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『碁盤斬り』

『碁盤斬り』
監督:白石和彌
出演:草彅剛,清原果耶,中川大志,奥野瑛太,音尾琢真,市村正親,
   立川談慶,中村優子,斎藤工,小泉今日子,國村隼他
 
109シネマズ大阪エキスポシティにて。
 
シネコンで上映されるたいていの作品は封切り後おそくとも1週間以内に観ているのですが、
本作は2週間以上経過してからの鑑賞となってしまいました。
というのも、草彅くん主演なのに意外と上映回数が少ないのと、
終業後に観られるちょうどいい時間帯には上映がなかったせいで、どんどん後回しに。
そして、もしかすると睡魔に襲われるのではと懸念していたのですが、さすが白石和彌監督。
時代劇を撮ってもめちゃくちゃ面白いじゃあないか。
もっと早く観に行けばよかったと後悔したほどです。
 
古典落語の『柳田格之進』を基に加藤正人が脚本を執筆。
彼による書き下ろし小説『碁盤斬り 柳田格之進異聞』が今春出版されています。
 
進物番だった柳田格之進(草彅剛)は訳あって藩を追われ、妻の志乃(中村優子)も喪った浪人
今は江戸の貧乏長屋で娘のお絹(清原果耶)とふたり、静かに暮らしている。
生活は苦しくとも武士としての誇りは捨てず、清廉潔白を貫く格之進は、
碁盤に向かうときも、正々堂々と、嘘偽りない勝負をするのが信条。
 
あるとき、馴染みの碁会所に初めて姿を現した質屋の主人・萬屋源兵衛(國村隼)。
その場にいた面々は賭け碁で次々と源兵衛に負かされてゆく。
ふだん賭け碁はしない格之進だが、源兵衛の碁に思うところがあって勝負。
余裕綽々だった源兵衛が、自分が負けると悟ったとき、なんと格之進が投了。
源兵衛は格之進に興味を示す。
 
後日、質屋にやってきた武士にとんでもない難癖をつけられていた源兵衛。
たまたまそこを通りかかった格之進に助けられ、格之進の人柄を知る。
 
以降、源兵衛と格之進は顔を合わせては碁を打つように。
しかし親しくなっても格之進はなぜ浪人の身であるかを話そうとしない。
実は格之進が藩を追われたのは、柴田兵庫(斎藤工)の妬みに遭って貶められたからで……。
 
派手にチャンチャンバラバラとなるのはごく最後のほうだけ。
そこまでは格之進と源兵衛の碁を打つ姿を堪能することができます。
別にイケメンともいえないオッサンふたりが碁を打つ姿を見たところで何が、と思わなくもないものの、
ケチ兵衛と呼ばれていた源兵衛が、格之進とつきあうようになってから見事に変わる。
「正々堂々と嘘偽りない」、正直な商売をするようになったら、逆に儲かるようになったというのが可笑しい。
人間、この歳からでも変われるものなのだなぁ、素敵だなぁと思いました。
 
白石監督作品の常連である音尾琢真は、ちょっと許しがたい番頭ですが(笑)、
源兵衛の跡を継ぐことが決まっている弥吉役の中川大志が頼りなくも可愛いし、
囲碁になど興味がなかったくせして、お絹狙いで格之進に碁を習うことにしたくだりは笑う。
遊女たちを取り仕切る姐さん役の小泉今日子もカッコよく、終盤登場する市村正親も存在感たっぷり。
それと、チンピラを演じさせたら天下一品(笑)の奥野瑛太が素晴らしい侍を演じていました。意外。
 
正直に生きるということは大切なんだなぁと今更ながら思うのでした。
オススメ。

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『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章』

『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章』
アニメーションディレクター:黒川智之
声の出演:幾田りら,あの,島袋美由利,大木咲絵子,和氣あず未,白石涼子,入野自由,内山昂輝,坂泰斗,
     諏訪部順一,沢城千春,大西沙織,松田健次郎,河西健吾,こばたけまさふみ,竹中直人他
 
