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『劇場版 シティーハンター 新宿プライベート・アイズ』

『劇場版 シティーハンター 新宿プライベート・アイズ』
総監督:こだま兼嗣
声の出演:神谷明,伊倉一恵,飯豊まりえ,山寺宏一,一龍斎春水,玄田哲章,
     小山茉美,大塚芳忠,戸田恵子,坂本千夏,徳井義実他
毎月10日は109シネマズデー。
それが今月はちょうど日曜日と重なったので、迷わず109シネマズ箕面へ。
封切り直後の新作ではなく、このままでは観逃しそうだった作品を選択。
全然知らないんです、“シティーハンター”。
売れっ子漫画家・北条司による原作が『週刊少年ジャンプ』に連載されていたのが
1985(昭和60)年から1991(平成3)年にかけて。
TVアニメの放映開始は1987(昭和62)年とのこと。
面白いのが、少年よりも大人向きの漫画だったために誌面での人気はイマイチ、
単行本はアホほど売れたということですね。
で、私は一度も読んだことのないまま今まで来ていて、
それでも気になるから何も知らんと観に行ったわけですが、
オープニングロールで聞き間違いかと思いました。
もっこり? 今「もっこり」って聞こえたけど、気のせいやんねって。
ところが気のせいなどではなく、お色気満点でワロた(笑)。
脚本は“妖怪ウォッチ”シリーズの加藤陽一が担当のこと。
子ども向けも大人向けも書ける人なんですねぇ。
新宿を根城に裏社会の悪と戦う伝説のスイーパー(始末屋)“シティーハンター”こと、
冴羽獠(リョウ)とその相棒・槇村香は、
大学を休学中の美人モデル・進藤亜衣からボディガードを頼まれる。
亜衣が言うには、疎遠になっていた研究者の父親が先月事故死。
その直後から何者かによって尾行されているらしい。
亜衣があるIT企業のキャンペーンモデルを務めているため、
撮影に獠と香が同行すると、そのIT企業の社長・御国真司が姿を現す。
香と真司はお互いの顔を見てビックリ、なんとふたりは幼なじみだった。
真司が香を誘って食事に出かけても、獠は何も感じていない様子。
それがつまらなくて香は真司とデートの約束を重ねる。
一方、新宿に腕利きの傭兵たちが続々と集まってくる。
彼らはの狙いがまちがいなく亜衣であることがわかり、
獠はなんとか亜衣を守ろうとするのだが……。
最初の「もっこり」で驚き、イケメンでありながらスケベ丸出しの獠に驚き、
シャワーシーンなどお色気バッチリのサービスショットに驚く。
こういうアニメだったのですね。いやいや、おもろかった。
いかにも怪しそうな人が悪者で、善悪わかりやすいのもイイ。
必ず獠が活躍して悪を打破することもわかっているから、安心して観られます。
おそらくTVアニメが最初に放映されていた頃、
食い入るように観ていたであろう年頃のパパが、
男の子連れで鑑賞に来ているのを何組も見かけました。
これって、本当に“シティーハンター”を観るとママに言うて来てる?
“ドラえもん”を観るふりして出てきてません?(笑)

—–

『映画 ドラえもん のび太の月面探査記』

『映画 ドラえもん のび太の月面探査記』
監督:八鍬新之介
声の出演:水田わさび,大原めぐみ,かかずゆみ,木村昴,関智一,皆川純子,
     広瀬アリス,中岡創一,高橋茂雄,柳楽優弥,吉田鋼太郎他

TOHOシネマズ伊丹にて、『九月の恋と出会うまで』の次に。

衰えることのない“ドラえもん”人気。
公開後初の日曜日だったこの日は、どの回も残席わずか。
入場に長蛇の列ができていました。

なんだかんだで劇場版はここ数年必ず観ています。
そして必ず途中で寝てしまう。
またそのパターンなのではと心配でしたが、なんとか耐えて最後まで。
寝なかったという点では最近でいちばん面白い劇場版だったのかも。

ある日、月面無人探査機が生物の体の一部分とおぼしき映像をとらえ、
ニュースで大きく取り上げられて話題になる。
教室内もその話題で持ちきりで、それぞれが正体を予測する。
そんななか、のび太は胸を張って「ウサギに決まっている」と断言。
級友たちの失笑を買い、ドラえもんに泣きつく。

