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『AI崩壊』

『AI崩壊』
監督:入江悠
出演:大沢たかお,賀来賢人,広瀬アリス,岩田剛典,高嶋政宏,芦名星,
   玉城ティナ,余貴美子,田牧そら,松嶋菜々子,三浦友和他
 
前述の『ロマンスドール』と本作の間の時期に
「らしい」って、だって3週間前のことだもの、
鑑賞メモを見なけりゃ、観た順番なんてとっくに忘れています(笑)。
 
今年10月に切れるポイントを使いにかかっております。
6ポイント使って1本タダというやつ。
あと60本は無料鑑賞できるぐらい貯まっているから、せっせと使う。
まずはこれをTOHOシネマズ伊丹にて。
 
『22年目の告白 私が殺人犯です』(2017)の入江悠監督によるオリジナル作品。
原作がコミックだったり小説だったりすることが多いなか、
監督自身によるオリジナル脚本というだけで強く興味を惹かれます。
 
研究者・桐生浩介(大沢たかお)は医療AI(人工知能)の開発に成功。
政府の認可が下りたのは、病床の妻・望(松嶋菜々子)が亡くなってから。
妻を救えなかった無念を拭えず、娘・心(田牧そら)を連れて日本を離れる。
 
それから10年後の2030年。
浩介が開発した医療AIは“のぞみ”と名付けられ、
日本国民の個人情報と健康を完全に管理し、国民の生活に欠かせないシステムに。
浩介に内閣総理大臣賞が贈られることになったと、
のぞみを管理するホープ社を経営する望の弟・西村悟(賀来賢人)から連絡が入る。
 
気乗りしない浩介だったが、心はひとりでも日本に行くと言う。
渋々帰国した浩介は英雄として迎えられる一方、
AIの出現ゆえに職を失った人々が抗議運動を繰り広げているのを目撃。
式典にも反対派が乱入し、警察庁のサイバー犯罪対策課の理事官・桜庭誠(岩田剛典)が場を収める。
 
そんな混乱のなか、突如としてのぞみが暴走を始め、
浩介がマルウェアを読み込ませた犯人と断定され、逮捕される。
心がホーム社ののぞみのサーバルームから出られなくなっていることを知った浩介は、
警察の隙をついて逃亡を図るのだが……。
 
中山七里の『スタート!』を読んだ直後だったため、
おおっ、これも「製作委員会方式」の映画やんか、
あちこちからやんややんやと口出しされてんなと思って観ていました。
それはそれで大変なのでしょうが、でも映画を作るにはお金が要りますしねぇ。
まぁこんなふうに面白いエンタメ作品ができたならよかったかと。
 
岩田くんが悪役を務めた作品って、今までにあるんですか。
これがまた憎たらしいことこのうえなくて(笑)。
逆にオイシイ役だったのが三浦友和
なんでもかんでも画面に向かっておこなう「捜査」に腹を立てるベテラン刑事役で、
コンビを組むことになった広瀬アリスを連れて飛び出しちゃう。
このコンビがすごくよくて、ふたりを主演にシリーズ化できそうなぐらいでした。
 
わかりやすい作品で、万人が楽しめるのこそ製作委員会方式作品。
悪役は最後にきっちり制裁を加えられていい気味です。
あーだこーだ口出しされてできあがった作品は、
あーだこーだツッコミ入れずに観るのがいいでしょうね。面白かった。
 
「AIに人を幸せにできるか」イコール「親に子どもを幸せにできるか」だ、
という最後の台詞にはかなり違和感をおぼえました。イコールか?

—–

『ロマンスドール』

『ロマンスドール』
監督:タナダユキ
出演:高橋一生,蒼井優,浜野謙太,三浦透子,ピエール瀧,渡辺えり,きたろう他
 
109シネマズ箕面にて。
 
『百万円と苦虫女』(2008)がとても印象に残っているタナダユキ監督。
私が蒼井優をなんか面白い女優だなぁと思いはじめたのは、
彼女の出世作『フラガール』(2006)よりもがむしろ『苦虫女』だった気がします。
 
原作はタナダ監督自身が2008年に発表した小説『ロマンスドール』。
ダッチワイフがこんなふうに作られるとは知らず、いろいろと目からウロコでした。
ダッチワイフを彼女にする青年の話、『ラースと、その彼女』(2007)とか、
ダッチワイフと生活する男の話、『空気人形』(2009)とか、
かつてはいろいろありましたけれど、ダッチワイフ職人が主人公の話は初めて。
あ、今はダッチワイフだなんて言わないんですね。ラブドール♪
 
東京の美大を卒業後、フリーターをして食いつないでいた哲雄(高橋一生)は、
先輩から紹介されて面接に訪れた久保田商会に着いてびっくり。
そこはラブドールを制作する会社だったのだ。
 
