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『HYODO 八潮秘宝館ラブドール戦記』

『HYODO 八潮秘宝館ラブドール戦記』
監督:福田光睦
 
数週間前、ラヲタの友人からLINEが来ました。「この映画、気になるから観てきて」って。
んなもん自分で観に行きゃええやんって思うでしょ。
でもこのラヲタの友人は1カ月のラーメン食杯数を私の劇場映画鑑賞本数と競っていて、
しかも友人の圧勝なんです。1カ月にラーメン40杯とかって、正気かよ(笑)。
私も1カ月に映画を40本観たことはあるけれど、毎月なんてとても無理。
友人に敬意を表し、映画は私にまかせてもらうことにしました。
 
しかし、友人がこの映画を気にしている理由がわからない。
いったいどういう映画かもわからなくて、私はどこに注目すればよいのかを尋ねたら、
「ラヲタの中に、ラーメン食べに行くときに必ず人形を2体連れている人がいる。
その人がツイートしてる映画」とのこと。
うーむ、謎だらけやけど、なんか面白そうじゃあないか。行ってみよう。
 
阪急電車十三へと向かいました。
上映開始までまだ時間があったので、どこで時間をつぶそうかと思いつつ
十三栄町商店街を歩いていたら、前方を歩く人の小脇に見えるよ、人形が。
もしかしてこの人がそうか!?と後ろ姿を写メして友人に送ったら「たぶんそう」。
 
この方は上映前にラーメンを食べに行かれた模様です。
どうせならついていって私もラーメン食べればよかったけど、さすがに後をつける勇気はなく。
 
さて、シアターセブンにて上映です。
舞台挨拶付きの回をオンラインで予約したら、図らずも私が一番乗り。
別にそんなに張りきってないって。(^^;
私が確保したのはいちばん後方の通路ぎわの席。3つ前の席にその人。
探偵にでもなった気分でしたが、なんのこたぁない、出演者のうちのおひとりだったのです。
これまたビックリ。
 
とても変なドキュメンタリーです。皆さんに話せる内容でもありません。
だってラブドール、つまりダッチワイフ愛好者の話ですから。
 
埼玉県八潮市の中古住宅を購入した兵頭喜貴さん。
そこで自分のラブドールのコレクションを披露することを思いつきます。
世界唯一のラブドール専門博物館としてフリーペーパーなどでも紹介され、
コロナ前は海外からも実に多くの観光客が押し寄せたそうです。
 
ダッチワイフの映画はそう珍しくはありません。私がすぐに思いつくだけでも3本。
『ラースと、その彼女』(2007)、『空気人形』(2009)、『ロマンスドール』(2019)。
でも全部フィクションだったから、ドキュメンタリーはこれが初めて。
 
映像作家でもあるらしい兵頭さん。
本作には廃墟で人形とセックスする姿を自撮りした映像も登場します。
それがちっともエロくないというのか滑稽で、劇場内には笑い声が飛ぶ。
肌の質感とか、よくできた人形ではあるけれど、所詮人形は人形。
腕や足はでろーんと動かない様子が可笑しくて、確かに笑ってしまう。
 
『ロマンスドール』は高橋一生がダッチワイフを作る職人役で、製作過程がわかりましたが、
本作ではダッチワイフの手入れの仕方がわかります。
 
病に冒されて今は男としての機能がまったく働かなくなってしまったという兵頭さんは、
もう人形相手にセックスすることはない。ただ大切にするだけ。
お風呂に入れて、天瓜粉(って今言いますかね?)を丁寧に塗る。
巨乳とは到底言えない大きさの胸に粉をはたき、このぐらいの胸の大きさがいちばんいいと言う。
手にきっちり収まるぐらいかな。
 
