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『リコリス・ピザ』

『リコリス・ピザ』(原題:Licorice Pizza)
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:アラナ・ハイム,クーパー・ホフマン,ショーン・ペン,トム・ウェイツ,
   ブラッドリー・クーパー,ベニー・サフディ,ジョエル・ワックス他
 
イオンシネマ茨木にて。
この監督の作品を観るときは毎度書いていることですが、
ポール・アンダーソンという著名監督は2人存在して、
「良いほう」と「駄目なほう」と一般的には言われています。
 
「駄目なほう」の監督はポール・W・S・アンダーソンで、ミラ・ジョヴォヴィッチの旦那。
なんというのか、大衆向けのわかりやすい娯楽作品ばっかり。
一方、「良いほう」が本作の監督、ポール・トーマス・アンダーソン
批評家受けする監督のほうが小難しい印象はありますし、
実際、ポール・トーマス・アンダーソン監督作品には「いったい何?」というものもありますが、
これは結構わかりやすい部類ではないかと思います。
 
予告編を観たときはあまり惹かれませんでした。
物語自体は私の好みっぽいのですが、主演カップルの顔がどうもタイプじゃない。すんません。
特に男性のほうは、こんな恋愛ものでイケてる男子を演じる風貌には到底思えず、
フィリップ・シーモア・ホフマンに似てるなぁと思ったら、息子でした。(^^;
 
1973年、ハリウッド近郊のサンフェルナンド・バレー。
ゲイリー・ヴァレンタインは子役として活躍する15歳の高校生。
CM会社を経営する母親が宣伝を担当した近隣のレストランなどにも出入りして顔なじみ。
大人とのやりとりも慣れたもの。
 
ある日、生徒の写真撮影にアシスタントとして訪れた25歳の女性アラナに一目惚れ。
ゲイリーは早速アラナを口説きにかかる。
アラナはその強引さに閉口しながらもなんとなく気になり、食事の誘いを受け入れるのだが……。
 
ゲイリーを演じるのがクーパー・ホフマン。
失礼極まりないことを言いますが、この容姿で「イケてる子役」という設定は私には無理。
フィリップ・シーモア・ホフマンのことは好きでしたが、
それはあくまで脇役としての彼の演技が好きだっただけ。
もしもモテモテの役なんかやられたらドン引きしていたと思います。
 
無理だと思いながら観るのもツライので、頭をニュートラルにして鑑賞しました。
そもそも15歳の少年と25歳の女性の恋の話なんて、私の苦手な「オバハンの妄想」でしょ。
だけど、クーパー・ホフマンがとても15歳には見えないおかげで、妄想とは感じず。
その点はありがたいことでした(笑)。
 
アラナ役のアラナ・ハイムは、三姉妹のロックバンド“ハイム”のメンバーで、
実姉妹のエスティとダニエルが姉妹役で出演しているばかりか、
父親と母親を演じているのも実の両親だったようで、ビックリ。
 
15歳らしからぬゲイリーは、ウォーターベッドやらピンボールマシンやら、
流行りそうなものを見つけると速攻で商売を始め、商才を見せつけます。
撮影アシスタントを辞めてゲイリーのビジネスパートナーとなったアラナですが、
ガキなんて相手にしていられないとゲイリーを邪険にするくせに、
ゲイリーが同世代の子役女優とイチャイチャしていると腹を立てる。
この辺はやっぱりオバハン(というほどの年齢じゃあないが)の妄想だよなぁ。
 
スター俳優役のショーン・ペン、映画監督役のトム・ウェイツ
大物プロデューサー役のブラッドリー・クーパーといった面々の演技が楽しい。さすがです。
 
結論として、良い作品だったし、睡魔に襲われることもなかったけれど、
やっぱりタイプの俳優が演じていないと、そこまで好きにはなれないというところです。
 
ところで、話中にはリコリスもピザも出てこないというのに、
タイトルの“リコリス・ピザ”ってどういう意味さと思ったら、
舞台となっているサンフェルナンド・バレーにあったレコード店のことですと。
でもレコード店も出てこないよ。

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『妖怪シェアハウス 白馬の王子様じゃないん怪』

『妖怪シェアハウス 白馬の王子様じゃないん怪』
監督:豊島圭介
出演:小芝風花,松本まりか,毎熊克哉,池谷のぶえ,小久保寿人,
   川辺雄介,片桐仁,望月歩,池田成志,大倉孝二他
 
スルーするつもりだったのですが、ちょっと気になる。
何の割引もない木曜日、貯まったポイントを使って観ることに。
109シネマズ箕面にて。
 
“妖怪アパート”シリーズは知っているけど、“妖怪シェアハウス”シリーズは知りません。
これも原作はコミックだろうと思っていたら、TVドラマなのですね。
テレビ朝日にて、2年前に第1シリーズ。第2シリーズがついこの間まで放映されていたらしい。
 
