MENU
ChatGPT-Image01
ChatGPT-Image02
ChatGPT-Image03
ChatGPT-Image04
ChatGPT-Image05
previous arrow
next arrow

『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』〈字幕版〉

『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』(原題:Wonka)
監督:ポール・キング
出演:ティモシー・シャラメ,クララ・レイン,キーガン=マイケル・キー,パターソン・ジョセフ,サリー・ホーキンス,
   ナターシャ・ロスウェル,ローワン・アトキンソン,ジム・カーター,オリヴィア・コールマン,ヒュー・グラント他
 
109シネマズ大阪エキスポシティにて『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』を観たあと、
109シネマズ箕面に移動して。その間、20分。これも余裕で間に合います。
 
ロアルド・ダールの児童文学『チョコレート工場の秘密』に登場する工場主がウィリー・ウォンカ。
ティム・バートン監督の『チャーリーとチョコレート工場』(2005)では、ジョニー・デップがその役を演じていました。
本作はその前日譚と言える、若き日のウィリーの姿を描いています。
 
監督は“パディントン”シリーズのポール・キング。
主演のティモシー・シャラメって、出始めた頃からフランス人っぽいけどアメリカ人なの?と思っていましたが、
アメリカとフランスの二重国籍なのですね。
美しい青年役が似合う人ですが、こんな役もできるんだなぁ。
 
貧しい暮らしのなか、カカオ豆を一粒ずつ買って絶品チョコレートを作ってくれた母親。
そんな母親に世界一のチョコレート店を持つ約束をした青年ウィリー・ウォンカ。
夢こそがすべてのスタートになるのだから、夢を持ち続けなさいというのが母親の教え。
 
一流のチョコレート店が集まる“グルメ・ガレリア”へとやってきたウィリーだったが、
そこにはチョコレート店組合なるものが存在し、新規開店しようとする者を排除していた。
ウィリーがとんでもなく美味しいチョコレートを作ることを知った店主たちは、
さっそく警察署長にチョコレートの賄賂を贈り、ウィリーを追放しようとする。
 
そうとは知らないウィリーは、翌日にはチョコレートを売って金を稼ごうと、野宿することに。
すると、通りすがりの中年男ブリーチャーが寒さを凌げる宿を紹介してくれると言う。
喜んでついていった先はクリーニング店兼ホテル。
女主人のクラビットはブリーチャーと結託して客を騙し、ぼったくりの宿代を請求する常習犯。
ウィリーもまんまと騙されて、先客たちと一緒にクリーニング業務に就くことに。
 
チョコレート店を持つ夢をあきらめるつもりのないウィリーは、
クラビットのもとで働かされている少女ヌードルの協力を得て、宿を抜け出してチョコレートを売るように。
また、解放されることをあきらめていた先客たちもウィリーと共に活動を始めて……。
 
ミュージカル要素はないと思っていたので、いきなり歌で始まったときは驚きましたが、楽しかった。
 
悪役たちの憎たらしいことと言ったら。
名女優オリヴィア・コールマンが演じるクラビット夫人はもう顔も見たくないほどだし、
グルメ・ガレリアの店主たちの悪すぎる顔、阿呆すぎる顔、もう嫌(笑)。
 
緑の髪をしたオレンジの小人、ウンパルンパ役のヒュー・グラントが最高です。
ロマンチックコメディの主演だった頃とは全然違う役ばかりだけど、
年老いてもラブシーンを撮りたがる俳優たちより断然イイ(笑)。ちょっと行きすぎの感もあるか。(^^;
 
騙されて働かされている先客たちが会計士配管工電話交換手コメディアンで、
それぞれ得意分野を生かしてウィリーに協力するところが素敵です。
 
楽しくて、ちょっと切ない。サリー・ホーキンス演じる母親の仕草がじわりと心に染みる。
通常の字幕版で観ましたが、今度はIMAXかScreenXで観るのもいいかなと思っています。

—–

『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』

『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
監督:成田洋一
出演:福原遥,水上恒司,伊藤健太郎,嶋崎斗亜,上川周作,小野塚勇人,
   出口夏希,中嶋朋子,坪倉由幸,津田寛治,天寿光希,松坂慶子他
 
