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『52ヘルツのクジラたち』

『52ヘルツのクジラたち』
監督:成島出
出演:杉咲花,志尊淳,宮沢氷魚,小野花梨,桑名桃李,金子大地,
   西野七瀬,真飛聖,池谷のぶえ,余貴美子,倍賞美津子他
 
TOHOシネマズなんばにて2本ハシゴの1本目。
衝撃的だったのは、タダで観られる株主招待券をもらっていたのに、持って出るのを忘れたこと。
当日劇場に持参しないと使えないのですよ、この券は。
致し方なく出先でスマホを取り出してムビチケ当日券を購入。
なんでタダで観られるものを1,900円払って観とるねんと自分を呪いながら。
 
原作は本屋大賞を受賞した町田そのこの同名小説。
文庫化される前に単行本を貸してくださった姐さんがいたので、2年半前に読了しています。
そのときの感想はこちら
余談ながら、同著者の作品はこれまで読んだものはどれも好きですが、
本作よりも私はこっちのほうがより好きです。
 
監督は安定安心の成島出
 
東京から大分の海辺の町へと引っ越してきた三島貴瑚(杉咲花)。
小さな町のこと、若い女性の単身転入に噂が飛び交う。
東京の風俗嬢で誰かに追いかけられて逃げてきたとか、そんなふうに噂されていると、
貴瑚が移り住んだ家の修繕を担当した工務店の村中真帆(金子大地)が教えてくれる。
「半分は当たっている」とつぶやく貴瑚。
 
そんな貴瑚がある大雨の日、腹痛に見舞われて倒れていたところ、
傘を差し掛けてくれたのが長髪の少年。
言葉をいっさい発しない彼を家まで連れて行き、びしょ濡れの服を脱がせてみると、
彼の体じゅうに虐待されているとおぼしき傷跡があった。
理由を尋ねようすると一目散に逃げ出す少年。
 
少年を探していることを真帆に相談すると、それはおそらく品城琴美(西野七瀬)の子どもだと言う。
琴美はかつて男子生徒たちのマドンナだったが、町を出て行ったかと思うと、
しばらくしてシングルマザーとなって子どもを連れて帰ってきたらしい。
しかし子どもを学校にも通わせず、母子ともに一緒にいるところは誰も見たことがない。
しかもその子どもは口をきけないのだと。
 
琴美が働いているという食堂を訪れて話しかけると琴美は激怒。
子どものせいで人生がめちゃくちゃになったと毒づく。
貴湖が少年の名前を尋ねると、あんな奴に名前はない、「虫(ムシ)」と呼んでいると。
 
貴湖自身にも母親の由紀(真飛聖)から虐待を受けていた過去があり、
少年のことを放っておけなくなって保護、一緒に暮らしはじめるのだが……。
 
と書くと、貴湖と少年の話が大半を占めているような感じですが、そうでもない。
むしろ貴湖の半生を綴ったシーンのほうが多いです。
 
母親が再婚した相手が倒れてから3年間、ずっと介護をさせられてきた貴湖。
脳梗塞なのかなんなのか、ベッドで寝たきりの継父の食事から下の世話まで全部。
母親は夫の世話をまったくせずに娘に押しつけ、気に入らないことがあれば殴る蹴る。
それでも母親のことが好きで、母親から好きになってほしくて耐えていた貴湖でしたが、
あるとき母親から首を絞められ、ふらふらと自殺しかけたとき、
救ってくれたのがたまたまそこを通りかかった岡田安吾(志尊淳)でした。
 
原作ではいつ明らかにされることだったのか覚えていませんが、
安吾は性同一性障害で、女性としてこの世に生まれながら今は男性として生きている。
それを知らない貴湖は安吾に恋心を抱いて告白するけれど、
期待した返事をもらえなくて、拒絶されたように感じてしまいます。
 
そんな折に出会った職場の御曹司役が宮沢氷魚
今までわりと優しい人の役が多かったと思いますが、こんな演技もするんですね。鬼ですよ鬼(笑)。
こうして見ると、DV加害者は男性でも女性でもどういう立場の人でも同じ。
激昂して相手を痛めつけ、でも好きなのよ、大好きなのよ、
あなたがいなけりゃやっていけない、そばにいてと泣きすがる。最低です。
琴美役の西野七瀬にしても、嫌いになりそうなほど酷い母親でした。
杉咲花は、本作と言い、『市子』と言い、こういう訳ありの女性を演じると絶品。
 
