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『ビール・ストリートの恋人たち』

『ビール・ストリートの恋人たち』(原題:If Beale Street Could Talk)
監督:バリー・ジェンキンズ
出演:キキ・レイン,ステファン・ジェームズ,コールマン・ドミンゴ,テヨナ・パリス,
   マイケル・ビーチ,デイヴ・フランコ,ディエゴ・ルナ,レジーナ・キング他
 
なんばで『シンプル・フェイバー』を観てから梅田へ。
TOHOシネマズ梅田で27回目の『ボヘミアン・ラプソディ』を観て、
大阪ステーションシティシネマへ移動、本作を鑑賞。
 
『ムーンライト』(2016)が第89回アカデミー賞作品賞を受賞したバリー・ジェンキンズ監督。
本作では、キキ・レイン演じる主人公ティッシュの母親役を演じたレジーナ・キングが、
第91回アカデミー賞で助演女優賞を獲得しました。
 
アメリカ黒人文学の巨匠で、公民権運動家としても知られるジェイムズ・ボールドウィン。
彼の同名小説の映画化で、1970年代のニューヨークが舞台。
『グリーンブック』が黒人たちに批判されるなか、本作の評判はどうなんでしょ。
 
19歳の黒人女性ティッシュは幼なじみの22歳の同じく黒人男性ファニーと恋人同士。
ある出来事で白人警官の怒りを買ったファニーは、強姦の罪をでっちあげられる
ファニーが刑務所に入った直後、ティッシュの妊娠が判明。
それを聞いたファニーは喜び、ティッシュの家族たちも手放しで祝う。
 
しかしファニーの家族で祝福してくれたのは父親だけ。
母親と娘たちはティッシュに酷い言葉を浴びせかけ、断固として認めないと言う。
ファニーの濡れ衣を早く晴らしたいものの、調べるには時間も金も必要。
彼の家族の協力を得られない今、ティッシュの家族が動くしかなく……。
 
静かに進んでゆく純愛劇。
眠くもならなかったし、良い作品だとは思うのですが、
ありがちな言葉で評するならば、パンチに欠けます。
 
観てよかったのは確か。
『グリーンブック』のような白人が描かれている作品もあるのに、
実際はこうなんだよと言われると返す言葉もなくなる。
部屋を借りようにも黒人だというだけで貸してもらえない。
しかもティッシュひとりで部屋を借りようとすると契約にこぎつけられるのに、
ファニーも一緒だとわかると断られてしまう。
若いふたりが自立して生活していこうと思っても、まず住むところがないんですね。
 
たまにいい人だっている。
ユダヤ教の男性がやっと住むところを貸してくれることになったとき、
心から喜んで感謝するファニーとティッシュ。
そのときのキッパを被った男性の言葉が印象に残ります。
「人間の違いは、母親が違うということだけ」。
 
そのとおりなのに、差別はなくならない。

—–

『シンプル・フェイバー』

『シンプル・フェイバー』(原題:A Simple Favor)
監督:ポール・フェイグ
出演:アナ・ケンドリック,ブレイク・ライヴリー,ヘンリー・ゴールディング,
   アンドリュー・ラネルズ,リンダ・カーデリーニ,ジーン・スマート他
 
観たい映画を効率よく観るのが無理っぽくて、どうしても観たかった本作を優先。
TOHOシネマズなんばへ行きました。
 
原作はダーシー・ベルのベストセラー『ささやかな頼み』。
映画を観てから読もうと思って積んであります。→読みました。感想はこちら
 
アナ・ケンドリック、大好きです。
彼女がいると、深刻な話にも柔らかみが出て、クスッと笑えたりも。
ブレイク・ライヴリー、確かに美人だけど、彼女がデビューしたての頃、
監督がそんなにこぞって使いたくなるほどの女優だろうかとも思っていました。
そんなことを思っている間にライアン・レイノルズと結婚して、
誰も彼も彼女には骨抜きにされちゃうのねと苦笑いしていたら、この彼女を見て納得。
上手いがな。すごい悪女やがな。何度でも騙されましょう(笑)。
 
ニューヨーク郊外に住むステファニー。
夫と義兄を交通事故で亡くし、息子マイルズを女手ひとつで育てている。
ネットにブログチャンネルを持ち、ママ友相手に発信するのが日課。
 
