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『それでも私は生きていく』

『それでも私は生きていく』(原題:Un Beau Matin)
監督:ミア・ハンセン=ラヴ
出演:レア・セドゥ,パスカル・グレゴリー,メルヴィル・プポー,ニコール・ガルシア,
   カミーユ・ルバン・マルタン,フェイリア・ドゥリバ,サラ・ル・ピカール,ピエール・ムニエ他
 
シネ・リーブル梅田にて。
直前に観た『ソフト/クワイエット』があまりに嫌な作品だったため、凹み気味で観はじめました。
レア・セドゥが好きなんです。本作よりもうちょっと髪は長いほうが私は好きかな。
 
パリで通訳の仕事をするサンドラは5年前に夫を亡くし、8歳の娘リンを育てるシングルマザー
視力を失い、記憶も薄れつつあるひとり暮らしの父親ゲオルグのことも気がかり。
離婚したゲオルグにはレイラという彼女がいるが、そうそう彼女にだけ任せるわけにもいかない。
ゲオルグを施設に入所させる話については、母親フランシスと相談している。
 
悩み事が増えるなか、サンドラは亡夫の友人だったクレマンと再会。
彼には妻子があると知っていながら、お互いに惹かれてゆくふたりは不倫関係に陥り……。
 
タイトルがタイトルなので、もっと試練だらけの作品なのかと思っていました。
主人公のサンドラが絶望の淵にいるかと思いきや、そうでもない。
 
彼女は仕事も順調、娘も賢くて可愛い。父親の世話も献身的におこなう。
良き母親、良き娘、そして良き女性です。
これはそんな役を演じるレア・セドゥを見る作品ですね。
 
身につまされるシーンは多い。
住人のいなくなった実家を片付ける様子などは思わず共感。そうそうとなずいてしまいます。
 
レア・セドゥ知らん、別に好きでもないし、という人には退屈な作品かもしれません。
私はあのお尻がほしいなぁ(笑)。今さらええか。(^^;

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『ソフト/クワイエット』

『ソフト/クワイエット』(原題:Soft & Quiet)
監督:ベス・デ・アラウージョ
出演:ステファニー・エステス,オリヴィア・ルッカルディ,エレノア・ピエンタ,
   デイナ・ミリキャン,メリッサ・パウロ,シシー・リー他
 
ちょっと面白そうでシネ・リーブル梅田まで観に行きましたが、
わざわざ出向いたことを後悔したぐらい不快な作品。
映画の出来としては良いのでしょうけれど、内容はワースト級です。
 
幼稚園教諭のエミリーは、実は白人至上主義者
彼女のお眼鏡に叶った友人を集めて、教会の談話室を借りて会合を開く。
“アーリア人団結をめざす娘たち”という名のグループを立ち上げるため。
 
しかし、彼女たちの会話を聞いた牧師が直ちに出て行くように告げる。
さもなくば警察に通報すると言われて、致し方なくその場を退去。
それで断念するようなエミリーではないから、自分の家で続きを話そうと皆を誘う。
 
途中、メンバーのひとりであるキムが営む食料品店に寄り、酒を調達。
そこへエミリーと面識のあるアジア系姉妹のアンとリリーがやってくる。
ワインを買いたいというアンに罵詈雑言を浴びせるキムたち。
 
アンにいちばん高いワインを買わせた後も執拗に嫌味を言いつづけ、
それでも気持ちが収まらないエミリーたちは、アン姉妹の家へと向かう。
留守宅に少々いたずらをしてやるつもりだったが、それが行き過ぎて……。
 
一見普通のご婦人たち。エミリーなんて、むしろ上品で博愛主義の女性に見える。
だからこそ、彼女たちの本当の姿が恐ろしい。
 
よくもまぁこんな作品を撮れると思うぐらい不快。虫酸が走る。ヘドが出る。
だけど、本作を撮った監督が非白人女性だと知ると見方がまた変わります。
 
ベス・デ・アラウージョ監督はブラジル移民の父親と中国系アメリカ人の母親を持ちます。
最近のアジア系が多く出演するハリウッド作品のもてはやされ方には違和感をおぼえていますが、
こんなふうに見た目「普通」の白人の裏の姿を描く本作は衝撃的。
 
ミヒャエル・ハネケ作品の不快さがカワイイと思えるぐらいでした。

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『オオカミ狩り』

『オオカミ狩り』(英題:Project Wolf Hunting)
監督:キム・ホンソン
出演:ソ・イングク,チャン・ドンユン,ソン・ドンイル,パク・ホサン,
   チョン・ソミン,コ・チャンソク,チャン・ヨンナム,チェ・グィファ他
 
