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『薔薇とチューリップ』

『薔薇とチューリップ』
監督:野口照夫
出演:ジュノ,谷村美月,玄理,ふせえり,チャンソン他
 
シネマート心斎橋にて4本ハシゴの〆。
確か休業前にも上映されていたと思います。
この日1日限りの上映で、1,400円の一律料金でした。
 
前述の『色男ホ・セク』で私は初めて知ったジュノ。
本作はそのジュノの大ファンで知られる人気漫画家・東村アキコが、
ジュノを想って描き下ろした作品なのだそうです。
それが本物のジュノ主演で映画化されるなんて、
幸せすぎて失神しそうじゃないですか。凄いことだわ。
 
世界的に有名な現代画家ネロ(ジュノ)が個展開催のために来日。
マネージャーのミョンア(玄理)が言うには、最近ネロの絵の盗作が増えているらしい。
その記事を眺めていたネロが突然出かけたまま行方がわからなくなる。
 
一方、韓国人留学生デウォン(ジュノの1人2役)は、温泉が大好き。
ある温泉旅館で幸せに浸っていたところ、自分と瓜二つの男性が現れ、
金を積まれて偽者を引き受けてほしいと言われる。
 
実はこの温泉には例の盗作品が飾られているとの噂で、
ネロはそれを確かめに来たらしい。
そういう詳しい話も知らないまま、
ネロのふりをして個展会場に向かったデウォン。
 
デウォンを泊めた温泉旅館の女将・かおり(谷村美月)は、
ネロと入れ替わったことにはまったく気づかず、
なんだか純朴だった青年の態度がでかくなったなぁと一瞬思っただけ。
旅館にある絵はかおりの亡き父親が描いたもので、
ネロの盗作だと言われていることもかおりはもちろん知らない。
ネロはなぜか父親の絵をすべて売ってほしいとかおりに言い……。
 
そりゃもうジュノのカワイイことと言ったら。
クールな彼と自信なさげな彼と、一度に両方見られたらファンはたまらんはず。
 
作品としては『色男ホ・セク』のほうが断然好きです。
ファンであっても『色男』の彼のほうがいいだろうと思うのですが、
ファンならどっちも観るに決まってるか。
 
仲居頭をふせえりが演じていて、ちょっとやかましすぎる(笑)。
そんなにジュノにベタベタしたら、カミソリ送られてきそう。(^^;
 
またジュノ主演の作品があれば、私もきっと観に行ってしまうでしょう。
だってカワイイんだもん。
韓流好きのおばちゃんらの気持ちがわかりました。

—–

『色男ホ・セク』

『色男ホ・セク』(英題:Homme Fatale)
監督:ナム・デジュン
出演:ジュノ,チョン・ソミン,チェ・グィファ,イェ・ジウォン,コンミョン,シン・ウンス他
 
コロナのせいで劇場にはまだまだ客が少ないはずなのに、
この日は営業再開後に行ったどこの劇場よりも人が多い。
韓流上映率が高いシネマート心斎橋のこと、
また人気韓流スターが出演している作品がかかっているのかなと思ったらその通り。
あらら、私が観ようとしているこれがまさにそうだったのね。
 
知らないんです、“2PM”もそのメンバーのジュノも。
そもそも2PMって何よと思ったら、韓国の男性アイドルグループらしい。
若いオトコに入れ上げてるおばちゃんらっておかしいやろと、
鼻で笑いつつ観はじめたわけですが、こりゃ入れ上げても不思議じゃないわ。
私も一瞬恋しそうになりました(笑)。
 
この邦題はどうかと思うけど、ほんとに色男。
そしてこんな邦題だけど、笑えます、泣けます。
 
李氏朝鮮、妓生(日本で言うところの芸妓)である母親のもとに生まれた男児ホ・セクは、
妓房で妓生に囲まれて育ち、妓生たちこそが家族。
青年となった彼は容姿端麗で、歩けば皆がうっとりするほど。
 
しかし母親の亡き後、彼を育ててくれた妓房の女性経営者ナンソルは、
女遊びの過ぎるセクに呆れ果て、ついに彼を放り出すことに。
 
追い出されたセクは、浮浪者同然の格好をした男ユッカブと出会い、
ユッカブを客として妓房に案内すればいいのだと思いつく。
そうすればナンソルに追い返されることもなかろうと。
 
その試みは通じたものの、セクとユッカブは泥酔してまたしてもナンソルの怒りを買う。
蔵に閉じ込められた折、妓房が経営難に陥っていることを知り、
外に出してもらう条件としてセクがナンソルに提示した案は……。
 
