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『女優は泣かない』

『女優は泣かない』
監督:有働佳史
出演:蓮佛美沙子,伊藤万理華,上川周作,三倉茉奈,吉田仁人,青木ラブ,
   幸田尚子,福山翔大,緋田康人,浜野謙太,宮崎美子,升毅他
 
12月24日、クリスマスイブ
夙川で凄く美味しいひとりランチで盛大に酔っぱらったあと、十三のシアターセブンへ。
絶対爆睡するパターンだとわかっているのにまたやってしまいました。(^O^;
 
CMディレクターやTVドラマの脚本家として活躍する有働佳史監督の長編映画デビュー作。
有働監督は熊本県荒尾市のご出身だそうで、その故郷が舞台です。
 
スキャンダルで転落した女優・園田梨枝(蓮佛美沙子)。
再起を図るために密着ドキュメンタリー撮影の話を受け、帰郷する。
 
少なからずちやほやされる女優人生を送ってきたはずが、
現場にやってきたのはテレビ局のバラエティー班でADを務める瀬野咲(伊藤万理華)ただひとり。
実家には内緒で撮影を進めたかったのに、宿すら用意されていない有様。
 
撮影を始めるも、田舎町のこと。梨枝の知り合いが次々と通りかかる。
実家の親にも知られることになって梨枝は困惑するのだが……。
 
この辺りから睡魔に襲われまして、ほとんど話を覚えていません。
升毅演じる父親が末期癌はいつ出た話なのか。母親の宮崎美子はいつ登場したのか。
あら、懐かしの双子の片っぽ、三倉茉奈ちゃんも出てるやないの。何の役!?
 
酔っぱらっていても面白そうな出だしだったのですけれど。
おそらくシャキッとした状態なら、とても楽しめる作品だったと想像します。
もしも今年塚口サンサン劇場辺りで上映してくれたら必ず観に行きます。
 
なんでこないに学習能力ないんやろ。
すみませんねぇ、こんな状態で観た作品まで去年観た数の中に含めて。(^^;

—–

『アンダーグラウンド』【4Kデジタルリマスター版】

『アンダーグラウンド』(英題:Underground)
監督:エミール・クストリッツァ
出演:ミキ・マノイロヴィッチ,ミリャナ・ヤコヴィッチ,ラザル・リストフスキー,スラヴコ・スティマチ,
   エルンスト・シュトッツナー,スルジャン・トドロヴィッチ,ミリャナ・カラノヴィッチ他
 
シネマート心斎橋にて、『スイッチ 人生最高の贈り物』の次に。
 
1995年のフランス/ドイツ/ハンガリー作品です。
いつだったか、テレビで放映されていたときに母に録画を頼みました。まだVHSだった時代。
観よう観ようと思っていたのに、3時間近い長尺だから集中力がもたず、家で観るのは断念。
これを観ないまま私は死ぬのだろうかと思っていたら、鑑賞の機会が巡ってきました。
 
第48回カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞しています。
エミール・クストリッツァ監督の作品は、ふだんあまり映画を観ない人にはお薦めできません。
ハリウッド映画とはまったく違いますし、そもそもこの音楽。慣れていないとビビる(笑)。
けれども凄く難解というわけでもなくて、『ウェディング・ベルを鳴らせ!』(2007)のように、
結構いろんな人が楽しめるんじゃないかという作品もあります。
 
本作は、1941年から始まった旧ユーゴスラビアの戦いと動乱の歴史を描いています。
「ユーゴスラビア」という国名が出てくることはなく、ただ「くに」と呼ばれるだけですが、
ベオグラードだったりザグレブだったりという都市名は頻繁に登場します。
 
主人公はマルコとクロというふたりの男性。
詩人で共産党員のマルコは、元電気工のクロを入党させ、共にパルチザンに参加。
ナチスの爆撃を受けたベオグラードは焼け野原となり、
マルコの弟で吃音症のイヴァンが飼育係として勤めていた動物園も壊滅。
イヴァンは生き残ったチンパンジーのソニを連れて命からがら逃げ、兄マルコを頼ります。
 
クロの妻ヴェラは、息子のヨヴァンを出産する際に亡くなりましたが、
妻の生前から舞台女優のナタリアに入れあげていたクロは、恋敵であるナチス将校フランツを殺してナタリアを奪う。
マルコの助けによりナチスからなんとか逃げおおせたクロでしたが、大怪我を負います。
 
