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『型破りな教室』

『型破りな教室』(原題:Radical)
監督:クリストファー・ザラ
出演:エウヘニオ・デルベス,ダニエル・ハダッド,ヒルベルト・バラーサ,ヴィクター・エストラーダ,
   ジェニファー・トレホ,ミア・フェルナンダ・ソリス,ダニーロ・グアルディオラ他

新年、仕事帰りに2本ハシゴするのは初めてです。テアトル梅田にて。

本国メキシコのみならず全米でも大ヒットしたという作品。2011年の実話に基づく
「感動」という言葉はあまり安易に使いたくはないですが、感動的な話であることはまちがいありません。
主演は『コーダ あいのうた』(2021)で音楽教師役を演じたエウヘニオ・デルベス。教師役がよく似合う。

メキシコ東部のタマウリパス州、アメリカとメキシコの国境に位置するマタモロス。
銃声が鳴り響くのは日常茶飯事、まともな職に就くのは不可能、治安最悪の町

そんな町にあるホセ・ウルビナ・ロペス小学校は、学力テストで国内最下位にランキング。
校長のチュチョをはじめとする教師たちはなんとか状況を打破したいが、どうにもなりそうにない。

教師に欠員が出て、新しく着任したのはセルヒオ・フアレス・コレア。
この学校に希望してやってくるなんて正気の沙汰ではないとは思われていたが、セルヒオは堂々の変わり者。

そもそも進学など考えられる家庭環境ではない児童たちのほとんどは、登校してもやる気なし。
特に不良の兄貴分を持つ少年ニコは、自分も早く学校を辞めて「仕事」を任されたくてたまらない。
一方、ゴミ山の向かいに建つ家で父親と二人暮らしの少女パロマは、本当は勉強が大好きで、

宇宙工学を学んで将来宇宙飛行士になりたいと思っているが、学校では何事にも興味のないふりをして過ごしている。

セルヒオは着任初日にまずは机を使わない授業を始め、児童たちに浮力とは何かを問う。
これまでとはまったく違う先生の登場に児童らは驚くと共に面白がり、授業を熱心に聴くようになる。

ほかの教師たちはセルヒオのやり方に否定的。
セルヒオがいったい何をやりたいのかを理解しかねるチュチョが問いただすと、セルヒオが言うには、
子どもたちは馬鹿じゃない、子どもたちの可能性を信じて、子どもたち自身にやりたいことを考えさせるべきだと。
半信半疑だったチュチョも、セルヒオに任せてみようと思い……。

セルヒオの授業方法は彼独自が編み出したわけではなく、悪い言い方をすれば、動画で知ったほかの教育者の受け売りです。
しかし子どもたちを見る目は確かで、子どもたちの能力が彼によって引き出される。
自分に勉強などできるわけがないと思っていた子どもたちがセルヒオから疑問を投げかけられることにより関心を持ち、
自分たちで調べて結論を導き出そうとします。それがわかったときの子どもたちの破顔が最高。

哲学に興味を持った少女ルペが自分の学校の図書室で本を借りようとするも、
司書を務める教師から「小学生が読むには早すぎる」と断られます。
致し方なく大学の図書館に足を踏み入れてみると、そこではルペのことをちゃんと図書館利用者として扱い、
哲学書の棚に案内してくれるし、借りようとする本についても笑ったりしない。
子どもの可能性を最初から否定しては駄目なのだと強く思わされます。

巻き込まれる校長チュチョも愛すべき人柄で、彼とセルヒオのやりとりにはしばしばふきだす。
それにひきかえ、偉そうに振る舞うお役人の腹立たしいこと。
学力テストを事前に受け取るための収賄もあって、おまえら全員いっぺん死ねと言いたくなりました。

実際にパロマがメキシコの学力テストで1位を取り、大変な騒ぎに。次代を担う人として話題に。
セルヒオ先生が今も同小学校で教鞭を執っているのが嬉しいですね。

—–

『イカゲーム』シーズン2を観る。

劇場で映画鑑賞400本を目指そうかという気持ちが年頭に過ぎりはしたけれど、
正月休みの間ひたすら食べて呑むを繰り返したから、かなり体がしんどい。
そもそも年齢はどんどん進んで体力も落ちているのに、400本は無謀きわまりない。

と思って、正月休み最後の日は家から一歩も出ずにごろごろ。
昨年末よりNetflixにて配信中の『イカゲーム』シーズン2を観はじめました。
そうしたらやっぱり面白くて、全7エピソード中、エピソード4まで一気に。
仕事始めの日も劇場には寄らずに自宅へ直帰、残り3エピソードを鑑賞。

