MENU
ChatGPT-Image01
ChatGPT-Image02
ChatGPT-Image03
ChatGPT-Image04
ChatGPT-Image05
previous arrow
next arrow

『【推しの子】Mother and Children』

『【推しの子】Mother and Children』
監督:平牧大輔
声の出演:高橋李依,大塚剛央,伊駒ゆりえ,伊東健人,
     高柳知葉,内山夕実,有馬かな,潘めぐみ他
 
観るつもりはなかったのですが、1本で帰るのがもったいなくなり、
イオンシネマ茨木で『長ぐつをはいたネコと9つの命』を観たついでのレイトショー。
 
当然、私はまったく知らないアニメです。
「推しの子」のタイトルそのままに、アイドルに推しの子がいるわけね、
そんな程度に思って観はじめたら、なんか斬新で驚いた(笑)。
 
赤坂アカ原作、作画は横槍メンゴの漫画だそうです。
2020年より『週刊ヤングジャンプ』で連載中とのこと。
TVアニメ版はこの4月から放送予定で、本作はそれに先駆けて劇場で上映される第1話らしい。
 
雨宮吾郎は宮崎県の山間地域にある病院の産婦人科医
入院患者の少女がアイドルグループ“B小町”の不動のセンター・星野アイの大ファンだったことから、
吾郎自身もアイのことが気になりだし、やがてひそかに熱烈なファンとなる。
 
そんな折、「アイは体調不良のためしばらく休養」とのニュースが。
ところがそのアイ本人が吾郎の前に現れたではないか。
プロダクションの社長に連れられてやってきた彼女は、なんと双子を妊娠中。
こんな田舎の病院ならば誰にもバレないと思って選んだらしい。
自分自身がファンであることは隠して、患者がファンだったことをアイに告げる吾郎。
 
アイが16歳にして妊娠していることにショックを受けつつも
推しが目の前にいるという事実が嬉しくもある吾郎だったが、
ある日、どこかからアイのことを追ってきたとおぼしき男に襲われ、命を落とす。
 
目が覚めると、吾郎はアイが産んだの双子の片割れ男児として生まれ変わり、
愛久愛海(アクアマリン)というキラキラネームを付けられていた。
もうひとりの片割れ女児は愛久愛海よりはマシかと思われる(?)瑠美衣(ルビー)。
 
見た目は赤ん坊のアクアだが、中身は転生前の記憶をそのまま持つ吾郎。
自分だけかと思いきや、ルビーも実は転生前は大人だったことを知る。
しかもふたりともアイの大ファンで……。
 
なんと面白い設定なのでしょう。
最初に私が驚いたのは、「自分が芸能人の子どもに生まれたらと思ったことはない!?」という問いかけです。
金持ちに生まれたらとか美人に生まれたらとかはそりゃ考えたことがあります。
でも、芸能人の子どもに生まれたかったなんてことは一度も考えたことがなくて、
イマドキの子はそんなふうに考えるのか、いや、イマドキに限らず、そう考える人が多いのかしらと驚きました。
 
出産を隠したまま芸能活動に戻るアイ。
彼女自身は出産に問題があるなんて1ミリも思っていないし、ひたすら明るい。今のところ。
こんなに簡単に育児ができるものだろうかという疑問はありますが、
見た目が子どもなだけで中身が大人なら、無茶苦茶にはならないでしょうか。
 
振り回されたうえにアクアやルビーから脅されるプロダクション社長妻が可笑しい。
この後さらに面白い展開が待っていると思われるけど、TV版を観ている時間は私には作れません。(^^;