あまり大きな声では言えない仕事と思いきや、社員は皆あっけらかん。
造形職人の相川(きたろう)は真面目にラブドール制作への情熱を語る。
それにほだされたわけではないが、とにかく金がほしかった哲雄は就職を決める。
 
始めてみれば仕事が楽しい。
社長の久保田(ピエール瀧)、事務員の田代(渡辺えり)ら、
たくましく明るい面々に囲まれ、やり甲斐を感じる日々。
 
しかし、哲雄が初めて完成させたラブドールを見て、久保田は駄目出し。
オッパイはデカけりゃいいってもんじゃない、
巨乳より美乳だと久保田は哲雄にやり直しを命じる。
 
相川は、生身の女性の胸の型を取らせてもらうことを思いつき、
さすがにラブドール用だとは言えないから、
医療用の人工乳房のための型を取ると偽り、バイトを募る。
 
やってきたのは日ごろ美術モデルを務める園子(蒼井優)。
彼女は人工乳房のためだと信じて哲雄に胸の型を取らせ、触らせる。
 
一瞬にして恋に落ちた哲雄は、帰途に就いた園子を追いかけて告白、
交際を経てふたりは結婚するが、
本当の仕事内容を哲雄はいつまでも経っても園子に打ち明けられず……。
 
いい奴にしか思えなかった哲雄が途中からクズになり、
それと同時に夫婦の仲も冷めてゆく。
園子のことがいかに大事か気づいたときには彼女に病魔の手が。
 
彼女と懸命に向き合おうとする様子、
また、彼女を亡くしてから気持ちの整理をつけて
ラブドールを完成させるまでの姿がよかった。
 
ピエール瀧はやっぱりいいですね。
さして演技が上手いとは思えないのに、豪快で人の善い社長役がピッタリで、
彼がこうして役者を続けてくれるのは嬉しい。
くれぐれもまたドラッグに手を染めることはないようにしてください。
 
内容そのものよりも、ラブドールの制作過程に注目してしまった作品でした。

—–

『ティーンスピリット』

『ティーンスピリット』(原題:Teen Sprit)
監督:エリック・バルビエ
出演:エル・ファニング,レベッカ・ホール,アグニェシュカ・グロホフスカ,ズラッコ・ブリッチ,
   クララ・ルガアード,ルアイリ・オコナー,ジョーダン・スティーヴンズ他
 
前述の『母との約束、250通の手紙』と同じく、なんばパークスシネマにて。
ほかに観ようと思っていた作品があったのですが、
本作の上映がこの日で終了だったのと、大画面で観るべき作品に思えたのとで選択。
 
イギリスの田舎町、母親と二人暮らしのヴァイオレットは17歳の高校生。
ポーランド移民で、特に親しい友人もおらず、孤独な日々を送っている。
夢は歌手になることだが、母親は聖歌隊でじゅうぶんだという態度。
 
ある日、場末のパブで歌っていたヴァイオレットは、
初老の男性から呼び止められ、声を褒められる。
家まで送るという彼に危険を感じて断り、ひとりで歩きはじめるが、
そこらじゅうに不良少年がたむろしていてそれこそ危ない。
パブの駐車場に戻り、その男性に送ってほしいと頼む。
彼の名前はヴラド、実は有名な元オペラ歌手だった。
 
そんな折、“ティーンスピリット”という公開オーディション番組の予選が
地元でおこなわれると知り、クラスメートたちは皆出演すると大騒ぎ。
ヴァイオレットも応募し、予選の予選を突破するが、
予選に出場するためには保護者か後見人が必要だと言われる。
母親には相談できず、致し方なくヴラドに頼むのだが……。
 
なんちゅうことのないサクセスストーリーです。
孤独な田舎の少女がアル中気味のオッサンと知り合い、
お互いがかけがえのないものになってゆく。
最後は当然ハッピーエンドで、特筆すること何もなし(笑)。
 
でも、いいですよねぇ、少女が夢を叶える話って。
びっくりしたのはエル・ファニングの歌声。
吹替かと思ったら、彼女本人が歌っている。美声。
 
この作品を観て、『ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!』を思い出しました。
田舎町ではオーディションに残ること自体が凄いことらしく、町をあげて応援。
いったいどんな偉いことしてんというぐらいの英雄扱いです。
 
歌がよかったので、大画面で観た甲斐がありました。
 
それより、同じ列に座っていたどう見ても不倫のカップルが気になる(笑)。
就活中らしく女子と、かなりのオッサンと。
平日の昼間からご苦労なことです。(^^;

—–

『母との約束、250通の手紙』

『母との約束、250通の手紙』(原題:La Promessa dell'alba)
監督:エリック・バルビエ
出演:ピエール・ニネ,シャルロット・ゲンズブール,ディディエ・ブルドン,
   ジャン=ピエール・ダルッサン,キャサリン・マコーマック他
 