こうしてマルコのもとに集結した生き残りの人々。
それはイヴァンやクロ、ナタリアのみならず、爆撃を避けて地下に身を潜めていた人たちで、
彼らは戦争が終わったことを知らずにずっと地下で暮らし続けることに。
戦争の終結を知っているのはマルコとナタリアだけで、クロは怪我のせいで地下室に寝たきり。
マルコは地下の住人に戦争が続いているものと思わせて武器を造らせます。
武器商人として金を稼ぎまくるマルコ。
 
3時間はなかなかにつらくて、途中少しだけ寝そうになりました。
でもこれは壮大な作品ですよね。
 
本作から30年近くが経過しようとしているのに、世界のどこかで途切れることなく戦争が続いています。
なぜ争うことをやめられないのでしょうか。

—–

『スイッチ 人生最高の贈り物』

『スイッチ 人生最高の贈り物』(英題:Switch)
監督:マ・デユン
出演:クォン・サンウ,オ・ジョンセ,イ・ミンジョン,パク・ソイー,キム・ジュン,
   キム・ミギョン,ユ・ジェミョン,ファン・スンオン,チョン・ヒョンソク他
 
ここからしばらくは2023年中に劇場鑑賞した作品が続きます。
 
先月23日、動楽亭へ落語を聴きに行く前にシネマート心斎橋へ行きました。
スマホもモバイルバッテリーもちゃんと鞄に入れたことを確認して車を走らせたのですけれど。
東三国辺りでふと気づく。私、スマホは持ったけど、財布どうしたっけ。
え、え、えーっ。財布持ってくるの忘れてるやん。
今どきスマホで何でも支払い可能やろけど、西成の駐車場ってスマホに対応してるやろか。
もしも対応していたとしても、スマホで払ったことない私がちゃんと払えるかどうかわからん。
あかんあかん、これは財布を取りに戻らねば。
 
いったん家に戻ってもギリギリ上映開始に間に合う時間に到着できるやろと思っていたのに、
千里中央までの間の新御で事故とおぼしき2件、なんやわからんけどパトカーが車を止めているのが1件。
ものすごい混みようで、家に帰り着いたのがすでに上映開始時間。
本作は28日までの期間限定上映だったから涙が出そうになりつつ、あきらめてまたミナミへと向かう。
シネマート心斎橋へ到着したときは本編開始から35分ほど経過していたのですが、
「今からでも入場させてもらえますか」と尋ねて入らせてもらいました。どっちみち席は端っこだし(笑)。
 
したがって、途中まではまったく観ていないので、どういう流れかイマイチわかりません。
でもこんなに話が進んでからでも観てよかったと思いました。
 
クォン・サンウ演じるパク・ガンは超売れっ子のスター俳優。
彼のマネージャーを務めるのが、オ・ジョンセ演じる親友チョ・ユン。
クリスマスイブの夜、一緒に飲んでタクシーに乗るが、翌朝目覚めるとふたりの人生が入れ替わっていた。
 
私が観はじめたのはこの後、ふたりの人生が入れ替わってしばらく経ってからです。
 
どうやら人生が入れ替わってしまったことを知っているのはパク・ガンのほうだけ。
チョ・ユンも、パク・ガンのまわりの人も、誰も人生が入れ替わったことを知らない。
元の人生がどうたらと、おかしなことを言う奴という認識です。
 
瀟洒なタワーマンションで華麗なシングルライフを送っていたはずが、そこは今はチョ・ユンの部屋。
パク・ガンにはスヒョンという妻とまだ幼い娘と息子がいます。て、まったく売れない。
スヒョンはパク・ガン自身の元恋人だけど、舞台俳優だったパク・ガンがスターになるために別れた相手。
この人生では彼女と結婚してこんな平々凡々とした人生を送っているなんて。
 
親友のことを気の毒に思うチョ・ユンから映画監督を紹介されるも、パク・ガンには興味を示されず。
オーディションを受けたところで大げさな演技だと指摘され、役にありつけそうにない。
 
パク・ガンがスターだったシーンは見そびれましたが、後半を観られただけでじゅうぶん幸せ。
裕福でなくても、平凡でも、温かい人生。
ま、本当にお金がないのは困るから、ほどほどにはあってほしいですけどね(笑)。
 
クォン・サンウはもともと好きな俳優です。彼の出演作はたぶん全部面白い。
スヒョン役のイ・ミンジョンは美人ですねぇ。ほかの作品も観てみたい。
 
「今日みたいな明日だったらいいなぁ」。
そう思える今日を過ごしたい。

—–

好きだった映画、嫌いだった映画〈2023年〉

2023年に劇場鑑賞した作品は339本、配信やDVD鑑賞した作品は61本で、合計400本。
2022年は300本ちょうど、2021年は278本、2020年は337本、2019年も300本ちょうどでした。
昨年は人生5度目の300本超で、劇場鑑賞数は自己最多です。
 
