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『サラリーマン金太郎 【魁】編』

『サラリーマン金太郎 魁編』
監督:下山天
出演:鈴木伸之,城田優,石田ニコル,文音,影山優佳,竹島由夏,山口大地,草川拓弥,水谷果穂,
   市川知宏,勝矢,斉藤陽一郎,中田喜子,本田博太郎,尾美としのり,浅野温子,榎木孝明他
 
前編の『サラリーマン金太郎 【暁】編』を観て、後編も必ず観たいと思いました。
しかし平日の仕事帰りに観られるような時間帯に上映がなく、どうしたものか。
そうしたら、祝日になんばまで昼呑みに出かけた後に箕面萱野まで電車1本で戻れば観られることに気づく。
109シネマズ箕面にて、17時過ぎの回を鑑賞。
 
九州のとある温泉町に地熱発電所を建設するプロジェクトを任された矢島金太郎(鈴木伸之)。
しかし、現場を仕切る土木会社の社長・一ツ橋(勝矢)が、下請け料とは別に2億円を要求。
それを飲まないのであれば仕事はしないと工事のボイコット宣言。
怒りに駆られた金太郎は一ツ橋と殴り合いになり、元力士だという一ツ橋に腕の骨を折られるなど大怪我を負う。
 
意識を失った金太郎を介抱してくれたのは、温泉旅館の女将・関根フユ(中田喜子)とその孫である弥生(水谷果穂)。
世話になった恩返しをしたくて、金太郎はしばらく旅館を手伝うことに。
 
その一方で、一ツ橋の言い分がどういうことなのか調べてみると、
なんと前社長の大島源造(橋本じゅん)が工事費を横領して下請け業者に未払いだったことがわかる。
さっそく現社長の黒川優作(尾美としのり)と会長の大和守之助(榎木孝明)に報告し、
現場に出向いた黒川が一ツ橋に丁寧に謝罪、全額をすぐに振り込んだことで一ツ橋と金太郎の関係はめでたしめでたし。
 
ところが今度は地元住民から発電所建設反対の声が上がる。
彼らのリーダーとなっているのはやはり温泉旅館の若大将・徳永公平(草川拓弥)で、弥生の恋人だったのだが、
誰に吹き込まれたのか、発電所ができれば温泉街が衰退すると信じ込んでいて、賛成の立場の弥生とも不仲に。
 
この状況を大和と黒川に知らせたところ、それから数日後に発電所建設中止の連絡が届く。
政治的な思惑が絡む大きな力が働いていると感じた金太郎は、黒幕の存在を知って腹の虫がおさまらず。
会社に迷惑をかけるまいと辞表を提出したうえで、裏で糸を引く三田善吉(本田博太郎)のもとへ乗り込むのだが……。
 
単純に楽しめて気分よし。
三鈴ママ(石田ニコル)に半グレ集団のトップ・李秀麗(文音)、金太郎の下宿先である居酒屋の女将・栄子(竹島由夏)と、
タイプの違う美女がシリーズの常連に何人かいて、金太郎を取り合うのも可笑しい。
今回はさらに弥生役の水谷果穂も美人だから、同性が見ていても目の保養になって嬉しいもんです。
 
難しい話は何もなし。
ハッピーエンドが確約されているし、心配ゼロで観られますよね。
本田博太郎演じる三田の言葉には、本当にそんな、日本の未来を見据えた末の行為ですかと疑いたくなるけれど。
でも彼も金太郎の熱意にほだされたひとりということで。
 
映画ってこうでいいのかなと思ったりもします。

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『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』

『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』(原題:The Room Next Door)
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:ティルダ・スウィントン,ジュリアン・ムーア,ジョン・タートゥーロ,アレッサンドロ・ニヴォラ他
 
大阪ステーションシティシネマにて3本ハシゴの〆。
 
スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督による、長編としては初の全編英語作品。
アルモドバル監督作品といえばスペイン語だと思い込んでいたので、英語が聞こえてくるのが不思議な感じ。
昔からアルモドバル作品に出演していたとしても違和感がない名女優ふたりです。
前者は同監督の短編の全編英語作品に出演していますから、違和感ないのも当たり前か。
 
第81回ヴェネチア国際映画祭では金獅子賞を受賞しました。
 
人気作家のイングリット(ジュリアン・ムーア)は、自著のサイン会にやってきた旧友から、
かつて同じ雑誌社で働いていたマーサ(ティルダ・スウィントン)が入院中だと聞き、病院に駆けつける。
 