誰かひとりでも自分のことをわかってくれる人がいたら生きていけるでしょうか。
虐待する奴なんて死んでしまえ。みんなが穏やかに暮らせたらいいのに。
 
52ヘルツのクジラの声、聴いてみたい。聴きたい。

—–

『ARGYLLE/アーガイル』

『ARGYLLE/アーガイル』(原題:Argylle)
監督:マシュー・ヴォーン
出演:ブライス・ダラス・ハワード,サム・ロックウェル,ヘンリー・カヴィル,ブライアン・クランストン,キャサリン・オハラ,
   デュア・リパ,アリアナ・デボーズ,ジョン・シナ,ソフィア・ブテラ,サミュエル・L・ジャクソン他
 
2月は劇場で35本観たので、かなりへろへろ。
3月は自重しようと思ったものの、いきなりファーストデーで、観たい作品の公開初日とかぶる。
実家で母が就寝するのを見届けた後、109シネマズ箕面に寄りました。
 
初めて予告編を観た日から公開を楽しみにしていました。
彼女が女優になった当初は、ロン・ハワード監督の娘ということで親の七光りかと思っていたけれど、
“ジュラシック・ワールド”シリーズですっかりなくてはならない存在になりました。
 
原作の小説などがあるのかと思ったら、映画オリジナルの物語のようです。
 
本作の予告編の最初がカッコよくて大好きだった私としては、本編でも同じシーンを観るのを楽しみにしていたのに、
アンマリだ、シーンは同じでもかかる曲がデヴィッド・ボウイとは違うじゃあないか(泣)。カッコよさ半減。
という文句は置いておくとして。
 
エリー・コンウェイは大人気のスパイ小説シリーズ『アーガイル』の著者。
シリーズは第4作まで出版されており、エリーが出席するイベントはいつも大盛況。
第5作の完成がファンに待ち望まれている。
 
早くも第5作を書き上げたエリーが、原稿完成後の恒例で母親ルースに送信すると、
ひと晩で読んだと言うルースは絶賛後、しかしあと1章加えるほうが良いと進言。
頭を悩ませてもその1章がすらすらと出てこず、
エリーは久しぶりに実家を訪ねようと、愛猫のアルフィーを連れて列車に乗り込む。
 
車内で向かいの席に座った中年男性エイダンはなんと『アーガイル』を読んでいて、
目の前にいるのがその著者エリーだと知ると興奮気味に声をかけてくるが、
エリーが職業を問うと平然とスパイだと答えるではないか。
その直後、近づいてきた別の乗客が突如エリーに襲いかかったところ、エイダンに救われる。
 
いったい何が起きているのかわからないし、エイダンのことも信用できない。
それでもエリーのことを追いかけてくる者たちから逃げるには彼に頼るしかない。
 
エイダンに連れて行かれた先はフランス、葡萄畑の中に佇む一軒家。
そこにはCIAの元副長官アルフィーが隠れ住んでいた。
彼らによれば、エリーが追われている理由は、エリーの小説が事実を示唆するものだから。
しかもエリーは実はレイチェル・カイルという名の凄腕スパイで、
ある日突然姿を消し、負傷しているところを発見された折には記憶を失っていたと。
 
敵も味方もエリーが姿を消している間に何があったかを知りたい。
そして悪事の証拠となる「マスターキー」の在り処を探しているらしく……。
 
序盤はとても面白く観ました。とにかく設定が面白いでしょ。
洗練された雰囲気とは程遠いおばちゃん作家が書く小説がホントの話で、
おばちゃん自身がスパイだったというのにそのことに気づいていない。
こんなおばちゃんが凄腕のスパイだったのかよというところが面白いです。
 