そして私が本作を観るきっかけとなった「人形を2体連れた人」は人形仲間らしく、
いつも持ち歩いていらっしゃる人形とは別の、等身大の人形が部屋にある。
彼のブログに付いているカウンターは、訪問者の数ではなくて自分が人形とセックスした回数だとか。
んなもんは見たくも聞きたくもないけれど、
ひきこもりで、生身の人間にはなかなか心を開けなくて、でもこの人形たちがいれば、
人形を通してさまざまなものが見える。虫眼鏡のような役割を果たしている。
人形が自分の目となり耳となってくれるという話は少しだけ切なくなりました。少しだけですよ。
 
まぁ、イケメンでもなんでもない人(かどうかは関係ない!?)のこういう趣味を見せられるのは、
好奇心が勝らなければ不快なだけかもしれません。
私としては、こういう機会がなければ知り得なかったダッチワイフの使い方がわかって面白かったです。
ただ気持ちいいことを想像して買い求めたら、手入れが意外に大変で挫折する人が多いことも知りました(笑)。
 
どんなものも大事にしなくちゃいけないってことですね。(^^)

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『トップガン』×『トップガン マーヴェリック』連続上映に行く。

各地でおこなわれている『トップガン』×『トップガン マーヴェリック』連続上映。
時間的にちょうどよかった塚口サンサン劇場で鑑賞しました。
『トップガン マーヴェリック』については21回目まで書きました。
その後22回目に109シネマズ大阪エキスポシティにて4DX吹替版を観たので、
今回は23回目になります。
『トップガン』を観たのは1986年の公開時だから、36年ぶりです。
 
『トップガン』は映画自体には思い入れがありません。
むしろ聴き倒したサントラのほうに思い入れがある。
おそらく部屋を探せばカセットテープが出てくると思います。
 
36年ぶりに観て、『トップガン マーヴェリック』にこれほどまでに前作へのオマージュというのか、
意識したシーンや台詞があることに驚きました。
マーヴェリックの無謀さに最初に激怒する上官がどちらもハゲなのはオマージュではないでしょうが(笑)、
ケイン少将役のエド・ハリス、前作のジャーディアン中佐役のジェームズ・トルカン、両方素敵なハゲです。
 
ハングマンのことを男らしくないやつみたいに言うけれど、
なんだ最初は自分も同じようなことをしていたんじゃあないか(笑)。
そしてマーヴェリックは何も考えずに動くのは昔からのことかと思っていたら、
そうでしたか、グースの死後はやはり動けずにいたのですね。
 
前作の出演者が今どういう風貌に変化しているのか調べると面白い。
トム・クルーズのように今のほうが断然カッコイイ人は稀でしょうけど。
いや〜、これぐらい若いときのトム・クルーズはどうでもいいです。
お呼びがかからなかったケリー・マクギリスは気の毒だけど仕方がない。
今の彼に見合うくらいの容姿を保ち続けていなければならないとは酷な話。
 
いちばん気になるのは、『トップガン』では「マーベリック」だったことでしょうかね。
そういえば昔は「B」も「V」も全部バビブベボの表記だった気がします。
 
てなことは本当にどうでもよくて、ただやっぱり私は『トップガン マーヴェリック』が好き。
だから、11月に発売のDVDやらブルーレイやらもセットは要りません。
マーヴェリックのほうだけ購入します。たぶん特典異なる3点ぐらい。(^O^;

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『沈黙のパレード』

『沈黙のパレード』
監督:西谷弘
出演:福山雅治,柴咲コウ,北村一輝,飯尾和樹,戸田菜穂,田口浩正,酒向芳,
   岡山天音,川床明日香,出口夏希,村上淳,吉田羊,檀れい,椎名桔平他
 
封切り初日に109シネマズ箕面で鑑賞しました。
21時半近くからのレイトショーだというのに、客はまぁまぁ入っています。
福山雅治主演だからなのか、東野圭吾原作だからなのか。
 
“ガリレオ”シリーズの劇場版第3弾。
第1弾は『容疑者Xの献身』(2008)、第2弾は『真夏の方程式』(2013)ですね。
前作から10年近く経っているとは思いもよらず。
監督も前作と同じ西谷弘。原作を読んだときの感想はこちら
 
