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『100歳の華麗なる冒険』

『100歳の華麗なる冒険』(英題:The 100-Year-Old Man who Climbed Out the Window and Disappeared)
監督:フェリックス・ハーングレン
出演:ロバート・グスタフソン,イヴァル・ヴィクランデル,ダーヴィッド・ヴィーベリ,
   ミア・シャーリンゲル,イェンス・フルテン,アラン・フォード他

大阪ステーションシティシネマにて。

原作はヨナス・ヨナソンによる世界的ベストセラー『窓から逃げた100歳老人』で、
本国スウェーデンで大ヒットしたアドベンチャーコメディという触れ込み。
かなりブラックユーモアに満ちていて、PG12も納得の死体続出。

100歳の誕生日を迎えるアランは、誕生パーティーが開かれる当日、
老人ホームの窓からふと脱出できるのではないかと考える。
窓際に椅子を置いてみれば、いとも簡単に成功。
そのまま地元のマルムシェーピング駅へと向かう。

ポケットにはわずかな小銭、それでどこまで行けるのかと駅員に尋ね、
ド田舎のビーリンゲという村までバスの切符を買う。

あと数分でバスが発車するというときに、駅のトイレに駆け込む兄ちゃん。
大きなスーツケースが個室内に入りきらず、苛立っていた兄ちゃんは、
通りすがりのアランにスーツケースを見ていろと偉そうに命じて個室内へ。
けれどももうバスは発車寸前、アランはスーツケースを引きずって乗車する。

実はこの兄ちゃんはギャングの下っ端ブルテン。
スーツケースの中には5000万クローナ(約7億7500万)もの裏金が入っていて、
兄貴分のイェッダンの代理で、ボスのピムに届ける途中。
個室から出てくるとスーツケースを預けた爺さんがいないものだから仰天。

一方のアランはビーリンゲでバスを降りる。
バス停近くに暮らす70歳のユーリウスと知り合いになり、食事と酒をよばれる。

マルムシェーピングの駅員を脅してアランの行き先を突き止めたブルテンは、
ユーリウスの自宅まで押しかけて暴れるが、アランの一撃に遭って失神。
そのまま冷凍庫に放り込まれて凍死してしまう。

スーツケースの中身を知ったアランとビーリンゲは、そのまま旅へ。
ヒッチハイクした車の運転手は、気弱でやたら博識な青年ベニー。
3人が車を走らせるうちにたどり着いたのが、象を飼う女性グニラの家。

ブルテンと連絡が取れなくなったイェッダンは、
同じく手下のヒンケンをビーリンゲへ送り込む。
手がかりをつかめずにいるヒンケンのもとへ、弟のリッキーから連絡が入る。
女にフラレたと泣きわめくリッキーの電話を切ろうとすると、
なんとリッキーの元カノはグニラで、彼女の家に100歳の爺さんがいたと言うではないか。

さらに、老人ホームからの捜索願を受けた地元警察では、
アーロンソン警部補がギャングとの妙なつながりに気づくのだが……。

はちゃめちゃです。
こんなドタバタ劇の合間に挟み込んで描かれるアランのこれまでの人生。
アランが何事にも動じず、いつでもマイペースなのは、
決してぼけているからではなく、生まれついての変人らしい。
変人ゆえに、100年の人生で世界の大物相手に凄いことをやってのけていて、
絵空事といえども、世界の大事件の裏にはこんな人が実在したかもしれないと思わされます。

北欧のコメディ作品には独特の雰囲気があり、
万人受けするとは思えませんが、私は好き。
ただ、やっぱり老けメイクは苦手なので、そこはマイナス点。
アラン役のロバート・グスタフソンは来月50歳になるようです。
ま、100歳の役者を見つけてくるのは無理でしょうけれども。

これだけ凄い経験をしておきながら、アランには恋愛の経験がなかったのはちと切ない。
本当は恋もしたかったのかも。
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