—–

2023年3月に読んだ本まとめ

2023年3月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:3349ページ
ナイス数:604ナイス
■ノワール・レヴナント (角川文庫)
今年は絶対ひと月に10冊読むぞと決めていたのに、本作に手を出したせいで既にアウト。薄い本なら優に3冊分はある760頁超。2月にして早くも目標を達成できなかったのは残念だけど、3冊分以上の楽しさがありました。見えないものが見える、聞こえないものが聞こえる、読めないものが読める、何でも壊せるという能力を持つ高校生4人が引き合わされて陰謀に挑む。どの場面にもドキドキさせられ、それぞれの面白いキャラにも惹かれます。あのクズ野郎を壊してやってほしかったけれど、そうしなかったのもたぶん良いところ。こんな青春、好きだ。
読了日:03月01日 著者:浅倉 秋成
■大河への道(河出文庫)
映画版は公開時に劇場で鑑賞済みです。1冊のボリュームとしてはすぐ読了できる程度に薄め。だけどいくら薄めといえども、これを丸ごと1時間半かけてしゃべる落語家がいるとは信じがたい。オリジナルである立川志の輔の落語をめちゃめちゃ聴きたくなります。映画版と大きく異なる点は、脚本家がベテランではなくてわりと若いということ。映画版の橋爪功には笑わされました。それから、映画版は原作以上に問題が勃発。しかし200頁付近の、上様の前に地図が広がるシーンは、映画版未見の人にはぜひご覧いただきたい。ジワッと来て涙目になります。
読了日:03月04日 著者:立川志の輔
■旅のオチが見つからない インド&南アジア混沌ドロ沼!一人旅 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
昨年から「追いRRR」中でとりあえず10回劇場に足を運んだ私としては、インドがメインのこの旅の話を見逃すわけにはいきません。残念ながら『RRR』の舞台となっている辺りは出てこないけれど、めっちゃ面白かった第1弾に続き、食べ物の描写は特に秀逸。『RRR』の中でアクタルが食事していたシーンなども思い出されて嬉しくなります。売り切れた料理の代わりの対応には怒る気も失せるどころか爆笑。それが当たり前のインドって、いいなぁ。インドへの興味は強くなったけど、だからって私に著者のような旅ができるかと言われたら絶対ムリ!
読了日:03月07日 著者:低橋
■復讐の協奏曲 (講談社文庫)
御子柴弁護士事務所のスーパー事務員の正体が明らかになります。凄いリーダビリティ。あっというまの370頁。生まれついてのサイコパスはこの世にいると思うし、そういう人たちの矯正だとか更生だとかはできないと思っています。だけどこのシリーズを読んでいるときだけは、できるかもしれないと思う。自らが起こした殺人事件について反省の弁を語ることは一切なく、許しを請うこともない。ただ淡々とすべきことをするだけ。そんな彼の姿に胸が詰まりそうになったことが何度か。倫子ちゃんは確実に将来の中山七里作品の主人公になり得る。来い!
読了日:03月08日 著者:中山 七里
■闇に堕ちる君をすくう僕の嘘 (双葉文庫 さ 47-02)
ここ数カ月間に読んだ本のタイトルに「嘘」と付くものが目立ちます。『嘘つきは殺人鬼のはじまり』とか『誠実な嘘』とか。嘘の話はどれもたいてい嫌な感じに終わる。それらに比べると本作は救いがあったけれど、終盤まで先がまったく見えず、主人公の太輝と巫香の関係を見守ることになりました。巫香の身に何が起きたのかを知ったときにはあまりに唐突な気がして、ここでこの嘘はどうなんだろうとちょい疑問。予想しなかった展開に、『3年B組金八先生』の中学生カップルを思い出したりなんかもして(全然違うけど)。売れそうなタイトルですよね。
読了日:03月13日 著者:斎藤 千輪
■カケラ (集英社文庫)
私にとって湊かなえ辻村深月は「好きではないけれど必ず読んでしまう作家」の二大巨頭です。しかしこのところ、後者は好きになりつつあって、それというのも「切なさ」を感じられるようになったから。切ない作家が好きなんです。前者はやっぱり切なくない。なのに面白くて止まらない。自殺した少女について、美人カリスマ美容外科医が聞き取りをおこなう。関係者らのモノローグ形式で構成されています。「いじりというのは、いじられた側に得がないとそう呼んではいけない、得がなければそれはいじめ」という、「いじり」の定義が印象に残ります。
読了日:03月20日 著者:湊 かなえ
■シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官 (講談社文庫)
大人買いしたシリーズ。第1弾の後すぐに読みたかったところをこらえて7カ月。何もこんなに辛抱しなくてもよかったのに(笑)。プロローグは三津田信三×内藤了のようで期待が膨らむ。赤堀女史が登場すると一気に明るくなるけれど、期待に違わず。昆虫はわりと苦手な私ですが、なぜか昔からトンボを捕るのだけは得意で、今でも素手で捕まえられます。しかしトンボに性モザイクなんてあることも知らなかったし、昆虫業界がどういうことになっているのかもわかって、あらゆる点で興味を引かれました。刑事と女史のロマンスはないままでお願いします。
読了日:03月27日 著者:川瀬 七緒
■禍事 警視庁異能処理班ミカヅチ (講談社タイガ)
前巻までの怪異に比べるとおとなしめというのか、起きる怪異そのものよりも、幽霊上司・折原の過去だったり主人公・怜の生い立ちだったりが紹介される巻になっています。とはいうものの、冒頭で怜が出くわす怪異は勘弁してほしいぐらい凄絶ですけれど。折原警視正の家族と怜が会うシーン、その話を警視正が聴くシーンには涙がこぼれそう。怜がこのチームに居場所を見つけたことが改めて嬉しくなります。ミカヅチ班とその周辺の誰もが魅力的。私はオカルトは信じ(たく)ない派ですが、それでも面白半分に足を踏み入れてはいけない場所はきっとある。
読了日:03月28日 著者:内藤 了
■羽生結弦は助走をしない 誰も書かなかったフィギュアの世界 (集英社新書)
失礼ながら著者のことを存じ上げず、映画『エゴイスト』を観た後で彼のことを知りました。羽生結弦くんの単なるミーハーファンである私は、もっとおちゃらけた羽生くん談義を想像していましたが、どっこいとても真面目に彼のことを考察していらっしゃいます。フィギュアを「いっぱい回った」とか「高く飛んだ」とかそんな視点でしか観ていなかったので、こうして羽生くんのみならず、ほかの選手についても細かく説明してもらえるのは面白くありがたい。丁寧な語り口調も嬉しくなります。著者がすでにお亡くなりになっていることが残念でなりません。
読了日:03月30日 著者:高山 真
■手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ) (小学館文庫)
今日で3月も終わりで、10冊読了を達成するために何か薄い本と思ったら、もうこれを読むしかないじゃないですか。近頃こんな読み方ばかりしていてごめんなさい、穂村さん。彼に憑依した少女の短歌って、いったい何なんですか。そういう妄想の設定なのかしらと思いましたが、読了後の今もこれがホンモノとは思いづらくて、やはり妄想なのか、というよりも妄想であってほしいと思わなくもない(笑)。あとがきにある或るお方の言葉、「正直、あれには引きました」。申し訳ありません、私も同感でございます。才能のかけらもない私には詠めないけど。
読了日:03月31日 著者:穂村 弘