けれどだんだんとダレてきて、飲酒していなくても眠気に誘われる(笑)。
エイダン役のサム・ロックウェルも凄く良いのに、エリー改めレイチェルと共に戦うシーンは、
ブライス・ダラー・ハワードのおばちゃん体型のせいで、少々痛々しい。
エリーが妄想する自身の小説の登場人物をヘンリー・カヴィルジョン・シナが好演しているし、
悪役のブライアン・クランストンとキャサリン・オハラ(“ホーム・アローン”シリーズのママ役女優)、
そして(人間のほうの)アルフィー役、サミュエル・L・ジャクソンが作品を格上げしています。
 
キャストは魅力的だけど、ひねりすぎた脚本のせいでダレちゃった感じ。
続編があれば観に行きますけれど、そのときは期待は控えめにしよっと。

—–

『コヴェナント/約束の救出』

『コヴェナント/約束の救出』(原題:Guy Ritchie’s the Covenant)
監督:ガイ・リッチー
出演:ジェイク・ギレンホール,ダール・サリム,アントニー・スター,アレクサンダー・ルドウィグ,
   ボビー・スコフィールド,エミリー・ビーチャム,ジョニー・リー・ミラー他
 
TOHOシネマズなんばにて。
 
マドンナの元旦那(いつまで言う(笑))ガイ・リッチー監督自身が脚本も執筆。
実話かと思ったら、実情を背景にしたフィクションなのだそうです。
平日のTOHOシネマズなんば、小さめシアターでの上映ではあるものの、ほぼ満席の客入り。
 
2018年のアフガニスタン紛争のさなか。
米陸軍特殊部隊の曹長ジョン・キンリーとその部隊は、通行車両の検査中に不審なトラックを発見。
積み荷を点検しようとしたところ、トラックごと爆発。そばにいた通訳が命を落とす。
替わって雇うことになった通訳は、元タリバンのメンバーだったというアーメッド。
なぜ彼が寝返ったかというと、目の前でタリバンに息子を殺されたから。
 
アーメッドは優秀な通訳であり、高い戦闘力も携えているが、これまでの所属先では問題視されていた。
というのも、確かな目と直感力のせいで勝手な行動を取ることがあるから。
キンリーのもとでもそんな態度が見受けられたが、アーメッドの勘はいつも正しく、
そのおかげでキンリーの部隊は命拾いすることがたびたび出てくる。
 
ある日、米軍基地から100キロ以上離れた場所にタリバンが爆弾庫を設置していることがわかり、
早急に潰すべく、部隊は現地へと向かう。
ところが、キンリーらが到着してすぐにタリバンもやってきて、凄絶な撃ち合いに。
キンリーとアーメッドを除いて部隊の全員が死んでしまう。
 
タリバンは生存者ふたりを血眼になって探す。
米軍基地を目指してひたすら突き進んでいたふたりだったが、途中見つかって襲撃される。
キンリーは瀕死の重傷を負って自身で歩くことは不可能なばかりか、意識も遠のいて……。
 
前半はキンリーの部隊とタリバンの戦い、および、キンリーとアーメッドが歩くところ。
そして倒れたキンリーをアーメッドがひとりで運ぶところが描かれています。
 
自分を通訳として採用し、信じてくれた曹長ではあるけれど、
百数十キロも離れた米軍基地へ運ぶほどの義理はないでしょう。
しかもそこら中にタリバンがいて、生け捕りの機会を狙っている。
捕まれば殺されるより酷い拷問が待っているはず。
 
アーメッドには妻と生まれたばかりの赤ん坊がいて、一刻も早く帰りたい。
なのにアーメッドは決してキンリーを見捨てようとしません。
 
通訳としての腕前もさることながら、めちゃめちゃ強いんですよ、アーメッドって。
さらには、道中見かける人のことも信用できるかどうか即座に見極める能力がある。
アーメッド役のダール・サリムが素晴らしい。
 
アーメッドのおかげで米軍基地へ辿りつくことができたキンリーは病床で目覚め、
命の恩人がまだアフガニスタンにいて、タリバンから追われていることを知ります。
自分もアーメッドも英雄。だけどアーメッドはタリバンの面目を潰したから許されない。
そのせいで妻子を抱えて町を転々としているらしい。
ビザさえ発給されれば、アーメッド一家はアメリカに渡れるのに。
 