各月の鑑賞本数は、
1月26本、2月31本、3月27本、4月30本、5月30本、6月28本、
7月28本、8月31本、9月27本、10月30本、11月27本、12月24本。
 
これだけ劇場で鑑賞するとなると、家で映画を観る機会は激減し、
DVDや配信で鑑賞するのはほぼ「今年観た映画50音順」のためになってしまいました(笑)。
 
さて、例年どおり、ここに挙げるのは劇場鑑賞した作品に限ります。
毎年ベストの前にワーストを挙げるのですが、今年はワーストというほどの作品はなかったような。
ただ、国際的に評価された作品にもかかわらず私がどうしても好きになれなかったのは、この2本でしょうか。
お下劣極まりない『スラムドッグス』ですら上記2本よりは楽しんだ気がするぐらい(笑)。
 
ワーストに挙げるものを決めかねるぐらいなので、好きだった作品はとても多い。
基本的には、鑑賞後に「良かったなぁ」と温かい気持ちに包まれる作品が好きです。
と言いつつ、こうして挙げた作品を再び眺めると、そんなのばかりでもないような。
 
というわけで、好きだった作品を観た日付順になんとか20本に絞って挙げます。
 
ほかに、
『The Witch/魔女 増殖』は再上映だった『The Witch/魔女』(2018)と込みで、すごく面白かった。
 
そして、下記は強烈に印象に残っている作品です。つまり、きつい話だったりイヤな話だったり。
最悪のオチの話は『スイート・マイホーム』でしょう。原作も併せてどうぞ。
 
以下3本は「ふざけてんのか!」と言いたくなる設定に笑いました。
 
苦手だったホラーも、年々観る率が高くなっています。
 
配信鑑賞作品では『僕と幽霊が家族になった件』が断然いちばん。
 
『タイタニック』のリマスター版に若いカップルが押し寄せているのが嬉しかった。
ライブ音響上映で鑑賞した『バーレスク』、再上映の『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』、最高でした。
 
