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『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』

『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』(原題:Superwho?)
監督:フィリップ・ラショー
出演:フィリップ・ラショー,ジュリアン・アルッティ,タレク・ブダリ,エロディ・フォンタン,
   アリス・デュフール,ジャン=ユーグ・アングラード,アムール・ワケド他
 
シネ・リーブル梅田にて、『ボイリング・ポイント/沸騰』『神々の山嶺』→これ。
3本ハシゴするのは久しぶり。
 
どうせおバカな映画だし、パスしようかと思ったけれど、観てよかった。楽しかった。
『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』(2018)のフィリップ・ラショーだもの、
下ネタ満載、アホくさくて、でもお下劣でゲンナリする一歩手前の下品さ。
 
警察署長の父親の反対を押し切って俳優となる道を選んだセドリック。
鳴かず飛ばずの彼の代表出演作は短小男性専用のコンドームのCMのみ。
そんな彼にスーパーヒーローものの映画『バッドマン』に主演する話が舞い込む。
 
役作りに励んで撮影初日を迎え、順調にスケジュールをこなすが、
妹エレオノールから父親が倒れたとの連絡を受けたセドリックは、
バッドスーツを着たままバッドモービルに飛び乗って病院へと向かい、途中で事故に遭う。
目覚めたときには記憶がなく、自分はスーパーヒーローだと思い込むのだが……。
 
展開は思いっきり読めます。
映画の中で妻子が誘拐されたのを現実の出来事だと疑わずに救出に行く。
ロケ地に侵入して騒ぎを起こし、やることなすこと無茶苦茶。
 
でも、ちょっと天然の女性ロールとの出会いや、彼女との行く末など、
思いのほかしんみりさせられてしまいます。
父子の確執もばっちり解消されて、観ていて気持ちの良い作品です。
 
おバカですよ、ほんとにおバカなんですけどね。
アクションは意外にもというのか、すごくきっちりしていて、キレ味がよい。
ラショーがちゃんと鍛えているから、脱いでも見苦しくないんですよね(笑)。
それに、スーパーヒーローものへの憧憬も込められて、
“バットマン”はもちろんのこと、“アベンジャーズ”になりきった面々のシーンが可笑しい。
 
おバカなのはいいことだ。楽しかった!

—–

『神々の山嶺』

『神々の山嶺』(原題:Le Sommet des Dieux)
監督:パトリック・アンベール
声の出演:堀内賢雄,大塚明夫,逢坂良太,今井麻美他
 
シネ・リーブル梅田にて、前述の『ボイリング・ポイント/沸騰』の次に。
 
原作は夢枕獏のベストセラー小説。映画化されるのはこれが初めてではありません。
『エヴェレスト 神々の山嶺』(2016)は岡田准一阿部寛の共演ながらヘナチョコ。
本作は海外でも大人気の谷口ジローによる漫画をフランスでアニメ映画化。
話の筋はヘナチョコ実写版と同じはずなのに、どうしてこうも違うのか。素晴らしい。
 
まるでノンフィクションのようですが、フィクションなのだそうです。
名前が出てくるジョージ・マロリーのみ実在の登山家
 
山岳カメラマンの深町誠は、ネパールで偶然、羽生丈二を見かける。
羽生は何年も消息を絶っていた孤高の天才クライマー
深町が見かけたとき、羽生が手にしていたカメラはおそらくマロリーの遺品。
 
人類で初めてエベレスト登頂に成功したのは1953年のエドモンド・ヒラリー
シェルパのテンジン・ノルゲイだと言われているが、
それ以前にエベレストを目指したあと行方不明になったマロリーは
実は登頂に成功していたのではないか。
 
羽生を追いかけ、あのカメラの中身を見れば、その謎が解ける。
そう考えた深町は、羽生の居所を突き止めるべくネパールへと渡るのだが……。
 
山に登りたいから登るはずなのに、いつのまにか競争になる。
いちばん高い山に誰かが登れば、今度は少しでも難しいルートで登ることを競い、
過酷なシーズンに、無酸素で、単独で、などなど、競う点がいくらでも出てくる。
 
深町最期の挑戦は、人に称えられることなど問題ではない。
自分さえわかっていればいいと言いたげで、マロリーもそうだったのかなと思いました。
 
山もの、特に冬山ものの作品はやっぱり大好きです。

—–

『ボイリング・ポイント/沸騰』

『ボイリング・ポイント/沸騰』(原題:Boiling Point)
監督:フィリップ・バランティーニ
出演:スティーヴン・グレアム,ヴィネット・ロビンソン,ジェイソン・フレミング,アリス・フィーザム,
   ハンナ・ウォルターズ,マラカイ・カービー,ローリン・アジューフォ,レイ・パンサキ他
 
