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『トラペジウム』

『トラペジウム』
監督:篠原正寛
声の出演:結川あさき,羊宮妃那,上田麗奈,相川遥花,木全翔也,久保ユリカ,木野日菜,内村光良他
 
仕事を休んで一日中実家の片付けに費やし、へろへろになって一旦帰宅するも、
なんとなく映画を観る元気は残っていそうな気がして、109シネマズ箕面へ向かいました。
 
原作は元乃木坂46の高山一実の作家デビュー作にしてベストセラーとなった同名小説。
月刊誌『ダ・ヴィンチ』に2016年から2018年にかけて連載されていたそうです。
映像化を手がけたのは“SPY×FAMILY”などのスタジオCloverWorksで、アニプレックスの完全子会社。
 
東(あずま)ゆうは城州東高校に通う女子高生で、本気でアイドルを目指している。
ありとあらゆるオーディションを受けて落ちた過去があることは内緒。
ゆうがひそかに目論んでいるのは、城州市の東西南北の高校に通う美少女をひとりずつ集め、
アイドルグループを結成して売り出すこと。
自身は東高校の美少女だから、南北と西に美少女を見つけようと考える。
 
まず向かった聖南テネリタス女学院で美少女発見。
彼女は華鳥蘭子といい、プール付きの豪邸に暮らす凄いお嬢様だが、テニス部ではその下手さで有名。
東高の制服を着てうろちょろしていたゆうがたまたまテニス部員に目をつけられ、
偵察隊だと間違われたうえに蘭子と対決させられる。
テニスなんてまったくできないゆうは蘭子に負け、蘭子は初の勝利に大喜び。
かくして感謝されたゆうは、蘭子とすぐさま友だちになることに成功する。
 
次に向かったのは西テクノ工業高等専門学校。
在校生のほとんどが男子のなか、ロボコンで優れたロボットを披露する大河くるみは巷の有名人。
最初はややこしいファンと思われて取り付く島もなかったが、
同校に通う写真好きの男子高校生・工藤真司の協力を得たゆうは、くるみとも無事友だちに。
 
ある日、くるみと出かけたゆうは、小学校の同級生だった亀井美嘉と再会。
地味でたいして可愛くもなかった印象は消え去り、くるみが見惚れるほどの美少女になっていた。
聞けば美嘉は城州北高校に通っているというではないか。
これで東西南北を網羅できたとゆうは内心ガッツポーズ。
 
4人で行動する様子をSNSに登校してバズりたい。
美少女ぶりが噂になるよう、美嘉が以前から参加していたボランティア活動に顔を出したり、
地元の観光ガイドを買って出たり、ゆうはデビューに向けて計画を進めるのだが……。
 
ゆう以外は誰もアイドルになりたいなんて思っちゃいないし、ゆうの目論みも知りません。
自分の高校では浮きがちだった彼女たちは、ただ親しい友だちができて嬉しいだけ。
アイドルとしての活動も一緒に楽しんでいたけれど、だんだんゆうのことが怖くなります。
 
アイドルになんてなりたくないと言い出したくるみたちに、
人を笑顔にすることができる素晴らしい職業なのに、なんてことを言うんだと怒るゆう。
だけど目の前にいる仲間たちがゆうに怯え、笑えなくなっています。
 
アイドルって大変な仕事ですね。
売れる前から売れた後のことを考えて、全部計算のうえで行動する。
売れたらすぐに身辺を探られるから、以前はボランティアをしていましたと言えるように、
その言葉に偽りがないように、すべて計算尽く。嫌な子です(笑)。
 
みんなが離れていって落ち込むゆうが「私って嫌な子だよね」と言ったとき、
母親がなんと答えるのかと思っていたら、「そういうところもあるし、そうじゃないところもある」と言う。
「そんなことないわよ」と全否定しないのは逆に好印象でした。
 
アイドルが原作者だということで、高山一実自身がこんな計算だらけだったのかと思われそうなところ、
そんなところもあればそうじゃないところもあるだろうと思えるのでした。
それだけがすべてじゃないよね。

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『不死身ラヴァーズ』

『不死身ラヴァーズ』
監督:松居大悟
出演:見上愛,佐藤寛太,落合モトキ,大関れいか,平井珠生,米良まさひろ,
   本折最強さとし,岩本晟夢,青木柚,前田敦子,神野三鈴他
 
