MENU
ChatGPT-Image01
ChatGPT-Image02
ChatGPT-Image03
ChatGPT-Image04
ChatGPT-Image05
previous arrow
next arrow

3回目の『ラストマイル』は火野正平を悼んで。

『ラストマイル』は2回観たので、もういいかなと思っていました。
だけど11月に届いた火野正平の訃報にもう一度観ておきたくなってTOHOシネマズ伊丹へ。
これが彼の遺作になったのですね。
 
火野正平といえば昭和のモテ男。
歳を取ってからの彼しか知らない世代の人には嘘みたいな話でしょうが、
ホントにモテモテだったのですよね。
プレイボーイなどという言葉は今は死語か。でもその言葉が似合う。
 
すっかり好々爺といってもよい風貌になりました。
そんな彼が本作で演じたのは、宅配業者の委託ドライバー
火野正平の息子役が宇野祥平で、平仮名で書けば一字違いというのが私のツボでした。
 
まるで本物の親子のように見えます。
息子が勤めていた家電メーカーは、家電量販店の台頭で勢いに圧されて倒産。
致し方なく息子は父親と共に委託ドライバーの仕事をすることになりました。
 
たとえ1個配達して150円しかもらえなくても、
荷物の到着を楽しみにしてくれているお客さんのために一刻も早く届けたいという父親。
弁当すらゆっくり食べさせてもらえない事態をぼやく息子。
40を過ぎて親父に蹴られるなんてと言う息子と、40過ぎた息子を蹴らなきゃならないなんてというやりとりに笑ってしまう。
 
大事には至らなかったけれど、荷物が爆発したときに息子を心配する父親の様子、
そして、みんな無事でよかったと安堵する様子には涙が出ます。
 
エンディング間近のシーン、「10年後はどうなっているかなぁ」とか「父さんが長生きしてくれればいい」の会話。
「遺言みたいだね」というのが本当になってしまいました。
 
プレイボーイ・火野正平のイメージは私にもありません。
本作の穏やかで心優しい親父さんとしての彼を覚えておきたい。
心からご冥福をお祈りします。
 
これ、ブラックフライデー開催中のいま観たい作品ですよね。

—–

『六人の嘘つきな大学生』

『六人の嘘つきな大学生』
監督:佐藤祐市
出演:浜辺美波,赤楚衛二,佐野勇斗,山下美月,倉悠貴,西垣匠,中田青渚,木村了,渡辺大他
 
109シネマズ箕面にて。
 
原作は浅倉秋成の同名ベストセラー小説で、昨年読みました。そのときの感想はこちら
監督は『ストロベリーナイト』(2013)の佐藤祐市。Netflix版“シティーハンター”の監督もこの人ですね。
人気若手俳優を揃えたわりにロケなどはほぼ不要だから低予算で抑えられたのではないかと。
というのはこちらの勝手な思い込みで、若手俳優もギャラがっぽりもらっているのかしら。
 
学生に一番人気を誇るエンターテインメント企業“スピラリンクス”の新卒採用試験には1万人の応募者あり。
絞りに絞られて残ったのは6人の大学生で、最終選考は1ヵ月後におこなわれるグループディスカッション。
それ次第で6人全員採用の可能性もあると人事担当者の鴻上(木村了)から告げられる。
 
早稲田大学の嶌衣織(浜辺美波)、立教大学の波多野祥吾(赤楚衛二)、慶應義塾大学の九賀蒼太(佐野勇斗)、
明治大学の矢代つばさ(山下美月)、一橋大学の森久保公彦(倉悠貴)、法政大学の袴田亮(西垣匠)は、
こうなったら6人一緒に内定を勝ち取ろうと、最終選考までの1ヶ月間、毎週集まって勉強会を開くことに。
 
それぞれが得意分野を受け持ち、最終選考の課題傾向を検討して対策を練る。
勉強会以外にも飲み会を開催するなどして、6人は素晴らしい友人となったはずだったが、
最終選考前夜に鴻上から連絡が入り、採用は1人のみに変更すると知らされる。
 
最終選考の課題は、6人のうち誰がもっとも内定者にふさわしいかを90分間討論して選出しろというもの。
波多野の発案により、15分討論する毎に投票して合計6回の投票の得票数が多い者を内定者に決めるとするのだが……。
 