三連休の中日に観るつもりでいたのに、初日の土曜日の晩に飲み過ぎて起きられず。
最終日の月曜日に出かけるのはなんとなく面倒だなぁと思いつつ、
「映画×食べ物・飲み物」って外せないじゃないですか。
どうしても観たかったから、朝からシネ・リーブル梅田へ車で走る。
 
イギリス作品。90分ワンカットというのが話題になっています。
フィリップ・バランティーニ監督は同名の短編作品を2019年に撮っていて、その長編版が本作。
主演も短編版と同じスティーヴン・グレアム
彼のこと、ご存じですか。“ヴェノム”シリーズでちょっと気の毒で笑えるマリガン刑事役の俳優ですね。
 
ロンドンに実在する“Jones&Sons”でロケをおこなった模様。
高級レストランということなのですが、私が想像する高級店とはかなり違います。
一度に100人以上の予約を受けられるような大箱で、
店内はレストランとバーエリアに分かれ、スタッフもざっと見たところ20人はいそう。
客の服装はフォーマルなものではなく、いたってラフ。
静けさとは無縁の様相は、『ディナーラッシュ』(2001)を思い出させます。
 
そんな店のシェフを務めるのがスティーヴン・グレアム演じる主人公のアンディ。
妻とは別居中で事務所に寝泊まりする日々が続き、疲労困憊。
しかし今日はクリスマス直前の週末とあって、開店前から大忙しのレストラン。
なのにこんなときに限ってやってくる衛生管理検査官。
 
この間までは最高点の5点を獲得していたのに、
スタッフが食品用の流し台で手を洗ったとか、髭を撫でる癖があるとか、
いろんなところに駄目出しされて3点に減点されます。
でも、スタッフよりも何よりも、いちばん駄目なのはアンディ。
妻子のことで頭がいっぱいだから、日誌をつけるのをさぼっていたのが最大の減点理由。
 
フロアでは傲慢な態度を取る客、メニューにないものをSNS用に作れという自称インフルエンサー
ナッツアレルギーの彼女に今宵プロポーズしたい男性だとか、もうそりゃいろんな客で溢れかえっています。
一般客の相手で手一杯なのに、アンディの元同僚でTVで大人気のセレブシェフ、アリステアまで来店。
しかもアリステアが愛人のグルメ評論家を連れてきたものだから、厨房は大慌て。
 
てな感じで、90分ワンカット、緊迫感ありありの様子が描かれます。
 
非常に面白かったですが、愉快な作品ではありません。
なにしろ、アンディがアルコール依存症で、水を持ち歩いているのかと思いきやずっと飲酒。
スタッフを罵倒したところで、遅刻ばかりで発注も忘れるようなシェフに威厳なし。
支配人とスタッフの間のぎすぎすした空気をなんともできずにいます。
 
いけ好かない態度の支配人女性ですが、父親から継いだ店だというプレッシャーは相当なもの。
聖母のようなパティシエの助手を務める青年の袖を捲れば自傷の跡。このシーンは泣きそう。
 
客からラム肉が生焼けだと突き返されてきたサービススタッフを見て、
セコンドシェフが「ラム肉はピンクなの。生焼けじゃないと言って来い」。
客から料理を返されるのは料理人の責任だという支配人と、
料理のことをわかっちゃいない客にきちんと説明できないサービスの責任やろが、
サービスを教育できていないアンタが悪いねんと言い合うシーンはド迫力。
 
すごく素敵だと思ったのは、「千切り」をフランス語でなんと言うか。
「ジュリエンヌ」って、なんて上品な響きなんだ~。テンション上がりました。
 
ん〜、愉快ではなくともやっぱり面白かったなぁ。

—–

『ミニオンズ フィーバー』

『ミニオンズ フィーバー』(原題:Minions: The Rise of Gru)
監督:カイル・バルダ
声の出演:笑福亭鶴瓶,ピエール・コフィン,尾野真千子,渡辺直美,大塚明夫,田中真弓,
     速水奨,立木文彦,土田大,京田尚子,市村正親,宮野真守,鈴木拡樹他
 
三連休の中日にこれもレイトショー、109シネマズ箕面にて。
 
『怪盗グルーのミニオン大脱走』(2017)と来ましたけれど、
ちっとも変わらないミニオンズ、カワイイです。
スティーヴ・カレルの声で聞きたいところですが、この辺りでは字幕版の上映なし。
やってないもんはどうしようもなく、仕方ないから鶴瓶の声で我慢します。
 