この時代、未亡人になろうとも貞節を守り続ける女性こそが偉い。
そういう女性は「烈女」として「烈女堂」に名を納められるのだとか。
男は妓房にかよって酒を飲んでは女遊びしているというのに。
そこに目をつけたセクがこっそりと宣伝を打ち、
自身が朝鮮初の男性妓生となって、寡婦たちの相手をすることを思いつきます。
 
男の装いで妓房を訪れた寡婦たちは、妓房の中でストレス発散。
みんなセクにぞっこんで、もう凄い(笑)。
ホストクラブもこんな感じなのかなぁ。
 
どんな女性も惚れさせてしまうセクなのに、手を出せない女性がただひとり。
セクの身分も職業も知らない若い女性ヘウォンを前にすると、
プレイボーイぶりもどこへやら、奥手の男になってしまう。
 
結ばれることはなかった恋。
最後は泣いた泣いた。切なくてたまらん。
『ニュー・シネマ・パラダイス』のキス数珠繋ぎを観たときのような気持ち。
めっちゃよかったです。

—–

『新喜劇王』

『新喜劇王』(原題:新喜劇之王)
監督:チャウ・シンチー
出演:エ・ジンウェン,ワン・バオチャン,チャン・チュエンダン,ジン・ルーヤン他
 
シネマート心斎橋にて4本ハシゴの2本目。
 
香港/中国作品。
『少林サッカー』(2001)や『カンフーハッスル』(2004)のチャウ・シンチー監督が、
自身の監督・主演作『喜劇王』(1999)をリブート
主演にはチャウ・シンチーが見出した新人エ・ジンウェンを大抜擢。
 
お世辞にも美人と言えないモンは、幼い頃から女優になるのが夢。
しかしオーディションに落ち続け、回ってくる仕事はエキストラのみ。
しかもたかだかエキストラなのに演技論を打とうとするから、
現場では変人扱いされて追い出されることもしばしば。
 
そんな彼女がそうとは知らずにドッキリにかけてしまったのが、
かつての人気俳優で今はすっかり落ち目のマー。
マーがありえない姿で驚くシーンが動画となって出回り、
信じがたい勢いで人気が再燃。
マーは自分を復活させてくれた女性に再び会って礼を言いたいと願うが、
モンはすでに女優をあきらめ、ウェイトレスとして働いていて……。
 
最初はその期待の新人演じるモンを面白いとはまったく思えなくて。
ただただウザいだけで笑えないじゃんと思っていました。
そのせいでドッキリのところ、一瞬寝てしまったのですけれど。
ラストが近づくにつれて面白くなります。
 
最後の最後に登場するモンは綺麗。
女優って、こうやって洗練されていくのだなぁと思いました。
まぁ、最初のほうはほぼスッピンだと思われ、化粧次第ってことですね。
 
努力は報われるというのは、報われた人がいうことで、
本当は報われていない人のほうが多いのかもしれません。
でも、あきらめちゃったらそれで終わり。
やっぱり、努力は報われる、夢は叶うと思いたい。
宇宙が滅亡した後もがんばれ。

—–

『未成年』

『未成年』(英題:Another Child)
監督:キム・ユンソク
出演:ヨム・ジョンア,キム・ソジン,キム・ヘジュン,パク・セジン,キム・ユンソク他
 
先週の土曜日。晩ごはんは祇園だというのに、動線を無視して心斎橋へ。
営業再開後初のシネマート心斎橋。
 
韓国作品で非常によく見かける俳優キム・ユンソクの監督デビュー作。
いくら名優でもメガホン持たせたらたいしたことなかった、
みたいなケースはよくあると思いますが、この名優は名監督のようです。
とてもよかった。
 
女子高生ジュリは、父親ダウォンが不倫していることを知り、
相手の女ミヒが経営する鴨料理屋に行き、こっそり様子を窺う。
慌てて帰る途中、同じ学校に通うユナとばったり。
ユナはミヒの娘だったのだ。
 
ミヒのほうからダウォンを誘ったのだと決めつけるジュリは、
もうふたりが会わないようにしろとユナに言うが、鼻であしらわれる。
そのときちょうどジュリに母親ヨンジュから電話がかかってきて、
ユナはヨンジュに「あなたの夫の不倫相手が妊娠している」とバラす。
 
ジュリの家では両親の間に不穏な空気が漂い、
すべてミヒ母娘のせいだと考えるジュリは、翌日ユナに殴りかかる。
大喧嘩となり、ふたりそろって教師から大目玉を喰らうが、
日頃から問題児のユナだけが先に帰され、
優等生のジュリから事情を聴こうと教師は必死。
 
