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『銀河鉄道の父』

『銀河鉄道の父』
監督:成島出
出演:役所広司,菅田将暉,森七菜,豊田裕大,坂井真紀,田中泯他
 
TOHOシネマズ梅田にて。ひとり飲みの前に1本だけ。
 
原作は門井慶喜の直木賞受賞作
成島出監督は胃癌を患い、『ちょっと今から仕事やめてくる』(2017)以降すこし間が空きましたが、
その後はわりとコンスタントに撮っていらっしゃるようです。
 
岩手県の花巻で質屋を営む宮沢家。
主の政次郎(役所広司)とその妻イチ(坂井真紀)の長男として生まれた賢治(菅田将暉)は、
早く家業を継がせたい父親に抗い、進学させてほしいと主張する。
怒りを募らせる政次郎を長女で賢治の妹トシ(森七菜)が説き伏せ、賢治は無事進学。
 
ところが、一流校を目指すと思いきや農業を学ぶと言うわ、人造宝石で一儲けしたいと言うわ、
果てには学校を辞めて日蓮宗に身を捧げると言い出す。宮沢家は浄土真宗だというのに。
どうすればいいのか政次郎も困り果てる。
 
そんな折、トシが結核で倒れてしまう。
昔から「日本のアンデルセンになる」と妹に話していた賢治は、トシを励まそうと物語を書きはじめて……。
 
宮沢賢治がこんな人だとは知らなかったんです、私。
こらえ性がないというのかなんというのか、ダメダメですよねぇ(笑)。
それにひきかえトシの賢いこと。父親も兄もトシの手のひらの上で転がされている。
そのやりとりが可笑しくて、場内からしばしば笑いがこぼれていました。
 
本作でいちばん印象に残っているのは、認知症で暴れるようになった祖父の喜助(田中泯)を
家族みんなが取り押さえようとして慌てているシーンで、トシが喜助の頬をビンタ。
「きれいに死ね!」と言うところです。強烈すぎて笑ってしまうくらい。
ただ、トシはそう言ったあとに喜助をしっかりと抱きしめ、
「人は必ず死ぬのだから、死を恐れることはない。みんな爺ちゃんのことが大好きだ」と言います。
 
トシが亡くなった後、自分がいちばんの読み手になるから書くのをやめるなと賢治に言った政次郎。
娘に続いて息子まで喪ってしまう場面では涙が止まらなくなりました。
 
生きている間はその作品が売れることはなかった賢治。
彼が今もこうして読み継がれているのは、この父親がいたからこそなのかもしれません。

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『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』(原題:Guardians of the Galaxy Vol.3)
監督:ジェームズ・ガン
出演:クリス・プラット,ゾーイ・サルダナ,デイヴ・バウティスタ,マイケル・ルーカー,
   カレン・ギラン,ポム・クレメンティエフ,エリザベス・デビッキ他
声の出演:ヴィン・ディーゼル,ブラッドリー・クーパー他
 
朝イチで前述の『アダマン号に乗って』を観た後、実家へ。
昼過ぎから晩まで母と過ごしてから、再び109シネマズ箕面へ行ってレイトショー。
 
前作を観たのはいつでしたっけ。1作目が2014年、2作目が2017年ですって。
間でちらほら姿は見かけたといっても、6年も経ったらアカンて。
めちゃめちゃ話を忘れてしもてるんですけれど。
 
8歳のときに地球を離れたピーター・クイル。
“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”は、彼が率いる銀河のスーパーヒーローチーム
恋人だったガモーラが、ピーターと過ごした日々の記憶を失ったらしく、
ピーターは絶望から立ち直れずに酒浸りに。皆も彼にどう接すればよいか困っている。
 
そんなある日、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーが建設した本拠地ノーウェアに、
ウォーロックという全身金色の恐ろしく強い奴が飛来してノーウェアを攻撃。
アライグマのロケットが瀕死の重傷を負う。
 
直ちにロケットを治療しようとしたところ、手術すればロケットが爆死することが判明。
ロケットを開発したオルゴコープ社の創設者ハイ・エボリューショナリーが、
技術を盗まれるのを阻止するためにロケットの体にキルスイッチを埋め込んでいたのだ。
 
システムを解除するパスコードが存在するはず。
ピーターたちメンバーは、オルゴコープ社に乗り込むと決めるのだが……。
 
どれぐらい忘れていたかというと、ピーターが冒頭で酒浸りになっている理由がまるでわからず。
ガモーラと恋仲だったのは覚えていましたが、え、ガモーラって死んだんだっけ。
あらら、そうじゃなくて生きてるのね。でも記憶喪失なのかしら。
でも、ピーターのことは忘れているけれど、ネビュラが妹だという記憶はあるの?
 