シーズン1でゲームを勝ち抜き、456人の参加者の中でたったひとりの生き残りとなったソン・ギフン(イ・ジョンジェ)。
賞金456億ウォン(約45億円)を手にするも、凄惨な殺し合いを目にした彼の心の傷は消えない。
このゲームを終わりにするのが自分の宿命だと感じたギフンは、表向きは普通の会社を起業。
その実態はこのゲームの黒幕を見つけるための会社で、裏社会の人間を雇って調べることが事業のすべて。

黒幕を見つけるためにはどうすればよいか。
まずは、地下鉄駅構内でギフンに「メンコ」で勝負を挑んできたスーツの男(コン・ユ)を見つけなければ。
奴はあのときのギフンのように多額の借金に苦しむ者を見つけてはメンコで勝負を挑んだ後にゲームの招待状を寄越すはず。
ギフンは社員たちにすべての駅を見張らせ、スーツの男がいないかを探る。
最初はそんなゲームの存在を信じない社員たちだったが、ギフンが提示する多額のボーナスに釣られて渋々調査を続けていると……。

以下、ネタバレを含みますので、今からご覧になる予定の方はご注意ください。

2年に渡る調査を経て、ようやく1チームがスーツの男を発見します。
シーズン1ではギフンの借金取りでありながら、取り立てに行かずとも自ら借金を完済しにやってきたギフンにいまや心酔、
ギフンの側近となったキム代表(キム・ボプレ)とその部下のチェ理事(チョン・ソクホ)がそのチームで、直ちに社長のギフンに連絡。
ギフンの到着を待たずにスーツの男を捕まえようと躍起になったキム代表とチェ理事は返り討ちに遭い、
逆にスーツの男に捕まった挙げ句、ふたりでじゃんけんゲームをさせられるはめになり、負けたキム代表はスーツの男に殺されてしまいます。

スーツの男と対面したギフンが今度はロシアンルーレットを持ちかけられ、ギフンが勝利。
ただのロシアンルーレットじゃないですからね。6発中5発の弾が込められているという。
少々身の上を語ったあと、自分の顎に銃を当てて脳天を撃ち抜いたスーツの男。あらら、コン・ユはもう御役御免ですか。

シーズン1で失踪した兄とゲームの関わりを調べていた警察官ファン・ジュノ(ウィ・ハジュン)は、
兄こそがゲームの運営責任者ファン・イノ(イ・ビョンホン)であることを知った直後に兄に撃たれました。
死んだかと思われていた彼は、通りかかった漁師のパク船長(オ・ダルス)に救助され、以降、ゲームがおこなわれた島を調べています。
海に浮かぶいくつもの孤島のうちのどこかで今もゲームがおこなわれているはずなのにわからない。
ギフンとジュノは手を組み、チェ理事が集めた傭兵を連れて島を突き止めることに。

島に乗り込まずともゲームに終止符を打たせられると思っていたのに、相手はこちらの上を行く。
結局、ギフンは再び自分がゲームに参加するしかないと悟ります。こうして始まる、またまた456人を集めたイカゲーム2。

巷で噂になっているように、「えっ!?」というところで終わるんですよね、これ。
シーズン3があること前提のシーズン2なので、続編ができるまで待たされるのかと思うと、えーっ。
シーズン2では身分を偽ってファン・イノもゲームに参加します。
イ・ビョンホンが若作りのためのメイクをしているのか、顔ツルッツルなのがちょっと気持ち悪い。
それに比べるとイ・ジョンジェは口角さがりまくりで髪もボサボサ、肌にツヤなし。
でも歳相応とも言えるし、この人、作品によってはめっちゃカッコイイので、知らない人は観てほしい

シーズン2の参加者の中では、最もウザいのがラッパーのサノス(チェ・スンヒョン)とその腰巾着ナムギュ(ノ・ジェウォン)。
借金100億ウォンを自慢げに語るオッサン(ソン・ヨンチャン)もいいかげんウザい。
元軍人でトランスジェンダーのヒョンジュ(パク・ソンフン)がカッコイイ。
仮想通貨系のインフルエンサー、ミョンギ(イム・シワン)もカワイイ男子ですが、如何せん適当。
脱北者で運営側の狙撃手を務めるカン・ノウル(パク・ギュヨン)が超ワケありで今後の展開も楽しみ。

