MENU
ChatGPT-Image01
ChatGPT-Image02
ChatGPT-Image03
ChatGPT-Image04
ChatGPT-Image05
previous arrow
next arrow

『キンキーブーツ』をライブ音響上映にて。

『キンキーブーツ』(原題:Kinky Boots: The Musical)
監督:ブレット・サリヴァン
出演:マット・ヘンリー,キリアン・ドネリー,ナタリー・マックイーン,ショーン・ニーダム,
   コーデリア・ファーンワース,アントニー・リード他
 
大好きな映画『キンキーブーツ』(2005)がミュージカル化されたのは2012年。
初演はシカゴで、翌年ブロードウェイで。全米、韓国、トロントなどの舞台でも演じられ、
2015年のロンドンのウエスト・エンド公演を映像化したのが本作のようです。たぶん。
 
以前からライブ音響上映のラインナップに含まれているのを知っていたけれど、
ずっと見そびれていたため、今回は何が何でも観ようとなんばパークスシネマへ。
鑑賞料金が3,500円もするんですけどねぇ、この機会に観なきゃ後悔しそうで。
 
これが実話に基づいているというのは何度聞いても驚くこと。
こんな話が転がっていたら、映画化するしかないでしょうと思う。
 
ノーサンプトンで何代にもわたって紳士靴を製造する靴工場の息子チャーリー。
三代目である父親は息子が継ぐことを望んでいましたが、息子は恋人ニコラとロンドンへ。
都会で華やかな新生活を送るはずが、父親が急逝。チャーリーは一旦故郷に戻ります。
 
工場が長らく業績不振に陥っていたとは知らず、返品の嵐を見てビックリ。
ニコラはとっとと工場を畳んで土地を売ってしまえと言いますが、
チャーリーはなんとか工場を建て直したいと考えます。
 
紳士靴はもう流行らない。ならばどうすべきか。
街でドラァグクイーンのローラに出会ったチャーリーは、
ローラとその仲間たちがジミーチュウやプラダのスティレットヒールの靴を履きたいのに、
そんなヒールの靴は男性の体重を支えきれないのだとぼやくのを聞きます。
そうだ、ニッチを突くのだ、紳士靴じゃなくて、女装したい男性が履く靴をつくろう。
 
そんなお話です。
音楽担当はシンディ・ローパー
彼女はミュージカルの音楽を本作で初めて手がけたそうですが、素晴らしい。
そして俳優たちの演技、歌、ダンス、どれをとっても凄い。
特に驚くのは、あんなピンヒールを履いて男性たちが踊ること。
私なんてあんなのを履いたら速攻転んで捻挫で済めばよいほう、骨折しますね。
 
3,500円出して観た価値はあったと思います。
ライブ音響上映でまたかかったら観に行くかもしれません。
 
なお、日本で上演されたさいにローラ役を務めたのは三浦春馬でした。
彼がもうこの世にいないのはどうにも寂しいですね。

—–

『犯罪都市 NO WAY OUT』

『犯罪都市 NO WAY OUT』(原題:The Roundup: No Way Out)
監督:イ・サンヨン
出演:マ・ドンソク,イ・ジュニョク,青木崇高,國村隼,キム・ミンジェ,イ・ボムス,
   イ・ジフン,キム・ドゴン,ホン・ジュニョン,アン・セホ,コ・ギュピル他
 
109シネマズ箕面にて。
前週末に封切りになった作品はいろいろあって、どれを先に観るか迷いましたが、
やっぱりマ・ドンソクを先送りにするわけには行きません。
 
“犯罪都市”シリーズも第3弾。とにかく痛快で楽しい。笑えます。
 
前作から7年経過したという設定。
刑事マ・ソクト(マ・ドンソク)は凶悪犯一掃の実績を買われて異動。
現在はソウル地方警察庁広域捜査隊で副チーム長を務めている。
 
ある日、麻薬を服用していたとおぼしき女性が転落死。
最近ちまたには新種の合成麻薬“ハイパー”が出回っているらしく、
ソクトはその流通経路について捜査を開始する。
 
どうやらハイパーはもともと日本の暴力団“一条組”が製造した麻薬で、
それを韓国に運び込んで一条組の韓国支部で密売していたが、
横流ししている者がいるということがわかる。黒幕はいったい誰なのか。
 
横流しを手引きして麻薬ビジネスそのものを横取りしようとしているのは、九龍警察署の麻薬捜査チーム。
チーム長のチュ・ソンチョル(イ・ジュニョク)はエリート捜査官として知られながら、
その実体はどっぷりと汚職に手を染め、部下たちもソンチョルに忠実に従っていた。
 