—–

『長ぐつをはいたネコと9つの命』〈吹替版〉

『長ぐつをはいたネコと9つの命』(原題:Puss in Boots: The Last Wish)
監督:ジョエル・クロフォード
声の出演:山本耕史,土屋アンナ,魏涼子,小関裕太,木村昴,
     津田健次郎,成河,中川翔子,楠見尚己他
 
イオンシネマ茨木にて。
 
“シュレック”シリーズに登場する人気キャラクター、長ぐつをはいたネコ=プス。
彼を主人公にした『長ぐつをはいたネコ』(2011)が大ヒットしてから早10年以上。
なぜに今ごろ続編を製作することになったのか知りませんが、
9つあった命が残り1つになるまではこれぐらい時間がかかるかしら(笑)。
 
前作のときも字幕版がすごく観たかったのに近場では上映なし。
新たに加わったオリヴィア・コールマンフローレンス・ピューの声で観たかったなぁ。
 
いくつもの冒険でその名を轟かせてきた伝説のネコ、プス。
さんざん無茶をしてきたものだから、9つあった命が気づけばあと1つに。
さすがに怖じ気づいたプスは、冒険はもう止めて家ネコになることに。
 
ところがそんな折、どんな願いも叶うという「願い星」の存在を知る。
失った命を取り戻すため、その星を求めてプスは再び冒険の旅へと出発するのだが……。
 
怖いものなしと思われていた英雄プスが、怯えるところが可笑しく可愛い。
誇りだった賞金首の看板を下ろし、トレードマークの帽子もマントも長ぐつも脱ぎ捨てたのに、
8つの命を取り戻せると聞くとじっとしていられなくなります。
 
“シュレック”が流行ったのはずいぶん前のことだから、
今そのときのネコと言われてもそれほどは盛り上がれません。
だけど、セラピードッグを夢見るワンコやクマの親子、こえぇオオカミなど楽しさ満点。
 
嗚呼、字幕版が観たい。上映が打ち切られなければなんばまで観に行きます。

—–

『The Son/息子』

『The Son/息子』(原題:The Son)
監督:フロリアン・ゼレール
出演:ヒュー・ジャックマン,ローラ・ダーン,ヴァネッサ・カービー,
   ゼン・マクグラス,ヒュー・クァーシー,アンソニー・ホプキンス他
 