ソ・イングクの久々の出演作だという『パイプライン』を先日観たばかり。
梅田や心斎橋で見逃しつづけていた本作を塚口サンサン劇場にて。
 
「血糊の量」の凄さで韓国にセンセーションを巻き起こしたそうです。
血糊の量ってどないやねんと思っていましたが、確かに凄かった。
笑ってしまうほど残酷に殺されるから、直視できない場面多数でした。ひょえ~。
 
2017年、フィリピンと韓国の間で犯罪者たちを移送しようとしたところ、
犯罪者のうちのひとりに恨みを持つ一般人が自爆を仕掛け、死傷者が出る。
その失敗を踏まえて、5年後の2022年、フィリピンから韓国へ船で移送することに。
 
フィリピンで逮捕された凶悪犯と、彼らの護送を命じられた刑事たち、
もしものときに備えて医師と看護師も乗せた船がマニラから出航。
犯罪者の中には数え切れないほどの重罪を犯した国際手配中のパク・ジョンドゥや、
ナイフ使いの達人で寡黙なイ・ドイルなどの姿が。
 
それぞれに手錠をかけ、足にも枷を付けて部屋に閉じ込める。
逃げることは不可能だと思われたが、いつのまにか船内で暴動が勃発。
外との通信も絶たれ、船は海上の監獄と化すのだが……。
 
ソ・イングクがジョンドゥ役。これは「名なしのゴンベ」から付けたのでしょうね。
『パイプライン』のときの可愛らしさとは打って変わり、
人を殺すことにまったく躊躇がない極悪人を演じています。
 
しかし驚いたのは、彼が主役ではなかったということ。
ネタバレになりますね。すみません。
 
こんな極悪人を主人公にしてどんなふうに話が終わるのだろうと思っていたら、
終わるどころか中盤にはジョンドゥが死んでしまうんですよ。たまげた。
 
製薬会社人体実験で蘇った化け物が船内の人を片っ端から殺して回る。
ジョンドゥもその中に含まれていて、ほぼ抵抗できずにあっさりと。
 
で、誰が主人公なのよと思ったら、チャン・ドンユン演じるドイルのほう。
ま、確かに彼もカワイイ。
彼って、コンビニ強盗を捕まえたときにニュースになり、イケメン大学生として有名になって、
スカウトされて俳優になったんだとか。そんな話があるのか。
 
面白かったのですけれど、ソ・イングクを観に行った私としてはちょっと拍子抜け。
だってポスターも彼が主役っぽかったでしょ。
でも最後まで観てみれば、そうして観客をミスリードしていたわけですね。なるほどだなぁ。
と言いつつ、ソ・イングクがゾンビみたいに復活しないか期待してしまった(笑)。
 
本当に、血糊の量は半端じゃありません。グロいのが苦手な人はやめておくほうが無難。

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『宇宙人のあいつ』

『宇宙人のあいつ』
監督:飯塚健
出演:中村倫也,伊藤沙莉,日村勇紀,柄本時生,関めぐみ,千野珠琴,細田善彦,平田貴之,山中聡他
声の出演:井上和香,設楽統,山里亮太他
 
前述の『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』を観たあと、45分空いたのでスタバへ。
アイスコーヒーを飲んでからふたたび4階に戻ってイオンシネマ茨木へ。
 
監督は井上和香の旦那様、飯塚健。と思ったら、奥さんきっちり声優で出てますやん。
この監督は脚本も自分でお書きになっていることが多い。
昨年観た『野球部に花束を』(2022)は私のどストライクでめちゃめちゃ面白かった。
自分の脚本ではなくて監督に徹した『ヒノマルソウル 舞台裏の英雄たち』(2020)などよりも、
『FUNNY BUNNY』(2021)のような小品ながら遊び心もある作品のほうが私は好きかも。
 
真田家は4人きょうだい。
長男・夢二(日村勇紀)、次男・日出男(中村倫也)、長女・想乃(伊藤沙莉)、三男・詩文(柄本時生)。
亡くなった両親から継いだ人気焼肉店を切り盛りする夢二を日出男が手伝い、
想乃と詩文はそれぞれ別に仕事をしているが、4人仲良くごはんを食べるのが日課。
 
そんなある日、日出男から重大発表があると言う。
実は日出男は23年前に土星からやってきた宇宙人で、夢二ももともとそのことを知っている。
地球の23年が土星の1年に当たり、日出男にとってはたった1年の留学のようなもので、
想乃と詩文が生まれながらに日出男ときょうだいだという記憶は作られたもの。
あと1カ月でその期間が終わり、土星に帰らなければならないのだと言い……。
 