このガモーラがいけ好かない奴なのです。
いくら忘れたからって、そんな嫌な女になるもんですかと思う(笑)。
ピーターはピーターで、ちょっとウジウジしすぎじゃないでしょか。
 
そういうところも含めて、結構笑えます。
シュワちゃんの娘と結婚したことを除けば昔から私のお気に入りだし(笑)、
ロケットの声を担当するブラッドリー・クーパーも大好きです。
ただ、彼って、顔が見えなくて声だけ聞くとイケメンとは思えませんよねぇ。
 
ドラックス役のデイヴ・バウティスタは、先月観たばかりの『ノック 終末の訪問者』からは想像もできない配役。
カレン・ギラン演じるネビュラもとても好き。
悪役のまま死ぬと思われたアダムが最後はピーターを助けるのもよかった。
アダム役のウィル・ポールター『リトル・ランボーズ』(2007)のときから顔が全然変わっていません(笑)。
 
前作までの話を見事に忘れていましたが、それでも全然眠たくならなかったから、
とても面白かったということなのだと思います。
エンロドールの後の1コマは意味がよくわからなかったけど、続編があるってことですよね!?

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『アダマン号に乗って』

『アダマン号に乗って』(原題:Sur l'Adamant)
監督:ニコラ・フィリベール
 
どう考えてもシネコン向きの作品ではないと思うのですが、
なぜか109シネマズ箕面で1日1回だけ朝イチに上映中。
GW中、実家に向かう前に寄りました。
 
ニコラ・フィリベール監督による日仏合作のドキュメンタリー作品です。
 
本作に登場する施設について、エンドロールまで何の説明もありません。
それはセーヌ川にずっと停泊したままの船で、動く様子はない。
集っているのが精神疾患を抱える人々だということがなんとなくわかります。
エンドロールのテロップによれば、これはデイケアセンター“アダマン”。
 
老若男女がまずは「今日は何をするか」について話し合います。
議長はスタッフのときもあれば、患者のときもある。
新しい顔を見つけた日は、「新入りを歓迎する」のが一番目。
 
絵を描いたり音楽を聴いたり文章を綴ったり。
描いた絵について自らの言葉で説明する時間も設けられています。
冒頭の歌とギターのセッションは胸に刺さる。
 
毎日短時間オープンするカフェの売り上げを計算すると、
いつもわずかに誤差が生じて、なかなかピッタリとは合いません。
どこでどう間違ったのかをみんなで考える。
 
十代で発症して40年近く病気と向き合っているフランソワの言葉が悲しい。
とても賢いお父さんから強いられたわけではないのに、
お父さんを喜ばせたいと思っているうちに精神を患ってしまった。
だけどお父さんが願っているのは息子の幸せだけ。
医師や看護師など話を聴いてくれる人の存在は必要だけど、
やっぱり薬は必要なんだ、薬のことを悪く言う人がいるとしても、
薬がなければ自分はこんなふうに普通に話はしていられないんだよと言います。
 
ダンサーだった女性患者は、ほかの患者にダンスを教えるワークショップを提案。
ダンスを教えることができたなら、私も相手も幸せなのと訴えますが、
運営上、患者に講師を任せることには慎重にならざるを得ません。
 
それぞれが自分が精神疾患を抱えていることはわかっている様子。
双子の娘の姿を描くオリヴィエだとか、明るい表情を見せたあとに、
ふと口を強く引き結んで寂しげな顔になることがあります。
 
無料で利用できる施設なのだそうです。
ここへの送迎は誰がどのようにしているんだろうと思ったりも。
実際に悪いところは何もない施設なのかどうかはわかりませんが、
この立地だけでもう素晴らしいものに思えます。

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『聖闘士星矢 The Beginning』

『聖闘士星矢 The Beginning』(原題:Knights of the Zodiac)
監督:トメック・バギンスキー
出演:新田真剣佑,ショーン・ビーン,ファムケ・ヤンセン,マディソン・アイズマン,
   マーク・ダカスコス,ディエゴ・ティノコ,ニック・スタール他
 
109シネマズ箕面にて、前述の『劇場版 TOKYO MER 走る緊急救命室』の次に。
 
『聖闘士星矢』ってハリウッドで映画化されるほど世界的に人気があるのですね。
読んだことがないから、私が社会人になってからの作品だと思っていたら、
まだ余裕で学生だった1985年から連載が続いているというではないですか。凄っ。
 
毎度のことだけど、予習は一切していません。
原作と設定が異なっているのかどうかもまったくわからず。どうなんすか。
 
星矢(新田真剣佑)は幼い頃に生き別れた唯一の身寄りである姉を探しながら、
地下格闘技で生計を立てる日々を送っている。
ある日、トップファイターのカシオスと対決したさい、
星矢に秘められたパワー「小宇宙(コスモ)』を発動する。
 
その場を後にした星矢に声をかけたきたのが中年男アルマン。
相手にせずに去ろうとするが、謎の集団に襲われて、致し方なくアルマンについて逃げる。
 
アルマンに連れて行かれた先には、彼の娘だというシエナがいた。
シエナは戦いの女神アテナの生まれ変わりで、星矢はシエナを守る義務があると言う。
そんな話を信じられるわけもなく、ドン引きする星矢だったが、
シエナが小宇宙を発動する姿を目の当たりにして、信じざるをえなくなり……。
 