マイルズが通う幼稚園の参観に出かけたステファニーは、
保護者たちの間できわめて不人気なママ、エミリーの噂を耳にする。
エミリーは人気の高級デザイナーズブランドで広報を務めており、
多忙を理由に幼稚園の行事を手伝ったことなど一度もないらしい。
 
マイルズと仲良く遊んでいたのがそのエミリーの息子ニッキーだったため、
ママがお迎えに来るまで一緒に待っていたステファニーは、
車から降りてきたエミリーを見てビックリ。
凄い美人のうえに、素晴らしくスタイリッシュ。住む世界が違う。
 
ニッキーを連れてとっとと帰ろうとしていたエミリーだが、
子ども同士で遊びたがる様子に、ステファニーを自宅へ招く。
センスのいい豪邸にステファニーがまたもや驚いていると、エミリーの夫ショーンが帰宅。
ショーンは大学教授で、一作だけベストセラーを持つ作家でもある。
ステファニーにとっては何もかもが夢のよう。
忙しいエミリーの用事を次々と引き受けるようになる。
 
いつものようにニッキーの迎えを頼まれ、ステファニーは快諾。
ところが晩ごはんを終えて就寝の時間になってもエミリーから連絡がない。
ショーンはロンドンの実母に会いに行って、すぐには帰国できず。
ニッキーを預かったまま数日が過ぎ、ショーンと相談して警察に連絡。
と同時にステファニーはブログのフォロワーに協力を求めるのだが……。
 
話は二転三転、そこそこ想像できそうな部分もあるけれど、面白い。
アナとブレイクの演技が痛快で、ドキドキハラハラ。
ヘンリー・ゴールディング演じるショーンのバカっぽさもイイ。
画家役が『グリーンブック』の素敵な妻役リンダ・カーデリーニだったことに
観終わった翌日に気づきました。ちょい役ですけれど、インパクトあり。
 
まだ原作を読んでいないので映画版と比較するのは無理ですが、
おそらくそのまま映画化したら暗いサスペンスになりそうなところ、
アナをステファニー役に起用したおかげでコミカルで適度に軽い。
 
久しぶりに見た気がするルパート・フレンドがエミリーの会社の社長役。
彼に会うために頑張っておしゃれをしてきたステファニーに対して、
「そのスカーフ、エルメスのヴィンテージ?
 エミリーの友だちなら、ギャップにそれを合わせるの、やめて」という台詞に笑いました。
そっか、ギャップと何かとか、ユニクロと何かとか、
一点だけ高もんのブランドを身に着けてもあかんっちゅうことですね。
 
ママ友のみならずパパ友も頼りになる。

—–

『イップ・マン外伝 マスターZ』

『イップ・マン外伝 マスターZ』(原題:葉問外傳:張天志)
監督:ユエン・ウーピン
出演:マックス・チャン,デイヴ・バウティスタ,トニー・ジャー,ミシェル・ヨー,
   リウ・イエン,ケビン・チェン,パトリック・タム,クリッシー・チャウ,シン・ユー他

『バジュランギおじさんと、小さな迷子』が良すぎて、
感動さめやらぬうちに先にUPしました。
今日からしばらくはそれより前に観た4本(5本観たけど、
そのうち1本は『ボ・ラプ』だから(笑))をUPします。

近頃、日曜日の朝に大阪市内や西宮の劇場まで行くのも面倒ならば、
ダンナ海外出張で終業後に映画三昧できるときにもそこまで行くのがしんどい。
できればエキスポシティか箕面、遠くても伊丹までで手を打ちたい。
なのに、まぁまぁ観たい作品を上映しているのは西宮。
終業後に2本観るのはツライけれど、西宮まで行って1本だけで帰るのももったいない。
かなり嫌々&渋々、西宮へ向かうことにしました。

ところがこの日、中環が大渋滞。
千里中央辺りでこれは西宮まで行くのは無理やなと思い、上野でUターン。
109シネマズ大阪エキスポシティへ戻って1本だけ観ることに変更。

“イップ・マン”シリーズ、観たことがありません。
数年前にシネマート心斎橋へ別の作品を観に行った折り、
やたら混んでいたのが『イップ・マン 継承』(2016)。
何?そんなに人気がある作品なの?と思いつつもスルー。
今回もスルーするつもりでしたが、上記のような事情から本作を観るよりほかなく。
1本も観ずに帰るという選択肢は私にはなかったものですから。
シリーズものだしなぁ、でもこれはスピンオフらしいし。
つまらんかったら寝てようということで。