この前日は仕事帰りに難波まで車を走らせ、所要時間1時間20分、
しかしこの日の劇場は109シネマズ大阪エキスポシティ。
終業時間の20分後に上映開始でも余裕で間に合っちゃいます。(^O^)
 
原作は汐見夏衛の同名ベストセラー小説とのことですが、私は未読。
成田洋一監督のことも存じ上げず、すみません。
お若い方なのかと思っていたら、私より年上じゃあないか。
ポカリスエット、アサヒビールなどのCMディレクターとして活躍していた人のようです。
 
女子高生の加納百合(福原遥)は、母親の幸恵(中嶋朋子)と2人暮らし。
父親が事故で亡くなって以来、幸恵はパートを掛け持ちしてなんとか家計を保ち、
百合を必ず大学へ進学させようとしているが、百合はこの生活が嫌でたまらない。
 
同級生の意地悪女子にはスーパーで働く幸恵のことを魚臭いと揶揄されるし、
大学に行くお金などあるとは思えず、高校を卒業したら就職するつもり。
三者面談の席に遅れてきた幸恵にすげない言葉を投げかけた百合は、
その晩、家を飛び出して近所の防空壕跡で一夜を明かす。
 
翌朝目覚めると、そこは太平洋戦争末期、1945(昭和20)年6月の日本。
気分が悪くなり倒れそうになっていたところ、
通りかかった特攻隊員の佐久間彰(岡田健史あらため水上恒司)に助けられる。
 
空腹で腹を鳴らす百合を彰は軍指定の食堂“鶴屋”へと連れて行く。
女将のツル(松坂慶子)は、帰る場所のないと言う百合を住み込みで引き受ける。
彰を含む兵隊たちがやってくる食堂で彼らと交流を重ねるうち、彰に惹かれる百合。
しかし、近いうちに特攻を命じられるのは確実で、
日本が戦争に負けることを知っている百合は、どうしても特攻を許せず……。
 
世間の評価は高いでしょうねぇ。きっとみんな泣くんだろうなぁと思います。
アマノジャクの私はちょっとシラけてしまったりもして、うーむ。
 
そもそも防空壕で寝たらタイムスリップするのもようわからん設定で、
現在に戻ってくるときも、えっ、なんでいま戻れるん!?と都合よすぎ。
 
タイムスリップした先では、とれとれピチピチの魚を捌く百合の姿もあざといと思う。
母親に向かって「魚臭い」などと言っていた百合が自分で魚を捌いてみて、
いかに酷い言葉を投げかけていたか反省するってことですか。
 
川か海か池か知らんけど、溺れた子を助けようとして死んでしまった父親のことを
「偉い人だ」と褒め続ける母親を蔑んでいた百合。
特攻に行く若き兵隊たちを見たらその思いが変わるのかしらんとも思う。
 
って文句言うてますけどね、最後の母子再会のシーンでは私も泣きました。
泣いたけどさっ!(^^;
 
あ、そういえば、やらかして謹慎処分だった伊藤健太郎は自然で結構よかったです。
今後また主演が回ってくるようになるのでしょうか。

—–

『ダンジョン飯 Delicious in Dungeon』

『ダンジョン飯 Delicious in Dungeon』
監督:宮島善博
声の出演:熊谷健太郎,千本木彩花,泊明日菜,中博史,早見沙織,三木晶,川田紳司他
 
なんばパークスシネマにて、前述の『バッド・デイ・ドライブ』の次に。
 
原作は年10回刊行されるKADOKAWAの漫画誌『ハルタ』で連載された九井諒子の『ダンジョン飯』。
テレビアニメ化されて来年1月から放映されるそうなのですが、
これって、『推しの子』みたいに、テレビアニメ版の先行上映ってことですか。
テレビアニメの劇場版として観るならば、ここに至るより前の話が観たいけど、
まぁ、これを初めて観ても話にはじゅうぶんついて行けます。
 
冒険者ライオスのパーティーは、ダンジョンの奥深くでレッドドラゴンと交戦。
ライオスはダンジョンから脱出したものの、ライオスの妹ファリンがレッドドラゴンに食いつかれてしまう。
 