マーサはステージ3の子宮頸がんで、実験的な化学療法を承諾して治療を受ける身らしい。
10代で未婚のまま母親となった彼女は、父親のことを知りたがる一人娘のミシェルと折り合いが悪く、
母親がこんな状態になっても娘はいたって冷ややからしい。
 
イングリットにとってマーサは親友といえる存在だが、この再会まではずいぶん時間が空いた。
ふたりの空白の日々を埋めるかのように、イングリットは毎日病院に彼女を見舞う。
戦場ジャーナリストだったマーサはかつての現場に思いを馳せ、ふたりは来る日も来る日も話をする。
 
やがて安楽死を決意するマーサ。
死を迎える瞬間に隣の部屋に誰かにいてほしいという望みを打ち明け、イングリッドはそれを引き受けることにするのだが……。
 
いつもながらの美しい映像。音楽もぴったりです。
マーサが死に場所に選ぶのは森の中の一軒家。
安楽死を手伝ってほしいというわけではなくて、そのとき隣の部屋にいてほしい、それだけ。
正確にはイングリットがいるのは下の階の部屋なのですが、マーサは自分が死ぬときは扉を閉めておくからと言います。
毎朝起きて、おそるおそる階段を上がるイングリット。扉が閉まっていたらどうしようと思うから。
 
一度、マーサが開けるのを忘れていたことがあって、てっきり死んでしまったと思ったイングリッドが悲しみに沈むシーンがあります。
起きてきたマーサから「どうしたの」と聞かれたイングリットがえらく怒りだし、
「ごめんごめん、うっかりしてた。けど、生きていたから怒られるってどうよ」とマーサが言うのには笑ってしまいました。
 
人の死に立ち会うということ。
その重みを感じるけれど、これはマーサが望んだ理想的な死だったのだろう思うと軽やかにも思えます。
ただ、隣の部屋にいてほしいと頼まれた人が自分よりも前にいたと思うと私は微妙な気持ちになります。
えっ!?立ち会ってくれるなら誰でもよかったの!?と思わなくもない。
これは自分がその人にとって特別だったと思いたいという傲慢な気持ちなのですかね。

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『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』

『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』(原題:Dreamin’ Wild)
監督:ビル・ポーラッド
出演:ケイシー・アフレック,ノア・ジュープ,ゾーイ・デシャネル,ウォルトン・ゴギンズ,
   ジャック・ディラン・グレイザー,クリス・メッシーナ,ボー・ブリッジス他
 
大阪ステーションシティシネマにて3本ハシゴの2本目。
1本目の『ショウタイムセブン』で爆睡し、これもやばいかと思っていましたが、全然大丈夫でした。
ノーマークだったのにとても良かった。ということは、やっぱり面白ければ寝ないのか!?
 
実在の兄弟デュオ“ドニー&ジョー・エマーソン”を取り上げた音楽ドラマ。
弟のドニーをケイシー・アフレック、青年時代の彼をノア・ジュープ
兄のジョーをウォルトン・ゴギンズ、青年時代の彼をジャック・ディラン・グレイザーが演じています。
 
監督は『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』(2015)のビル・ポーラッド。
この人は監督作は2本のみだけど、今は亡きヒース・レジャー主演の『ブロークバック・マウンテン』(2005)を皮切りに、
『それでも夜は明ける』(2013)や『怪物はささやく』(2016)など、話題になった多くの作品の製作に当たっているようです。
 
テレビもろくに映らないような田舎の農場で育ったエマーソン兄弟。
父親のトラクターに乗ればラジオから流れる音楽を一日中聴くうち、兄弟のうち弟のドニーは作曲を始める。
 
ドニーの才能は家族の誰もが認めざるをえないもの。
父親はこの芽をつぶさぬようにと金を工面して、農場の端っこに音楽スタジオを設ける。
兄のジョーがドラムを叩き、ほかの楽器とボーカルはすべてドニーが担当。
レコーディングすると1枚のアルバムを作り上げる。タイトルは“ドリーミン・ワイルド”。
しかしそのアルバムが世間の話題に上ることはなかった。
 
30年が経った今、ドニーは街で小さな音楽スタジオを経営しつつ、ドラマーの妻ナンシーとささやかなライブ活動を続けている。
愛しい娘と息子もいるが、経営状態は決してかんばしくなく、そろそろ廃業すべきかと考えている。
 