作家を目指しつつ会社勤めを続けている目黒澪(小芝風花)。
恋愛に関する話を執筆してみたが、上司にもその辺の女子高生にも古いと言われる。
聞けば、最近流行の恋愛の相手は生身の人間ではなく、AI(人工知能)
どんな理想もAIならその通りの相手が見つかる。
 
シェアハウスに同居する妖怪たちに澪がこの流行を話したところ、
お岩さん(松本まりか)をはじめ、みんな大反対。
しかしつい興味を惹かれてアプリを使ってみると、ただちに理想の相手ツトム(望月歩)が現れる。
彼と話すのが楽しくて、澪は毎日ウキウキ。
 
ある日、若き天才数学者AITO(望月歩の一人二役)に取材する機会を得た澪は、
AITOがツトムと瓜二つであることにビックリ。速攻で恋に落ちた澪だったが……。
 
観るのがまったく初めてだったもので、何から何までビミョー。
どこを面白がればよいのかがわかりません。
 
確かに風花ちゃんは可愛いからそれだけで良い気もします。
お岩さん役の松本まりか以外も、酒呑童子役の毎熊克哉座敷童子役の池谷のぶえ
それに特に良いのがぬらりひょん役の大倉孝二。彼にはまずまず笑わされました。
ただやっぱりTVドラマ版を観ていないとツライのではないかと。
それに特殊メイクが結構怖くて、子どもさんなんて泣いちゃうのではと思ったりも。
誰も泣いていませんでしたけど。(^^;
TVドラマ版のファンだった人にはオススメします。じゃないと睡魔に襲われます。(^o^;
と言いつつも、今も劇場で流れている予告編を観るとほっこりします。
『燃える仏像人間』(2012)を思い出す人形劇風アニメも楽しいし、
大倉孝二の「怖いわ!」、大好き。

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『ニューオーダー』

『ニューオーダー』(原題:Nuevo Orden)
監督:ミシェル・フランコ
出演:ナイアン・ゴンサレス・ノルビンド,ディエゴ・ボネータ,モニカ・デル・カルメン,
   フェルナンド・クアウトレ,エリヒオ・メレンデス他
 
せっかくシネ・リーブル梅田まで来たならば、1本で帰るのはもったいない。
もう1本、今度はメキシコ/フランス作品を観ることにしました。
 
メキシコ、半端でない富裕層が暮らす地区。
富豪の両親のもとで生まれ育った娘マリアンは25歳。今日は彼女の結婚式。
政財界の有力者たちも出席する披露パーティーが盛大におこなわれたいた。
 
その一方で、貧困層が暮らす地区では、格差拡大に抗議する市民デモが起こり、
今まさに暴動に発展しようとしていた。
 
マリアンの邸の元使用人ロランドは、病床の妻エリサに手術を受けさせたいと、
金の工面を頼みにマリアンの両親を訪ねる。
つれない態度の両親に怒りを感じたマリアンは、自分がなんとかしたいと考え、
現在の使用人クリスチャンに道案内を頼んでロランドの家へ行こうとする。
 
ちょうどマリアンとクリスチャンが邸を出たとき、
暴徒と化した市民が邸に乗り込み、銃を乱射。
そうとは知らないマリアンはロランドの家へとたどり着いたところ、兵士がやってくる。
彼らはマリアンを邸へ送り届けると嘘をつき、彼女を拉致誘拐して……。
 
こういう作品を見ると、メキシコって怖い国だなぁと思います。
 
金持ちの息子や娘はみんな誘拐されて牢獄に入れられ、拷問や強姦を受ける。
身代金をふんだくるための映像を撮らされて、
身代金がきちんと支払われてやっと解放されるかと思いきやズドン。
政府高官もまったく信用できず、いったいどうすりゃいいんだか。
 
救いがありません。最後は呆然。善人であるだけ損だと思ってしまうぐらい。
映画マニアでないならば、カップルでなんて決して観に行かないように。
 
この絶望感は何に似ているだろう。
『ミッドサマー』(2019)がお好きだった人は気に入るかも。
悲惨すぎて笑っちゃうぐらいで、私も嫌いじゃないけれど、人には鑑賞を勧めません。

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『三姉妹』

『三姉妹』(英題:Three Sisters)
監督:イ・スンウォン
出演:ムン・ソリ、キム・ソニョン、チャン・ユンジュ,チョ・ハンチョル,
   ヒョン・ボンシク,キム・カヒ,イム・ヘヨン,チャン・デウン他
 