ライオスがダンジョンから脱出できたのは、魔法使いマルシルのおかげ。
同様に、鍵の開錠や罠の解除に長けるチルチャックも脱出に成功。
しかしファリンはレッドドラゴンの腹の中にいたために、魔法が及ばず取り残されてしまったのだ。
 
ファリンを救いに行こうと、ライオスとマルシル、チルチャックは再びパーティーを組み、いざ出陣。
その前に腹を満たしたいと思うが、ダンジョンに財布を落としてきたせいで金がない。
金はなくてもなんとか食事しようとするマルシルに対し、
ライオスはダンジョン内に潜む魔物を捕らえて食べる自給自足を提案。
チルチャックとマルシルはこのとき初めて、かねてからライオスがこの機会を狙っていたと知る。
 
捕らえた魔物に目を輝かせるライオス。ゲテモノは食べたくないと悲愴な顔のあとふたり。
そこへ魔物の料理にやたら詳しいドワーフのセンシが合流して……。
 
よく思いつきましたよね、こんな設定を。
バカでかいサソリとか、歩くキノコとか、次々に捕って料理します。
スライム、バジリスク、マンドラゴラなどなど。
センシは魔物の特性もよく理解しているから、捕まえ方も上手い。
その代わり、罠だの何だのは気にせずに歩くから大変。
チルチャックが回避した罠から高温のオリーブ油が噴出すると、
センシはそれを料理に使おうと狂喜します。
 
出てくる料理はやっぱりゲテモノなので、私は食べたいとは思いません(笑)。
だけど、捕まえて、料理して、食べて。そこには工夫があるから楽しい。
 
さて、テレビアニメはどうするかなぁ。観るかなぁ。観る時間はちょっと作れそうにないなぁ。

—–

『バッド・デイ・ドライブ』

『バッド・デイ・ドライブ』(原題:Retribution)
監督:ニムロッド・アーントル
出演:リーアム・ニーソン,ノーマ・ドゥメズウェニ,リリー・アスペル,ジャック・チャンピオン,
   エンベス・デイヴィッツ,エミリー・クーシェ,アリアン・モーイエド,マシュー・モディーン他
 
仕事帰りになんばパークスシネマまで出向きましたが、師走の道路はたいそう混んでいる。
18:20の予告編開始には間に合わないかもと思っていたものの、
18:30までには到着できるだろうから本編開始には間に合うと高を括っていたら、無理だった(泣)。
始まってからまだ3分は経っていなかったようで、それほど支障はなく。
 
原題も邦題のままかと思いきや“Retribution”、「報復」の意。
オリジナルはスペイン作品の『暴走車 ランナウェイ・カー』(2015)で、
日本では“モースト・デンジャラス・シネマグランプリ 2015”で上映されたそうです。
モースト・デンジャラスって(笑)。ラインナップを今度チェックしてみよう。
 
本作はイギリス/アメリカ/フランス作品。
監督のニムロッド・アーントルはハンガリー移民の両親のもとに生まれたアメリカ人。
そのせいなのかどうなのか、かなりヨーロッパの香りが漂っています。
もっとも舞台がベルリンですから、ヨーロッパ臭がするのは当たり前か。(^^;
 
ナナイト・キャピタルに勤務するマット・ターナーは、投資家から金を集めることに忙しく、
妻子との時間をほとんど持てない日々が続いているが、本人はそれを気にも留めていない。
妻のヘザーが離婚を考えていることにも気づかず、仕事に熱中。
 
「この日だけは子どもたちを学校に送り届ける役目を替わってほしい」とヘザーから言われていた日も、
それをすっかり忘れて出勤しようとしていたが、ヘザーの呆れ顔に耐えきれず引き受ける。
 
父親のマットのことをまるで信用していない長男ザックと長女エミリーを無理やり車に乗せて出発。
ところが、3人のうちの誰のものでもない携帯電話が車中で鳴る。
 
電話の主が誰なのか見当もつかないが、車には爆弾が仕掛けられており、
もしも3人のうち1人でも降車すれば爆発するとの脅迫を受ける。
実際、運転席の下に爆弾があることを確認、相手の話は本当らしい。
 