東京都菊野市(架空の町)に新設された研究所に赴いていた湯川学(福山雅治)のもとへ、
警視庁捜査一課の刑事・内海薫(柴咲コウ)がやってくる。
内海の先輩は湯川の親友でもある刑事・草薙俊平(北村一輝)。
その草薙には内緒で湯川に捜査への協力を依頼したいと内海は言う。
 
菊野市の食堂“なみきや”の長女・並木佐織(川床明日香)が数年前に失踪。
その遺体が遠く離れた町のゴミ屋敷で遺体となって発見された。
捕まった蓮沼寛一(村上淳)はかつて草薙が担当した少女殺害事件の容疑者。
犯人に違いないとされた蓮沼は草薙の前で完全黙秘を貫いて無罪となったのだ。
無念を晴らしたい草薙のためにも湯川に協力してほしいということらしい。
 
またしても完全黙秘を貫いた蓮沼は釈放され、
佐織の両親・祐太郎(飯尾和樹)と真智子(戸田菜穂)をはじめとするなみきやの関係者や
客たちの間に怒りと悔しさが溢れ出す。
 
内海から頼まれてもいつもどおりすげない湯川だったが、
菊野市の夏祭りパレードの日に蓮沼が殺されてから態度を変える。
蓮沼を殺したのはなみきやの店主、あるいは町ぐるみの犯行ではと考える草薙たち。
この町にしばらく滞在中だった湯川はすでになみきやの常連となっていて、
お気に入りの店の人たちが殺人の容疑をかけられたら黙っていられないと言い……。
 
疑いをかけられる住民たちを演じるのは、吉田羊田口浩正のほか、
歌手を目指す佐織に歌の指導をする音楽家役で椎名桔平、その妻役に檀れい
佐織の恋人役に岡山天音。佐織の妹役には出口夏希。
それから、蓮沼に寝泊りする場所を提供していた男に酒向芳
 
原作を読んだのはそれほど前のことではないのに、ずいぶん記憶があやふや。
音楽家が真犯人だったようなイメージがありましたが、ちゃうやん(笑)。
椎名桔平と檀れいの演技はいささか大げさに思えます。
逆に蓮沼役の村上淳はもっと憎たらしくてもよかったと思うので、ちょっとおとなしい。
こういう役を酒向芳が演じると、殺したいぐらい憎たらしくなったかも。
 
主役は福山雅治でも、印象に残ったのは北村一輝。
刑事として犯人を取り逃がした無念、次の事件を起こしてしまった無念、
いろんな無念が表情ににじみ出ていて、引き込まれました。
 
それにしても、素人がこんな殺害方法を思いつきますか。
世の中には賢い人がいっぱいいるからできないことはないのでしょうが、
憎き相手を殺す方法って、知恵を絞れば考え出せるもんなのかしらん。
本当にこんな事件があったら不謹慎にも面白いと思ってしまうかもしれません。
 
エンドロールで以前のシリーズ場面が流れますが、福山雅治の若いこと。
今でもじゅうぶん見た目は若いと思うけど、こうして比較するとオッサンです(笑)。
柴咲コウがほとんど変わっていないことにも驚く。