やがて、ハイパーの横流しが一条組の会長(國村隼)の知るところとなり、
激怒した会長は一条組きっての殺し屋リキ(青木崇高)を韓国に派遣。
一条組の韓国支部長のトモ(アン・セホ)は、これはまずいことになると、
ソンチョルにハイパーを横流しすることをやめる。
 
ハイパー20kgを中国マフィアに売ることが決まっていたソンチョルは、ハイパーを持って逃げたトモを追う。
トモを追うのはリキも同じ。
双方を一気に捕まえようと、ソクトたちは策を練るのだが……。
 
好きだな~、このシリーズ。
前作は相手が怖すぎてビビりましたが、本作は程よい感じ。
だけど、どんなに強い相手であろうがソクトは負けない。強い。めちゃくちゃスッキリ。
 
ソクトのチームはどのシリーズでも楽しい。
イ・ボムス演じるチーム長も可笑しいし、キム・ミンジェらが演じる部下や、
ソクトにいいように使われるヤクザ(その実、情報屋)役のコ・ギュピルは気の毒すぎて笑ってしまう。
 
第4弾も韓国では数ヶ月後に公開予定。早く日本にも来ないかな~。
マ・ドンソク、最高や!

—–

『落下の解剖学』

『落下の解剖学』(原題:Anatomie d’une Chute)
監督:ジュスティーヌ・トリエ
出演:ザンドラ・ヒュラー,スワン・アルロー,ミロ・マシャド・グラネール,アントワーヌ・レナルツ,サミュエル・タイス,
   ジェニー・ベス,サーディア・ベンタイブ,カミーユ・ラザフォード,アン・ロトジェ,ソフィ・フィリエール他
 
この日はなんばグランド花月の夕方の回に行き、北浜で食事をすることになっていました。
その前に何か映画を観ようと上映予定を物色したら、とても観たかった本作の時間がバッチリ合う。
TOHOシネマズ梅田のシアター6にて。満席です。
 
第76回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに輝いたフランス作品。
地味で小難しい作品を想像していました。確かに地味だけど凄く面白くて、152分居眠りの隙なし。
地域のせいか、『フレンチアルプスで起きたこと』(2014)を思い出しましたが、こっちのほうが好き。
 
フランス・グルノーブルにほど近い人里離れた山荘に暮らす3人家族。
売れっ子作家サンドラのインタビューに女子大生ゾーイが訪ねたところ、
サンドラの夫サミュエルが階上で音楽をかけはじめる。
途轍もない大音量で、夫は客を歓迎していないに違いない。
致し方なく日と場所を改めることにして、ゾーイは退散する。
 
ゾーイが車に乗り込んだ後、サンドラとサミュエルの一人息子で11歳のダニエルが表に出てくる。
ダニエルはかつて遭った事故のせいで弱視だが、犬を連れて散歩に出かける。
 
ところがダニエルが戻ってくると、玄関先の雪の上に父親が倒れていた。
頭から血を流し、どうやら屋根裏部屋から転落した様子。
ダニエルの泣きわめく声で飛び出してきたサンドラも、すでに死んでいる夫を見て呆然とする。
 
事故か事件か。警察はサンドラを殺人の容疑で逮捕。裁判が始まって……。
 
誰かが家に忍び込んだはずもないから、自殺か事故死か妻による殺害しかありません。
裁判が進むと、夫がひそかに録音していた夫婦喧嘩の模様などが暴露されて、
サンドラの立場はどんどん悪くなります。
 
観ているこちらは、どう考えても彼女が殺したわけはないと思うのですが、
これもしかして息子がお父さんを突き落としたとかいう話じゃないよねなどと、嫌な予感も。
 
けれどもそんなことにはなりません。
ダニエル役ミロ・マシャド・グラネールはたまらないほど知的で可愛らしい。
どうか彼を傷つけないでと願いましたが、「あなたが傷つくから傍聴は禁止」という裁判長に対して、
「もう傷ついてる」とダニエルが答えるシーンは切なかったですねぇ。
 
いったい何が起きたのかが解き明かされていくさまが面白い。
検察官が意地悪すぎてずっと辟易とさせられましたが、
もしかすると本作は男性と女性で意見が分かれるかもしれません。
 
夫も作家になりたかったのに妻ばかりが売れて、止むを得ず教師の道へ。
息子が視力を失った責任は自分にあり、だから息子の面倒を見ているけれど、
それにしても妻だけが好きな道を歩んでいることに苛立っています。
夫は妻のことを「何も我慢していない」と言いますが、もともとドイツ人の妻がロンドンに行き、
そこにとどまっていたかったのに、どうしても故郷に帰りたいという夫の都合でフランスに来ている。
フランス語もそんなに上手くない、友だちも頼れる人もいない。妻はじゅうぶん耐えていると思う。
 
