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『ゴーストバスターズ/アフターライフ』

『ゴーストバスターズ/アフターライフ』(原題:Ghostbusters: Afterlife)
監督:ジェイソン・ライトマン
出演:マッケナ・グレイス,フィン・ウォルフハード,キャリー・クーン,ポール・ラッド,
   ローガン・キム,セレスト・オコナー,アニー・ポッツ,トレイシー・レッツ他
 
公開初日の晩、イオンシネマ茨木にて。
 
『ゴーストバスターズ』(1984)、『ゴーストバスターズ2』(1989)、
リブート作品の『ゴーストバスターズ』(2016)に続く4作目。
一連のシリーズをリブートも含めてフランチャイズと言うのですね。知らなんだ。
 
1作目と2作目の監督だったアイヴァン・ライトマンの息子、
お父さんは今年75歳、息子は44歳。親子で同じシリーズの監督ができるなんて。
アイヴァンは最近もっぱら製作に回ることのほうが多くて、
本作でもプロデューサーとして名を連ねています。
 
シリーズで“ゴーストバスターズ”のメンバーだったイゴン・スペングラー博士。
オクラホマ州のぼろ屋敷にひとりで住んでいた彼の訃報が娘キャリーのもとへ届く。
 
父親に捨てられたと今も思い込んでいるキャリーには、悲しみも何もない。
イゴンが遺した屋敷に住むつもりなどなかったが、
長男トレヴァーと長女フィービーを抱えて生活はかつかつ。
家賃を滞納していて追い出されたことから、致し方なく屋敷に引っ越し。
 
町の新しい住人となったキャリーたちに、世間の目は冷ややか。
あの荒れた屋敷に住んでいた変人の家族か、という感じで。
 
とりあえず、科学オタクのフィービーがサマースクールへ行くと、
やる気のなさそうな講師ゲイリー・グルーバーソンが、
児童たちにホラー映画を見せながらその傍らで何やら研究している。
 
フィービーがあの屋敷で暮らしていると知り、ゲイリーは驚喜。
サマースクールでフィービーに唯一声をかけてきた少年ポッドキャストも連れて、
ゲイリーを家に案内するはめになる。
 
キャリーとゲイリーがなんとなくいい関係になりそうな一方、
イゴンの研究していたことがゲイリーの研究にリンクしそう。
やがてフィービーは祖父こそがゴーストバスターズの一員だったと気づくのだが……。
 
公開初日に観に行ったのは、ポール・ラッドが出演しているからに尽きます。
なんででしょうね、特にタイプとも思えないのに、
この人が出ている作品は必ず観たくなってしまうのです。
今回の彼はゲイリー。科学オタクで独身で、最初からキャリーを狙うフツーの男。
キャリーとゲイリーが憑依されるところはあんまり観たくなかったかも(笑)。
 
ほかに特に著名な俳優が出ているわけでもなく、
やはり見どころは最後の最後、旧ゴーストバスターズが勢揃いするところでしょう。
いささかくたびれた感のあるビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、アーニー・ハドソン。
みんなアラ古稀、アーニーなんて後期高齢者です。
イゴン役のハロルド・ライミスは2014年に他界しているので、CGによる出演。
 
復活するゴーザ役がオリヴィア・ワイルドって、全然わかりませんでした。
キャストをちゃんとわかってから観るほうがより楽しそう。
 
フィービー役のマッケナ・グレイスは眼鏡が似合い、めっちゃ賢そうでカワイイ。
このシリーズが今後も続くのかどうか。彼女の活躍はまだ観たい気がします。

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『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』

『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(原題:The French Dispatch of the Liberty, Kansas Evening Sun)
監督:ウェス・アンダーソン
出演:ベニチオ・デル・トロ,ティルダ・スウィントン,レア・セドゥ,フランシス・マクドーマンド,
   ティモシー・シャラメ,ジェフリー・ライト,ビル・マーレイ,オーウェン・ウィルソン他
声の出演:アンジェリカ・ヒューストン
 
