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『ベイビー・ブローカー』

『ベイビー・ブローカー』(英題:Broker)
監督:是枝裕和
出演:ソン・ガンホ,カン・ドンウォン,ペ・ドゥナ,イ・ジウン,イ・ジュヨン他
 
この日も実家に寄った後、109シネマズ大阪エキスポシティにてレイトショー。
連日寝不足だったから睡魔に襲われる心配をしていましたが、
言うても是枝裕和監督作品でしょ。と思ったらありえないぐらい爆睡してしまった。(^^;
 
若い女性ソヨンが躊躇いながら向かう先は“赤ちゃんポスト”。
何らかの事情で育てることができない赤ちゃんを匿名で預けることができるポストだ。
ソヨンはポストの前にそっと赤ちゃんを置くと立ち去る。
 
その様子を少し離れたところの車中から見ていた刑事スジンとその部下イ。
スジンはポストに赤ちゃんを入れると、それを知らせるベルを鳴らす。
赤ちゃんが届いたことを知った施設の職員が内側でポストを開ける仕組み。
 
実は施設の職員ドンスは、クリーニング店を営むサンヒョンと手を組み、
ポストに届いた赤ちゃんを盗んでは売るという違法な商売に手を染めていた。
ソヨンが預けた赤ちゃんも同様に盗み出し、売る算段を進める。
 
ところが翌朝、思い直したらしいソヨンが施設に現れる。
ドンスの態度に怪しさを感じた彼女は、すぐによからぬことをしていると見抜き、
ちゃんとした養父母を探すというサンヒョンとドンスに同行すると言い出す。
 
一方、赤ちゃんを売っている彼らを現行犯逮捕したいスジンとイも彼らの後をつけはじめ……。
 
いい話のはずなのに、ものすごく退屈。
まず多くの人が思うことでしょうが、なぜこれを韓国で撮る必要があったのか。
 
サンヒョン役のソン・ガンホは素晴らしい俳優だし、ドンス役のカン・ドンウォンも大好きです。
いつのまにか40歳を過ぎたペ・ドゥナがこんな刑事を演じるのを見るのも嬉しいし、
『野球少女』(2019)が記憶に新しいイ・ジュヨンがその部下役というのも楽しい。
ソヨン役のイ・ジウンは大人気の歌手で女優らしく、すれた役でも美しい。
そうです、凄い面々が揃っているのですけれど、それだけに物足りなさが募ってしまう。
 
『万引き家族』(2018)で世界的に有名になった是枝監督が、
その翌年にカトリーヌ・ドヌーヴ主演で『真実』(2019)を撮ったときと同じ印象を受けます。
 
先日たまたま観た『関ジャム 完全燃SHOW』で、
海外公演する可能性はあるかと問われた山下達郎が「絶対ない」と断言していたのを思い出します。
国内の、目の前のファンを喜ばせることもできないで何が海外か。
 
是枝監督はすでに国際的監督だから、国内のみならず海外も視野に入れるよねとは思うものの、
国内で国内の俳優を起用して撮っていたときの作品のほうがよかった気がして仕方がない。
 
結局、誰に感情移入したらいいのかわからないから眠くなる。
もし自分の気持ちを移入することができる登場人物がいれば、絶賛作品になるのかもしれません。

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『劇場版 からかい上手の高木さん』

『劇場版 からかい上手の高木さん』
監督:赤城博昭
声の出演:高橋李依,梶裕貴,小原好美,M・A・O,小倉唯,落合福嗣,岡本信彦,
     内山昂輝,悠木碧,内田雄馬,小岩井ことり,田所陽向,水瀬いのり,戸松遥他
 
これもTOHOシネマズ西宮にて。6回目の『トップガン マーヴェリック』の次に。
 
原作は山本崇一朗による同名コミックで、小学館の月刊少年漫画雑誌『ゲッサン』に連載中。
TVアニメ化もされて、このたび劇場版が公開に。
そんなに客おらんやろと思ったら、親子連れや少年6人連れなど続々と入場。
ナメていました。申し訳ありません。
 
主人公は高木さんというよりも同級生の少年・西片(にしかた)。
ふたりは中学3年生で、クラスでは隣の席に座っています。
 
ウブな西片は高木さんにからかわれてばかり。
たとえば急に雨が降り出した空を見上げる西片に、高木さんが「傘持ってるの?」と聞く。
持っていなくて返事に詰まる西片のノートに高木さんが絵を描く。
どう見ても相合い傘のその絵を指し、高木さんは「これな~んだ?」。
相合い傘で帰ろうと誘っているのかと西片が動揺する様子を見て、
高木さんはウフフと笑い、相合い傘じゃなくて魚の骨の絵に仕上げるという。(^^;
 
また、一緒に帰る道すがらじゃんけん。
常にチョキしか出さない西片に、高木さんは「次、西片がチョキで勝ったらキスね」。
チョキを出せばいいのに出せなくなってしまった西片をあざ笑う高木さん。
 