今は怪盗となったグルーの少年時代の話に遡るスピンオフで、舞台は1970年代。
 
大悪党になることを夢見る12歳の少年グルー。
訳あって地下室に住まわせることになったミニオンズは、
グルーのことを「ミニボス」と呼んで慕っている。
 
ある日、グルーが憧れる極悪チーム“ヴィシャス”が新メンバーを募集。
グルーも応募したところ、オーディションの案内が届くが、
面接に赴いたグルーを見て、まだ子どもじゃないかとヴィシャスの面々は嘲笑う。
 
とぼとぼと帰りかけたグルーだったが、面接会場でいざこざが起きたのを機に、
ヴィシャスが大事に持っていたお宝の石を盗み出すことに成功。
なんとか逃げおおせたグルーをヴィシャスは血眼になって追いかける。
 
一方、もともとはヴィシャスのリーダーだった老人ワイルド・ナックルズは、
年齢を理由にヴィシャスのメンバーたちに裏切られたうえに殺されかける。
生き延びたワイルド・ナックルズもお宝の石を奪還しようとしていて……。
 
なんならミニオンズの名前を全員覚えたいところですが、
ケビン、スチュアート、ボブ、そして今回キーとなるオットーしか覚えられず。
あれ?そもそも名前を呼ばれるのはそれぐらいしかいないか。
 
渡辺直美が声を担当しているカンフーの達人マスター・チャウが最高。
稽古をつけてもらうシーンが可笑しくて、にへにへしてしまいます。
 
鶴瓶はすっかりグルーだから、これでいいんですけれど、
ワイルド・ナックルズをアラン・アーキンが担当しているのも気になるし、
ミシェル・ヨーとかドルフ・ラングレンとか、やっぱり気になりません?
 
いついつまでも続いてほしいミニオンズ。フィーバーならぬフォーエバー。

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『キングダム2 遥かなる大地へ』

『キングダム2 遥かなる大地へ』
監督:佐藤信介
出演:山﨑賢人,吉沢亮,橋本環奈,清野菜名,満島真之介,岡山天音,三浦貴大,濱津隆之,
   豊川悦司,高嶋政宏,要潤,加藤雅也,高橋努,渋川清彦,小澤征悦,大沢たかお他
 
先週金曜日の封切り日、109シネマズ箕面にてレイトショーを鑑賞。
 
前作『キングダム』(2019)がどんな話だったか忘れていそうでしたが、意外と覚えていました。
信と漂は幼なじみで、共に世界の底辺を生きる奴隷
奴隷に生まれついた者は死ぬまで奴隷という世の中をひっくり返すべく、天下の大将軍を目指す。
そんななか、漂が秦国王と瓜二つということで影武者に抜擢されます。
その漂がみごと影武者の役目を果たしたというのか、殺されちゃったのでしたよねぇ。
で、漂に代わって秦国王を守る信、そんな感じでしょうか。
 
前作から半年後という設定らしいです。
 
秦国王・嬴政(吉沢亮)は隣の魏国の刺客に狙われるが、信(山﨑賢人)によって救われる。
魏軍の総大将・呉慶(小澤征悦)が秦への侵攻を開始したと知り、
秦軍の総大将・麃公(豊川悦司)は蛇甘平原で魏軍を迎え討つことに。
信も歩兵として同郷の尾平(岡山天音)や尾到(三浦貴大)と共に戦場へと向かう。
 
秦軍は戦いの折に5人1組となることが決まっているらしいが、
強そうには見えない信たちと組もうとする歩兵はいない。
誰からも声をかけられずにいた羌瘣(清野菜名)を誘い、
あと1人は人数が足りない組に合流するのが常だという伍長・澤圭(濱津隆之)が合流し……。        
 
合戦オタクではない私にとって何がややこしいって、王がいて、総大将がいて、
副将もいて、千人将とかいう「肩書き」の人もいて、誰がどういう立場なのか。
どっちがどっちの味方で誰がつるんでいるのかも時折わからなくなりますが(笑)、
その程度の理解力であっても楽しめます。
 
秦軍の千人将・縛虎申(渋川清彦)がすげぇ嫌な奴だと最初は思ったのに、
魏軍の副将・宮元(高橋努)と刺し違えるシーンはシビれました。
渋川清彦はやっぱり良い役者と再認識。
 
王騎将軍って、ずっと大木将軍と書くのだと思っていた私、アホですみません。(^^;
前作も本作も大沢たかおのこの王騎将軍がなんともいえず良い味。
 
予告編で羌瘣が「駄目じゃない。だっておまえはまだ生きているじゃないか!」というシーン、
相手が写っていなかったので、信に向けられた台詞かと思っていたら、そっか、違ったんだ。
よくよく考えてみれば、「駄目だ」なんて後ろ向きな台詞、信が口にするはずもない。
信の超ポジティブなところ、見習いたい。なんとかなるもんだ。

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