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『リバー、流れないでよ』

『リバー、流れないでよ』
監督:山口淳太
出演:藤谷理子,永野宗典,角田貴志,酒井善史,諏訪雅,石田剛太,中川晴樹,
   土佐和成,鳥越裕貴,早織,久保史緒里,本上まなみ,近藤芳正他
 
梅田のおでん屋さんでひとり呑みした後、性懲りもなくTOHOシネマズ梅田へ。
これ、絶対寝るパターンに決まってるやんと思ったけれど、
呑む前に観る映画がなくて、呑んだ後にレイトショーのみのこれを観るしかなかったのよ。
 
で、予想どおり寝たのですけれど、それでも面白かった1本。
人気劇団ヨーロッパ企画主宰の上田誠が脚本を手がけるタイムループコメディです。
 
京都・貴船が舞台。この季節に公開するのだから、夏の話かと思ったら、まさかの冬。
むしろ涼しげでよいですねぇ。
 
雪のちらつく貴船。料理が美味しい老舗旅館“ふじや”で働く仲居のミコトは、
あるときふと、自分がなぜか2分前と同じ場所にいることに気づく。
 
ミコトだけではなく、他の従業員や宿泊客たちも同様に異変を感じはじめており、
2分経つと時間が巻き戻り、誰もが皆、元いた場所に戻っているという状況。
ただし、2分前の記憶が失われているわけではなく、記憶はしっかり引き継がれている。
 
2分間だけが何度も繰り返され、そのたびに記憶が増えていくことに混乱しつつ、
この状況からなんとか脱却しようと、知恵を出し合って原因究明に臨むのだが……。
 
酔っぱらっているから予告編の時点で居眠り。
まずいなぁ、これと思っていましたが、面白いから客みんなが笑う。
そのおかげで目が覚めて、なんとか話についていけました。
 
タイムループするのはたった2分間だけ。
そしてそのことにその場の全員が気づくというのが可笑しい。
 
記憶はしっかり残っているけれど、どうせ戻るんだから何でもあり。
一度髪を短くしてみたかったんだとハサミでジョキッと切ってみたり、
言ってもどうにも変わらないことを口走ってみたり。
告白したらそれを相手も覚えているのですから、言わないほうがいいこともあるでしょうけれど。
 
終始笑えて、良い雰囲気が劇場に流れる作品であったことは間違いないですが、
ところどころ寝てしまってその笑いに乗り切れない部分もあったため、
もう一度、完全しらふの状態で観たいです。どこかで上映してくれないかなぁ。

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『劇場版 Re:STARS 未来へ繋ぐ2つのきらぼし』〈吹替版〉

『劇場版 Re:STARS 未来へ繋ぐ2つのきらぼし』(原題:今天開始做明星)
オリジナルシリーズ版監督:于沺
総集編監督:鈴木研一郎
声の出演:莉犬,三森すずこ,堀江由衣,上坂すみれ,岡本信彦,
     そうま,ばぁうま,あっと,ほしのディスコ他
 
先週序盤のこと。
世間は夏休み中なのに『キングダム 運命の炎』を除けばまだあまり新作の公開に至らず、
早く話題作が次々と公開される週末を待ちわびていた折、ふと目についた本作。
タイトルも絵も日本のアニメとしか思えないのに、吹替版ってどーゆーこと!?と思ったら、
中国のアニメだというではないですか。
中国のアニメといえばこんなのとかこんなのの印象しかなかったから、かなりビックリ。
イオンシネマ茨木にて。
 
原作は时代漫王による漫画『今天開始做明星』。
日本では今年の4月から6月にかけて、BS日テレで放送されていたそうです。
原作のままの名前だといかにも「中国中国」しているからか、
日本放送版では名前も日本人のものに変更されています。
全13話のそのテレビアニメ版を編集して劇場版としたのが本作。
がんばって切って繋げた感があります。
 
18歳の男子大学生・星空エイタは、トップスターの星空カリナと双子の姉弟。
気まぐれなカリナは、ツアー中にもかかわらずバカンスに出かけ、
彼女の代わりにエイタが女装してステージに立ち、歌うはめに。
これは初めてのことではなく、過去に何度もこうして替え玉を演じている。
誰もそれを見抜けないほどそっくりだから、バレることはない。
 
