MENU

『コーヒーが冷めないうちに』

『コーヒーが冷めないうちに』
監督:塚原あゆ子
出演:有村架純,健太郎,波瑠,林遣都,深水元基,松本若菜,
   薬師丸ひろ子,吉田羊,松重豊,石田ゆり子他

3連休はやっぱり嬉しい。9月2度目の3連休、初日は祇園で晩ごはん
それまで映画を4本観る計画を立てて、久々にTOHOシネマズ二条へ
4本ハシゴのまずは1本目。

原作を読んでから観ようとしたら、まだ文庫化されていないそうで。
すみません。単行本は持ち歩けないのでめったに買いません。
読むのは文庫になってからにしちゃいます。

昔ながらの喫茶店“フニクリフニクラ”。
店主・時田流(深水元基)とともにその姪・数(有村架純)が働いている。

この店には都市伝説がある。
それは店内のある席に座ってコーヒーを注文すれば、
自分の望む過去の時間に戻れるというもの。
ただし、そのとき過去に戻って何かを成し遂げたところで、現実は変わらない。
しかも過去に戻れるのはコーヒーが冷めるまでの間だけ。
冷めるまでに飲み干さなければ、現実に帰れずに幽霊となるらしい。

噂を聞きつけた人びとがやってきて試そうとするが、
その席にはいつも同じ女性客(石田ゆり子)が座っている。
誰とも話さず、ただ読書をしている彼女は、お手洗いに行くのか、一日に数回だけ席を立つ。
その隙を狙って席に座り、数の淹れたコーヒーを飲んだ客たちは……。

幼なじみの男性(林遣都)と喧嘩別れした女性(波瑠)。
若年性アルツハイマーの妻(薬師丸ひろ子)を毎日迎えにくる看護師の夫(松重豊)。
実家の老舗旅館を飛び出してきた姉(吉田羊)は
たびたび会いにくる妹(松本若菜)を避けつづけている。

面と向かうことをしないまま、話をすることができなくなった相手。
悔いなく生きてきたつもりでも、相手がいなくなってしまうと、
途端にあのとき会えばよかった、話しておけばよかったとよぎる後悔の念。

母親に捨てられたと思い込んでいる数ですが、
そんなことがあろうはずもないと観客は最初からわかるだろうから、
母娘の再会シーンにはあまり心が動きません。
弱々しい有村架純の笑顔も『ナラタージュ』のときと同じに思えてしまう。
数の恋人役の健太郎も『ルームロンダリング』のときのほうが好きだなぁ。
ゆえに、4回泣けますとの触れ込みですが、そんなには泣けない(笑)。
ただ、松重豊と薬師丸ひろ子のシーンは堪らず涙。
それと、松本若菜の「お姉ちゃん!」と笑う顔にも泣かされました。

やっぱり言わなわからんと思いませんか。

そうそう、いい話に水を差すようですが、
「コーヒーが冷める」って、どの時点で冷めるというのか気になって仕方なくて。
冷めると温度計が知らせてくれることになっているけれど、
ピピッて鳴ってからそんなに時間経っても大丈夫なん?「冷めきる」までOK?
こんなんみんな幽霊になってしまうやんと心配しました。
—–

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次