一方、夫の浮気を知ったヨンジュはミヒの店へ。
まさか彼女が妻だとは思いもしないミヒは普通に接客。
ヨンジュも自分がどうするつもりなのか何をしたいのかわからない。
そのとき、ミヒが電話を受ける姿を見て、相手は夫だと確信。
居たたまれずに店を飛び出したところ、
追いかけてきたミヒをつい突き飛ばしてしまう。
 
ユナに病院から電話があり、学校に引き返したユナは、
病院に双方の母親がいるらしいとジュリに知らせる。
がなりたてる教師を置き去りにしてふたりは病院へ駆けつけるのだが……。
 
父親の情けないことと言ったらありゃしない(笑)。
なんでこんな男と結婚したのよ、不倫しているのよと、
ヨンジュとミヒ両方に言いたくなります。
娘たち、母親たちの誰の気持ちを考えても、たぶん女ならわかる。
 
ジュリ役のキム・ヘジュン、ユナ役のパク・セジン、
どちらも思春期の女子を目一杯演じていて好感度抜群。
ユーモアにも溢れていて、暗くなりすぎることがありません。
 
仲良くなれそうにもなかったふたりが、
早産で生まれてきた弟が保育器の中で快復していく様子を
一緒に見つめるシーンには心が温かくなります。
 
出会いと別れ、生と死。
いろんな場面で切なさが押し寄せ、涙が出ました。
この若い女優たちが今後どんな活躍を見せてくれるのかも楽しみです。

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『罪と女王』

『罪と女王』(原題:Dronningen)
監督:マイ・エル=トーキー
出演:トリーヌ・ディルホム,グスタフ・リンド,マグヌス・クレッペル,
   スティーヌ・ギルデンケアネ,プレーベン・クレステンセン他
 
1カ月半ほど劇場で映画を観られなかった鬱憤を晴らすように、
連日終業後劇場へ。この日はシネ・リーブル梅田まで行きました。
 
デンマーク/スウェーデン作品。
エロそうなポスターだけど、オバハンと少年の禁断の愛みたいな感じで、
オバハンの妄想が大の苦手な私は観るのを躊躇。
しかし次週以降のハシゴスケジュールを考えた場合、
本作を観ておかなければ次週観るものがなくなってしまう。(^^;
 
結果的には、凄く嫌な話でしたが、面白かったです。
 
中年女性のアンネは、児童保護を専門とする有能な弁護士
暴力や性的虐待を受けた子どもたちの支援に尽力している。
夫のペーターも優秀な医師で、可愛い双子の娘に囲まれ、
公私ともに充実した毎日を送っている。
 
ある日、ペーターの前妻の息子グスタフを一時的に引き取ることに。
17歳のグスタフは学校で問題ばかり起こして退学になり、
前妻のレベッカが寄宿学校に入れることにしたと言うから。
なんとか更生してほしいと願うペーターとアンネは、
グスタフをしばらく家族として迎え入れる決意をしたのだ。
 
心を閉ざしたままのグスタフだったが、
ある出来事をきっかけに、打ち解けようと努めるように。
双子の面倒もよくみる彼をアンネは好ましく思い始める。
 
そんな折、グスタフが夜中にガールフレンドを連れてくる。
アンネはグスタフの部屋から漏れ聞こえる声に耳を澄まして悶々。
その気持ちを抑えきれず、あるとき彼を誘惑してしまうのだが……。
 
子どもを守る立場の人間が、親子ほども歳の違う少年に手を出す。
本作を観た女性はまず間違いなくアンネに憎しみを抱くでしょう。
 
同様にオバハンが少年に手を出す話と言えば『愛を読むひと』(2008)がありますが、
『愛を読むひと』でケイト・ウィンスレットが演じた女性は
未成年と性行為に及ぶのは違法であることをきっちりと認め、
そのうえで、遊びなどではなく、本気の恋になりました。
アンネは完全に火遊びのつもりで、若い肉体がほしかっただけ。
バレそうになると知らんぷりを決め込むのですから、シャレにならん。
自分の息子を信じずに、嘘つきの妻を信じるペーターも同罪。
 
グスタフのことも好きにはなれませんでしたが、
それでもこの最期はあまりに気の毒。
 
グスタフのきゃぴきゃぴのガールフレンドを見た後に、
自室で裸になって自分の体をチェックするアンネも怖かった。
垂れた乳も服を着ればどないとでもなるようです(笑)。
あぁ、おぞましい。
 
だからさぁ、オバハンの妄想につきあったらあかんねんてばっ!

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