結果、めちゃめちゃ面白かった。

ちなみにイップ・マンは1972年に亡くなった実在の香港の武術家で、
ブルース・リーは彼の門下生。
というのか、ブルース・リーの唯一の師がイップ・マンなのだそうです。
“イップ・マン”シリーズはそんな彼をドニー・イェンが演じる作品で、
本作はかつてイップ・マンに敗れたチョン・ティンチが主人公。

1960年代の香港。
詠春拳の正統争いでイップ・マンに敗れたチョン・ティンチは武術界を去り、
闇の仕事からもすっかり足を洗う。
今は小さな食料品店を営み、まだ幼い息子フォンの良き父親。

ある日の配達途中、男たちから追われている女性ふたりを助ける。
そのせいで街を仕切る犯罪組織の幹部キットの恨みを買い、
住居兼店舗に火を放たれて、仕事も住むところも失ってしまう。

困ったティンチを見かけたのが、彼に救われた女性ジュリア。
彼女は兄フーが経営する酒場街のナイトクラブの歌手を務め、
一緒に救われたナナも同じクラブでホステスとして働いているらしい。
ジュリアはティンチ父子を自宅に招き、フーにも紹介。
ティンチがクラブで働けるように仲介する。

一方、キットの姉クワンは、犯罪組織の女ボス。
将来を見据えてあくどいことからは手を引き、真っ当な企業に転換しようとしていた。
それに反対するキットはクワンに内緒でヘロインの密売組織と手を組み、
フーの目を逃れて酒場街でこっそり売りさばきはじめるのだが……。

「ブルース・リーよりもジェット・リー」と言っていたぐらいの私ですから、
この辺りの武術にまったく詳しくありません。
本作に出演している俳優の名前でわかるのはオイシイ殺し屋役のトニー・ジャーくらい。
ティンチ役のマックス・チャンのことなんて知る由もなし。

なのにちょっとこれはハマってしまった。
武術って美しい、楽しい、惚れます。
クワン役で特別出演のミシェル・ヨー姉御もカッコイイ。

話も実にわかりやすいのです。
善と悪の対決、アッと驚く(驚かないけど)黒幕の存在。
イギリスの植民地時代の香港の様子にも興味が湧きます。

これはシリーズを遡って制覇せなあかんやつやと思いました。
予期せぬ道路状態のおかげで観られて感謝。
—–

『バジュランギおじさんと、小さな迷子』

『バジュランギおじさんと、小さな迷子』(原題:Bajrangi Bhaijaan)
監督:カビール・カーン
出演:サルマーン・カーン,ハルシャーリー・マルホートラ,カリーナ・カプール,
   ナワーズッディーン・シッディーキー,シャーラト・サクセーナ他

前述の『運び屋』の後、本作より前に観た作品が5本あるのですけれど、
一緒に鑑賞した姉御の「早くUPしてほしい」という要望に従い、こちらを先にUPします。

姉御とは年に数回、映画&晩ごはんをご一緒する仲です。
もともとは先週の14日、TOHOシネマズデーに合わせて休みを取り、
姉御も私も2回目となる『グリーンブック』か、姉御は1回目の『運び屋』を観る予定でした。
そんな相談をしているときに知ってしまったのです、
16日に塚口サンサン劇場で『ボヘミアン・ラプソディ』の特別音響応援上映があることを。
塚口の応援上映が素晴らしいのは評判に聞いていますから是が非でも行ってみたい。
ほなら14日を16日に変更しましょうということになりました。

塚口のオンライン予約は4日前、午前0時になると同時にスタート。
早く寝たいところ、11日の夜中に酒を飲みながら12日になる瞬間を待ちました。
で、午前0時、無事にアクセスを果たしたのに、なんすかこれ。
まだ予約開始になって1分しか経っていないのに、155席のほとんどが埋まっている。
残席10もなかったと思います。
それでも2席、ポチポチッと押してウヒヒと笑ったら、次画面に「席が確保できませんでした」の文字。
えーっ。やり直さなあかんのと思ったときには満席でした。

私、そんなに操作は遅くないほうだと思います。
購入規約に同意するかとか、会員かどうかとか、チェックを入れなあかんのは皆一緒のはず。
なのにこんなに早く埋まるってどーゆーこと!?
劇場のスタッフがわざわざ休みを取って普通にチケットを購入して参加しているようですし、
常連さんもすごく多い様子。何か裏技があるのかもしれんと訝り、悔しさいっぱい。
このために起きていたのにと泣きながら(泣いてへんけど(笑))、さらに酒をかっ喰らって寝ましたがな。