イオンシネマ茨木にて2本ハシゴの2本目。
 
原作は2013年から2014年にかけて『別冊少年マガジン』に連載されていた高木ユーナの同名漫画。
監督は、大好きというわけでもないけれど、かなり気になる松居大悟
 
長谷部りの(見上愛)は、入院していた幼少期、もう死ぬと思ったそのときに、
花を持って励ましに来てくれた少年に一目惚れし、以来ずっと彼と再会することを夢見ていた。
 
中学のとき、新入生にまさにその彼・甲野じゅん(佐藤寛太)を見つけて大興奮。
足の速いじゅんを無理やり陸上部のリレー選手に仕立て上げ、ほかの部員も巻き込んで猛練習。
それが実ったときにじゅんに告白して返事をもらった途端、じゅんが消えてしまう。
 
高校に入ると、軽音部でじゅんを見かけてギターの指南を請う。
ところがそのときも両想いになった瞬間、じゅんが消える。
 
その後も車椅子に乗ったじゅんを見かけて告白したり、
クリーニング店のオーナーになっていたじゅんを見かけてそこでバイトを始めたり、
何度もじゅんに再会しては好きだと告白、じゅんからも好きだと言われるのに、
その瞬間にじゅんが消えてしまう。
 
もうじゅんと会っても好きにはならない。
そう思っていたのに、大学でまたじゅんと再会してしまったりの。
しかしじゅんは記憶が一日しか続かない病に罹っていた。
一日しか続かないというのか、正確には、眠ればそれまでの記憶を失くしてしまうじゅん。
りのは毎朝じゅんを迎えに行って一緒に通学。毎日ラブレターを渡すのだが……。
 
『50回目のファーストキス』(2018)と同じ設定ですよね。
また同じネタかぁと思ったものの、両想いになった瞬間に相手が消えてしまうのは面白いじゃあないか。
けれどそのネタ明かしにはちょっと唖然。それって、言い方が悪いけど、単にイタイ女やんか。
 
なんだか拍子抜けしてしまって、どうすればよいのやら(笑)。
ネタバレすると、どのじゅんも消えてしまったわけではなくて、
りのが好きになった相手のことをじゅんだと思い込んでいただけで、
相手は別に消えちゃいないし、りのが記憶を書き換えて消していただけで。
りのの幼なじみの田中(青木紬)はそのことを知っているけど言わない。
 
全然納得が行かないんですけどっ。
あ、ちなみに客は私だけ。今年2度目の“おひとりさま”でした。

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『猿の惑星/キングダム』

『猿の惑星/キングダム』(原題:Kingdom of the Planet of the Apes)
監督:ウェス・ボール
出演:オーウェン・ティーグ,フレイヤ・アーラン,ケヴィン・デュランド,ピーター・メイコン,
   トラヴィス・ジェフリー,リディア・ペッカム,ニール・サンディランズ,ウィリアム・H・メイシー他
 
実家の片付けの合間を縫ってイオンシネマ茨木にて、2本ハシゴの1本目。
 
オリジナルの『猿の惑星』が初めて公開されたのは1968年のことだそうです。
以来、「続」だとか「新」だとかが付いて映像化されつづけているわけですが、
私がちゃんと観はじめたのはリブート版の『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』(2011)からでしょうね。
新シリーズの第1弾として製作されたのが本作。
 
前作から300年後の地球というのが本作の舞台で、すっかり猿たちが支配する世界となっています。
監督は“メイズ・ランナー”シリーズのウェス・ボール。
 
文明を築き上げた猿たち。イーグル族は鷹狩りをするチンパンジー。
そのイーグル族の長老夫婦の間に生まれたノアは、次代を担うリーダーとして期待されている。
幼なじみで親友のスーナやアナヤと共に、成人の儀式を迎える準備中。
儀式には鷲の卵が必要とされ、ノアは断崖絶壁の上にある巣からみごと卵を奪う。
 