ドラえもんが取り出したひみつ道具は、“異説クラブメンバーズバッジ”。
定説に対して異説を唱える場合、そのバッジを付けていれば異説が本物になるというのだ。
つまり、「月にウサギがいる」という異説が、バッジを付けている間は本当になり、
ウサギが月にいるように見えるらしい。

さっそくバッジを付けて“どこでもドア”で月に乗り込んだのび太とドラえもんは、
月の裏側にウサギ王国をつくることに成功。
月にウサギなどいるわけがないと笑ったジャイアン、スネ夫、しずかを連れて行こうとすると、
その様子を窺っていた転校生ルカが自分も連れて行ってほしいと言う。

ルカはエスパルという不思議な力を持ち、月の裏側で仲間たちと長く暮らしているという。
月にほかの生命体がいることなど誰にも信じてもらえないと思っていたが、
のび太とドラえもんになら信じてもらえるかもしれないと考えたのだ。

ウサギたちとも仲良くなり、ルカの仲間たちとも打ち解けて楽しく過ごすが、
突然現れた謎の宇宙船がルカたちを拉致しようとして……。

ドラえもんマニアで有名な辻村深月が脚本を担当。
元は単なるファンだったのに、作家になって自分で脚本を書ける。
彼女の思いを推し量るとなんだか嬉しくなっちゃいます。

劇場に足を運んだ子どもたちが本当に楽しそうで。
怖がったり大笑いしたり、応援したり。登場人物の気持ちに誰もがなっているのがわかる。

「想像力」の大切さ。なくさないで。
—–

『九月の恋と出会うまで』

『九月の恋と出会うまで』
監督:山本透
出演:高橋一生,川口春奈,浜野謙太,中村優子,川栄李奈,
   古舘佑太郎,ミッキー・カーチス他

体力の低下を感じるのは、なんといっても日曜日の朝。
土曜日の晩に飲み過ぎても、日曜日に映画を観に行くのは平気だったのに、
去年から途端に近い映画館にしか行く気が起こらなくなりました。
109シネマズ箕面がいちばん近いけど、映画2本分の駐車サービスがないのがネック。
109シネマズ大阪エキスポシティなら2本分サービスしてくれるけど、
休日に万博へ近づくのが嫌。ただでさえ毎日通勤しているのに(笑)。
で、ついついTOHOシネマズ伊丹に行ってしまうのでした。

原作は松尾由美の同名小説。
たぶん、彼女の作品は『ハートブレイク・レストラン』しか読んだことがありません。
鑑賞後に注文しましたから、まもなく読む予定。
いわゆるタイムリープもの。面白いのは声だけが時空を超える点。

オーナーの権藤(ミッキー・カーチス)の意向により、入居者はアーティストだけ。
そんな風変わりで瀟洒な低層マンションに引っ越してきた志織(川口春奈)。
志織は別にアーティストというわけでもなく、旅行会社に勤めるOL。
昔からの趣味がカメラだったことから入居が叶った。

入居して間もない夜、空間に一瞬ゆがみを感じたあと、
部屋のどこかから志織を呼ぶ声がして驚く。
声は壁のエアコンの穴から聞こえているらしい。
近づいてみると、声の主は隣の部屋に住む平野(高橋一生)で、
1年後の未来から志織に話しかけていると言う。

平野はなぜか志織に自分の尾行を頼む。
そんなへんてこな頼みは承諾できないと志織が断ると、
平野を尾行することが人助けになるのだと懇願される。

戸惑いながらも平野の頼みを引き受けた志織。
するとある日、志織が平野を尾行していた時間帯に、志織の部屋に空き巣が入る。
ただの空き巣ではなく、ほかの場所で強盗殺人を起こした犯人で、
もしも志織が部屋に居たら、殺されていたことは間違いない。
知らない間に未来の平野に助けられていた志織。

後日、隣人の平野と言葉を交わすようになった志織は、
この謎について平野に相談をする。
エアコンの穴の向こうの平野は未来の平野だと言うけれど、
どうも隣人の平野とは別人のような気もするのだ。

会社勤めをしながら小説家を目指している平野は志織の話に興味を示し、
このままではいずれタイムパラドクスが生じることに気づく。
殺されるはずだった志織が助かったことで生まれる矛盾。
その矛盾をなくすために、志織は1年後に消えてしまう運命にあると。

