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今年観た映画50音順〈や行〉

《や》
『野生のなまはげ』
2015年の日本作品。
秋田県の天照山には野生のなまはげが今も生存している。その数は激減し、希少。
ある日、山中に仕掛けられた罠にかかり、負傷して動けずにいたまはげが捕獲される。
傷が癒えたら動物園に送り込まれるはずだったが、搬送車から脱走。
悪い子を求めてさまよっていたなまはげは、少年・守を発見。
両親が離婚してつまらない日々を過ごしていた守は、最初はなまはげに怯えるが、
お腹をすかせたなまはげに食べ物を与えるうち、離れがたくなる。
一方、悪徳ペット業者が、顧客に高額でなまはげを売りつけようと、
脱走したなまはげの噂を聞きつけて探しまわる。
逃げるなまはげと守に、なまはげに詳しい教授が協力して……。
野生のなまはげと少年の心の交流といえば聞こえはいいけれど、
出来のよろしくないコントを見せられているような感じ。そこがなんともいじらしい(笑)。
秋田県、秋田美人、きりたんぽ、比内地鶏の鍋など秋田名物が出てきて、
秋田出身の人はより楽しいだろうなぁと思います。
そういう私も、結婚前の本籍地は秋田県。父が秋田出身でした。
だから贔屓目もいくぶん入るけど、憎めない作品です。

《ゆ》
『ゆずり葉の頃』
2014年の日本作品。
76歳にして初監督に挑戦したという中みね子監督は、なんとあの岡本喜八監督の奥様。
小品ながら大ベテラン俳優が勢揃いというのも道理で。
海外赴任中の進(風間トオル)が6日間の予定で帰国するが、
一人暮らしの母親・市子(八千草薫)は不在。
隣人の話では、市子は軽井沢へ旅行中で、日程も宿も決めない気ままな旅とのこと。
どうやら市子は世界的に有名な日本画家の個展を軽井沢まで見に行ったらしく……。
戦時中、軽井沢に疎開していた市子が、淡い初恋の記憶を胸にめぐる思い出の地。
画家に仲代達矢、珈琲店のマスターに岸部一徳
着物を上品に着こなし、いつまで経っても美しく可愛らしい八千草薫。
こんなふうに歳を取りたいものだといつ見ても思います。ほっとできる1本。

《よ》
『吉田類の「今宵、ほろ酔い酒場で」』
全国各地の酒場を訪ね歩く“酒場詩人”こと吉田類の映画初出演作。
3話構成のオムニバスで、彼が登場するのはチラッと。ほとんど酒場の案内人として。
第1話「居酒屋チャンス」は、逃走中の人気アイドルと常連客の交流。
第2話「どつぼ酒場」は、疲れたサラリーマンがたまたま入った酒場でドツボ状態。
第3話「ふるさと酒場土佐っ子」は、横領で警察に追われる会社社長が、
出頭前に懐かしい郷里の酒を置く店へふらりと立ち寄る。
子ども時代の回想シーンで綴られる第3話がとても良かった。
第2話の伊藤淳史津田寛治もいい味を出しています。
たまにはドツボにハマるのも悪くないかも。
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