ゲームを続行したい派と途中で止めたい派が分かれるにしても、
あんなふうに途中で狙撃手らの銃を取り上げて上階に乗り込むなんてことをしたら、それまでの配当金がもらえなくなるかもしれないじゃないですか。
ちょっと話がおかしくなってないかと思ったりもしますが、面白いものは面白い。
シーズン3を心待ちにしています。

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『ビーキーパー』

『ビーキーパー』(原題:The Beekeeper)
監督:デヴィッド・エアー 
出演:ジェイソン・ステイサム,エミー・レイヴァー=ランプマン,ジョシュ・ハッチャーソン,ボビー・ナデリ,
   デヴィッド・ウィッツ,ジェマ・レッドグレイヴ,ミニー・ドライヴァー,ジェレミー・アイアンズ他
 
MOVIX京都にて、前述の『盗月者 トウゲツシャ』の次に。
もともとはこっちが本命でした。ハゲ俳優の中でいちばん好きな、ジェイソン・ステイサムが出ているから。
 
アメリカの片田舎でひとり暮らす心優しき老婦人エロイーズ・パーカーが拳銃で頭を撃ち抜いて自殺。
彼女から納屋を借りて養蜂を営んでいたミスター・クレイが第一発見者となり、
たまたまそこへやってきたエロイーズの娘でFBI捜査官のヴェローナは、彼が母親を殺したと思い込み、拘束する。
 
その後の調べで、エロイーズが同日フィッシング詐欺に遭って全財産を失っていたことがわかる。
誤解と無礼を詫びるヴェローナからそれを聴いたクレイは怒りに燃える。
 
実はクレイは“ビーキーパー”と呼ばれる極秘プロジェクトの元工作員
富裕な老人を探し出して財産を根こそぎ奪い取ることを平然とおこなう企業を潰すと決め、
かつてのツテを使ってまずはエロイーズを罠にはめたコールセンターを突き止める。
そこに乗り込むとビルごと燃やしにかかり、防犯カメラも何もかも消滅したものだから、クレイの姿は知られないまま。
 
コールセンターのスタッフの話から、ビーキーパーと名乗っていた襲撃犯はクレイではないかと考えるヴェローナ。
実家の納屋を訪れるとすでにクレイは去った後で、クレイを殺そうとしたらしい輩の死体がごろごろ。
自分の母親の仇を討とうとしているクレイではあるが、FBI捜査官としての任務は果たさねばならず……。
 
コールセンターをいくつも持ち、高齢者を騙しまくる長・デレク役のジョシュ・ハッチャーソンのニヤニヤ顔が腹立たしい。
こんな詐欺を働いているのに真っ当な企業として扱われ、警備主任のウォレスは元CIA長官って、なんやねんこの会社。
デレクの母親は凄い金持ちのようだけど、何者かがわかるときは衝撃を受けました。ただの金持ちじゃないのね。(^^;
余談ながら、ウォレスをジェレミー・アイアンズが演じていますが、かなり呂律が怪しくなっているのが気がかり。
 
ジェイソン・ステイサムが負けるわけはないので安心して観ていられます。それにしても強すぎ。
続編もありそうな雰囲気ですが、このキャップの形は似合わない。次回からはもっと似合うキャップでお願いします。
 
京都で痛快な映画2本、観終わったのは22時半すぎで、終電を逃さないよう新京極を駆け抜ける。

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『盗月者 トウゲツシャ』

『盗月者 トウゲツシャ』(原題:盗月者)
監督:ユエン・キムワイ
出演:イーダン・ルイ,ルイス・チョン,マイケル・ニン,アンソン・ロー,ギョン・トウ,田邊和也他
 
友人夫婦の車で東福寺へ。
蕎麦会席をいただく前にのお墓にも連れて行ってもらいました。これも一石二鳥と言ってよいですか。ちゃう!?(^^;
ゆっくり楽しく食事したあと、イノダコーヒ本店でお茶してからお別れ。
私はMOVIX京都で映画を2本観てから帰ることに。
 
行き当たりばったりで映画に行くことはまずありません。この日も出かける前にオンライン予約済み。
時間的にちょうど良い作品は何かなと調べたところ、ノーマークだった本作がひっかかる。
へ〜、こんな香港映画があるのねと興味を惹かれて観に行ったら、これが大当たりでした。
いきなりのドンパチシーンは終盤になってようやく「おおっ、こういうことか」。
 
確かな目と腕を持つ時計修理工のマー(イーダン・ルイ)は、パーツだけ本物を揃えて偽物を仕上げるなんてお手の物。
富裕で傲慢な客を相手に、そんな「本物を使用した偽の高級時計」を売りつけることもある。
 