TOHOシネマズ伊丹にて前述のアニメで相当メゲた後、レイトショーにて本作を鑑賞しました。
 
高校を卒業した小山門出(かどで)と“おんたん”こと中川凰蘭は同じ大学に入学。
入部希望者がものすごく少なそうオカルト研究会に入り、キャンパスライフを満喫中。
その一方で、宇宙からの侵略者が東京の各地で次々と目撃されるようになり、
上空に浮かんだままの母艦は少しずつ傾いている。世界の終わりが迫っているのは確実。
 
ある日、オカルト研部長の部屋を訪れたおんたんは、そこで不思議な美少年と遭遇。
風邪をひいているらしい彼がくしゃみをすると、なんと顔の上下がずれる。
彼は侵略者であることを知るおんたん。
 
おんたんからの連絡で駆けつけた門出は、彼を見てびっくり。
なんと彼はあの8.31の時に亡くなったと言われているアイドルグループのメンバーと瓜二つ。
話を聴けば、重傷を負った侵略者のそばで息絶えていたアイドル・大葉圭太の体をもらったと言うのだ。
 
侵略者はすぐさま殺されるご時世。
おんたんと門出はなんとか大葉をを守ろうとするのだが……。
 
門出が高校の担任だった教師に想いを寄せていて、なんとかデートにこぎつけたり、
おんたんと大葉の仲が恋に発展したりして、不穏な日々の中にもある幸せ。
けれど、母艦が落っこちて世界が終わる日が来るのは間違いありません。
 
侵略者を皆殺しにする派と、たとえ侵略者でも尊厳は守らなければならないと言う派。
前者もどうかと思うけど、後者にだってただ反対したいだけの人もいます。
アメリカの大統領はビジュアル的にトランプに似せられていて、日本の大統領はお飾り。
現実を思わせる演出も面白い。
 
母艦の落下を防いで、人間と侵略者が上手く共存する方法はないか考えたい大葉。
完全なるハッピーエンドではないけれど、良い最後。
切なすぎて涙が出ました。
 
キミはボクの「絶対」。
私はすっかり声優・あのちゃんファンになったよ。

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『劇場版 ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』

『劇場版 ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』
監督:山本健
声の出演:藤本侑里,上坂すみれ,小倉唯,福嶋晴菜,徳井青空,松井恵理子,中村カンナ,
     和多田美咲,緒方賢一,櫻井みゆき,伊駒ゆりえ,仁見紗綾,本泉莉奈他
 
TOHOシネマズ伊丹にて。
何もこれまで観に行かなくてもええやんと自分にツッコミを入れましたが、
いただいた株主優待券の有効期限が迫ってきていたこともあり、モノは試しだ。
 
元はスマホ向けの育成型ゲーム“ウマ娘 プリティーダービー”。
それがTVアニメ化されて人気シリーズとなる。本作はシリーズ初の映画化なのだそうです。
当然観たことはありませんし、予備知識もまったくなし。
劇場でチラシを見かけ、艦艇を女性キャラクターに擬人化した“艦これ”をイメージしていました。
 
しかし、予習も復習もしないままでは、設定がよく理解できないのですよね。
どうやら舞台となっている世界では普通に人間が生活している。
そんな普通の世界に競走馬になるべくして生を受けたのがウマ娘たち。
姿態は普通の女性ですが、馬と同じ耳と尻尾がある。こんな認識で合ってます?
 
