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『ホワイト・ストーム』

『ホワイト・ストーム』(原題:掃毒2 天地対決)
監督:ハーマン・ヤウ
出演:アンディ・ラウ,ルイス・クー,ミウ・キウワイ,カリーナ・ラム,
   クリッシー・チャウ,ケント・チェン,ゴードン・ラム他
 
シネマート心斎橋にて。
 
中国/香港作品。
“のむコレ 2020”で上映されたうちの1本です。
中国で公開された香港映画の歴代最高興収を樹立する大ヒットを記録。
アカデミー賞国際長編映画賞の香港代表作品にも選出されたとのこと。
そんなことはどうでもええんですが、私はアンディ・ラウに惹かれて鑑賞。
ちょっと優等生っぽすぎるけど、やっぱり名優だと思うから。
日本人俳優でいうと、仲村トオルみたいなイメージがあります。
 
孤児だったティン(アンディ・ラウ)は、ヤクザの組長ナムに拾われる。
ナムのもと、義兄弟として育ったのがディゾン(ルイス・クー)。
 
ナムは何があっても麻薬にだけは手を出すなと組員たちに言っていたのに、
ディゾンはその掟を破って自分が仕切る店で麻薬を売る。
激怒したナムはディゾンを呼びつけ、その指をティンに詰めさせる。
 
かねてからカタギになることを願っていたティンは、
きちんとナムの許しを得て組を抜けると、金融の勉強に励む。
女性弁護士チョウと出会い、ビジネスパートナーに。
やがてふたりは結婚し、ティンは億万長者の慈善家として知られるように。
 
同じ頃、組を破門されたディゾンは、麻薬王となっていた。
祖父も父親もヤク中だったティンは、この世から麻薬を撲滅することを誓い、
ヤクの売人を次々と消してゆくのだが……。
 
ティンとディゾンともうひとり、重要な人物がミウ・キウワイ演じる刑事。
彼は麻薬による騒動が起きたさいに妻を失っており、
ティンと立場を異にしながらも麻薬を一掃しようとしています。
 
「ラスト15分、映画史を塗り替える大激突!」というのは大げさに思いますが、
全世界興収200億円突破というだけあって面白い。
ただ、ルイス・クー演じるディゾンがあまりに嫌な奴すぎて、
宿敵となった義兄弟の悲哀みたいなものが感じられない。
私的には何にでも切なさは必須ですから、悲哀漂わない宿敵対決なんてさぁ。
 
とはいうものの、香港映画好きにはやはりオススメしたい。
カーチェイスもシビレますよ。

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『フライト・キャプテン 高度1万メートル、奇跡の実話』

『フライト・キャプテン 高度1万メートル、奇跡の実話』(原題:中国機長)
監督:アンドリュー・ラウ
出演:チャン・ハンユー,オウ・ハオ,トー・チアン,ユアン・チュアン,
   チャン・ティエンアイ,リー・チン,チャン・ヤーメイ他
 
終業後に気軽に寄れる劇場は『鬼滅の刃』だらけ。←昨日も同じこと書いてる。(^o^;
ほかの作品もすでに観たものばかりだから、
仕事帰りに映画を観たければキタかミナミまで行くしかない。
しんどいよなぁと思いながらもシネマート心斎橋へ。
 
中国作品です。
監督はインファナル・アフェアシリーズのアンドリュー・ラウ。
中国版『ハドソン川の奇跡』(2016)と称された実話が基。
ホンマにこんなことあるんかいと目が点になりました。
 
乗客119名と乗員9名を乗せた国内便、四川航空3U8633便は、
重慶江北国際空港を出発してラサ・クンガ空港へと向かう。
機長のリュー・チャンジェンは大ベテラン。
民間航空のパイロットになる前は空軍で飛んでいた。
 
順調に離陸するが、高度1万メートルを飛行中に、
操縦室のフロントガラスにヒビが入り、その後大破する。
管制塔とも連絡が取れなくなり、誰も頼れないなか、
機長と乗員たちはこの危機に立ち向かうのだが……。
 
