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『アフター・エブリシング』

『アフター・エブリシング』(原題:After Everything)
監督:ハンナ・マークス,ジョーイ・パワー
出演:ジェレミー・アレン・ホワイト,マイカ・モンロー,デロン・ホートン,ジーナ・ガーション,
   ビル・セイジ,リア・キルステッド,マリサ・トメイ,センディル・ラママーシー他
 
2018年のアメリカ作品なのですが、サービスデーでも割引なし、1,900円の均一料金。
映画などのレビューサイト運営会社Filmarksが初めて提供する洋画という触れ込み。
それが割引のない理由なのかしらん。
上映期間はまずは1週間限定、SNSや口コミで評判を得て徐々に広げて行く所存らしい。
 
終業後になんばまで車を走らせ、なんばパークスシネマにて鑑賞しました。
平日のなんばパークスは最大料金1,000円なのがとても嬉しい。
 
サンドイッチショップで働くエリオットは、女と見れば声をかけるプレイボーイ
ある日、地下鉄構内で毎回ハム&チーズを頼む常連客ミアを見かけてナンパする。
 
最初はエリオットのことを相手にしなかったミアだが、
なんとなく気になって後日サンドイッチショップに立ち寄るとエリオットは不在。
彼の同僚ニコに尋ねると、エリオットは病気で休んでいると言う。
ニコに電話番号を託して退店するミア。
 
さっそくミアに連絡したエリオットはデートの約束を取りつける。
しかし初めてのデートで自分はユーイング肉腫(骨に発生する悪性腫瘍)だとエリオットは告白。
動揺しながらもミアはエリオットに献身的に尽くし……。
 
ミア役にマイカ・モンロー、エリオット役にジェレミー・アレン・ホワイト。
久しぶりすぎてビビったのは、ミアの母親役のジーナ・ガーション
懐かしくないですか、『バウンド』(1996)。
今も変わらぬあの口角の上がり方整形以外の何物でもない(笑)。
 
そしてそして、エリオットの主治医を演じるのはマリサ・トメイ
“スパイダーマン”シリーズのメイおばさん。
『いとこのビニー』(1992)で大注目された後はなかなか大変でしたが、いまは見事に返り咲き。
彼女の活躍は、私の中ではジェニファー・コネリーのそれとかぶります。
 
なんでまた癌の話なんだろうと思う。
化学療法を受けるエリオットの姿に弟を思い出すし、
残念ながら効いていないと言われたときの彼の表情にも弟を思い出す。
 
でも弟はエリオットのように誰かに八つ当たりしたり投げやりになったりしなかった。
それなのに、エリオットは癌が完治して弟は逝ってしまった。
 
などということも考えたりはしますが、相対的には良い作品でした。
ふたりとも23歳の設定なのがちょっと。
どう見ても実年齢はアラサーでしょと思ったらやっぱりそうでした。無理がある。(^^;
 
結局別れてしまうところも含めて『私は最悪。』と似たテイスト。
ミアがいい子すぎるから、主人公のひねくれ具合などを考えて『私は最悪。』のほうが好き。
でも、“After Everything”というタイトルは秀逸だと思います。

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『アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台』

『アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台』(原題:Un Triomphe)
監督:エマニュエル・クールコル
出演:カド・メラッド,ダヴィド・アヤラ,ラミネ・シソコ,ソフィアン・カメス,
   ピエール・ロタン,ワビレ・ナビエ,アレクサンドル・メドヴェージェフ他
 
なんばパークスシネマにて、前述の『海上48hours 悪夢のバカンス』の次に。
 
実話に基づくフランス作品。
監督のエマニュエル・クールコルは、『君を想って海をゆく』(2009)の脚本家。
クルド難民の少年がドーバー海峡を泳いで渡ろうとする話で、心に残っています。
監督としてはこれがまだ2作目だそうで。
 
輝かしい時代もあったものの、今は無職の舞台俳優エチエンヌ。
このたび彼が引き受けた仕事は、刑務所囚人相手に演技指導をすること。
さして演劇に興味があるとは思えない囚人たち相手にエチエンヌは奮闘し、
とりあえず刑務所内でおこなわれる発表会で芝居を披露する。
 