14日から16日に変更した意味がないよねと思いながら、
代わりに何を観に行きましょうかと再び姉御と相談。
姉御は劇場で年間10本から15本、しかもハリウッド映画しか観たくないという人。
あ、『ボ・ラプ』は3回ご覧になっていますが(笑)。
一緒に観る映画のチョイスは私に任されています。
『グリーンブック』は姉御も私も気に入りましたから、もう1回観てもよいとは思いました。
でも、私がどうしても観たいこの『バジュランギおじさん』がちょうどよい時間に同じ塚口でかかる。
インド映画という選択はないですか」と尋ねたら、姉御から「ない!」という速攻の返事。
「せめてあらすじだけでも読んでみてもらえませんか」とお願い。
そうしたら「これでもええよ」と言うてくれはって。たぶん渋々だったとは思うけど。

こうして姉御は人生初のインド映画、160分という長尺作品につきあわされる運命に(笑)。
結果、ふたりとも鼻ずびずびのボロ泣き。姉御、大大大満足。
ここ5年くらいで姉御がいちばん好きだったのは『ドリーム』(2016)。
その上を行く良さだったようです。ボリウッド、やっぱり最高だわ。

パキスタンの小さな村に暮らす6歳の少女シャヒーダーは、生まれつき口がきけない
聖廟で祈りを捧げれば願いが何でも叶うらしい。シャヒーダーも話せるようになるのでは。
母親はシャヒーダーを連れてインドとの国境付近の聖廟を訪れる。

その帰り道、母親が眠った隙にひょいと列車から降りたシャヒーダー。
自分が可愛がっているのと同じようなヤギが穴に落ちて動けなくなっているのを見たからだ。
ヤギを無事に引き上げたのはよかったが、列車が出てゆくではないか。
声を出せないシャヒーダーは叫ぶこともできず、ただ涙を流して列車が去るのを見送るだけ。
娘がいないことに気づいた母親は半狂乱になるが、列車は止まってはくれない。

次に通りかかった列車に飛び乗ったシャヒーダーはインドに紛れ込んでしまう。
途方に暮れる彼女に気づいたのは、敬虔なヒンドゥー教徒である青年パワン。
警察では預かれないと言われ、とりあえず居候先に連れ帰る。

パワンがいきなり少女を連れ帰ってきたことにみんな驚くが、放り出すことなどできない。
名前もわからない彼女を「ムンニ(=お嬢ちゃん)」と呼ぶことにして可愛がる。
ところが、インド人だと信じきっていたムンニがふとしたことからパキスタン人だと判明。
異教徒を家に置いておくことは断固としてできないと家長が言い出す。

パキスタン大使館に連れて行くも追い返され、闇のルートを使おうとしても無理。
こうなればパワン自身がムンニを家まで送り届けるしかない。
こうしてパスポートもビザもないまま、インドからパキスタンへ700キロの旅が始まるのだが……。

めちゃめちゃ良かった。

とにかくシャヒーダー役のハルシャーリー・マルホートラが可愛い。可愛すぎる。
反則でしょというぐらいの愛らしさで、この笑顔と仕草に心を打たれない人は人間じゃないと思います(笑)。
そして主演のサルマーン・カーンが、負けず劣らずカワイイおじさん。
ついでに、途中から旅に同行することになる記者役のチャンド・ナワーブがワラかしてくれます。

想定できることしか起こらないといえば起こらない。でも、良いんだなぁ。
もちろんボリウッドのことだから、歌と踊りもあり。これもちょうどいい具合。

宗教的にも政治的にも激しく対立する両国だけど、国民が争いを望んでいるわけじゃない。
たとえ信仰が異なっても、信仰心を持つ気持ちは同じ。
宗教の違いがどうだこうだと言っている場合ではないのだと、
パワンを助けに集う姿は私のものすごく弱いパターン。そら泣く(笑)。

ボロボロに泣いて、ものすごく幸せな気持ちに包まれて地下2階のシアター2を出ました。
1階のトイレに行こうとシアター4の隣を通ったら、ちょうど『ボ・ラプ』の応援上映が終わる頃で、
中から“The Show Must Go On”を大合唱している声が聞こえてきました。
だけど、全然羨ましくも悔しくもなくて、そのチケットを取れなかったおかげで
私は別のこんなにも良い作品を観られたのだということに感謝しました。