カッコよすぎるヒョンビンは毎年欠かさず見たい人。今年も待ってまーす。
 
劇場通いのせいで読書の時間が激減してしまったのが気がかりです。
かろうじて一昨年と同じ93冊は読みましたが、今年は映画と本の時間配分をどうするかが悩みどころ。
 
本年もどうぞおつきあいのほどよろしくお願い申し上げます。

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2023年12月に読んだ本まとめ

2023年12月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2077ページ
ナイス数:631ナイス
https://bookmeter.com/users/762098/summary/monthly/2023/12
■こちら空港警察 第4話 【単話】こちら空港警察 (野性時代連載)
第3話は思いっきり途中で終わってしまうので、第4話を続けて読まねばなりません。搭乗間際に慌てさせられたものの、なんとか無事搭乗したトラブルメーカーの客。しかしやっぱりそのままでは終わらず、爆弾テロ騒ぎに発展。が、仁志村署長が狙いを定めていたのはそいつだけじゃなかったんですねぇ。……なんて書きはじめると、15分あれば読めてしまう話を全部ネタバレしてしまうことになりそうです(笑)。毎回だいたい2話完結型の事件が発生すると思ってよろしいですかね。12月中に既刊の全話を読めば、読了冊数を荒稼ぎできるでしょうか。
読了日:12月01日 著者:中山 七里
https://bookmeter.com/books/20932600
■【2019年・第17回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】怪物の木こり (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
映画版は公開初日のレイトショーにて、この原作をまだ半ばほどまでしか読んでいない状態で鑑賞しました。そうですか、菜々緒演じる戸城を刑事ではなくプロファイラーということにしたのですね。それも含めて、登場人物を若干減らしたからか、映画版のほうがスッキリしている印象。原作の二宮よりも映画の二宮のほうがずっと好きだと思えるのは亀梨和也のおかげなのか。原作ではこうなる日が来るだろうと剣持から示唆されていたことが映画のラストシーンになっています。人の心を持った二宮が映美に対して取った行動がちょっぴり切なくもありました。
読了日:12月03日 著者:倉井 眉介
https://bookmeter.com/books/15100550
■僕が死んだあの森 (文春文庫 ル 6-7)
そうよ、あのルメートルだよと覚悟はできていたはずなのに、またしても絶望の底に叩き落とされました。友達のいない12歳のアントワーヌ。そんな彼に唯一なついていた6歳のレミを故意ではないとはいえ殺してしまった。いつバレるのだろうかと、私たちはアントワーヌと共に緊張を強いられることになります。しかしバレない。ずっとバレない。その年も、10年以上が経過しても。だけど、バレていなかったわけではないと知ったら。彼のことは好きになれません。でも、彼がこの先どう生きていくのかは気になる。確かにあの時、あの森で死んだも同然。
読了日:12月13日 著者:ピエール・ルメートル
https://bookmeter.com/books/21511805
■アイズ 猟奇死体観察官・児玉永久 (角川ホラー文庫)
あらっ、内藤さんの新シリーズ!?と一瞬思い、スピンオフかと少し遅れて気づく。名前を見ただけで気づかなきゃいけなかったよ、永久くん、ごめん。おそらくこの1冊だけを読んでも話についていけなくはないと思いますが、シリーズを読んでいた者にとっては感慨ひとしお。たぶん、親のような気持ちになる。さらにはオールスターキャストでウハウハ状態に。さすがに曳き屋までは出てきてくれませんけれども(笑)。生来邪悪なものというのは存在して、おそらくそれは変わらないと思っている派ですが、永久を見ていると、変わるのだと思う。思いたい。
読了日:12月17日 著者:内藤 了
https://bookmeter.com/books/21619038
■花腐し (講談社文庫)
やっぱり私には芥川賞を理解するアタマがありません。一字下げの段落にはなっているものの、行は詰まったままだから、どこで休めばいいのか困惑したまま最後まで一気に読む。きっと私にはわからないと思っていたので、先に映画版を鑑賞しました。そうしたら主人公の職業も違う、心中もしない、同じ女性を巡る話でもなくて再び困惑(笑)。わかりやすいぶん、映画版のほうに惹かれるものの、比べてみるのはとても面白い体験。映画版は芥川賞受賞作を直木賞にちょっと寄せたふうに私には思えましたが、最後だけは芥川賞。でもエンドロールは直木賞か。
読了日:12月19日 著者:松浦 寿輝
https://bookmeter.com/books/467202
■八月の銀の雪 (新潮文庫 い 123-13)
凄く良かったかと聞かれるとそうでもなかった気がするのに、妙な心地良さが残ります。ぎすぎすした世の中で、自分の思うようには事が運ばず、ふて腐れているところを人に見せたりはしないけれど、鬱々とした気持ちで毎日を過ごしている主人公たち。でも意外とまわりには幸せな瞬間が落ちていて、それを拾えば前向きになれるかもしれない。少なくとも、嫌いだった自分のことが好きになれそうに思います。どの話も好きでしたが、『アルノーと檸檬』が心に残りました。伝書鳩に詳しくなり、苦手だった鳩の見方が180度変わる。愛らしくすら感じます。
読了日:12月25日 著者:伊与原 新
https://bookmeter.com/books/21243042
■虐殺のスイッチ ――一人すら殺せない人が、なぜ多くの人を殺せるのか? (ちくま文庫 も-19-3)
ロングラン上映中の映画『福田村事件』の森達也監督。私が彼の名前を知ったのは20年以上前のこと、映画監督としてではなく『放送禁止歌』の著者としてでした。何も知らずに過ごした小学校時代。中学校に入って初めて同和地区の存在を知って驚いたものです。そして大人になって『放送禁止歌』を読み、また衝撃を受けました。本作でその衝撃再び。映画『シティ・オブ・ゴッド』のことも思い出す。平然と殺戮を繰り返す少年たちには、自分が生きるためなら良い悪いもないのだと。誰かの指示がなくても虐殺は起きる。ひとりひとりは優しいはずなのに。
読了日:12月26日 著者:森 達也
https://bookmeter.com/books/21349028
■BEAST 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花 (角川ホラー文庫)
“よろず建物因縁帳”の春菜のことをあまり好きでないという人は結構多かったかと思いますが、私は春菜のことは好きで、それよりもこっちの清花のことのほうが最初は鼻についたものです。それが今やこんなにも温かみのある人になっている。彼女の義母がまた素晴らしくて、私はひそかに澄江ファン。親による虐待が頻繁にニュースとなる昨今、少年のことを思うと胸が苦しい。襲ったわけではない、助けてくれたのだとわかったときは涙が溢れました。星が見えるほうが幸せだと人間の尺度で思いがちだけど、そうとは限らない。チームの決断に賛同します。
読了日:12月29日 著者:内藤 了
https://bookmeter.com/books/21619039

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