それを回避するため、志織と平野は声の主を探し始めるのだが……。

同じマンションの入居者に、浜野謙太中村優子
志織の会社の後輩に川栄李奈。志織の元カレに古舘佑太郎

むずかしいんですよ、タイムパラドクスの話が。
聞いている間は私もわかった気になっているんですが、
ちゃんと考えようとすると、う~ん、わからん。
考えているうちに物語は進んで行ってしまうので、
これはおさらいするために原作を読みたいなと。

むずかしいということは置いておいて、それ以外にちょっと納得しづらいのは、
高橋一生と川口春奈という組み合わせ。12歳差でしょ!?
もう少し年齢を近づけることはできなかったのかと思わなくもないけれど、
仕方ないですよねぇ、高橋一生は若い子が好きなんだから(笑)。
まぁ、はい、高橋一生好きならキュンキュンできます。
説明しすぎの最後がくどいと私は思いましたが、一般的にはこのほうがいいのか。

タイムリープものではないけれど、「同じマンションもの」が私は好きなのかもしれません。
『おと・な・り』(2009)なんかも好きでしたし。
本作は『ターンレフト ターンライト』(2002)に似た雰囲気があります。懐かしい。
—–

『スパイダーマン:スパイダーバース』

『スパイダーマン:スパイダーバース』(原題:Spider-Man: Into the Spider-Verse)
監督:ボブ・ペルシケッティ,ピーター・ラムジー,ロドニー・ロスマン
声の出演:シャメイク・ムーア,ヘイリー・スタインフェルド,リーヴ・シュレイバー,
     マハーシャラ・アリ,リリー・トムリン他

TOHOシネマズ伊丹で『グリーンブック』を観てから
109シネマズ大阪エキスポシティへ向かい、本作を。
3月8日公開でしたが、前週に先行上映をしていました。
平日の昼間なのに「映画の日」ということもあるのかかなりの混みよう。
IMAX3D版を鑑賞。

“スパイダーマン”といえばピーター・パーカー。
しかし本作ではピーター以外にもスパイダーマンがいるという設定で、
複数のスパイダーマンが登場する楽しい展開。

ニューヨーク・ブルックリンに暮らす高校生マイルス・モラレス。
警察官の父親の希望によって全寮制の学校に入学させられ、毎日が楽しくない。
退学になるようにわざと勉強ができないふりをしてみるが、先生はお見通し。
策略が空振りに終わり、父親と違って愉快で優しい叔父に愚痴りに行く。

その叔父と高架下で遊んでいたさい、突然変異した蜘蛛に咬まれる。
特殊な能力を得たマイルスは、キングピンなる人物が加速器を用い、
異次元の扉を開く実験をしているところを目撃してしまう。

ちょうどそのとき、スパイダーマンのピーター・パーカーが現れ、実験阻止を図る。
ところが加速器が誤作動し、ピーターは負傷。
マイルスが近寄ると、ピーターからメモリースティックを手渡され、
これを用いてキングピンを止めるように約束させられた後、ピーターは死亡。

スパイダーマン死亡のニュースがニューヨーク中に流れ、街は悲しみに沈む。
マイルスはピーターの遺志を継いで二代目スパイダーマンを目指すが、
なかなか上手く行かないうえに、メモリースティックを壊してしまう。

焦るマイルスの目の前に、異次元から来た別のピーターが登場。
さらにはやはり異次元から来たスパイダーウーマン、
フィルムノワール世界から来たスパイダーマン・ノアール、
少女ペニー・パーカー、子豚型スパイダーマンのスパイダーハムが集結。
マイルスは彼らと協力してキングピンと戦うことになるのだが……。

絵が超キレイ。いろんなタイプの作画が混じっていて、
スパイダーハムはまるで手塚治虫のヒョウタンツギ。
マイルスが黒人少年で、ほかのスパイダーマンも人種がちがえば性別も年齢もさまざま。
新しいヒーローの形の複合作品を観るようで楽しい。

本作は第91回アカデミー賞で長編アニメ映画賞を受賞。
ノミネートされていた『未来のミライ』(2018)が私はイマイチだったので、
こっちに軍配が上がったことにはものすごく納得。
久しぶりの3Dは疲れましたが、これは3Dで観る価値ありかも。
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『グリーンブック』