それが好評だったことから、エチエンヌは彼らに今後も演劇を続けさせたいと考える。
かつての盟友で、今は劇場経営者に徹する儲け第一のステファンに、
一日だけ劇場を貸してほしい、この舞台で囚人たちに上演させてほしいと懇願する。
たった一日の舞台にエチエンヌが選んだ演目はサミュエル・ベケットの『ゴドーを待ちながら』。
それも成功して、あちこちから出演オファーが舞い込むようになり……。
 
エチエンヌのクラスを選択した囚人は6名。意味のわからない不条理劇に彼らは困惑しきり。
なかでも文盲のジョルダンは、字も読めないのに難解な台詞を覚えねばならず、時折パンク。
対照的にとても知的でベケットを知っていた囚人パトリックもいる。
彼なんぞはもともとはクラスにいなかったのに、どんな下心があるのか、
どうしても演じたいと言って、元いた囚人を追い出してまで参加します。
 
エチエンヌ自身も、下心とは言えないまでも、誰のためなのか途中からわからなくなってくる。
囚人たちのためと思いきや、長く無職の自分がこれで認められるわけですから、
そりゃ知らず知らずのうちに熱が入りますよねぇ。そこを一人娘に指摘される。
 
刑務所長も大変です。
いくら本物の劇場を借りることができたところで、判事の許可を取らねばならない。
凶悪な強盗を犯した罪で服役している囚人を外に出してもいいものか。
 
「予想外のラストが、あなたを待っている」とあります。確かに予想外。
感動的なラストかどうかを聞かれたら、ちょっと厳しい。
少なくとも映画をあまり観ない人は、憮然とするのではないでしょうか。
 
ネタバレですが、信じていたのに裏切られちゃうのですからね。
あれでやっぱり彼らが戻ってきたというオチであれば感動しますけど。
もしも感動を求めて観に行くなら「なんか違う」ということになりそうです。

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『海上48hours 悪夢のバカンス』

『海上48hours  悪夢のバカンス』(原題:Shark Bait)
監督:ジェームズ・ナン
出演:ホリー・アール,ジャック・トゥルーマン,キャサリン・ハネイ,
   マラカイ・プラー=ラッチマン,トーマス・フリン,マニュエル・カウキ他
 
原題はわかりやすく“Shark Bait”、邦題も超B級の『海上48hours』。
“海底47m”シリーズのバッタもんみたいな邦題で、
はたして本作が本当に48時間だったかどうかも定かではありません。
だけど乗せられていそいそと観に行く私。なんばパークスシネマにて。
 
最後の春休みを楽しもうとメキシコを訪れた大学生5人。
そのうちのナットとトムは結婚も考えているカップル。
ナットの親友ミリー、あとは♂のタイラーとグレッグ。
 
夕方にはここを出発してアメリカに帰るという日の早朝、
まだ酒も抜けていない彼らは盗んだ水上バイク2台に分乗して沖合いへ。
悪乗りしすぎて2台が衝突、片方の操縦席にいたグレッグが大怪我をする。
 
膝から突き出した骨を見て泣き叫ぶグレッグをなだめ、
ただちに浜辺に戻ろうするが、水上バイクは故障して動かない。
日が暮れる前に助けを呼びに行かなければと、
意を決したタイラーが泳ぎはじめるのだが……。
 
原題のとおり、サメが出没します。ホホジロザメらしい。
『JAWS/ジョーズ』(1975)よりもずいぶんリアルではあります。
 
名前を知っている役者は誰もいないし、特に美人やイケメンがいるわけでもない。
いや、それなりにイケてるんですが、特に目立つものがないんですよねぇ。
 
ナットはとても真面目で優しい女子。
ハメを外す仲間を見咎めるものの、これが最後の休みなんだからと言われると、
楽しい席に水を差すのもなんだかなぁと思ってしまう。
ミリーは、トムの浮気相手であることが冒頭の表情から明白で、いかにもビッチ。
グレッグとタイラーはあきらかにオマケの存在。
 
最後に生き残るのは当然ナットでしょうから、
こうなるともう誰からどういう順番で死ぬのかだけが見どころ。
で、想像と違うことなく、オマケからサメの餌食になります。(^^;
 