そんなとき、今も実家の農場近くでひとり暮らしのジョーから連絡が入る。
なんでも“ドリーミン・ワイルド”がバズっているらしく、エマーソン兄弟を探していた音楽プロデューサー、マットが訪ねてくると。
信じられない話だと思いながらも実家に出向くと、レコードコレクターが“ドリーミン・ワイルド”を聴いて度肝を抜かれ、
そこから皆が知るところとなったこのアルバムを有名なミュージシャンも聴いてベタ褒めしていると言う。
 
アルバムを再発してツアーまでおこなう話が持ち上がり、ジョーも家族も大喜びするが、
ドニーだけは複雑な思いを消せずに戸惑い……。
 
10代のとき、音楽に人生を懸けると誓い、自信を持ってアルバムを世に出したのに、家族以外は誰も見向きもしなかった。
自分のせいで父親は土地の大半を手放して金を作ってくれたけれど、報いることはできず。
30年も経ってから認められても、ドニーはどうしてよいかわかりません。
しかも、今の自分の相方は妻のナンシー。彼女ではなく、彼女より演奏が下手なジョーと一緒に舞台に上がるのも複雑な気分。
 
しかし彼の家族はどこまでも優しい。両親とジョーと妹たち。それにナンシーたち今の家族も。
一攫千金を狙ってドニーの味方をしているわけではなくて、とにかくドニーの才能を信じています。
たいした才能もない息子を信じる親バカという場合もありましょうが、この親はそうじゃない。
大きな愛で息子を見守り続ける父親を演じるボー・ブリッジスが凄くイイ。
ナンシー役のゾーイ・デシャネルも「私のほうが」なんてところは微塵もなくて、兄弟の仲をきちんと取り持ちます。
 
後ろめたさを感じるたび、過去の自分と向き合うドニー。
音楽から離れることなく続けていたからこその今かと思います。
 
作品中にもカメオ出演していた本物のドニーとジョーが演奏する姿がエンディングで観られます。
客席でそれを幸せそうに見守る両親の姿も。

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『ショウタイムセブン』

『ショウタイムセブン』
監督:渡辺一貴
出演:阿部寛,竜星涼,生見愛瑠,前原瑞樹,平原テツ,内山昂輝,安藤玉恵,平田満,井川遥,吉田鋼太郎他
 
大阪でも積雪が見られた日、箕面シャンツェの異名をとる我が家の付近の道はやはり凍っていました。
この日は夙川にひとりランチの予約を入れていたので、その前後はTOHOシネマズ西宮でハシゴのつもりでしたが、
スタッドレスを履いているウチの車は大丈夫でも、まわりがどうかはわからない。
巻き込まれると厄介なので、箕面駅前までのみ車で行くことにしました。だって、駅まで歩くのも滑って転びそうだったから。
 
で、夙川でいつもどおりに酔っぱらい、阪急電車で大阪梅田へ。
大阪ステーションシティシネマにて終電近くまで映画を3本ハシゴ、その1本目。
 
大ヒットした『テロ,ライブ』(2013)のリメイクというけれど、当時それを劇場で観た人っていますか。
私は当然劇場鑑賞しましたが、私のまわりには観た人だれもおらんて。
めちゃめちゃ面白かったから、そのリメイクならさぞかし面白かろうと思っていたのに、寝てしもたやんか。(^^;
これは私が酔っぱらっていたからですか、それとも渡辺一貴監督と私の相性の問題ですか。
 
国民的ニュース番組『ショウタイム7』のメインキャスターだった折本眞之輔(阿部寛)は訳ありで降板を余儀なくされ、
ラジオ局に左遷されてからはマイナーな番組のパーソナリティを務めている。
 
ある日のラジオの生放送中、何者かからの爆破予告の電話が入った直後に発電所の爆破事件が発生。
すると、犯人を名乗る人物が交渉役として折本を指名。
 
折本は戸惑いつつもこれは復帰への絶好の機会になると睨み、『ショウタイム7』のスタジオへと乗り込むと、
これも生放送中のところ、折本の後任であるキャスター、安積征哉(竜星涼)と結城千晴(生見愛瑠)を蹴散らし、
自らがキャスターとして正体不明の犯人と交渉する姿を全国に生中継するのだが……。
 
客入り上々、満席でした。
その期待に違わず出だしは面白かったのに、なんだか芝居がかりすぎて嫌気が差し、私は睡魔に襲われる(笑)。
 
オリジナルの韓国作品のほうが明らかに緊迫感がありました。
阿部ちゃん、好きですよ。でもハ・ジョンウと比べるとアクが強すぎるせいなのか、長舌ぶたれると茶番にしか思えなくて。
視聴率のためならなんでもやっちゃうテレビ局。してやったり顔が嫌だ。
 