次年度に繰り越せない有休を使おうと、平日に休みを取りました。
なんばパークスシネマ地獄にハマり(笑)、クーポンの有効期限寸前に。
 
フランスの作家ロマン・ガリの自伝小説『夜明けの約束』を映画化。
私は読んだことのない作家で、エンドロールを見て自殺したことを知りました。
フランスの文学賞で最高の権威を持つゴンクール賞を2度受賞した唯一の作家。
ジーン・セバーグの2人目の夫(ロマンも再婚)が彼だったのですね。
 
シングルマザーの母親ニーナ・カツェに溺愛されている息子ロマン。
ポーランドで生まれたが、フランスこそ最高の国と言い切るニーナは、
ロマンを連れてフランスに移り住む。
 
ニーナはロマンが将来大物になると信じて疑わない。
まずはヴァイオリンを習わされたロマンだが、彼は音楽家は向かないと見るや方向転換。
しかしなぜかニーナは画家のことを忌み嫌い、
ロマンが絵に興味を示しても画家だけにはなるなと怒る。
こうしてロマンは作家を目指しはじめるのだが……。
 
冒頭、すでに有名な作家となっているロマンが倒れているシーンから始まります。
迎えにきた妻のレスリーが一緒にタクシーに乗り、
彼が携えていた原稿を読むと、そこには母親の想い出が綴られていました。
 
息子の人生のすべてに口を出し、明かな過干渉。
なのになぜか彼女のことを酷いとは思えません。
ニーナ役のシャルロット・ゲンズブールのなせる技なのか。
出征した息子のことまで気になって、電話かけまくるし、戦地まで出向くし。
周囲からはマザコン呼ばわりされて(実際そうだし)、ロマンは恥ずかしくて仕方ない。
でも、鬱陶しげな顔をすると「母親を恥じているのか」とニーナから一喝され、
いや、そうではないと母親と抱擁するロマン。
母子で生き抜いてきたという思いは誰に何を言われようと変えられないもの。
 
母親の亡き後、彼女が望んだとおり、作家になり、映画も撮り、フランス大使まで務めた。
凄いことです。
 
なんだかちょっと言葉では言い表せない感慨を持ちました。

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『嘘八百 京町ロワイヤル』

『嘘八百 京町ロワイヤル』
監督:武正晴
出演:中井貴一,佐々木蔵之介,広末涼子,友近,森川葵,山田裕貴,竜雷太,加藤雅也,
   坂田利夫,前野朋哉,木下ほうか,宇野祥平,塚地武雅,桂雀々,浜村淳,国広富之他
 
TOHOシネマズ伊丹にて2本ハシゴの2本目。
 
前作の『嘘八百』(2017)は笑福亭たまの新春寄席とハシゴしました。
寄席がやけに長引いて、あせって劇場に駆け込み、
なんだかものすごく疲れてしまって睡魔に襲われたことを思い出す。
そのときの印象があったから、また寝てしまったらどうしようと思いながら。
今度は寝ませんでした。(^O^)
 
私が小栗旬カッコイイと言うと、それは騙されているという友人(♂)がいます。
広末涼子カワイイという男性がいたら、そっちのほうが騙されていると思うのですが、
男性の皆さん、女性の皆さん、どう思われますか(笑)。
 
小池則夫(中井貴一)は堺を離れ、娘・いまり(森川葵)を頼りに京都へ。
いまりは人気占い師で、その軒下を借りて古美術店を営んでいる。
 
ある日、TVディレクター・青山一郎(吹越満)から取材の申し込みがあり、
ほいほい引き受けたところ、さんざんな目に遭う。
青山が連れてきたのは有名古美術店の主人・嵐山直矢(加藤雅也)と
大御所鑑定家・億野万蔵(竜雷太)で、則夫を見るやニヤリと笑い、
則夫と腕利きの陶芸家・野田佐輔(佐々木蔵之介)が関わった贋物仕事のことを挙げて
ふたりのことをクソミソに言ったのだ。
 
何も言い返せないまま撮影は終了。
悶々としていた折、則夫の店に謎の京美人・橘志野(広末涼子)が訪れる。
志野は父親の形見である古田織部の幻の茶器「はたかけ」を騙し取られたと言い、
悲しむ志野のために則夫は佐輔を呼びつけ、はたかけの贋物制作を頼み込む。
 
実ははたかけを騙し取られたなどというのは志野の真っ赤な嘘で、
佐輔の腕前を試そうとしていただけだった。
憤る則夫と佐輔に、志野はあるビジネスを持ちかけて……。
ね? 広末涼子のほうが異性を騙しそうやと思いません?(笑)
 
自分が儲けることしか考えていない嵐山に鉄拳制裁を下す。
彼のご機嫌取りをして自分も儲けようとする政治家たちも同じです。
みんなで大がかりな芝居を打つ様子がすごく楽しい。
 
中井貴一と佐々木蔵之介、ずっと見ていたいコンビです。
小栗くんもええけれど、オッサンからも目が離せない。

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