フロントガラス大破ですよ。窓が1枚飛んで行くんです。
副操縦士は上半身を外に放り出され、
シートベルトがかろうじて彼を繋ぎとめてくれているものの、
今にも飛んで行きそうな状態。
こんなんで耐えられるんやと信じられませんでしたが事実らしい。
 
フィクションも混じっているでしょうが客いろいろ。
たいていが私たちの持つ中国人のイメージで(^^;、やかましい。
万国問わず、わがままな客はいるもので、
とっとと降りろと言いたくなる客も。
なのにちゃんと対応する客室乗務員たち、すごい。
 
映画としては、“海猿”シリーズみたいな感じです。
機長は旋回しながら雲の切れ目を見つけ、ここぞというときに進む。
陸では管制官や家族、一般市民が息をのんで状況を見つめる。
クルーが一致団結して乗客を守り、見事着陸を果たします。
わがままだった客も機長にお礼を言いに駆け寄るパターン。
 
お決まりの流れでお決まりのエンディングの作品ではありますが、
こんな事故からの生還が実際にあったことには驚かずにいられません。
 
ほかに興味を惹かれたのは、搭乗前の乗員らの呼気チェックのシーンや、
チーム集まって食事するシーンがあったこと。
仕事前に関係者が空港の食堂で食事をとるシーンは今まで見たことがなかったかも。
 
客室乗務員だから、みんな美人なのも嬉しいところ。
エンドロールでは彼ら彼女らのモデルとなったご本人たちも写っています。
やっぱり女優のほうが綺麗ですねぇ。
男性陣も言うまでもなく役者のほうが男前(笑)。

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『小説の神様 君としか描けない物語』

『小説の神様 君としか描けない物語』
監督:久保茂昭
出演:佐藤大樹,橋本環奈,佐藤流司,杏花,莉子,
   坂口涼太郎,山本未來,片岡愛之助,和久井映見他
 
もう観なくてもいいやと思っていた作品なのですが、
終業後に容易に寄れる劇場で何か観たいと思ったら、『鬼滅の刃』だらけ。
ほかは鑑賞済みの作品ばかりで致し方なく。
まったく期待せずに観たおかげか、悪くなかった。
109シネマズ大阪エキスポシティにて。
 
中学生のときに作家としてデビューした男子高校生・千谷一也(佐藤大樹)。
たいして売れない作家だった父親(片岡愛之助)を亡くした後、
病気で入院中の妹・雛子(莉子)を抱え、
働きづめの母親(和久井映見)を少しでも助けようと、書き続けている。
 
スランプに陥ってどん底の気分でいたとき、
担当編集者の河埜(山本未來)から女子高校生人気作家との共作を提案される。
家計を支えるために受け入れることにするが、
会ってみてびっくり、その作家は同級生の小余綾詩凪(橋本環奈)。
 
お互いペンネームを使っていたから正体を知らず、
しかも詩凪は転校してきてまもない。
なのに可愛くて明るくてすでに人気者の詩凪に対し、
一也は友だちも多くなく、地味なことこのうえない。
うじうじしている一也のことをドSの詩凪は罵倒しまくり。
相容れないふたりと思われたが……。
 
ふたりの恋愛ものかと思いきや、あくまで要は小説。
本への愛情がいっぱい感じられて、だからなのか、
この手の若手俳優がひしめく作品にしては珍しく、「ら抜き」がありません。
ら抜きは極力使わないようにしている私ですが、
唯一意識的に使っているのが「来られる」「来られない」のら抜き。
正しく使うと尊敬語に取られそうで、「来れる」「来れない」と言ってしまいます。
それを登場人物たちがちゃんと「来られる」と言っている。
 
一也の数少ない友人である文芸部の部長・九ノ里正樹役の佐藤流司がいい。
一也の才能を羨みながらも全力で応援する姿勢に胸を打たれます。
 
小説の力って凄いのです。私は本を読むことをやめられない。

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『オン・ザ・ロック』

『オン・ザ・ロック』(原題:On the Rocks)
監督:ソフィア・コッポラ
出演:ビル・マーレイ,ラシダ・ジョーンズ,マーロン・ウェイアンズ,
   ジェシカ・ヘンウィック,ジェニー・スレイト他
 