『グリーンブック』(原題:Green Book)
監督:ピーター・ファレリー
出演:ヴィゴ・モーテンセン,マハーシャラ・アリ,リンダ・カーデリーニ,
   ディミテル・D・マリノフ,マイク・ハットン,イクバル・テバ他

有休消化のため、「映画の日」に休みを取りました。
ダンナ出張中ではないので、晩ごはんは普通につくらなきゃいけない。
それでも朝から3本は観られるだろうと思ったら、
ダンナもその日に休みを取るという。ひゃ~っ、ならば3本は無理。
どうしても観たい2本にとどめておこうと思い、1本目に本作を。
TOHOシネマズ伊丹にて。

第91回アカデミー賞で作品賞を受賞しました。
何がビックリしたかって、監督がピーター・ファレリーだということ。
彼が企画した『ムービー43』(2013)はお下劣極まりなかったし、
下ネタ満載の『メリーに首ったけ』(1998)はいまだに忘れがたい。
私が好きだった『キングピン/ストライクへの道』(1996)も人には薦めづらい。
そんな監督が作品賞を獲るような映画を撮るなんて。

もうひとつ驚いたのは、本作のために体重を増やしたヴィゴ・モーテンセン
もともと大好きな役者ではありますが、この不良オヤジには惚れる。

1962年のアメリカ。
イタリア系のトニー・“リップ”・バレロンガは、NYの一流ナイトクラブの用心棒。
無教養で粗野ではあるが、トラブルを片づける腕は確か。また、家族思いでもある。

勤務先のナイトクラブが改修工事のために休業。
その間の仕事を探すが、ハンバーガーの大食い競争で50ドルというような話しか来ない。
毎日何十個ものハンバーガーを食べるわけにもいかなくて困る。

そこへ舞い込んだのが、どこぞのドクターが運転手を雇おうとしているとの情報。
ドクターと付くぐらいだから医者か研究者かと思ったら、
カーネギーホールの上階に暮らす天才黒人ピアニストのドナルド・シャーリー。
彼は人種差別が色濃く残る南部でのツアーをわざわざ計画しており、
それに同行する運転手兼用心棒を求めていたのだ。

ツアーは8週間。クリスマスイブまでに自宅へ帰ってこられないかもしれない。
トニーを長く借りることをドクター・シャーリーはトニーの妻ドロレスに丁寧に詫びる。
こうして2人は、黒人が利用できる施設を記したガイドブック“グリーンブック”を携え、
何が待ち受けるかわからない南部へと向けて旅立つのだが……。

批評家にもおおむね評判のよかった本作ですが、
スパイク・リー監督や『ブラックパンサー』(2018)の主演俳優チャドウィック・ボーズマン
「ホワイトスプレイニング」だとして呆れた顔を見せ、非難しました。
白人が偉そうに説教することを指すのだそうで、私は初めて聞く言葉。

映画の世界には「白人の救世主」という言葉まであるのだそうですね。
白人が非白人の人々を窮地から救うという決まり切った表現のことで、
その白人が非白人を救出する過程で何かを学ぶということがパターン化されたもの。
確かにそのパターンです、この作品も。

でもやっぱり良い作品だと思うのです。
深刻なテーマをヴィゴ・モーテンセンとマハーシャラ・アリの会話でもって軽快に。

もともとトニーには差別意識がある。
妻のドロレスにそんな意識はなく、配管修理に来てくれた黒人職人をお茶でもてなす。
トニーは、その職人たちが帰った後に彼らが使ったコップを捨てようとする人間です。
だから、ドクター・シャーリーの仕事を引き受けることになったときも、
ドロレスはまず夫には務まらないだろうと考えている。

トニー自身も金のために引き受けただけで、最初の態度は酷い。
しかし、ドクター・シャーリーのピアノの演奏を聴いたときから印象が変わり始めます。
ピアノの音が人の気持ちを変えるところがもう好きで。

旅先から手紙を書くことを妻に約束したトニーだけど、
そのあまりに拙い文章にドクター・シャーリーがアドバイスせずにはいられず、
手紙の書き方を教わるシーンも大好きです。
すっかりコツを飲み込んで自分で書けるようになったトニーが、
ドクター・シャーリーにお兄さんに手紙を書くように勧めるシーンも。
「寂しいときは、こっちが先に手を打たなきゃ」という台詞にはホロリ。

こんなふうに差別意識が世の中から消えるといいのに。
—–