名古屋では月末に本作の爆音上映があるらしい。
ものすごく行きたいけれど、その頃はダンナ出張中じゃないから無理だ。(^^;
—–

『運び屋』

『運び屋』(原題:The Mule)
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド,ブラッドリー・クーパー,ローレンス・フィッシュバーン,
   マイケル・ペーニャ,ダイアン・ウィースト,アンディ・ガルシア他

仕事帰りに109シネマズ箕面にて1本だけ。

クリント・イーストウッドが「俳優業はもうやめる」と宣言したのが2008年。
2012年に『人生の特等席』の脚本を気に入って一旦は宣言を撤回。
その後はわりとおとなしく監督業に徹していたのに、また自分で主演を張るとは。

『ニューヨーク・タイムズ』に掲載された80代だか90代だかの運び屋の記事に着想を得たそうです。
そんな年齢の俳優をどこかから引っ張ってくるなら自分でやろうと思ったのか。
やめるといってはまたやる。ニセの閉店セールみたい(笑)。
どういうつもりなのかは私もその年齢になってみなければ理解できないかも。
本作中にこんな台詞がありました。「100歳まで生きようとするのは99歳の人間だけ」。

退役軍人のアールは、デイリリーという品種のユリ栽培に没頭。
園芸業界では一目置かれる存在だったが、家族のことはないがしろに。
品評会のほうが大事だから、一人娘アイリスの結婚式すら欠席。
妻メアリーからも見限られて離婚するが、デイリリーさえあればかまわない。

それから十数年が経過して、花業界もすっかりインターネットが主流に。
栽培したデイリリーがまったく売れなくなり、家を差し押さえられる
ちょうどそのとき、唯一アールを慕ってくれる孫娘ジニーが結婚の連絡を寄越し、
住むところも失っていたアールは祝福するふりをしてジニーに会いに行く。
しかしメアリーとアイリスはそんなことをお見通しで、罵られる。

その様子を見ていた若者がこっそりとアールに近づく。
アールがピックアップトラックを持っていて、
これまでに一度も違反で捕まったこともなければ事故を起こしたこともないと知ると、
良い仕事の口があるからやってみないかと誘う。

トラックに荷物を積み込み、指定された場所に運んで、車から1時間だけ離れる。
その間に誰かが荷物をおろし、アールが車に戻るとグローブボックスに金が入っているという寸法。
中身のことは知らずにいるように言われていたが、
高すぎる報酬に好奇心から覗くと、そこには大量のドラッグが。
やばい仕事だとわかっていても、やめられずに続けてしまう。

一方、DEA(麻薬取締局)の捜査官コリンは、組織を潰そうと必死。
このところかつてないほど腕のいい運び屋が暗躍していることを知り、
なんとか取引の現場を押さえようとするのだが……。

大金を手にすると嬉しくてやめられない。
孫娘の結婚式でいい顔ができたり、差し押さえられた家を買い戻したり、
退役軍人の集いの場を取り戻したり。
やばそうな兄ちゃんたちとも親しくなって、孤独だった人生が急に活気づくんですねぇ。

いい作品だと思います。誰にでもわかりやすいし。
でもねぇ、私は引っかかる。シワシワ老人のラブシーンなんて要りますか。
今回はさすがにないやろと思っていたのに、まだやるか。
あまりにも働きの良い運び屋ジジイが、麻薬カルテルのトップから歓待される。
若い女性をふたりあてがわれ、そのうちひとりは巨乳をボロン。
彼女たちに服を脱がされるクリント。そんな貧相な体、見とうないって。(^^;
どうせ脱ぐならば、コリン役のブラッドリー・クーパーでお願いします。
そうそう、組織のトップ役はアンディ・ガルシア。太ったなぁ。

ちなみにアールの娘役は本物のクリントの娘、アリソン・イーストウッド。
ついでに孫娘役は、ヴェラ・ファーミガの21歳下の妹、タイッサ・ファーミガ

ブラッドリー・クーパーと、その上司役のローレンス・フィッシュバーンがなんだかマヌケ。
運び屋が誰だかわからなくて、捜査が空振りに終わってばかり。
そのやりとりがぬるいんだなぁ。クリント主演だから仕方ないけど。

そんなわけで、まずまず人にお薦めして大丈夫な作品ではありますが、
いろいろと引っかかりすぎて、個人的には「まぁ、こんなもん」。

裸の女性ふたりに乗られて、「心臓の薬が要る」と笑う台詞があります。
それ、シャレにならんから。(^^;
—–