『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』
監督:三木孝浩
出演:福士蒼汰,小松菜奈,山田裕貴,清原果耶,東出昌大,大鷹明良,宮崎美子他
前述の『ピートと秘密の友達』は小さめのスクリーン。
本作はもちろんデカめのスクリーンで、カップルだらけ。
女性の二人連れも多かったけれど、男性の二人連れも見かけ、
いったい誰がお目当てなのか聞いてみたかった。
三木孝浩監督はアラフォーになっても青春純愛ものがお得意。
こういっちゃなんですが、同じような映画ばかり撮っている。
似たタイプだなぁと思うのが廣木隆一監督で、
廣木監督は還暦を過ぎてもそうですから、42歳なんてまだまだ若者か。
だけど私は観ているのが恥ずかしい。(^^;
どうにもこうにも画面を直視するのが照れくさくて、
いつまでもブレずにこんな作品を撮る監督って凄いと感心するのでした。
京都の美大にかよう20歳の南山高寿(福士蒼汰)は、
美容専門学校生で同い年の福寿愛美(小松菜奈)に電車の中で一目惚れ。
思いきって声をかけ、しばらく駅のホームで話をする。
帰ろうとする愛美に「また会えるかな」と尋ねると、
振り返った愛美はなぜか涙で頬を濡らしながら、「会えるよ。また明日」と答える。
翌日、高寿はまた会えることを期待して前日と同じ電車に乗るが、愛美はいない。
あきらめて授業の課題を片づけに動物園に行くと、なんとそこへ愛美がやってくる。
すっかり舞い上がり、愛美のことが好きでたまらなくなる高寿。
ちゃんとつきあってほしいというタイミングを図りかねていたところ、
親友・上山正一(東出昌大)が後押し。晴れて交際にこぎつける。
愛美のやたら涙もろいところに驚きながらも順調に交際がつづく。
ところがある日、高寿の部屋に愛美が忘れていったメモ帳を見てびっくり。
ふたりの出会いと日々の出来事が綴られているのだが、
「高寿にとっての最後の日」が「愛美にとっての最初の日」と記され、
高寿にはまったく意味がわからない。
やがて忘れ物に気づいた愛美から電話が入り、
高寿に隠していることがあると言うのだが……。
台詞も仕草もぜんぶ恥ずかしくて、時折ニタニタしながら、
あかん、めっちゃキモいおばちゃんになってるやん私、と思って観ていました。
が、ナメてました。泣いてもたやんか。泣いたら余計にキモいっちゅうねん。(^^;
もっともグッと来たのは、高寿の実家を愛美とともに訪れ、
父親(大鷹明良)と母親(宮崎美子)とともに写真を撮るシーン。
父親の表情がめちゃめちゃ良かったです。これで泣きました。
ベンチに並んで他愛ない話をすること。手をつなぐこと。
一緒にぶらぶらすること。ごはんを食べること。
ふたりでいれば何もかもが楽しい。
ひとりでいるときも、これを見たらあの人はなんて言うかなと考える。
いいよなぁ、青春。
しかも舞台が京都なので、学生時代を京都で過ごした身としては、なじみ深い場所ばかり。
京都みなみ会館でふたりが観た映画が何なのかも映してほしかったかも。
最近おなじような映画ばかりだと思っていたけれど、
これを人が求めているのだから。
韓国でリメイクしたら売れるのではとも思います。
あ、『聖の青春』(2016)で初めてカッコイイと思った東出くん。
まさかのこれも格好良かったことを付け加えます。
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