ところが、夜中に食糧を求めて忍び込んだらしい人間を捕まえようとしたさいに、卵が割れてしまう。
卵がなければ儀式は無理。腹を立てて盗人を追いかけるノア。
そのとき、ボノボ(=ピグミーチンパンジー)の武装集団がやってきたことに気づく。
慌てて自分の村へと戻るも、プロキシマスという暴君率いる軍に襲撃されて村は焼き払われる。
 
目覚めると一帯は焼け野原。仲間は誰も残っていない。
家族と仲間を取り戻すため、ひとり旅立つノアは、途中オランウータンのラカに出会う。
ラカもノア同様にプロキシマスに襲われて仲間を失ったらしく、一緒に行動を開始。
すると、卵を割ったあの人間がまた食糧を求めて近づいてくるではないか。
敵意をむき出しにするノアに対し、ラカは思いやりが大切だと説き、人間に食べ物を与える。
 
何も話そうとしない彼女のことを、ノアとラカは言葉を知らないのだと決めつけていたが、
人間が野生化するなかで彼女は実はとても賢い女性で、名前はメイ。
プロキシマスのねぐらを知っているという彼女と手を組み、そこへ向かい……。
 
これまでのシリーズを観たことがなくてもついて行けると思います。
 
賢い人間を生かしておいて、自分も賢くなるべくいろいろと教えさせるプロキシマス。
ほとんどの人間が殺されるなか、教師として重宝される生活は悪くない。
そんなふうにプロキシマスのもと軟禁状態で暮らしているトレヴァサン役にウィリアム・H・メイシー
メイ役のフレイヤ・アーランはまだ22歳、初めて見る女優です。長編映画の出演は初の模様。
 
いつのまにか猿と人間の立場が逆転していて、昔は人間が猿より上だったと知らないノア。
人間がつくった施設に忍び込み、動物園の絵本を見たときの衝撃。
こんなものを描いていた人間を信じていいものかどうか迷います。
 
ラカから聞いたシーザーの話。人間に育てられた猿で、猿と人間の共生を望んでいた偉大な人物。
その伝説がねじまげて伝えられ、独裁者プロキシマスが君臨しています。
プロキシマスがいかに残虐な猿でも、何百匹もいる猿が一緒に襲いかかれば倒せるやろと思っていました。
なのに足がすくむのは、暴力による洗脳がいかに恐ろしいかということでしょう。
ノアと皆が立ち上がるシーンはちょっと感動的。
 
しかし、いったいいつまで続くのか、このシリーズ。(^^;

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『恋するプリテンダー』

『恋するプリテンダー』(原題:Anyone But You)
監督:ウィル・グラック
出演:シドニー・スウィーニー,グレン・パウエル,アレクサンドラ・シップ,ガタ,ハドリー・ロビンソン,ミシェル・ハード,
   ダーモット・マローニー,ダレン・バーネット,レイチェル・グリフィス,チャーリー・フレイザー他
 
上映初日にイオンシネマ茨木にて鑑賞しました。
この日封切りだった作品何本かの中でいちばん楽しみにしていたので優先して観ましたが、
うーむ、言うほどではなかったかも(笑)。
 
ハングマン役の彼を観る前にも出演作を観たことはあったのに、
『トップガン マーヴェリック』を観るまでは全然印象に残る俳優ではありませんでした。
でもその後観た『セットアップ:ウソつきは恋のはじまり』(2018)の彼は大好きで。
同じようなラブコメならハマるのではないかと観に行ったというわけです。
 
言うほどではなかったと書きましたが、全米ではじわじわと評判になって、予想を超える大ヒットを記録したそうです。
そうなの? どの辺が?
 
トイレを借りに入ったカフェで冷たく応対されて困っていたビーは、
咄嗟の機転で彼女を助けてくれたイケメン、ベンと意気投合。
彼の部屋で一夜を楽しく過ごしたのに、朝目覚めて不安になり、こっそり退出する。
 
帰途につきながらそのことを姉のハリーに電話すると、最高の相手と巡り会えたのになぜ黙って帰ってきたのかと咎められる。
そりゃそうだとベンの部屋へ戻ったところ、ビーに黙って去られたことにショックを受けたベンが、
親友のピートに最悪の相手だったとビーの悪口を言っていた。
まさか心にもないことを言っているとは思わなかったビーのほうが今度はショックを受けて退散。
 