主人公のウマ娘、ジャングルポケットは、もともとはフリースタイル選手だったとか。
フリースタイルだったということがもうわかりませんが。(^^;
とにかくそれがフジキセキの走りを見て魅了され、転向することに。
引退したフジキセキの名トレーナー・タナベのもと、トレセン学園で練習に励みます。
 
ファンの人には申し訳ないですが、観に行ったことを後悔しました。
まずジャングルポケットの人柄がどうしても好きになれなくて、
彼女がアグネスタキオンにライバル心むき出しでわめき立てるところなど、観ているのが苦痛。
アグネスタキオンもなかなか上からで良い性格とは言えないけれど、
どちらかといえば断然アグネスタキオンのほうを応援しちゃいます。
 
そして絵も好きにはなれず。走るときのウマ娘たちの顔が怖いんです(笑)。
少女に耳と尻尾つけて走らせて、それに狂喜している観衆の姿もなんか怖い。
ま、ゲームならば面白かろうと思いますが、私はドン引きでした。ごめんなさい。
 
あ、そうだ!ひとつだけ嬉しかったことがあった!
解説者役で元中日ドラゴンズの山本昌が声の出演をしていること。ビックリしました。

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『マッドマックス:フュリオサ』

『マッドマックス:フュリオサ』(原題:Furiosa: A Mad Max Saga)
監督:ジョージ・ミラー
出演:アニャ・テイラー=ジョイ,クリス・ヘムズワース,アリーラ・ブラウン,トム・バーク,チャーリー・フレイザー,
   ラッキー・ヒューム,ジョン・ハワード,ネイサン・ジョーンズ,ジョシュ・ヘルマン,アンガス・サンプソン他
 
109シネマズ箕面にて、封切り翌日にレイトショーにてIMAX版を鑑賞しました。
 
ジョージ・ミラー監督は今年79歳。喜寿を過ぎてなおこんな映画を撮りますかね。凄すぎる。
“マッドマックス”シリーズの4作目。
そういえば、4DX3Dを初体験したのがそれでした。
上映終了後に男子二人連れが「超絶疲れた」とぼやいていたのを思い出します。
 
前作のフュリオサ役はシャーリーズ・セロン
その前日譚となる本作で若き日のフュリオサを演じるのはアニャ・テイラー=ジョイ
幼少時代のフュリオサを演じるアリーラ・ブラウンは結構シャーリーズ・セロンの雰囲気があるけれど、
アニャ・テイラー=ジョイは全然似ていないなぁと思いました、最初は。
けれど観ているうちに段々と違和感がなくなってゆくのが不思議です。
台詞はほとんどないにも関わらず、目ヂカラが凄い。目で全部語っています。
 
文明崩壊後の世界、少女フュリオサは母親たちと“母なる緑の地”で暮らしていたが、
ある日の出先で暴君ディメンタスが率いるバイカー軍団に見つかり、攫われてしまう。
母親メリーが必死で後を追い、フュリオサを逃がすことに成功するも、
ディメンタスに吊されているメリーを見殺しにできず、その場に戻ったフュリオサ。
結果、メリーは殺され、フュリオサは囚われの身となる。
 
ディメンタスがフュリオサを殺さなかったのは、緑の地の場所を知りたいから。
からっからに乾いた世界のどこかに、緑が育つ地がある。
それを見つけることができれば、自分が世界を支配できるから。
しかしフュリオサは決して口を割ろうとしない。
 
現在この世界を支配しているのはイモータン・ジョー。
水とガソリンと弾薬を作って供給するイモータン・ジョーが君臨する“シタデル”に乗り込んだディメンタスは、
イモータン・ジョーに水やガソリンを渡さねばシタデルをぶっ潰すと宣戦を布告するが、
シタデルのためなら命を差し出すことも厭わない“ウォーボーイズ”に圧されて撤退。
次の機会を見つけようと策を練りはじめるのだが……。
 
緑の地で母親たちから戦い生きる術を学んでいたフュリオサは、何事にも屈しません。
イモータン・ジョーの子を産むためだけに生かされている女たちは、
監禁されつつも出産するまではそれなりに大事にされているようですが、
フュリオサはそこから抜け出すと、男のふりをして周囲を欺き、見事イモータン・ジョーの部下として昇進。
いつ彼女が反旗を翻すのかが楽しみでなりませんでした。
 