と、まぁ簡単に言うとそれだけのことになりますが、この1カ月にいろんなことがある。
日出男自身に何かがあるわけではなく、家族のみんなに。
 
モテない想乃は男運もなくて、ろくでなしのひとでなしとつきあっています。
その相手との子どもを身ごもったというのに、それを言えない。
彼女の同僚でシングルマザーの中野あかり(関めぐみ)の娘・ゆめ(千野珠琴)がやけに勘のいい子で、
想乃が妊娠していることを言い当てたばかりか、その苦しみまで理解しているかのよう。
 
詩文は勤務先のガソリンスタンドに中学時代の同級生・宍戸博文(細田善彦)が訪れて大変なことに。
ブラックカードを持って高級車に乗っている彼は詩文より遙かにイケメンだけど、
当時詩文が彼に付けたあだ名のせいで暗黒時代を送ったことを根に持っています。
ガソスタに大量のゴミを持ち込んだり、焼肉店に貸切予約を入れてドタキャンしたり。
 
家族として地球で素晴らしい時間を過ごしてきた日出男は、なんとか力になりたいと思う。
けれど日出男ひとりでどうにかするわけではなく、ちゃんと「真田サミット」を開いて、
きょうだいで討議するのがいいところ。
 
正直言って、序盤はスベリ気味だと思いました。
でも、焼肉店の常連で夢二の親友役の山中聡がよかったりなんかもして、
徐々に本作のペースに乗せられて行きます。
 
『月の満ち欠け』(2022)を思わせるようなエンディングではありますが、こっちのほうが断然いいな。

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『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』

『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』(原題:Fast X)
監督:ルイ・ルテリエ
出演:ヴィン・ディーゼル,ジェイソン・モモア,ミシェル・ロドリゲス,タイリース・ギブソン,クリス・“リュダクリス”・ブリッジス,
   ジョーダナ・ブリュースター,ナタリー・エマニュエル,サン・カン,ジェイソン・ステイサム,スコット・イーストウッド,
   レオ・アベロ・ペリー,ヘレン・ミレン,シャーリーズ・セロン,ブリー・ラーソン,アラン・リッチソン,ダニエラ・メルキオール他

イオンシネマ茨木にて。
 
“ワイルド・スピード”シリーズって22年も続いているんですね。これは第10作に当たるのだそうです。
まったく、どんだけ出演者多いねん。主要キャストだけ上に挙げようと思ったのに、全然書き切れへんがな。
もうワケわからんことになっています。(–;
 
亡妻エレナとの忘れ形見リトル・B(レオ・アベロ・ペリー)と3人で穏やかな日々を送っていたが、
ある日、秘密工作組織“エージェンシー”から仕事の依頼を受け、
ラムジー(ナタリー・エマニュエル)がその仕事を片付けるためにローマへと向かう。
 
ところがそれは罠。
10年前、ドムたちファミリーから莫大な資産と金庫を奪われた麻薬王レイエスの息子ダンテ(ジェイソン・モモア)が、
亡き父親の復讐を誓うべく、念入りに計画を立てて動き出したのだった。
ダンテはドムひとりに仕返しをするのではなく、ドムの愛する者すべてを破壊しようとしており、
ファミリーが連携を取れないようにまず散り散りにして……。
 
あらすじを書く気も起こりません(笑)。
いつもどおりワーッとやって、バーッとなって、でね、最後はそれなりに落ち着くじゃないですか。
だから、ポール・ウォーカーが映画の外で事故死してしまったことを除けば安心して観ていられたのに。
ここで終わらせるとは、相当ずるい。回想シーンに頼りすぎの感もあり。
 
誰が生き残ったのかもわからず、たぶん悪役みんな生きている。
続編を作って引っ張る魂胆が透けて見えてガックリ。
客みんな「はぁ?何この終わり方」と思ったことでしょう。
ドムの弟ジェイコブ(ジョン・シナ)は本当に死んじゃいましたか。
 
最後にクレジットなしでガル・ガドットドウェイン・ジョンソンが出てきてもねぇ。
ガル・ガドットは最近こういうオマケ的な出方が多くないですか。
 
“アクアマン”のジェイソン・モモアがこんなイカれたサイコ役とは。あんまり見たくなかったかも。
続編も仕方ないから観に行きますけど、リトル・Bが大活躍する姿とか見たいです。
 
ずるい商売だなぁ。みんなそれなりの歳になったんだから、そろそろ終わりにしますかね。

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