それから月日が経ったある日。
同性愛者のハリーとピートの姉クラウディアが結婚することに。
シドニーで執りおこなわれる結婚式に出席するため、ビーとベンはたまたま同じ飛行機に乗る。
ふたりの間に漂う険悪なムードを心配したハリーとクラウディア、ピートとその両親は、ビーとベンが恋仲になるように画策。
それを察知したふたりは、結婚式を台無しにしないためにも今だけは恋人のふりをしようと決める。
 
ところが、ビーの両親は、ビーが長らく交際していたジョナサンのことがお気に入りで、
この機会によりを戻させようと、勝手にジョナサンを現地に呼ぶ。
また、ベンを振った元カノのマーガレットも結婚式の出席者のひとり。
ジョナサンは理想の相手だったとビーは言うし、マーガレットにも嫉妬させたい。
ビーとベンはイチャイチャするふりに努めるのだが……。
 
それなりに楽しかったけれど、それなり以上ではない感じ。
いちばん驚いたのは、シドニー・スウィーニーが巨乳だったということですかね(笑)。
今までラブコメのイメージはなくて、どちらかといえばお堅い役の女優さんだと思っていたから、
こんなに胸元の大きく開いた服を着て、ラブシーンも演じていることにビックリ。
しかし全部脱いでいるものの、乳首は絶対に映りません(笑)。
 
『トップガン マーヴェリック』のとき、グレン・パウエルのご両親が息子の活躍を喜んで映画を何度か観ているという記事を読みました。
それはいいと思いましたが、本作のこんな情けないシーンで全裸になっているのは親なら観たくないかも。(^^;
 
ストーリーも目新しいとは思えず、普通。
まぁ、目の保養にはなるかな。

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『水深ゼロメートルから』

『水深ゼロメートルから』
監督:山下敦弘
出演:濱尾咲綺,仲吉玲亜,清田みくり,花岡すみれ,三浦理奈,さとうほなみ他
 
イオンシネマ茨木に行く日が続いております。
55歳を過ぎれば何曜日に行こうが1,100円で観られるのは本当にありがたい。
しかもポイントもちゃんと付いて、6本観れば1本タダですからね。
 
小品だと思っていたのに予想外のヒットを飛ばした『アルプススタンドのはしの方』(2020)。
あれは兵庫県立東播磨高校の演劇部顧問が執筆した高校演劇の戯曲が原作でした。
これは徳島市立高校の演劇部員が執筆した高校演劇の戯曲だそうで。
第44回四国地区高等学校演劇研究大会の文部科学大臣賞(最優秀賞)受賞作。
監督は『カラオケ行こ!』山下敦弘だから、期待が膨らみます。
 
夏休みの高校。水の張られていないプールに集まった女子たち。
そのうちの2人、ミク(仲吉玲亜)とココロ(濱尾咲綺)は特別補習のために
体育教師の山本(さとうほなみ)から呼び出され、プール掃除を言いつけられる。
 
ミクは阿波踊りで男踊りを踊りたい。
ココロを待つ間、踊りの練習をするが、後から来たココロはメイクが命。
掃除をする気もなくて、鏡を見ることに余念なし。
 
補習対象者でもないのに2人と共にプールにやってきたのはチヅル(清田みくり)。
水泳部の部長であるチヅルは、野球部の男子とタイムを競って負け、ライバル心を燃やす。
もう1人、やってきたのは、チヅルの先輩で元部長のユイ(花岡すみれ)。
 
こんな4人がカラッカラに乾いた水のないプールで、
部活中の野球部がいるグラウンドから飛んでくる砂を掃いたりサボったり。
 
『アルプススタンドのはしの方』はかなり面白いと思いましたが、これはどうかなぁ。
メイク命のココロがミクのことをブス呼ばわりするけれど、
ココロのメイクはそもそも似合っていないし、自分磨きって何なのよとちょっとイラっ。
文句が多すぎて、そんなんじゃこのさき同性から嫌われるよと思わなくもない(笑)。
 
しかしそこはこっちが文句を言うところではないのでしょうね。
女子高生が夏休みに集まって、なんということのない話をうだうだする。
そこが面白いというのか、そういう作品なのですから。
 
ほかの高校演劇を映像化した作品も観てみたいなと思う。

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