そういえば、犯人役が誰だかは明かされていないのですね。
書いたところでネタバレにはならないと思うんですけど、錦戸亮が演じています。
無精髭も似合っていて、良い演技でしたが、うん、茶番だ。
 
寝ちゃったところもちゃんと起きて観直したら印象変わりますか。
ほかに観るものがなくなったらそうします。

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『ファーストキス 1ST KISS』

『ファーストキス 1ST KISS』
監督:塚原あゆ子
出演:松たか子,松村北斗,吉岡里帆,森七菜,竹原ピストル,鈴木慶一,神野三鈴,リリー・フランキー
 
予告編が大好きで、絶対泣くやつと思いながら公開初日、109シネマズ箕面へ観に行きました。
 
監督は昨年から『ラストマイル』『グランメゾン・パリ』と大ヒットを飛ばし続ける塚原あゆ子
 
最愛の夫を事故で失った妻が、タイムトラベルで夫が死ななかった人生をつくろうとする話だと思っていました。
予告編を観るかぎりはそんな感じだったので、不仲で離婚に至った夫婦の話だったのねと衝撃を受ける。
まぁ、大好きだった人が死なないようにするタイムトラベルの話ならちっとも珍しくないか。
 
45歳のカンナ(松たか子)は結婚して15年になる夫の駈(かける)(松村北斗)を突然失う。
仕事帰りだった駈は、線路にベビーカーごと落下した赤ちゃんを救おうとして飛び降り、
赤ちゃんを助けたものの、自身は列車に轢かれて死亡したのだ。
 
カンナは29歳のときに出会った駈からひと月も経たないうちにプロポーズされて結婚。
当初はとにかく楽しくて幸せだったのに、駈が生活のために意に馴染まぬ職に就いてからというもの、
ふたりの間にギスギスとした空気が流れ、顔を合わせればいがみ合うか無視し合うか。
事故当日、駈は離婚届を出しに行く予定だった。どうせなら提出してから死んでよねとつぶやくカンナ。
 
舞台の美術デザイナーとして活躍しながらもなんとなく虚ろな日々を過ごしていたある日、
入手困難で3年待ちだった餃子が届く。注文したことすら忘れていた商品。
こんなにも貴重な餃子なのに真っ黒に焦がしてしまい、餃子が届く前に戻りたいと願いつつ車に乗ると、
トンネルを走行中に崩落事故に遭い、異空間を通過。
たどり着いたのは15年前、駈と初めて会った日、会った場所で……。
 
こっちは45歳だけど、あっちは出会ったときの若いままの彼。
仏前に「今日、あなたに会ったよ。かわいくない? 目なんかキラキラさせちゃって」とカンナは報告します。
 
思い出してもムカつくぐらい、亡くなる前の駈は嫌なところばかりだった。
けれど出会った当時の彼はそうじゃない。
タイムトラベル中に撮った写真と、現在の家に残っている写真を見比べたカンナは、
今日の自分の言動がのちの彼の言動に影響を及ぼしていることを知り、
ならば彼が死ななかった人生をつくれるのではないかと考えます。
 
トンネルを抜ければ何度でもタイムトラベルできるけど、行き着く先はその日だけ。
彼が事故死しないで済むように、事故当日の彼の行動をレシートなどから洗い出す。
ホームに向かう時間を変更するためにカンナが考えつくことがとても面白い。
たとえばこの日、彼がコロッケを買いに行かないようにタイムトラベル先でそのコロッケ屋の悪口を言うとか。
すると、悪口を言うことを若い駈に咎められて、タイムトラベルをやり直す。
 
大好きだった人を失いたくないから人生を書き換えようとするよりは、
殴ってやりたいほど嫌だった彼でも生きていてほしかったから書き換えたい。
自分と共に歩む人生ではなかったとしても、彼が死なないでいてくれたら。
 
カンナと駈が何十回も同じ日を繰り返し、そのことを知っているのはカンナだけ。
しかしついに駈が15年後の自分の身に起こることについて知ってしまいます。
 
絶対泣くやつと思っていました。やっぱり泣きました。
タイムトラベルものとしてはちょっと意表を突かれた感じ。
ベタな恋愛お涙頂戴ものとは違って、笑えて、切ない。
 
最近、松村北斗がとても好きです。『秒速5センチメートル』も楽しみでたまらない。

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