サンドラが唯一頼れる相手が弁護士のヴァンサンで、彼役のスワン・アルローが素敵でした。
彼とサンドラが安易に不倫関係にならないのも○。
 
人気作家の夫が謎の死を遂げたら、事故死よりも作家が殺したほうがマスコミ的には面白い。
世間はそんなもんなんだろうなと思いました。
めっちゃ見応えあり。

—–

『ネクスト・ゴール・ウィンズ』

『ネクスト・ゴール・ウィンズ』(原題:Next Goal Wins)
監督:タイカ・ワイティティ
出演:マイケル・ファスベンダー,オスカー・ナイトリー,デヴィッド・フェイン,ビューラ・コアレ,
   レイ・ファレパパランギ,セム・フィリッポ,ウリ・ラトゥケフ,レイチェル・ハウス,
   カイマナ,ウィル・アーネット,リス・ダービー,タイカ・ワイティティ,エリザベス・モス他
 
109シネマズ大阪エキスポシティにて、前述の『QUEEN ROCK MONTREAL』の後に観ました。
21:40からの回だから、もう寝たいぐらいの時間です。でも面白かったから寝なかった。
 
サッカーのアメリカ領サモア代表チームは、2001年に0-31というワールドカップ予選史上最悪の大敗を記録したチーム。
公式戦で勝利したことがないのはもちろんのこと、1ゴールすら決めたことがなかったそうです。
2011年におこなわれた2014年のワールドカップのオセアニア予選1次で初勝利を決めたときの実話に基づく
大好きなタイカ・ワイティティ監督が自らおちゃらけた役でチラリ登場するのも毎度のこと。
この監督とかM・ナイト・シャマラン監督が自作に登場するシーンを探すのはいつも楽しい。
 
不名誉な記録で笑い者にされながらもサッカーを楽しむアメリカ領サモアの代表チームだったが、
とにかくなんとしてでも1ゴール決めてほしいというのが島民たちの願い。
村の中心人物でサッカーチームの面倒も見ているタビタは、外国人監督を招聘すべきだと考える。
 
この世界最弱チームにやってきたのは、性格が災いしてアメリカのチームを追われたトーマス。
無職になるかアメリカ領サモアに行くか、選択肢は2つのみ。致し方なく後者を選ぶ。
 
覚悟を決めて現地入りしたはいいが、これでよく代表と言えたものだと思うくらい酷いチーム。
何も知らず、何も知ろうともしない選手たちに呆れ果て、すっかりやる気を失い……。
 
勝たなくてもいいんです。1点取るだけでいいんです。でもその見込みがまるでない。
この手の話はどう進むか決まりきっていて、新鮮さはありません。
でも、オセアニアの自然と陽気すぎる人々を見ているだけでもじゅうぶん楽しい。
 
選手の中で特にユニークなのは性同一性障害のジャイヤ。
いずれ性別適合手術を受ける予定ですが、今はホルモン剤を摂取しているだけでまだ男性。
だからまだ出場権はある。
彼、いや、彼女のような人のことをサモアでは「ファファヒネ」と呼ぶらしくて、
誰もがそれを理解し、差別するどころかむしろ彼女を信頼してチームを引っ張らせている。
 
短気でどうしようもない監督だと思われていたトーマスにはかつてとても辛い出来事があって、
それを引きずったまま生きていたことがわかります。ここは少し涙を誘われる。
 
トンガとの対戦はエキサイティングで、ゴールのシーンは手を叩きたくなる。
単純明快、でもお涙頂戴には走っていない。スカッとします。

—–

『QUEEN ROCK MONTREAL』

『QUEEN ROCK MONTREAL』(原題:We Will Rock You: Queen Live in Concert)
監督:ソウル・スウィマー
 
3連休に合わせて2月22日から25日まで全国のIMAXシアターで4日間限定上映。
いくつかの劇場ではさらに2日間追加して27日まで上映されていた模様。
私は23日に109シネマズ大阪エキスポシティのIMAXレーザーGT版を鑑賞しました。
 
『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)は劇場で31回観ました。
そのせいか、私はもともとクイーンのファンだと思われているふしがあるのですが、
何曲かを知っていた程度で、別にファンというわけじゃないんです。
だから、先日のクイーンのコンサートにも行ってませんし、是が非でも行きたいとは思わず。
私が好きなのはスクリーンで観るクイーンだから。
 
それでも『ボ・ラプ』を観た後はかなりクイーンを聴きまくったので、
こんなコンサート映像を観られるのは嬉しい。
 
1981年の11月にモントリオールでおこなわれたライブの模様を収めた作品なのだそうです。
クイーン史上最高のパフォーマンスと言われていたとのこと。
エキスポシティのIMAXシアター、やっぱり最高。最後列で堪能しました。
 
ラミ・マレックより本物のフレディ・マーキュリーのほうが良いことも確かです。(^^)

—–