と書いてはみましたが、「発動」という言い方が正しいのかどうかもわからんし、
そもそも「小宇宙」が何なのかもさっぱりわかりません。
ただ、星矢もシエナもその力を持っていて、それが発動すると強くなる。
シエナの力は強大なだけに、彼女が戦いの女神に完全に変身してしまうと、
自分の力を制御できない彼女だから、世界がエライことになるそうで。たぶん。
 
アルマン役にショーン・ビーン。秘書マイロック役のマーク・ダカスコスがめっちゃ良い。
シエナの母親でありながら今はシエナを亡き者にしようとしているグラード役にファムケ・ヤンセン
鬼のような母親だと思いましたが、娘を目の前にしていざ殺そうというときに母親の顔に戻り、
痛みに悶えるシエナを救おうとするところはちょっとジワーンとしました。
 
さて、これ、続編はどうなるのでしょうか。
たいして客は入っていないし、そこまで面白いわけじゃなし。
新田真剣佑はまったく私のタイプじゃないけれど、
こうしてハリウッド作品に出てもほかの俳優に見劣りすることはありません。
無駄脱ぎさせられることは必至かもしれません(笑)。

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『劇場版 TOKYO MER 走る緊急救命室』

『劇場版 TOKYO MER 走る緊急救命室』
監督:松木彩
出演:鈴木亮平,賀来賢人,中条あやみ,要潤,小手伸也,佐野勇斗,ジェシー,フォンチー,菜々緒,
   杏,徳重聡,古川雄大、渡辺真起子,橋本さとし,鶴見辰吾,仲里依紗,石田ゆり子他
 
GWの狭間に109シネマズ箕面にて。
 
2年前にTBS系列の「日曜劇場」枠で放送された人気ドラマシリーズの劇場版ですが、
一度も観たことはないし、予習も一切していないので、相関関係はわかりません。
しかしこれだけ善人悪人がはっきりしていると、予備知識なんて不要。
もっとも、根っからの悪人は厚生労働大臣ただひとりのようですけれど(笑)。
 
「死者を一人も出さない」を標榜する都知事直轄の救命医療チーム“TOKYO MER”。
チーフドクターの喜多見幸太(鈴木亮平)、セカンドドクターの弦巻比奈(中条あやみ)、
看護師の蔵前夏梅(菜々緒)とホラン・ラン・ミン(フォンチー)、
麻酔科医の冬木治朗(小手伸也)、救急救命士の徳丸元一(佐野勇斗)という顔ぶれに、
研修医として新人の潮見知広(ジェシー)が加わる。
 
ある日、横浜のランドマークタワーの中層階で放火による爆発事故が発生。
下層階にいた人々は即避難したが、地上70階の高層階に193名が取り残される事態に。
火の手が回って退路を断たれないうちに現場へ向かうべきだと主張する喜多見に対し、
厚生労働大臣の両国隆文(徳重聡)が新設した“YOKOHAMA MER”のチーフドクターである鴨居友()は、
危険な場所に飛び込むのは消防隊に任せて医師は建物外で待機すべきだと反論する。
 
現場の全体指揮を執るのは、元TOKYO MERのメンバーで、
現在は厚生労働省MER推進部統括官を務める音羽尚(賀来賢人)。
TOKYO MERを潰してすべてYOKOHAMA MERの手柄にしたい両国の意向に逆らえずにいたが、
取り残された客たちの中に喜多見の妻でもうじき臨月の千晶(仲里依紗)もいることを知り……。
 
劇場で観るほどのものかどうかは置いておくとして、まぁ面白いです。
「走る緊急救命室」って、ただドクターたちが走り回るだけかと思っていた私は、
へ〜、患者をこんなふうに運びながら車内で手術までしちゃうのねと驚きました。
 
あまり笑えるようなシーンはなく、ほぼ真面目。
人の命を預かる仕事ですから、そんなにコミカルなシーンてんこ盛りにはできないか。
賀来賢人がクスッともしない仏頂面を見せつづけているのが新鮮。
東京消防庁の即応対処部隊とやらの隊長役、要潤が格好よかった。
この人、最近は一癖も二癖もある嫌なひと役も多かったから。
 
いちばん気になったのは、「お胸」という言い方なんですけど。
事故で負傷した子どもの「お胸を見ますね〜」とかって、いまどきは普通なんですか、こんな言い方。
なんでも「お」を付けて丁寧に言えばええっちゅうもんちゃうやろと思ったり。
それに「お胸」とは言うけど「お頭」とは言わないのね。「頭を開きますね」だって。
「飴」に「ちゃん」付けて「飴ちゃん」と言うような大阪人にこんな指摘はされたくないか。(^^;
 
放火犯役は「あんた、そこに愛はあるんか」と聞かれている今野浩喜です。
愛はあるんか。

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