動物園前の動楽亭へ落語を聴きに行く前に1本だけ。
大阪ステーションシティシネマにて。
 
劇作家でもあるフロリアン・ゼレール監督が、自身の戯曲を映画化。
『ファーザー』(2020)の監督ということで、とても重くキツイ。
 
高層ビルの上階にオフィスを持つ敏腕弁護士のピーターは、妻ケイトと離婚。
再婚したベスとの間に息子テオが生まれたばかり。
政界進出も夢ではなくなり、充実した日々を送っている。
 
そんなある日、突然ケイトが訪ねてくる。
何度も連絡を取ろうとしたのに電話に出ようともしないピーターに
緊急の用事でどうしても会いたくて押しかけてきたらしい。
 
ケイトによれば、ピーターとケイトの17歳になる息子ニコラスの様子がおかしい。
高校生の彼は、ここのところ登校するふりをしてどこかで時間を潰していた模様。
ご丁寧に学校には親のふりをしてメールまで送っていたせいで、ケイトは気づかなかった。
 
ピーターがニコラスと話してみると、ニコラスは「パパと暮らしたい」と言う。
なんとかベスに納得してもらい、しばらくの間、ニコラスを引き取ることに。
 
転校したニコラスはピーターに笑顔を見せ、順調な新生活を匂わせる。
ひと安心するピーターとケイトだったが……。
 
ニコラスには自傷癖があり、精神的に問題を抱えていることはわかりますが、
具体的に「急性うつ病」という病名が出てくるのは最後の最後。
 
相当キツイです。
学校に行かない、ベスに心ない言葉を投げかける、家の物がなくなったりも。
親が息子を心配するのは当然だけど、私のような他人から見れば可愛くないガキ。
親の離婚で傷つけられたとしても、その態度はどうよと思う。
 
でも本人は何がつらいのか自分でもわからない。
父親から「どう生きたいのか。パパがおまえぐらいの頃は」とかなんとか詰め寄られる。
ヒュー・ジャックマン演じるピーターは、アンソニー・ホプキンス演じる自らの父親を恨み、
あんな父親だけにはならないでおこうと思っているけれど、
気づけば自分は息子にとって父親そっくりの父親になっているのです。
 
うつ病を患った息子は入院を拒否して、家に連れ帰ってほしいと両親に懇願する。
医師から「このまま帰宅すればまた自殺を図るかもしれませんよ」と言われても、
息子の望みを叶えたい、息子が「治った」という言葉を信じたいと両親が思った結果、どうなるか。
 
ハッピーエンドが待つほど甘くはない。
つらいつらい物語。

—–

『デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム』

『デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム』(原題:Moonage Daydream)
監督:ブレット・モーゲン
 
109シネマズ箕面にて、仕事帰りに2本ハシゴの2本目。
前述の『ロストケア』の次に観たドイツ/アメリカ作品。
 
タイトルどおり、デヴィッド・ボウイを撮り収めた作品です。
デヴィッド・ボウイ財団初の公式認定ドキュメンタリーなのだとか。
そんな財団があることすら知りませんでしたが、
そら、ま、あるか。デヴィッド・ボウイなんだから。
 
財団が保有するアーカイブ映像から厳選し、この1本にまとめ上げたのはブレット・モーゲン監督。
 
音楽家を対象にしたドキュメンタリーって、音楽目当てで観に行ったら、
思ったほど音楽は流れなくてガッカリしてしまうことがかなりの確率であります。
でも本作はその数にして40。音楽が流れっぱなしと言ってもよいほど。
それはそれで嬉しかったのですけれど、すみません、やっぱりちょっと寝てしまったよ(笑)。
 
しかし、どこに行こうがかまわないのにわざわざベルリンを選んだ理由とか、
彼の思惑通り、こんな大スターが歩いていてもまるで気にしない街の景色が面白かったり、
コンサートの様子も頻繁に映し出されたりして、寝ている場合じゃない。
 
鑑賞中ずっと『LIFE!』(2013)を思い出していました。
デヴィッド・ボウイの曲“スペイス・オディティ”が使われていたからでしょうね。
それがまた気持ちよくて。
 
寝ていた部分を確認するために再鑑賞するのはやめておきます。
また寝てしまうと困るから。(^^;

—–