犯人はそのままマットに走り続けるように指示。通報することも許されない。
子どもたちを必ず無事に家に帰すと決め、マットは考えを巡らせるのだが……。
 
なんてったって主演はリーアム・ニーソンですからね。
バッドエンドは絶対にないから、ドキドキしながらも安心して観られます。
 
正体不明の犯人に振り回され、殺人現場に居合わせるように仕向けられるから、
いつのまにか自分が爆弾犯として報道されている。
犯人ではないことをわかってくれているのは、同じ車に乗っている我が子たちだけで。
離婚を考えていた妻も信じてくれてはいるけれど、夫は何をやらかしたんだとは思っていることでしょう。
恨みを買うことをした人じゃなければこんな目には遭わないよねぇって。
 
さて、ネタバレになりますが、オリジナルのタイトル“Retribution”はミスリードですよね。
だって報復ではないから。そう、恨みを買っていたわけじゃないんです。酷いよなぁ、この犯人は。
こいつじゃなかろうかとちょっと想像はつきます。
犯人の目的が報復ではなくて、マットが犯人に報復したと見ればいいのかしら。
 
ほかの国でもリメイクされ、ドイツ版は『タイムリミット 見知らぬ影』(2018)、
韓国版は『ハード・ヒット 発信制限』(2021)という邦題で、日本でも視聴可能。
どれも知らずに今まで来ました。どこがいちばんデンジャラスか、ぜひ観たい。

—–

『映画 窓ぎわのトットちゃん』

『映画 窓ぎわのトットちゃん』
監督:八鍬新之介
声の出演:大野りりあな,小栗旬,杏,滝沢カレン,役所広司,
     松野晃士,石川浩司,ダニエル・ケルン,駒田航他
 
封切り日だった先週金曜日、109シネマズ箕面にて鑑賞しました。
 
誰もが知っているであろうタレント、トットちゃんこと黒柳徹子。御年90歳。
私と同世代の人であれば、久米宏と司会を務めた“ザ・ベストテン”のイメージが強いかと。
でも私の場合、それ以上には興味を惹かれることもなかったから、
大ベストセラーとなったこの原作も読んだことはありません。
それゆえ、彼女の生い立ちについては全然知らなくて。
 
父親はヴァイオリニスト、母親はエッセイスト。
本作を観るだけでは詳しいことはわかりませんが、良い家庭の生まれに思えます。
豪邸とは言わないまでも、東京・洗足駅に近い瀟洒な一戸建てに住んでいる。
 
おてんばが過ぎるというのか、今なら確実に病名を付けられそうな行動ぶり。
好奇心旺盛で、ひとところにじっとしていることができず、
学校の外をチンドン屋が通れば授業そっちのけで大声で呼んだりも。
尋常小学校の教師の手に負えず、ほかの児童にも悪影響を及ぼすからと追い出されてしまいます。
 
そんな彼女を受け入れたのは、トモエ学園という私立の小学校。
通っているのはいわば彼女同様に、「普通の学校」には居られない子どもたち。
いわゆる落ち着きのない子どももいれば、小児麻痺で身体に障害のある子どももいる。
でもこの学園の先生は、子どもの話にいつまででもつきあってくれる。
子どもがやりたいと思うことを否定しません。
 
すごいなと感動すらおぼえたのは、トットちゃんが便所に財布を落としたとき。
彼女は先生にそれを言ったりせずに、汲み取り式の便所の中をさらい始めます。
「何をしているんだい?」と彼女に聞く先生。彼女が答える。先生は「ふーん」と言うだけ。
「探し終わったら元に戻しておくんだよ」としか言わない。
結局財布は出てこなかったけど、「でもいいの、いっぱい探したから」と言うトットちゃん。
自分が納得するまでするのって大事なことなんだなぁと思うし、
何にも言わずにそこまでやり遂げさせるのってすごいことだなぁと思いました。
 
小児麻痺の泰明ちゃんとのやりとりも心に残ります。
家の中でも外でも腫れ物にさわるように接せられることが多かったのに、
トットちゃんは思ったことはズバッと口に出す。
「どうしてそんな歩き方なの?」と聞かれても、そこに裏がないのがわかるから素直に答えられる。
木に登ることもプールに入ることも最初からあきらめていた泰明ちゃんもトットちゃんと一緒なら。
 
時代は第二次世界大戦末期。当時の状況に想いを馳せながら。

—–