サメにやられない工夫、生き延びる工夫というのはほぼ無し。
誰か通らんかなぁ、このままじゃ死ぬよなぁ、って言うてたらそのたびにサメが出る。
意外だったのは、トムの自らを犠牲にする行動くらいです。
 
いちばんサバイバル能力が高かったのはナット。
そしてバカ騒ぎしていた前夜に皆が出会った物乞いの爺さんを笑わなかったのはナットだけ。
人の話を信じる良い子、かつ、どうなってもあきらめない強い子だけが生き残るのでした。

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『きさらぎ駅』

『きさらぎ駅』
監督:永江二朗
出演:恒松祐里,本田望結,莉子,寺坂頼我,木原瑠生,芹澤興人,佐藤江梨子他
 
シアタス心斎橋のグランシアターの余韻そのままに帰ろうかと思いましたが、まだ16時。
いくら日曜日で明日からまた仕事だといっても、あと1本観て帰れるんじゃなかろうか。
 
またホラーだよ。怖いくせに。ちょっと気になっていたから観てしまった。
わりと後方に席を取ったら、眼鏡がないと見えへんがな。
仕方なく眼鏡をかけ、怖いシーンを直視しなくて済むように少し目線をずらしながら。
 
2004年に“2ちゃんねる”に実際に投稿された体験談を追う形で物語は進みます。
 
民俗学を専攻する女子大生・堤春奈(恒松祐里)は、卒論のテーマとして現代の神隠し都市伝説を選ぶ。
春奈が興味を惹かれたのは、10年以上前に2ちゃんねるに投稿された“きさらぎ駅”の話。
調査の結果つきとめた投稿者・葉山純子(佐藤江梨子)に連絡をして会いに行く。
 
当時の様子を詳しく純子に尋ねる春奈。
教員だった純子は、2004年のその夜、終電に乗って不思議な体験をしたらしい。
遠州鉄道の新浜松駅から乗車、さぎの宮駅で降車するはずがなかなか着かず、
気づいたときには見たことも聞いたこともないきさらぎ駅に停車。
 
そのときの乗客は純子を入れて6名。
純子が教鞭を執る高校の3年生だという宮崎明日香(本田望結)。
若い男女3人組は、乱暴で態度のでかい岸翔太(木原瑠生)、ギャルの松井美紀(莉子)、
2人と一緒に行動しながらも翔太にいじめられている様子の飯田大輔(寺坂頼我)。
酔っぱらいのサラリーマン・花村貴史(芹澤興人)。
 
このまま駅で次の電車を待っていてもきっと来ない。
一行は線路の上を歩きはじめるのだが……。
 
ネタバレしちゃいますけれど、ここから現実に戻ってきたのは純子ひとり。
話を聞いた春奈もきさらぎ駅へと行ってみることにしたら、ほんとに行けるんですよねぇ。
そしてそのときの乗客も純子が体験したときと同じ面々。
 
明日香を救えなかったことを純子はずっと悔いている。
そう思った春奈は、明日香をこの世界から救い出そうとするんですけど。
冒頭からサトエリがなんとなく怖くて、こんなことだろうと思ったらやっぱりかよ。
つまり明日香を救い出すために春奈を差し出したという。
 
恥ずかしくない行動をしろ。明日香が母親から言われていたことはごもっとも。
でもその彼女を救うために純子がした行為はどう捉えましょうか。
ずっとあの世界の中で同じことをしつづけている彼ら彼女らが、
ループ状態であることを知らずにいるのは救いです。
 
あ、それなりに怖いですが、私でも耐えられるホラーでした。
一日の最後に観てもちゃんと寝られます(笑)。
だけど酔っぱらいすぎて電車で往復しないようにしましょうね。

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『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(原題:Jurassic World: Dominion)
監督:コリン・トレヴォロウ
出演:クリス・プラット,ブライス・ダラス・ハワード,ローラ・ダーン,ジェフ・ゴールドブラム,
   サム・ニール,ディワンダ・ワイズ,マムドゥ・アチー,B・D・ウォン,キャンベル・スコット他
 