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『教えて?ネコのココロ』

『教えて?ネコのココロ』(原題:Inside the Mind of a Cat)
監督:アンディ・ミッチェル
8月18日に配信が開始されたNetflixオリジナルのドキュメンタリー作品。
アンディ・ミッチェル監督はきっと猫好きなのだろうと思いましたが、
他にどんな作品を撮っているのか調べてみたら、
ディズニープラスで配信されている『クジラと海洋生物たちの社会』(2021)がある。
猫好きというよりは生き物好きといったところでしょうか。
とにかく、猫好きならば観てみたくなるタイトルです。
猫についての研究は、犬についてのそれより15年は遅れているらしい。
でもここへ来て結構な猫人気。
その生態を調べる研究者が増えてきたそうです。
猫は犬のように人を喜ばせるためにそこにいるわけではない。
だけど、愛情や忠誠心に乏しいわけでもない。
鳴き声、しっぽの立てかた振りかた、まばたきの仕方などなどを見れば、
猫が相手に対して何を感じているのかわかるそうです。
猫が目をつむる顔を思い出せば、ちょっとニヤけてしまう。
そうか、あれは安心してくれていたんだなぁと思えて。
自分の名前を認識しているかどうかのテストも面白い。
“カール”という名前の猫の近くでいろんなものの名前を呼ぶと、
まったく音の違うものの名前ではピクリともせず、
“ガール”と呼ばれるとほんの少しだけ反応。
“カール”と呼ばれた瞬間にシュッと動きます。
どの程度の穴ならば通り抜けられるのかのテストも。
ほ~、猫の身体のつくりってこんなふうになっているのですか。
パッと見、絶対通れそうにない大きさの穴も見事くぐり抜け。
でも、肥満の猫はやっぱりそんなことはできない。
アメリカの猫って、半分以上が肥満体ですと。大変だ。
猫にその気を持たせさえすれば、芸をさせることも可能。
アメリカのテレビ番組でサーカス並の芸当を見せる猫が話題に。
でも、個人的にはそんな芸をする猫は見たくない。
猫は猫。人に媚びることなく好きに振る舞ってほしい。そこが可愛いから。

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『ビースト』

『ビースト』(原題:Beast)
監督:バルタザール・コルマウクル
出演:イドリス・エルバ,シャールト・コプリー,イヤナ・ハリー,リア・ジェフリーズ他
 
TOHOシネマズ伊丹にて、前述の『グッバイ・クルエル・ワールド』とハシゴ。
 
バルタザール・コルマウクル監督は結構気になる存在です。
アイスランド出身というだけですでに興味を惹かれるでしょ?
でもこれはもしかすると、彼の監督作でいちばんしょーもなかったかも。
すみません。(^^;
 
妻に先立たれた医師ネイトは、娘ふたりを連れて南アフリカのモパニを訪れる。
そこは亡き妻の故郷で想い出の地だったから。
 
再会した旧友マーティンはネイト親子を温かく迎え入れ、
サバンナの野生動物保護区を案内してくれる。
多くのライオンと心を通わせ、ハグするマーティンにネイトたちはびっくり。
 
ところがその地区を離れた集落まで出向くと、村人が全員惨殺されていた。
マーティンの知る中にこんなことをするライオンはいない。
しかしこの惨劇は間違いなくライオンによるものだ。
 
まだ息のある村人を見つけて助けようとするが、無線は繋がらない。
どうすべきか考えていたとき、1頭の獰猛なライオンに襲いかかられて……。
 
モンスター映画かと思っていたら、そうでもない。
ライオンは獰猛なだけで、怪物ではありません。
ただ、普通ライオンは車には襲いかからないそうです。
こいつがこんな恐ろしいライオンと化してしまったのは、密猟者のせい。
夜ごと訪れてライオンを狙う密猟者が、群れを殲滅してしまった。
生き残った孤独なライオンが、復讐心から凶暴化した。そういうことらしい。
 
なんでしょう、ドキドキハラハラはします。
だけど、ネイト役のイドリス・エルバが頼りになるようなならんような。
父親に若干の不信感を持つ長女メレディスも賢いのかアホなのか。
マーティンを助けると言って車からいきなり飛び出したらあかんやろ。
パニックに陥ったときの声も耳にキンキン響くばかり。
次女ノラのほうが妙に落ち着いていたり、でもやっぱりやかましいし。
マーティン役のシャールト・コプリーはいつも変人役だったから、
本作の「動物をこよなく愛する普通の人」という設定は斬新です(笑)。
 
すごくせわしない印象。中身は薄い。
これなら著名な役者を使わずに、もっとB級に徹してもよかったのでは。
何が撮りたかったのかようわからん。

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