討論の途中、部屋の片隅に置かれた封筒に気づき、開けてみると6人に当てられた手紙が入っています。
それは6人それぞれの悪事と証拠写真。
いじめや詐欺の首謀者だったり、女性に妊娠中絶させていたり、それって悪事に問うのはおかしいと思われるようなことの場合も。
いずれにせよ、完璧な善人だと思っていた人物に後ろ暗いところがあると知ったらどうしますか。
 
当然それが投票結果となって現れる。
犯人をあぶり出さないとどうしようもなくなって、結局アリバイのない波多野が犯人だとして決着し、嶌が内定をもぎとります。
それで話は終わりではなく、この8年後、スピラリンクスの花形となっている嶌を波多野の妹(中田青渚)が訪ねてきて急展開。
 
わはは、全部書いてしまいそうなので、ここで終わりにしておきます。
真犯人はほかにいて……とイヤミスになりそうなところ、切なくも温かい結末が待っています。
ただ、この映画化作品が好きかと聞かれると、音楽かかりすぎだし、みんな芝居くさいし、私的にはイマイチ。
飽きずに最後まで観られることは確かです。
 
美波ちゃんのこんな演技もそろそろおなかいっぱいです。イメージと真逆の役とか、来ないですかね。
あ、スピラリンクスの彼女の同僚役を演じていたのが渡辺大か。お父さんの渡辺謙に似ていますねぇ。余談余談。

—–

『ぼくとパパ、約束の週末』

『ぼくとパパ、約束の週末』(原題:Wochenendrebellen)
監督:マルク・ローテムント
出演:フロリアン・ダーヴィト・フィッツ,セシリオ・アンドレセン,アイリン・テツェル,
   ヨアヒム・クロール,ペトラ・マリー・カミーン,レスリー・マルトン他
 
『UTADA UNITED 2006』【ライブ音響上映】の後、同じくなんばパークスシネマにて。
 
『5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生』(2017)のマルク・ローテムント監督によるドイツ作品。
私はこの監督がやっぱり好きだと確信する1本となりました。実話に基づく。
 
ミルコとファティメの間に生まれた息子ジェイソンは、幼いときに自閉症と診断される。
音に敏感、冗談が通じない、他者となじむのは難しいなどなど医師から言われる一方で、
なんらかの分野において特別な能力を発揮することもあるという。
 
独自のルーティンやルールを持つジェイソンは、それが少しでも乱されるとパニックに陥る。
ただ、宇宙への興味は尽きることなく、量子学に際立った才能を見せるが、
いくら惑星について詳しくても同級生たちには理解できないからジェイソンをからかうだけ。
 
あるとき、同級生から好きなサッカーチームを問われたジェイソンは、お気に入りのチームを見つけようと考える。
そのためには、ドイツ国内56チームすべてを現地で観戦しなければならないと言い、
仕事仕事で忙しい父親ミルコに土曜日毎にスタジアムを巡る約束をさせるのだが……。
 
ジェイソンが自閉症と診断されたときに、この子のために全力を尽くすと決めた両親。
しかし実際のところは仕事を辞めたファティメのワンオペに近い状態。
もうひとり子どもが生まれて手がかかるようになっても、ミルコは仕事で家を空けること多数。
息子と家族のために稼がなければならないというのが建前ですが、
ジェイソンの相手をするよりも仕事をしているほうが楽だというのが本音です。
 
ジェイソンとふたりきりで出かけるようになって、初めてわかる妻の苦労。
列車内の食堂に入れば、トマトソースのパスタを頼み、パスタとソースを分けるようにオーダーするジェイソン。
パスタにわずかにソースが付いただけで気も狂わんばかりに怒ります。
それを見たほかの乗客は躾がなっていないとミルコに冷たい目を向ける。
息子のことを愛しているのは間違いない。けれど、自分の手に余ると思いはじめます。
 
スタジアムにはジェイソンの苦手とすることが多数。
触れられるのが嫌いなのに接触は避けられないし、そこらじゅうに雑音が溢れています。
また、ジェイソンの中ではサステナビリティ(持続可能性)の重要性が高い。
トイレだったりエレベーターだったり、どれも試してみないことにはスタジアムを去れません。
無駄なマスコットがいたり、円陣を組んだり、選手の靴下の色が微妙に違って揃っていなかったりするのもアウト。
 
どうであろうが孫は孫だとあたふたしない祖父母、特に祖父が○。
そしてミルコが勤務する全国展開のファストフード会社の女社長がサイコーです。
 
宇宙物理学を究めたいというジェイソン。それが夢ではなくなる日もきっと近い。
モデルとなった本物の一家もエンドロールに登場します。美少年で目が釘付け。
ヨーロッパには全部で21万5千のサッカーチームが存在するそうな。
父子のスタジアム巡りの旅は今も続いているとのことです。