後半は、キンリーがアフガニスタンへ戻ってアーメッド一家を探します。
超ナルシストの噂があってもやっぱり私は好きだなぁ、ジェイク・ギレンホール
そして、妻役のエミリー・ビーチャムも美しい。
夫がアフガニスタンへ戻るなんて言ったら、何を言っているんだと止めそうなところ、
家を抵当に入れてまで資金を工面して命の恩人を探し出せという奥さん。泣く。
 
これはネタバレになっちゃいますけれど。
 
タリバンに入国がバレないように偽名で入国するキンリー。
キンリーとアーメッドを救出する仕事を請け負った民間軍事請負会社のエディ・パーカーは、
キンリーの正体を知らないから、政府の仕事を優先しようとします。
3日待ってくれたら精鋭チームでふたりを救出するというパーカーに、
キンリーは一刻の猶予もないからアーメッドを自分で探し出すと言う。
本当にそうしてアーメッドを見つけたキンリー。
もう駄目かと思った瞬間にド派手に登場してキンリーとアーメッド一家を救ったとき、
パーカーが放った台詞。「ジョン・キンリーだと知っていたら、俺の自費を出してでも助けたぜ」。
彼役のアントニー・スターって初めて聞く名前ですが、カッコよかった~。
あ、この俳優と台詞がカッコよかったと言いたかっただけなのに、長くなっちゃった(笑)。

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『マダム・ウェブ』

『マダム・ウェブ』(原題:Madame Web)
監督:S・J・クラークソン
出演:ダコタ・ジョンソン,シドニー・スウィーニー,イザベラ・メルセド,セレスト・オコナー,
   タハール・ラヒム,マイク・エップス,エマ・ロバーツ,アダム・スコット他
 
イオンシネマ茨木にて、前述の『マッチング』の次にレイトショーを鑑賞しました。
 
ダコタ・ジョンソンドン・ジョンソンとメラニー・グリフィスの娘で、
祖母は『鳥』(1963)の主演女優ティッピー・ヘドレンという、由緒正しき(?)家系の生まれ。
なのに彼女を一躍有名にしたのは“フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ”シリーズで、
原作はマミー・ポルノ(主婦が書いたエロ小説)だったから、脱ぎまくってたいそう話題になりました。
そんな彼女がスーパーヒーローを演じることになるとは。
 
“マダム・ウェブ”はマーベル・コミックのスーパーヒーロー。
予知能力を持っています。
 
キャシーことカサンドラ・ウェブは、ニューヨークで働く優秀な救急救命士
30年前、科学者だった母親コンスタンスは妊娠中の身でペルーのアマゾンへ。
蜘蛛の研究をしている途中に命を落としたが、キャシーはこの世に生を受けた。
 
ある日、事故現場で人を助けた拍子に川に落ちたキャシーは、心停止から復活。
ところがそれ以降、未来を予知する能力が出現する。
 
不思議な現象に戸惑いながら列車に乗ると、後から別々に乗ってきた少女3人が、
見知らぬ男に殺害される未来が目の前に現れる。
少女たちを助けなければと思ったキャシーは、訳のわからぬ表情の3人を降車させる。
すると、蜘蛛のごとく這う男が彼女たちを追いかけてくる。
 
彼はエゼキエル・シムズ。
30年前にコンスタンスの護衛として雇われていながら、彼女の研究を横取りした男だった。
その蜘蛛は万能薬の力を持つが、悪用すればとんでもないことになる。
コンスタンスに不意打ちをかけて蜘蛛を盗むことに成功したものの、
誰だかわからぬ少女3人に自分が殺される予知夢を毎日見るため、
その未来を変えるべく少女たちを探し出して先に殺してしまおうとしていたのだ。
 
なぜ彼に狙われているのかわからないまま、キャシーは少女たち、
ジュリア、アーニャ、マティの3人をなんとか救おうとするのだが……。
 
恐ろしいエゼキエルに扮するのはタハール・ラヒム
アーニャ役は配信で観た『インスタント・ファミリー 本当の家族見つけました』(2018)の長女役が印象に残っているイザベラ・メルセド。
三者三様、タイプの違う少女たちは憎たらしくも可愛い。
 
巨乳がもてはやされるなか(笑)、ダコタ・ジョンソンはどちらかといえば貧乳の部類だと思いますが、
“フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ”のイメージのせいか色気を感じます。
女性ウケもしそうな美人で、サラブレッドであるところを見せつけてくれている。
彼女の同僚ベン役のアダム・スコットも優しさに溢れていていいなぁ。
彼の義妹役のエマ・ロバーツは、ジュリア・ロバーツの姪っ子とのこと。彼女も美人!
 