109シネマズ大阪エキスポシティにて、仕事帰りに観ました。
 
前週金曜日が公開初日だった作品の中でいちばん観たかった作品です。
出演俳優の誰も上記から外したくないほど面白い役者ばかり。
挙げた以外にも錚々たる顔ぶれが並んでいます。曲者だらけ。
そして何よりもいちばん曲者なのはウェス・アンダーソン監督。
 
実話が基なのかと勘違いさせられてしまうような楽しい構成。
 
1925年に創刊された雑誌『フレンチ・ディスパッチ』。
これは、アメリカの新聞『ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン』の別冊雑誌で、
フランスのとある町に編集部があり、世界50カ国に50万人の読者を持っている。
 
1975年、創刊者で名物編集長のアーサーが急逝。
遺言に従って雑誌は廃刊することになるのだが……。
 
これすべて、架空の町の架空の雑誌のお話です。
架空の話ではありますが、実在する雑誌『ザ・ニューヨーカー』にインスパイアされているらしい。
 
編集長役にビル・マーレイ
彼のもとでユニークな記事を書き続けてきたジャーナリストたちをオーウェン・ウィルソン
それぞれの記事の中の登場人物がベニチオ・デル・トロレア・セドゥティモシー・シャラメ
 
ベニチオ・デル・トロ演じる服役中の前衛芸術家のヌードモデル
看守役のボンドガール、レア・セドゥでした。
一糸まとわぬ姿を披露しているうえに、このシーンにもユーモアたっぷり。
 
フランシス・マクドーマンド演じるジャーナリストが書く記事は学生運動の話で、
ティモシー・シャラメ扮する学生とベッドの上での会話があり、
おばばと若者の絡みは見とうないと思いましたが、幸いそのシーンはなくてホッ(笑)。
 
楽しかったはずなのですけれど、これまでの同監督作品は一切眠くならなかったのに、
本作ではところどころ睡魔に襲われたのは何故でしょう。
ウキウキするような色使いは絵本を見ているようで、音楽の使い方も楽しい。
映画というよりはアートというほうがふさわしいかもしれません。
 
遊び心は満点だけど、ウェス・アンダーソン監督を知らない人にはお薦めしづらい。
美術を学ぶ学生とかなら楽しめそう。
とにかく、変な監督に変な出演者たちです。

—–

『ノイズ』

『ノイズ』
監督:廣木隆一
出演:藤原竜也,松山ケンイチ,神木隆之介,黒木華,伊藤歩,渡辺大知,酒向芳,迫田孝也,鶴田真由,
   波岡一喜,菜葉菜,諏訪太朗,大石吾朗,飯島莉央,寺島進,余貴美子,柄本明,永瀬正敏他
 
予告編が大嫌いでした。「誰がノイズかな」という女性の歌声が流れるところが。
普通に歌えばいいものを、どうしてこんなおどろおどろしげに歌うのか。
薄気味悪さを醸し出そうとしているのでしょうが、耳栓をしたくなるほど嫌でした。
 
が、映画自体は面白そうでしたからね。
まさか劇中であの歌が流れることはないだろうと、109シネマズ箕面にて。
はい、流れませんでした。ほっ(笑)。
 
原作は集英社発行の漫画雑誌『グランドジャンプ』に掲載された筒井哲也の同名コミック。
監督は廣木隆一で、私の中の作品イメージは瀬々敬久監督や三木孝浩監督と近い。
 
過疎に悩む孤島“猪狩島”。
救世主となりそうなのは、幼い頃からこの島に住む泉圭太(藤原竜也)。
幼なじみの妻・加奈(黒木華)と結婚して農園を営む圭太は、黒イチジクの栽培に成功。
おかげで特別交付金も貰えそうだと町長・庄司華江(余貴美子)はほくほく顔。
 
ある日、圭太とその親友・田辺純(松山ケンイチ)は、島をうろつく怪しげな男(渡辺大知)と揉み合いになり、
圭太が男を押しのけたところ、はずみで男は転倒、頭を強打して死亡する。
その場に居合わせた新米警官・守屋真一郎(神木隆之介)は、今こそ町を守らねばと思い、
つい「すべてなかったことにしよう」と言ってしまう。
 