シネ・リーブル梅田にて3本ハシゴのラスト。
 
もう親の七光り感なんてとっくにないですね。
Appleオリジナル映画で、AppleTV+での配信に先駆けて劇場で公開。
 
ローラ(ラシダ・ジョーンズ)とディーン(マーロン・ウェイアンズ)は幸せな結婚をし、
可愛い娘ふたりにも恵まれた。
作家のローラの執筆がちょっとスランプに陥っている以外は何もかも順調のはずが、
最近仕事で多忙なディーンが浮気しているような気がする。
ローラが父親のフェリックス(ビル・マーレイ)に相談したところ、
何歳になってもプレイボーイのフェリックスは、ディーンの行動を調べるべきだと言い……。
 
夫の尾行を父親とすることになった娘。
ほぼ会話で成立しているような作品なのですが、全然退屈しません。
そして、ニューヨークの街並みやメキシコの浜辺が楽しい。
 
ビル・マーレイって本当に不思議な俳優です。
ちっともイケメンじゃないのに、オシャレが似合っているように見えて、
放っておけないおじさまという感じ。
女と見るや声をかける父親に娘は辟易しているのに、
やっぱり父親のことが大好きなんですね。
 
父親の言うとおり夫が浮気していればいいと思っていました。
だって、妻の誕生日に出張だからって、
娘たちと相談して用意してあったサプライズプレゼントがあれって。
「俺って妻のことがよくわかっている夫だろ」と言わんばかりのアカンやつ。
妻のリクエストでもないのにあんなもんくれる夫は最悪と思っていたけれど、
こんなハッピーエンドが待っているとは。騙された(笑)。
 
特筆すべきことは何もないけれど、ホッとできる作品です。
こういう映画を撮る監督って、自身が幸せなんだろうなぁと思う。

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『薬の神じゃない!』

『薬の神じゃない!』(原題:我不是薬神)
監督:ウェン・ムーイエ
出演:シュー・ジェン,ジョウ・イーウェイ,ワン・チュエンジュン,
   タン・ジュオ,チャン・ユー,ヤン・シンミン他
 
シネ・リーブル梅田にて3本ハシゴの2本目は中国作品。
中国で実際にあった事件をモチーフとしています。
そんなに話題になっている作品とも思えないのに満席でした。
ちょっとテンション上がる。
 
上海に暮らすチョン・ヨンは、インドから輸入した強壮剤の販売店を営んでいる。
しかし商品は一向に売れず、別れた妻に愛息の親権を持って行かれそう。
家賃も滞納中でどうにもこうにもならない状態。
 
そんなとき、来店したリュ・ショウイーという男が、
インドに行ってジェネリック薬を購入してきてほしいと言う。
ショウイー自身が慢性骨髄性白血病の患者で、
スイスの製薬会社が中国で販売する薬が高すぎて買えないから、
インドの会社の代理店として定期的に輸入する話をつけてきてほしいと。
 
違法なことはできないと一旦は断ったものの、儲け話には惹かれる。
致し方なくインドへ行ったところ、本当に代理店の話がまとまり……。
 
原価は5百元なのに、正規のルートで輸入された薬はなんと4万元で売られています。
ヨンはショウイーほか白血病患者数名と組んで違法な輸入を始め、2千元で販売。
がっぽがっぽと金が入ってきて、ウハウハ状態に。
けれどもいつか捕まるかもしれない。そうなると息子に会えなくなる。
そこで手を引くことを決めるのですが、悪い奴が後釜に座ってしまう。
 
最初は金儲けのために始めたことでしたが、苦しむ患者たちを見て気持ちが動く。
最後はもう私の絶対泣いてしまう展開。泣いた泣いた。
 
こんなにも白血病の人が多いとは驚きました。
患者さんや関係者の間で話題になっているのかもしれませんね。
それでこんなに客が入っていたのかも。
 
とても良い作品でした。
コロナのせいで中国人嫌いを公言する人が増えているように思いますが、
こんな話もあるんだよと伝えたい。

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