ディメンタス役のクリス・ヘムズワースが恐ろしげでありながらちょっとマヌケな一面も。
彼が演じるとどうも“マイティ・ソー”を思い出しちゃいますよねぇ。
途中からフュリオサの味方になり、やがて恋に発展する相手ジャック役にトム・バーク
この人、なんとなく古い顔立ちで、ヒッチコック映画なんかに出てきそう(笑)。
フュリオサとジャックの間に信頼があるのが感じられて○。
 
150分近い長尺ですが、眠くなる隙はまったく無し。怒涛の勢いで攻めてきます。
ジョージ・ミラー監督がお元気である限り、また作ってほしいシリーズ。
本作で初めて“マッドマックス”を観たという人は、前作もぜひご覧ください。

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『ライド・オン』〈吹替版〉

『ライド・オン』(原題:龍馬精神)
監督:ラリー・ヤン
出演:ジャッキー・チェン,リウ・ハオツン,グオ・チーリン,ユー・ロングァン,ユー・アイレイ,ジョイ・ヨン,
   アンディ・オン,シー・ヤンネン,ラン・ユェティン,シャオ・シェンヤン,レイ・ロイ,ウー・ジン他
 
イオンシネマ茨木にて、前述の『映画 からかい上手の高木さん』の次に。
21時半も過ぎてからの回でしたが、ジャッキー・チェンはやはり人気。
絶対字幕版を観たかったのに、上映している劇場も回数も少なすぎる。致し方なく吹替版を鑑賞。
 
引く手あまたのスタントマンだったルオ・ジーロンは、撮影中に負った怪我のせいで第一線から退く。
今は愛馬のチートゥと広場に出かけて小銭を稼ぐのみで、借金取りに追いかけられることもしょっちゅう。
 
ある日、旧知の会社のワン社長が亡くなったことから、その債務トラブルに巻き込まれる。
チートゥはワン社長が私費で得た馬だったから、会社の資産ではない。
それゆえワンから譲り受けたチートゥはルオのものであるはずなのに、会社側はチートゥの所有権を主張。
チートゥを手放したくないルオは困り果てる。
 
そんなルオに友人たちは一人娘のシャオバオに頼ることを提案。
スタントの仕事で各地を飛び回っていたルオは、妻子と共に過ごすことができなかったせいで離婚。
父親に棄てられたと感じていたシャオバオと疎遠になり、妻が亡くなった今は連絡も取れず。
シャオバオは弁護士を目指してロースクールに通う身で、相談すれば力になってくれるに違いないと友人たちは言うのだ。
 
恥を忍んでシャオバオのもとを訪ねたところ、予想通りつれない態度。
自分はまだ弁護士ではないから何もできないし、そもそもアナタと私は何の関係もないとまで言われる。
肩を落として帰るルオだったが、後からこっそり父親の様子を見に来たシャオバオは、やはり放っておけなくなる。
 
シャオバオは自分の恋人で新米弁護士のナイホァにこの件を相談。
訴訟沙汰となったルオを援護しつつ、エキストラで人気者となったチートゥのことも守るのだが……。
 
シャオバオ役のリウ・ハオツンがめちゃめちゃ可愛い。
世の中のお父さん方、特に娘と円満な関係が築けていない人はこれを観て泣くしかありません(笑)。
 
チートゥがまた愛らしすぎる。
私は特に馬が好きなわけではないけれど、ルオがチートゥを引き取ることになった経緯も含めて、
こんな馬だったらそりゃもう手放したくなくなるでしょう。
シャオバオにも泣かされるけど、そうだった、私が泣かされたのはチートゥのほうでした。
 
ジャッキー・チェンのこれまでのスタントシーンも挟み込まれています。
すべてのスタントマンに贈る賛歌。
 
これ、エンドロールのNGシーンまで吹替なんですよね。
やっぱり字幕版が観たい。

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