てな具合で、西片は高木さんに遊ばれまくりです。
 
やがてやってくる夏休みの前日。
子猫を見つけたふたりは、母猫が見つかるまで、あるいは飼い主が見つかるまで、
自分たちで世話をしようと考えます。
 
こんなふたりの話以外にも、別の同級生女子3人組の話があります。
仲良し3人組の1人が町を出て別の高校に進学するらしく、
離ればなれになることが寂しくて仕方ない1人が、
最後の夏に3人で思い出作りをしようと、やりたいことを100個挙げます。
 
ちょっとした群像劇ですよね。
高木さんに遊ばれつづけて挙動不審な西片が可笑しかったけど、
彼女も彼をもてあそんでいるわけではないことがわかります。
 
中学生らしき少年6人組は、あんなふうに女子にからかわれたいのでしょうか。
そうとしか思えん。(^^;

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2022年6月に読んだ本まとめ

2冊しか読めなかった月なんて、何十年前まで遡ってもそうそうないと思います。
が亡くなった悲しく寂しい月。今月はいっぱい読みたいです。
2022年6月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:985ページ
ナイス数:393ナイス
■ハケンアニメ! (マガジンハウス文庫)
読み始めたのは5月末でした。その途中で弟がホスピスに転院。余命わずかということで付き添いを許され、読書する時間は多かろうとアホほど文庫本を携えて行ったのに、1冊どころか1頁も読めず。文字が頭に入らなくて。弟が亡くなって今日で2週間。やっと読了。頁を開けば弟を思い出す切ない1冊になりました。映画版を観た折には弟との連絡専用にしていたスマホがブルッと来たんだったなぁ。映画版は斎藤監督メインだったけど、原作の並澤さんの話も面白い。サバクとリデルライトの対決じゃないとは驚いた。原作、映画版共に行城がカッケー。
読了日:06月17日 著者:辻村 深月
■ギブ・ミー・ア・チャンス (文春文庫)
弟の死後まだ日も浅いので、ヘヴィーな話は読む気になれません。「少しだけ生きる気力が湧いてくる短編集」の「少しだけ」というのが控えめで良い感じ。冴えない人生を送っている人ばかりが主人公。元関取の探偵、売れない歌手や漫画家、国際線の客室乗務員から転職したローカル列車の車内販売員、着ぐるみを被るはめになった市役所職員などなど。表題作は誰かと組んで芸人になりたいのに相方が見つからないコンビニ店員の話。少しの運と機会があれば風向きも変わったろうに。「夢は叶う」と言うのは夢が叶った人がいう言葉。でも夢は持ち続けたい。
読了日:06月23日 著者:荻原 浩

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6回目の『トップガン マーヴェリック』はMX4D吹替版で。字幕版と見比べる。

『トップガン マーヴェリック』(原題:Top Gun: Maverik)
監督:ジョセフ・コシンスキー
出演:トム・クルーズ,マイルズ・テラー,ジェニファー・コネリー,ジョン・ハム,グレン・パウエル,
   ルイス・プルマン,チャールズ・パーネル,モニカ・バルバロ,エド・ハリス,ヴァル・キルマー他
声の出演:森川智之,宮野真守,本田貴子,加瀬康之,中村悠一,
     武内駿輔,楠大典,内田真礼,菅生隆之,東地宏樹他
 
4回目を鑑賞した後、また観たくなって5回目は109シネマズ箕面で通常版を鑑賞しました。
通常版でもいいんですが、一度IMAX版を観ると物足りなくなってしまった。
だったら残るは4D版を観るよりほかありません。
 
4Dには4DX版とMX4D版があるのですよね。
私の行動範囲内の劇場だと、109シネマズは4DX、TOHOシネマズはMX4Dを採用しています。
何が違うって、つまりは開発した会社が異なるのです。
4DXは韓国の会社、MX4Dはアメリカの会社が開発したもの。
現時点では4D上映に前者を採用している劇場のほうが多いみたい。
 
私が初めて4D上映を体験したのは109シネマズ大阪エキスポシティで『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)。
しかもこのときは4DX3Dだったので、同じ回を観ていた若者が「超絶疲れた」と言っているのを聞いて
「ホンマに疲れたわ」と笑ったことを思い出します。
2度目の4D上映も同じ劇場でした。『オデッセイ』(2015)を観たとき。
私の感想は、4DX上映は画面と座席の動きとの一体感がないから、別にどうでもええ、でした。
だからその後も、観るものがなくなったときや、ハシゴの効率がよいときにしか4D版は観ていません。
 
本作も「残るは4D版のみ」という理由によりTOHOシネマズ西宮でMX4D版を選択しただけだったのです。
ところが予想に反してこれがとてもよかった。
 
まずはMX4D版がよかったということよりも、吹替版のよさに驚いてしまいました。
私は元来洋画は字幕で観るですし、特に本作は、トム・クルーズの声を吹替で聴くなんてありえないと思っていました。
ところがめちゃくちゃよかったんです。
 