原作を知らないので今後どんなことになるのか想像もつきませんが、
マダム・ウェブと少女たち3人で“マーベルズ”のようになってゆくのかな。
まだなんとも言えん。でも導入部としては面白くて、今後に期待大。

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『マッチング』

『マッチング』
監督:内田英治
出演:土屋太鳳,佐久間大介,金子ノブアキ,真飛聖,後藤剛範,
   片山萌美,永瀬莉子,円井わん,片岡礼子,杉本哲太,斉藤由貴他
 
イオンシネマ茨木にて。
 
『ミッドナイトスワン』(2020)で高く評価された内田英治監督ですが、私はどうも苦手かもしれません。
先々月末に『サイレントラブ』を観てからはその思いが強い。
特にシリアスなやつが駄目。『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』(2022)などは嫌いじゃなかったのですけれど。
本作は今までの同監督作品の中でいちばん嫌な話。
 
ウェディングプランナーの唯島輪花(土屋太鳳)はカップルの幸せをサポートするのが務め。
しかし自身の恋愛には奥手すぎて、男性との交際経験もないに等しい。
見かねた同僚・伊藤尚美(片山萌美)からマッチングアプリを勧められ、
輪花の結婚をなんとなくは期待している様子の父親・芳樹(杉本哲太)のためにもと、ついに登録する。
 
すぐに反応があった男性陣のプロフィールを確認した尚美は、永山吐夢(佐久間大介)を選んで勝手に返信。
吐夢と会わざるを得なくなった輪花。
 
ところが、待ち合わせの水族館に現れた吐夢は黒ずくめの服に長靴を履き、異様な雰囲気。
話の内容も支離滅裂で、輪花は理由をつけて即座に逃げ出すが、
以降も次の約束を求める吐夢からしつこく連絡があり、無視しているとついに家まで押しかけてくる。
 
恐怖を感じてマッチングアプリ運営会社のシステム担当者・影山剛(金子ノブアキ)に相談すると、
吐夢は過去にもいろいろとトラブルを起こしている利用者だという。
 
一方、世間ではマッチングアプリで出会って結婚したカップルが殺害される事件が起きており、
輪花が担当した新郎新婦が連続して惨殺されたことを受け、
刑事の西山茜(真飛聖)と堀井健太(後藤剛範)が事情を聴きにやってくる。
ふたりは吐夢のことも調べているようなのだが……。
 
原作も内田監督自身によるもので、オリジナル脚本を書けるって凄いなぁとは常々思っています。
だけど、どの人物も異様で、私には魅力的に映りません。
 
以下、ネタバレです。ご覧になる予定の方は読まないでください。
 
輪花がまだ幼い頃に母親が家を出て行ったのはなぜかと思ったら、
父親が浮気していたせいだとわかります。
しかも相手の女性は『危険な情事』(1987)ばりにアブナイ女性で、
実はその女性に母親は連れ去られていたのですよねぇ。
 
輪花が再会する母親役には片岡礼子。廃人さながらで怖い。
また、彼女を連れ去った父親の浮気相手・節子役には斉藤由貴。ゾッとします。
節子の息子が剛で、母親に代わって唯島父子に復讐していたのかと思いきや。
 
剛も人殺しだけど、節子に捨てられた吐夢が一連の事件の犯人で、まだ殺し続けるというオチで。
そうとは知らずに吐夢って善人なんだ~と交際を始める輪花なのでした。
いやいやいや、こんなオチ、怖すぎるでしょ。
 
内田監督は結構スプラッタも好きなのかも。
最近観たホラーより上だと思うほどグロいシーンがわりといっぱいあります。
真相を知りたくて、最後まで飽きずには観ましたが、こういう嫌な話は好きになれません。
嫌な話でもお気に入りの作品というのはまぁまぁあるんですけどねぇ。うーむ。

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