ところが、またしてもカリナからエイタが仕事を押しつけられた日、
カリナはこっそりエイタの大学へ出かけ、文化祭のステージでロックバンドのボーカルとして歌う。
文化祭は大盛り上がりだったが、ただひとり、声と歌い方に違いがあると気づいた者がいた。
 
それはトワという女子大生で、いずれにしろ姉弟の歌が気に入った様子。
文化祭で歌っていたのがカリナだとは知らず、
エイタにつきまとってネットの歌手オーディションに出場しろとしつこい。
やがて、トワの熱意にほだされたエイタは、出場してみようと思うのだったが……。
 
今はカリナが歌に定評のあるアイドルだけど、幼い頃はエイタが神童と呼ばれていました。
変声期と重なった頃に突然声が出なくなり、それを笑われたのがトラウマとなって、
以降は人前で歌うことができません。でも、カリナになりすましているときは問題なく歌える。
 
エイタは大学生にはとても見えないぐらいカワイイ。
カリナとの姉弟とのやりとりが可笑しくて、結構笑ったなぁ。
ジュエリー会社の社長とか、キャラが濃くて○。
 
お約束の悪役も登場します。
カリナと同じプロダクションに所属するセクシー路線のアイドル・メイサは、いけずそのもの。
カリナの存在が面白くなくて抹殺しようとあの手この手を使いますが、最後に痛い目を見るのもお約束。
 
声優陣の名前を見たとき、さっぱりわからなくて。
莉犬?すとぷり?そうまとかばぁうまは“Knight A– 騎士A-”の人?それも何かわからん。
あっとは“AMPTAKxCOLORS”、ほしのディスコは“パーパー”って何やねんと、目が点になりました。
鑑賞後に調べたところ、パーパーは芸人だった。知らなくてごめんなさい。
あとはYouTube等で活躍するエンタメや歌手、ゲーム実況のユニットだそうですね。
世の中には知らない職種がいろいろあるのでした。
 
ほんと、日本のアニメを観ているようでした。って、そんなに知らんけど。
観るものがなくて観に行ったわりには楽しかった。

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『セフレの品格(プライド) 初恋』

『セフレの品格 初恋』
監督:城定秀夫
出演:行平あい佳,青柳翔,片山萌美,新納慎也,川瀬陽太,こころ,田中美奈子他
 
TOHOシネマズなんば別館で『アイスクリームフィーバー』を観てから、
インバウンドだらけの道具屋筋を抜けてなんばパークスシネマへ戻りました。
 
原作は湊よりこのレディースコミックなのだそうです。
タイトルがタイトルだから、観に行きづらいですよね。
なんでこんな作品をシネコンで上映しているのか知らんけど、
それはいまやすっかりメジャー級になった城定秀夫監督だからなのでしょうか。
 
上映開始ギリギリに入場してギョッ。
まばらな客は中年のオッサンひとり客ばかりじゃあないか。ちょっと引く。
女性はほとんどいなくて、たぶん私を含めて3人。
R18+かと思ったら、これでR15+か。ウブな高校生男子が観たら鼻血出しそう(笑)。
いまどきそんなウブな子はいませんか。
 
バツ2で高校生の娘を育てるシングルマザー・森村抄子(行平あい佳)は同窓会に出席。
酒を飲み過ぎて酔っぱらっていたところ、北田一樹(青柳翔)に誘われてホテルへ。
情事の後、次はいつ会えるか尋ねると、一樹にそのつもりはないと言う。
自身バツ1の一樹は、結婚はもちろんのこと恋愛すらもうするつもりがなく、
抄子もそうだろうと思って誘っただけだと。今後もセフレとしか考えないと言う。
 
一樹は抄子の初恋の相手。初恋の人とセフレになるだなんてあり得ない。
気分を害してそのまま一樹と別れるが、彼のことが頭から離れずに困る。
翌日、陰部に違和感があり、ちょうど連絡を寄越してきた一樹に
「この遊び人! 病気をうつされた」と返信すると、産婦人科医の一樹は抄子を迎えに来て自ら診察。
そのまま再び怪しい雰囲気になるも抄子が拒むと、一樹はどうでもよさげな態度を取る。
 