ある日、裏社会では有名な老舗時計店を仕切る二代目ロイ(ギョン・トウ)から窃盗チームへの参加を強要される。
それは銀座の時計店に保管中の「ピカソ愛用の時計」3点を盗み出すというもので、
マーが断ろうとすると、偽物販売の件を知っているらしいロイに脅される。
返事次第では命すら奪われそうで、致し方なくマーはチームに参加することに。
 
マーと共に東京へ向かうのは他に3人。
リーダーは先代ロイの忠実な臣下だったタイツァー(ルイス・チョン)で、戦略の策定と遂行に長けている。
爆薬の扱いならピカイチのマリオ(マイケル・ニン)は、壁などの破壊のみならず逃走経路にも詳しい。
鍵師の母親を持つヤウ(アンソン・ロー)は、今は眼を患っている母親の手術代を稼ぐため、母親の代わりに自分のチーム入りを志願。
 
東京に到着した4人は、客を装って下見をおこない、入念な計画を立てるが……。
 
ロイから指示されたのは3点を盗むことで、それ以上でもそれ以下でも駄目だと言われます。
しかし銀座の時計店に行ったマーは、その3点ではない時計に目が釘付けになります。
マーが長年、どうしても本物を見てみたいと思っていた“ムーンウォッチ”の43番。
アポロ11号に搭乗した宇宙飛行士バズ・オルドリンが着けていたとされるこの時計は、月面で初めて使用された時計とされるアメリカの国宝。
それが目の前に現れたものだから、平常心ではいられません。
 
そもそもロイは先代の臣下をすべて断ちたいと思っているから、タイツァーやマリオは捨て駒。
その巻き添えを食いかけているマーとヤウだけど、この4人のチームワークが最高で。
 
種明かしにニヤニヤしてしまう痛快クライムアクションです。
イーダン・ルイとアンソン・ロー、ギョン・トウは香港の男性アイドルグループ“MIRROR”のメンバーだそうで、道理でカワイイ。
香港版リメイクの『おっさんずラブ』ではイーダン・ルイが主演、オリジナルで田中圭が演じた役を務めているとのこと。
本作で悪役を演じたギョン・トウがグループではいちばん人気らしく、彼やアンソン・ローのほうがよりアイドル顔だとは思いますが、
三枚目的なところのあるイーダン・ルイのほうが私はうんと気に入りました。
 
連日飲み続けているし、京都からとっとと帰っとけよ私と思っていたけれど、これは本当に観てよかった。
めちゃめちゃ楽しい。

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『RM: Right People, Wrong Place』

『RM: Right People, Wrong Place』(英題:RM: Right People, Wrong Place)
監督:イ・ソクジュン
 
京都の樽酒と蕎麦のお店へ行った帰り、T・ジョイ梅田にて。
冬休み中でなければ間違いなくイオンシネマ茨木で観たでしょうが、
どっちみち本作はいつどこで観ようが割引なしの特別料金2,600円。
 
RMといえばBTSのリーダー。
昨年『JUNG KOOK: I AM STILL』でジョングクにハマらなければスルーしていたかもしれないけれど、
あれだけハマったらリーダーを無視するわけにはいきません。
 
RMが兵役を前にリリースした2枚目のソロアルバムのタイトルが“Right Place, Wrong Person”。
本作はその制作過程に密着したというドキュメンタリーです。
ソウルと東京、ロンドンでほかのクリエイターらと過ごす姿が収められています。
 
日本酒とワインを少なくとも4合飲んでからの鑑賞だったから、
あかんあかんと思いつつも瞼が落ちてきて、はい、大半寝てしまいました。
「ジョングク」と一瞬名前が出たときだけ覚醒する感じで。
 
リーダー、ホントにすみません。
リーダーが根っからの善人で、凄い才能の持ち主で、世界的スーパースターであることはちゃんとわかりました。
でもジョングクを観たときのようにシンプルに「カワイイ」とか「カッコイイ」とかは思えなくて、
もっと考えるアタマが必要でした。ちょっと難しい。
リーダーの本名がキム・ナムジュンで、ナムさん=リーダーと知ったのも昨年末の私。
今年はもっとBTSについて勉強して精進します。(^O^)
 
「飲んだら観るな、観るなら飲むな」と思うけど、映画も酒もどっちも好きなんだもの。
両方一日に楽しめる機会があるならきっと今後もまたやってしまう。(^^;

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