—–

『UTADA UNITED 2006』【ライブ音響上映】

宇多田ヒカルがデビュー25周年を迎えたそうです。
それを記念して“HIKARU UTADA LIVE CHRONICLES in cinema”と称し、
なんばパークスシネマでライブ音響上映がおこなわれました。
1999年4月のファーストライブから今年の最新ライブまで、9つのライブを一挙上映するという企画です。
 
宇多田ヒカルといえば、デビュー直後にが連絡してきて、
どえりゃー歌手が出てきたから聴いて!とのこと。
知ってるっちゅうねん!と返事をした思い出があります。
 
ちなみに「ライブ音響上映」とは、映画館にライブコンサート向けの音響機材を持ち込んでセッティング。
発声、拍手、手拍子、ペンライトもOKだから、ライブの臨場感そのままというのがウリ。
けど、みんなどこかしら照れがあるのか、控えめに手拍子をしている人が少々いるくらいです。
派手に掛け声が飛ぶ応援上映体験者だと、えっ、なんでこんなにおとなしいの!?と思うかも。
 
みんなおとなしいライブ音響上映ではあるのですが、誰もが楽しそう。
私の前列に座っていた若者男子3人組もウキウキしている様子で肩を揺らしているし、
数席離れたところのおじさまは曲が終わるたびに拍手していました。
 
ライブ音響上映は腹に響くほどの音です。
手拍子したとしても、それが映像の中の音なのか、いま劇場で発せられている音なのか判断しにくいぐらい。
 
私は宇多田ヒカルのことが好きか嫌いかと聞かれたら断然好きですが、ファンというにはほど遠く、
知っている曲もBTSのように2曲だけではないものの(笑)、どの曲もわかるとは言いがたい。
でもほとんど知っている曲でしたねぇ。
 
小坂明子の“あなた”が実体験に基づく曲だと知ったときはドン引きしたけれど(すみません)、
宇多田ヒカルが“First Love”を15歳かそこらで作ったというのはすごいなぁと思う。
アンコールはもちろん“Automatic”で。
弟が「どえりゃー歌手が出てきた」と連絡してきたのはもちろんこのアルバムのときだから、
聴きながらちょっと涙ぐんでしまいました。
 
会場にお誕生日の客がいるとかで、「お誕生日おめでとう」と叫ぶヒッキー。
「生まれてきたことと、いま生きていることに感謝しよう」。
今はもうこの世にいない弟だけど、「観てきたで」と報告したのでした。
 
2006年のこのライブ映像しか観られなかったけど、今後またこんな記念上映があるのなら、
そのときはほかの年のライブも観たいと思っています。すごく良かった。

—–

7回目の『JUNG KOOK: I AM STILL』

なんぼなんでももうやめや!と思いつつも、まだシアタス心斎橋で上映中じゃあありませんか。
というわけで、6回目の『JUNG KOOK: I AM STILL』を観た1週間後、再訪。
 
今朝書いたとおり、本作の上映は20:05からだったから、
時間をつぶすためにこの前に『将軍 SHOGUN』を観ました。
連日仕事帰りに映画を観に行っているせいでもうへとへと。
いくらジョングクでも寝てしまうのではないかと思ったけれど、7回目でも大丈夫でした。
 
もう書くことないっちゅうねん。
ただ本当に毎回思うのが、綺麗なだけのジョングクならこんなにハマらなかったということです。
メイクした顔なんて綺麗すぎて近寄りがたすぎる。いや、汚くても近寄りがたいけど(笑)。
そうではない彼を見ていると、お母さんはどんな人なんやろ、
こんな息子がおったら自慢なのはもちろんやけど、幸せやろなぁと思うのでした。
 
大型書店“バーンズ&ノーブル”に入店して、自分のCDコーナーを見たときの彼もめちゃカワイイ。
「これ、今日だけですよね?違うの?いつも?」と言う嬉しそうな顔。
 
これだけを7回観たところでアーミーとは言えないけれど、PartyEdition版でかかる曲は全部好きです。
カッコよすぎる“Standing Next to You”、切ない“I Hate You”、かわいい“Too Sad to Dance”が特に好き。
 
もうほんとに上映ストップしてもらえませんか。(–;

—–