その後、親友の新堂華江(片山萌美)も一樹のセフレであることを知り、
ショックを隠しきれない抄子に近づいてきたのが職場の上司・葉山(新納慎也)。
パートから正社員への登用をちらつかせる葉山と一度寝てみたものの、
どうしても一樹のことが忘れられない抄子はセフレの関係を受け入れることにして……。
 
ピンク映画出身の監督の中には、メジャー級になると、ピンクなんて知りませんよという感じの人もいます。
でも城定監督や今泉力哉監督からは常にピンク映画への愛着と敬意を感じます。
 
産婦人科医という設定には、まるでAV(アダルトビデオ)やんと笑いましたが、
そんなところもありつつ、脚本はちゃんとしているので面白い。
高校生の娘との関係もきちんと描かれていて、えらく良い子な娘にも救われます。
 
ご覧になる人はそうそういないと思いますので、これもネタバレしましょう。
 
一樹がもう恋愛したくない理由がなかなか壮絶で、これもAVばりながら悲惨。
院長である一樹の父親(川瀬陽太)と一樹の妻がデキていて、
自分の子どもだと思って可愛がっていた息子が実は父親と妻との間にできた子だったという。
そりゃもう人間不信に陥りますよね。(^^;
 
華江が一樹とセフレになったのは、乳癌を患って乳房を摘出した華江が滅入っていたところ、
一樹が相談相手となったのがきっかけでした。
華江から3Pしようと誘われて絶句する抄子だけど(しません(笑))、
実は華江は忘れてしまった自分の乳房を抄子の胸を見て思い出したかっただけとか、ちょっと切ない。
 
抄子に結婚しようと言い募る上司が怖い。
結婚こそゴールで、結婚することが幸せだと思っている彼に、
一樹とセフレの関係にあって、幸せかどうかはわからないけど少なくとも不幸ではないと断言する抄子。
そうだよ、幸せかどうかは他人が決めることじゃない。
 
一樹の母親役は田中美奈子でした。若かりし頃の彼女を知る者としてはこれも衝撃的。
抄子が露天の一杯飲み屋で会う不倫カップル役には伊藤克信と寺島まゆみ。
寺島まゆみはかつてロマンポルノで活躍した女優なのだそうで、さすがにその時代を私は知りませんが、
抄子役の行平あい佳の実母なんですね。びっくり~。
 
客層も含めていろいろと楽しかった1本でした。一昨日から続編公開中です。

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『アイスクリームフィーバー』

『アイスクリームフィーバー』
監督:千原徹也
出演:吉岡里帆,モトーラ世理奈,詩羽,安達祐実,南琴奈,後藤淳平,
   はっとり,コムアイ,MEGUMI,片桐はいり,松本まりか他
 
家や職場の近所の劇場では観るものがなくなったけれど、
ファーストデーだから直帰するのがもったいなくて、なんばまで。
 
なんばパークスの駐車場は夏休みといえども平日なら最大料金1,000円。
これはとってもありがたい。
そちらに車を駐めて、TOHOシネマズなんば別館まで歩く。
 
18:15の上映開始に間に合わないのは承知のうえ。
予告編が終わり、劇場スタッフが扉を閉めようとしているところへ滑り込み。
 
アートディレクターとして活躍する千原徹也の監督デビュー作品。
原案となっているのは川上未映子の短編小説『アイスクリーム熱』。
 
美大を卒業してデザイン会社に勤めていた常田菜摘(吉岡里帆)。
憧れの仕事に就いたというのに、あまりの過酷さに耐えられず退職。
今は小さなアイスクリーム店“SHIBUYA MILLION ICE CREAM”のバイト長。
同じくバイトの後輩・桑島貴子(詩羽)とふたりで店を切り盛り。
菜摘は謎めいた客・橋本佐保(モトーラ世理奈)に惹かれる。
 