その後、死んだ男の名前は小御坂睦雄で、かつて本土で幼女殺人事件を起こした犯人だと判明。
そんな奴はいなくなっても誰も探しに来ないだろうと、隠し通せると考えた圭太たちだったが、
県警から2人の刑事(永瀬正敏伊藤歩)がやってきて……。
 
以下、ネタバレ全開です。
 
嘘をつき通すのって大変ですね。
特に人と人との結びつきが強い小さな町では、住民が住民を守らざるを得ません。
ほぼ全員共犯者というのは『99.9 刑事専門弁護士 THE MOVIE』と同じ。
 
刑期は終わっているとはいえ、島にやってきたよそ者はおぞましい殺人犯。
死んだっていい奴だし、死んでいれば何も心配することはない。
だから刑事もこれ以上調べずにとっとと立ち去ってほしいのに、
永瀬正敏演じる刑事といったら、もうしつこいのなんのって(笑)。
 
彼以上に嫌な人間だったのは、余貴美子演じる町長。
小御坂が圭太に殺されたのを知ったうえで、圭太はこの町の星だから、
純なり真一郎なりが罪をすべてかぶればいいと言い切る非情さ。
 
ぼけが進んでいたはずが町の未来をいちばん考えていたかもしれない老人(柄本明)、
老人の息子(酒向芳)とその嫁(菜葉菜)、町長の側近(迫田孝也)、
特別交付金の交付が妥当かどうか調査に来る超軽いお役人(波岡一喜)、
町唯一の病院の医者(大石吾朗)などなど、実にバラエティ豊かなキャストです。
善人だったせいであっちゅうまに殺された諏訪太郎は気の毒すぎて唖然。
 
町を守るためにここまでしなければいけなかった真一郎の死が切なすぎる。
そして想像していたとおりの純の思いと、
それをわかっていたと言う圭太に呆然としました。
 
廣木監督作品の中では骨太と言ってよいのではないかと思える作品でした。
ちなみに私は藤原竜也より松山ケンイチのほうがタイプです(笑)。
藤原竜也の泣き顔は美しくない。そして後味もよろしくない。(^^;

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『アダムス・ファミリー2 アメリカ横断旅行!』

『アダムス・ファミリー2 アメリカ横断旅行!』(原題:The Addams Family 2)
監督:コンラッド・ヴァーノン,グレッグ・ティアナン
声の出演:生瀬勝久,杏,二階堂ふみ,秋山竜次,堀江瞬,京田尚子,
     大塚明夫,森川智之,多田野曜平,ならはしみき他
 
日本全国で字幕版を上映しているのは2館のみ。
渋谷シネクイントとTOHOシネマズ梅田しかないやないかい。
いくら洋画は字幕で観る派だからって、
仕事帰りにこの字幕版を観るためだけに梅田までは行けません。
仕方なくTOHOシネマズ伊丹にて吹替版で手を打つ。
 
“アダムス・ファミリー”にまったく思い入れがないんです。
シリーズの何本かを観た記憶すらあやふや。
覚えているのはタリラリ♪タリラリ♪タリララッラララララッラララララ♪ヒュゥゥゥゥ♪の音楽だけ。
こういうときって眠気に襲われる確率高いんですが、大丈夫でしょうか。
 
もともとは1937年に発売された雑誌『ザ・ニューヨーカー』に掲載された一コマ漫画だと知る。へ~っ。
それが30年近く経ってからTVドラマ化され、さらにその後TVアニメとして登場。
1991年にはアンジェリカ・ヒューストンがモーティシアを演じて実写映画化。これはもちろん覚えています。
ウェンズデー役のクリスティナ・リッチが人気を博し、1993年には第2弾公開。
ヒットを飛ばして第3弾も制作するはずが、ゴメズ役のラウル・ジュリアが54歳で急逝したために頓挫。
そしてそして2019年、本作の前作となる新たなアニメ『アダムス・ファミリー』が作られたのでした。
 
……観てないよ私と思ったのに、一昨年しっかり観てましたがな、前作を。
そういえば思い出しました。しかも前作はちゃんと字幕版を観てるやん。
あれは“アダムス・ファミリー”じゃなくて“モンスター・ホテル”の続編だったと思っていたよ。
記憶って、ほんとに当てにならんもんだなぁ。ガックリ。
 
