らしを送るアンディ。
ある日、ランタオ島の伯母から電話があり、自分の娘をしばらく泊めてやってほしいと言われる。
肺病の疑いがある娘マギーが病院で検査を受けるらしく、病院通いにはアンディ宅が便利なのだと。
いとこの存在すら知らなかったアンディだが、やってきたマギーは同世代。
ガラの悪いアンディを見て少し怯えた様子ではあるものの、何も問題なし。
 
一匹狼と言ってもいいアンディにはひとりだけ弟分がいる。
しかしその弟分ジャッキーは勢いだけのどうしようもない奴で、アンディを煩わせる。
どこかで喧嘩したり、返せもしない金をどこかで借りてきたり。
ジャッキーの尻を拭うたびに危ない目に遭うアンディ。
 
たびたび傷だらけになって帰宅するアンディを放っておけないマギー。
肺には異常がないことがわかり、ランタオ島へ戻ってゆくが、
マギーのことが気になって仕方ないアンディはランタオ島へと向かい……。
 
ものすごく時代を感じます。髪型、化粧、音楽、何もかも。壁ドンも数回出てくる(笑)。
内容は当時としてもありきたりだったかと思いますが、いろいろスタイリッシュに映ったようで。
『トップガン』(1986)の挿入歌、ベルリンの“Take My Breath Away”がかかったときは苦笑。
しかも途中でストップしてここぞというときにその続きがかかる。
なんというのか、観ていて恥ずかしくなるぐらいだったのですけれど。
1980年代後半って日本もこんなだったかなぁと懐かしく思う。
 
ところで、ジャッキー・チュンのことはあまり知らないなぁと思っていたら、
彼はもともと「歌神」と呼ばれていたところ、今は「捕神」と呼ばれているそうな。
還暦を過ぎても皆健在。嬉しいじゃないですか。

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