シアタス心斎橋にて4本ハシゴの3本目はグランシアター
全9席のゴージャスシアター。アルコールも選べるドリンク1杯とスイーツかおつまみ付きで4,000円です。
高いっちゃ高いですけど、たまにはここで観たくなる。めっちゃリラックスできます。
 
グランシアターの鑑賞チケットを発券すると、ドリンクとフード引換券も出てきます。
それを持ってまずはコンセッションスタンドで注文。
するとのちほど劇場スタッフが注文品を席まで運んできて、かしづいて渡してくれるのですけれど、
ここでの鑑賞がお初の客の中にはシステムを理解していないひと複数。
引換券を持ったまま入場してしまったその人たちに、スタッフが注文を取りにきていました。
上映時間キワキワの入場だと、場内が暗くなってから注文品が運ばれてくることになるので、
グランシアターで鑑賞するときは必ず先に注文して席でゆったり待ちましょう。
 
さて、“ジュラシック・パーク”三部作の後を受けて、2015年に始まった“ジュラシック・ワールド”シリーズ。
やはり三部作であり、本作はその完結編です。なんぼでも続編は作れそうですけどね(笑)。
 
ところで本シリーズの主役クリス・プラットを皆さんもともとご存じでしたか。
結構好きなんです。ウィキを読むといろいろ面倒くさそうな気配もあるけれど。
最初のままアンナ・ファリスとの婚姻生活が続いていたらなおのこと印象がよかったのですが、
離婚して再婚相手となったのはキャサリン・シュワルツェネッガー。あのシュワちゃんの娘。
えらくまた対照的なイメージの女性を選んだものだなぁと思います。
 
そんなクリス・プラット演じるオーウェンは、ジュラシック・ワールドの元監視員。
恐竜の調教に成功したことから、ちょっとした有名人でもあります。
恐竜と心を通わせることができる彼は、同様に恐竜をこよなく愛する女性クレアと同棲中。
クレアはジュラシック・ワールドの元責任者。
ふたりは14歳のクローン少女メイジーを匿い、人里離れた山奥で暮らしています。
 
ある日、メイジーは、かつてオーウェンが調教してブルーと名付けた恐竜ヴェロキラプトルが
自身の子ども恐竜を連れて駆けているのを目撃。
そのブルーの子どもが何者かに捕らえられ、メイジーも誘拐されてしまいます。
 
一方、デカいイナゴが大発生して甚大な農作物被害が出たため、
古植物学者のエリーは古生物学者のアランに協力を依頼、共に調査に乗り出します。
唯一イナゴ被害を受けなかった畑がバイオシン社の種子を使っていることから、
エリーとアランはバイオシン社が設立した恐竜保護施設へと出向くのですが……。
 
本シリーズが始まった頃には私が知らなかったこと。
バイオテクノロジー企業による遺伝子操作が施された種子の市場独占状態。
バイオシン社のモデルって明らかにモンサント社ですよね。
こんなハリウッド超大作で世界的巨大企業を叩くことができるんですか。
 
ラウンドアップのCMを目にするたびに、こんな穏やかなCMを観たら、
そらまぁ草ぼうぼうのところにこの薬剤使うよねぇと苦笑いしている今日この頃なので、
こんな娯楽大作でモンサント社に物申してええんやと驚きます。
スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮だからこそできることなのでしょうか。
 
キャストで目を引かれたのは、自社の悪を告発するためにエリーたちに手を貸すラムジー役のマムドゥ・アチー。
覚えやすい顔といいますか、『ワインは期待と現実の味』(2020)の人だとすぐにわかりました。
手を貸しているふうを装って実は悪人だったら嫌だなと思ったけれど、終始善人でよかった。
オーウェンたちを助けるケイラ役のディワンダ・ワイズがまったカッコイイ。
 
覚えるほど観た予告編ではジェフ・ゴールドブラムが「恐竜と約束したてか?」に対して、
クリス・プラットが「そうですよ、それが何か?」だったのですが、
本編を観たら「恐竜を連れて行くんかい」「そうですけど何か?」になっていたことにもちょっと驚いた。
 
グランシアターは一度体験してみるべし。オススメです。

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