思春期まっただ中のウェンズデーは、両親や弟および学校への不満を膨らませる。
科学技術コンクールで誰にも負けない発明品を披露したのに、
学校は参加者全員を優勝とし、1等を決めようとしない。馬鹿げている。
 
そのコンクールを見ていたドクター、サイラス・ストレンジは、
ウェンズデーこそ自分の本当の娘だと主張し、アダムス家からウェンズデーを奪う計画を練る。
 
やってきたサイラスの使いの者を鼻で笑って追い返したゴメズとモーティシアは、
ウェンズデーを元気づけて家族の絆を取り戻そうと旅行を計画。
浮かない顔のウェンズデーを連れてキャンピングカーに乗り込むと、
アメリカ横断の旅へと出発するのだが……。
 
睡魔に襲われるかもとの懸念は当たり、序盤うとうとしました。
そもそも何の割引もない日に貯まったポイントで観ているから、寝てもいいと思っている(笑)。
記念すべき、今年初めて寝た作品かも。
 
が、ウェンズデーがサイラスを本当の父親だと考えて一家のもとを離れるところで覚醒しました。
ウェンズデーにフランケンシュタイン似の執事ラーチが同行し、
このふたりの旅のシーンで使われる音楽がとても楽しいんです。
オッサン暴走族軍団はモーターヘッドの曲に乗って登場し、リーダーの名前はレミーならぬロニー。
ラーチが突如ピアノを奏でながら歌いはじめるのはグロリア・ゲイナーの“I Will Survive”だし。
この曲、邦題は『恋のサバイバル』でしたよねぇ。ヘイヘーイ。
 
と、なかなか楽しい中盤以降は眠らずに鑑賞しました。
そうですか、ウェンズデーの吹替の声は二階堂ふみが担当しているのですね。
それはそれでよかったけれど、やっぱり観たいよ、字幕版。

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『テレビで会えない芸人』

『テレビで会えない芸人』
監督:四元良隆,牧祐樹
 
京都シネマにて、前述の『なん・なんだ』の次に鑑賞。
 
鹿児島出身の芸人、松元ヒロ。
かねてからいろんな人に「面白いよ」とYouTubeなどで観るように勧められていました。
しかしそこに時間は割かないまま月日が過ぎ、ようやく私にも観る機会が訪れたのは、
『誰がために憲法はある』(2019)が十三・第七藝術劇場で上映されたときでした。
こんなライブやっている人がいるのかと驚き、感動すらおぼえたものです。
 
そのヒロさんをもっと知るにはうってつけの作品がこれ。
もともとはテレビにもよく出ていた、というのかテレビに出たくて芸をしていたヒロさんが、
1990年代末にはテレビの世界から距離を置きはじめます。
歯に衣着せぬ政治風刺は規制が多すぎるテレビに向かない。
言いたいこと、言うべきことを言うため、ヒロさんは舞台の人になります。
 
テレビで会えない芸人に密着取材する作品を鹿児島テレビ放送が作る。
日の目を見ない可能性もあったでしょうが、こうしてしっかり劇場公開されて嬉しい。
 
舞台の様子、そこに至るまでの練習の風景、家族の話、どれをとっても面白い。
電車の中で優先座席に座ってスマホをいじる女子に注意した奥様と、
気まずそうなその女子をフォローするヒロさんの話には大笑い。
 
『こんな夜更けにバナナかよ』の映画版は私は好きになれなかったのですが、
ヒロさんが舞台で話す姿を見て、原作も読んでみようと思いました。
 
いつもニコニコ。でも言っていることは辛辣。
辛辣だけど、人格を否定するようなことはできるだけ言わないように心がける。
政治家についてはちょっと言っちゃうこともあるけれどと舌を出す。
 
永六輔や立川談志からも可愛がられていたヒロさん。
「(日本国憲法)9条を頼む」という永さんの遺言を守るため、「憲法くん」を演じ続ける。
「70年間、誰も殺さなかった。それが僕の誇り」という台詞は、聴くたびにジワッ。
 
舞台を観に行きたいですねぇ。

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