アイスクリームと銭湯が大好きな高嶋優(松本まりか)。
ある日、銭湯から帰ると、姉・愛(安達祐実)の娘・美和(南琴奈)が部屋の前で待っていた。
いなくなった父親の行方を探すため、ここへやってきたらしい。
愛とは訳あって断絶した仲だから、美和の面倒も見たくない。
断ろうとする優に、美和は父親探しを手伝ってほしいと言い、
致し方なく優の部屋にしばらく美和を住まわせることにするのだが……。
 
大きく分けてこのふたつの話が同時進行します。
と思っていたら、実は同時ではなかったことが終盤にわかって、ほ~、は~、面白い。
 
そこも含めて、何から何までオシャレなんです。
アートディレクターというのがどういう職業なのか知らないのですけれども、
映像も音楽も小道具の類も、片桐はいりが着るTシャツまで、なんだかとってもカッコイイ。
キャストを見ると音楽関係者なども多いようでスタイリッシュ。
 
スタイリッシュな作品って、カッコつけてるだけで中身ぺらんぺらんの場合もありますが、
本作に関してはそんな印象は受けませんでした。
吉岡里帆とモトーラ世理奈の同性愛的なイメージはあまりハマらず、違和感をおぼえます。
対する松本まりかと南琴奈の話には、進むごとに共感をおぼえ、最後は泣きそうにすらなりました。
恋人(後藤淳平)を姉に寝取られた妹と、そんな叔母に会いに来た姪っ子と。
じわじわよかった。
 
アイスクリームを食べると確実に体重が増えるので控えていますが、
本作に登場するアイスクリームはマジで美味しそうで、食べたくなるから困りました。
ハシゴの2本目に向かうために時間がなくて思いとどまったのは幸い。
 
誰よりも君を愛す。

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『キングダム 運命の炎』

『キングダム 運命の炎』
監督:佐藤信介
出演:山﨑賢人,吉沢亮,橋本環奈,清野菜名,満島真之介,岡山天音,三浦貴大,杏,山田裕貴,
   高嶋政宏,要潤,加藤雅也,片岡愛之助,山本耕史,玉木宏,佐藤浩市,大沢たかお他
 
109シネマズ箕面にて。
 
言わずと知れた“キングダム”シリーズの第3弾。
エンドロールに差しかかる頃、心の中でまず叫んだのは「これで終わりとちゃうんかい!」。
てっきりこれが完結編だと思っていたら、まだ続くのですね。
 
これまでの話をあんまり覚えていないのですよね。
吉沢亮演じる秦王のボディダブル・漂と山﨑賢人演じる信が幼なじみで、漂は死んじゃった。
信は調子の良い阿呆な若者かと思いきや、これがなかなか勘のいい奴。
いろいろありながらも秦王のために戦うようになり、
大沢たかお演じるキレ者の将軍・王騎からも可愛がられるようになる。
 
……てな感じで合ってますかね。
 
序盤からヤバイなと思ったんですよ。
なんか、戦いまくりなのかと思っていたら、少年時代の秦王がどうだったかという話が続く。
酷いいじめを受けていた彼が、秦王を継ぐに当たって町から呼び戻される。
しかし彼を町から連れ出して無事に秦に届けるのは大変なことだから、
浅利陽介が演じる闇商人の手を借りて決死の脱出劇を図るという。
 
こんな昔話が続いたら、本作で完結するわけがないやんか。
中盤まで影の薄い山﨑賢人は、ほかの人が話しているときにどんな表情をすればいいのか、
ちょっと困っている印象を受けます。手持ち無沙汰というのかなんというのか。
 
歴史に疎い私としては、何が何だかさっぱりわからないけれど、それなりに面白いです。
とにかく全然眠くはなりませんから。
なぜこんなもっちゃりした喋り方を大沢たかおにさせるのかは第1弾から疑問でしたが、
王騎が打ち出す作戦はどれも面白くて、ほぉ、へぇと唸る。
 
これはテレビで観ても面白さは伝わりにくい作品で、大画面で観るべき。
その割に、絶対観たほうがいいよとも薦める気は起こらない。
もちろん続編も観ますが、どうよ、これ。
 
現時点では、同じ“キングダム”ならラース・フォン・トリアーの『キングダム エクソダス〈脱出〉』のほうが気になります。

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