字幕版を5回観ても意味不明だったところとか、吹替版を観てスッキリ。
たとえば、マーヴェリックの指導初日、ルースターが腕立て伏せをしているのを見て
フェニックスがほかのふたりに「ちょっとは彼のこと見直した?」と言うところとか。
腕立て伏せしてるのを見てどうして見直さなあかんのか疑問でした。
 
もちろん、戸田奈津子さんらしい字幕の好きな点もあります。
たとえば吹替版では「死の淵」となっていた、Gの負担から解放されたあとの迎撃場所。
戸田さんの訳では「棺桶ポイント」です。断然こっちのほうがよくないですか。
あと、マーヴェリックの「ヤバすぎ」、ルースターの「メチャ短い」。
片仮名を使用した戸田さんならではの翻訳だと思います。
吹替では「その顔は好きじゃない」と言うシーンも戸田さんの「その目つきは何だ」のほうが良い。
 
吹替版のほうが好きだったのは、ルースターがマーヴェリックにちゃんと敬語で話している点です。
終盤のふたりがF-14を盗む前後のやりとりは吹替版のほうがうんと好き。
 
客の間で笑い声が漏れるのも吹替版のほうがずっと多かったし、
泣きそうになったのも吹替版のほうが多くて、こりゃ何が何でも字幕版という認識は変えなければと思いました。
 
一度字幕版を観た方には吹替版をご覧になるのがオススメです。
そして私はたぶん、一体感なく風が吹いたりする4DX版よりMX4D版のほうが好き。

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『ザ・ロストシティ』

『ザ・ロストシティ』(原題:The Lost City)
監督:アダム・ニー,アーロン・ニー
出演:サンドラ・ブロック,チャニング・テイタム,ダニエル・ラドクリフ,ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ,
   オスカー・ヌニェス,パティ・ハリソン,ボーウェン・ヤン,ブラッド・ピット他
 
本格的に外食を再開しました。
毎日寄っていた実家の滞在時間をそろそろ加減してもよいかなと思って。
六甲で晩はんの前にTOHOシネマズ西宮へ。2カ月半ぶり。
 
めっちゃ面白そうだったんです、予告編。
サンドラ・ブロックももう立派なアラ還、来月には58歳になるのですね。
本作ではダニエル・ラドクリフに「ひきこもりのばあさん」みたいに言われていて
アンマリだと思いましたが、58歳なら仕方ないか。
あら?ばあさんとまでは言っていなかったかな。おばさんかな?やっぱりばあさんだった気がする。
なんにせよ、いくつになっても彼女にはコメディがよく似合う。
 
売れっ子の恋愛小説家ロレッタは、執筆中の小説“ロストシティ”の続きを書くのに苦戦。
適当に終わらせたいと思っているのに、親友でマネージャーのベスがそうさせてくれない。
渋々参加した宣伝ツアーには、“ロストシティ”のイメージモデル、アランも参加。
ロレッタひとりでは心配だと考えたベスがアランを同席させたのだ。
 
会場にはアラン目当ての客ばかりが押し寄せ、作品についてはろくな質問も来ない。
やる気を失ったロレッタがとっとと会場を後にして帰ろうとしたところ、
謎の大富豪フェアファックスが現れ、ロレッタを南の島へと連れ去ってしまう。
 
フェアファックスはロレッタの小説を読み、
彼女が伝説の古代都市“ロストシティ”の場所を知っていると確信したらしい。
そこには王と王妃の眠る墓があり、財宝が隠されているはず。
羊皮紙に書かれた文字をロレッタに解読させようとするのだが……。
 
ロレッタ役はもちろんサンドラ・ブロック。
女性ファンに大人気だけれど、逞しい見た目とは違ってまるで頼りにならないアランにチャニング・テイタム
予告編で「イケメンすぎじゃない?」とロレッタが言うシーンがおかしかったブラッド・ピットは、
ロレッタを助けるためにアランが協力を仰いだトレーナー役。
もっとたっぷりブラピを見られるのかと思ったら、速攻で脳天を撃ち抜かれてお陀仏で笑った。
でもそれまでのわずかなシーンのブラピがめちゃめちゃ強くて格好良く、かつ、変。
 
“ハリー・ポッター”シリーズの主役だったダニエル・ラドクリフがいまやこんな悪役。
もう40ぐらいになったのかと思ったけれど、まだ32歳。
あれだけ人気のシリーズで長く主人公を演じると、イメージ払拭が大変ですね。
この役は本当に嫌な奴で、それも似合っていました。
 
ドタバタするだけのコメディというわけでもありません。
ロレッタには一緒に研究を続けていた最愛の夫がいましたが、彼を亡くしてしまった。
ロストシティに眠る王と王妃のように夫の隣で眠りたいと思っていたと語るシーンは、
彼女の切ない想いが伝わってきます。
頼れるマネージャー、ベスの奮闘ぶりも最高です。
 
エンドロールが始まっても席は立たないように。
脳天撃ち抜かれたはずのブラピの姿をまた拝めます。ネタバレしまくりですみません。(^^;

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