毎週水曜日が亡弟の七日毎の供養に当たるため、
このところ水曜日は全休、半休、あるいは時間休のどれかを取っています。
ちょうど両親の介護保険認定更新審査も水曜日になった先週、全日休みを取りました。
朝から実家と弟の部屋にいたので、いつものように晩まで滞在せずに夕方退散することに。
思いきってシネ・リーブル梅田まで行きました。
 
とても観たかった韓国作品。
誰にも感情移入できないまま終盤に至ったのは『ベイビー・ブローカー』と同じですが、
最後の20分ぐらいがすごくよかった。やはり韓国で撮るなら韓国人キャストで。
三女役のチャン・ユンジュが安藤サクラを思い出させるから、
なおのこと是枝裕和監督作品と比較してしまいます。
 
ソウルに暮らす三姉妹。
 
質素な花屋を営む長女ヒスク(キム・ソニョン)は、別れた夫が作った借金に苦しみ、
反抗期まっただ中の一人娘ボミの世話に手を焼いている。
そのうえ癌を宣告されたというのに、誰にも相談できない。
 
気の利く夫とふたりの子どもに恵まれ、理想の家庭を築いているかに見えるが、
ミヨンが指導する教会の合唱団のメンバーと夫が浮気していることに気づく。
 
三女ミオク(チャン・ユンジュ)は劇作家で、食品卸業を営む夫とその連れ子と暮らしている。
スランプに陥って思うように筆が進まず暴飲暴食、アルコールが手放せない。
夫と息子に八つ当たりするから、夫は困り果て、継子はミオクに寄りつこうとしない。
 
こんな3人それぞれの生活と、酒に酔ったミオクがミヨンにかける電話のシーンが大半。
時折会話に登場する父親の誕生祝いの話から、もうじき家族が集まる予定であることがわかります。
3人ともイタくて、気の毒とすら思えない。
見かけと内情が違うのは『明日の食卓』(2021)を思い出させます。
 
あと20分ほどで終わりかなという段になって、姉妹にはもうひとり弟がいることがわかる。
長女と末っ子の弟が幼い頃にどんな目に遭っていたのかがわかってからが山場。
最も優等生に見えたミオクがキレるところからは見入ってしまいました。
 
虐待を許してはいけない。こんな親はいなくていい。
こんな親を子どもは許さなくていい。許してはいけない。そう思う。
 
ラストシーンにホッとする。
人生を半分以上過ぎていたとしても、この姉妹と弟に幸せな人生が訪れんことを祈ります。

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9回目の『トップガン マーヴェリック』は4DX吹替版で。

6回目の『トップガン マーヴェリック』をアップした後、
7回目を109シネマズ大阪エキスポシティのIMAXレーザーGT版
8回目を109シネマズ箕面のIMAX版で鑑賞しました。
ほんまにどないやねん、これ。毎日観たくなるビョーキに罹っている(笑)。
 
とりあえず公開中の上映方式を制覇したいと思いました。
あとは通常吹替版と4DX版を残していますが、通常吹替版はまぁええかと。
で、連日販売開始直後に売り切れとなっている4DX版にチャレンジ。
109シネマズ大阪エキスポシティにて21:25からの回。平日も満席です。
 
前回書いたように、4DXは韓国の会社、MX4Dはアメリカの会社が開発したシステムです。
どちらも大差ないと思っていたのですが、同じ映画で体験してみるとその差は歴然。
 
結論から言って、私はMX4D版のほうが好き。
だけど、これをアトラクションと考えるなら、4DX版のほうが断然上です。
もしも4DXを初めて体験する人であれば、
本編上映前の4DXってこんなんだよ~という体験版ですでにビビるでしょう。
結構揺れるし、水しぶきかかるし。鞄に水滴が飛んできて顔も濡れます。女性は要注意(笑)。
 
そして以前から私が苦手だった、首の後ろから吹きつける風。
ふいにプシューッと音を立てて風が来るのでギョッとします。
肩付近をいきなりどつかれたような衝撃を受けるのも一度や二度ではありません。
 
何から何までとにかく4DXのほうがMX4Dより派手なんです。
派手だから、画面に集中できない。あくまでも私は、ですけれど。
 
そしてとにかく寒い。
ほぼずっと風が吹いているような状態なので、寒くて寒くて。
もともと冷房にあまり強くなくて年中長袖の私は寒さに震えました。
私みたいな人は羽織るものを1枚持っていくほうがよいと思います。
 
映像をちゃんと観たい人には、集中できない4DX版はどうでもいいかも。
でも一度は試してみるのも楽しいはず。
4DXは私は一度でじゅうぶん。超絶疲れる(笑)。MX4D程度がちょうどよい。

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