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『COUNT ME IN 魂のリズム』

『COUNT ME IN 魂のリズム』(原題:Count Me In)
監督:マーク・ロー
 
前述の『青春ジャック 止められるか、俺たちを 2』の後に、同じくシネ・リーブル梅田にて。
 
ドラムとドラマーに焦点を当てたドキュメンタリーです。
音楽は好きだけど、ドラムとドラマーに詳しいわけじゃありません。
でも興味はあるし、気分も明るく保てそうだったから。
 
ドラマーがいっぱい出てきます。
名前と顔が一致して私がわかるのは、クイーンロジャー・テイラーぐらい(笑)。
本作で最も登場シーンが多いのは、スティーヴン・パーキンスでしょうか。
ジェーンズ・アディクションやポルノ・フォー・パイロスなどのバンドに参加したドラマーらしいけど、
この人の名前もそれらのバンドの名前も初耳の私を許してください。
 
だけどこの人、俳優もできそうなぐらい柔らかな雰囲気のイケメンで、
さまざまなドラマーのことを教えてくれます。
とにかくドラムとドラマーが好きでたまらないという雰囲気が伝わってきて、
こちらまで嬉しくなってしまう。
 
ほかに印象に残っているのは、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのチャド・スミス、
ポリスのスチュワート・コープランド、ザ・クラッシュのトッパー・ヒードン、
アイアン・メイデンのニコ・マクブレイン、ザ・サマーセットのジェス・ボーウェン。
モトリー・クルーのツアーメンバーを務めたというサマンサ・メロニーもカッコよかった。
 
どんなドラマーも惚れ込んだのがレッド・ツェッペリンのジョン・ボーナムだとか。
32歳の若さで他界したザ・フーのキース・ムーンの映像にも見入りました。
 
ドラムの音に酔いしれて、気持ちよく劇場を後にする。

—–

『青春ジャック 止められるか、俺たちを 2』

『青春ジャック 止められるか、俺たちを 2』
監督:井上淳一
出演:井浦新,東出昌大,芋生悠,杉田雷麟,有森也実,田中要次,田口トモロヲ,田中麗奈,竹中直人他
 
の容態を気にしつつ、この日もとりあえず大丈夫そうだからとシネ・リーブル梅田へ。
そんなに久しぶりのつもりもなかったけれど、ひと月ぶりぐらいか
そやそや、ロビーで生東出昌大を見て以来ですね。
あのときはそんな兆しすらなかったのに、ロビーがいきなりゴージャスになっていてビックリ。
どーゆーことですかと思ったら、4月19日にテアトル梅田として生まれ変わるらしい。
梅田ロフト下にあったテアトル梅田が閉館して1年半。
テアトルグループなのに、テアトルと名の付く劇場が大阪にない状態が続いていましたが、
このたびシネ・リーブル梅田を改名してテアトル梅田の名を復活させるようです。
 
2012(平成24)年に76歳で亡くなった若松孝二監督。
型破りで多くの逸話を残す若松監督ですが、私は彼の作品をあんまり観ていないのです。
なんといっても『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(2007)が強烈すぎたし、
その後に観た『キャタピラー』(2010)もえぐすぎて、なかなか食指が動かず。
 
だから、在りし日の若松監督を描いた『止められるか、俺たちを』(2018)もスルーしてしまいましたが、
彼が作った映画館の話と聞くと、観たくなるじゃあないですか。
 
監督は実際に若松プロで助監督を務めていた井上淳一。
彼自身と若松監督、そして彼らを取り巻く人々の姿に「青春」を見せてもらえます。
 
世の中にビデオが普及しはじめた1980年代。
劇場に足を運ぶ人は減る一方だというのに、若松孝二(井浦新)は名古屋に映画館を作ろうと思い立つ。
なぜ名古屋かというと、東京も大阪も高いから。
若松は、2階から上の店がノーパン喫茶やら覗き部屋やらの風俗ビルの1階を買う。
 
映画館を開業するにあたり、支配人にならないかと声をかけたのは、
ビデオカメラのセールスマンをしていた木全純治(東出昌大)。
木全は彼自身のお気に入り名画も上映することを条件に、支配人となることを承諾する。
 
アルバイトとして雇うことになったのは、映研に所属していた金本法子(芋生悠)ら。
定員50名のミニシアター“シネマスコーレ”は無事オープンしたものの、客は5人のことも。
その中には映画好きの高校生・井上淳一(杉田雷麟)も含まれていた。
 
赤字続きの経営に、このままではいかんと若松はピンク映画の上映を決める。
木全が必死の抵抗を見せ、1カ月のうち3週間はピンク、1週間は名画に落ち着くのだが……。
 
舞台が1980年代ですから、場所は違えどもいろいろと懐かしい。
街そのものの雰囲気だったり、バックに流れる音楽だったり。
『待つわ』が流れると一緒に歌っちゃいそうになりますね。あみんが歌っているのではなかったけれど。
 
木全役の東出昌大がとても良いです。
やっぱり声は好きじゃないわと改めて思ったものの(笑)、スキャンダル前の彼より断然いい。
コムアイ演じる彼の妻も、夫が少なからず安定した職業を辞めようとしているのに、
小言のひとつも言うことなく、積極的に夫を応援。できそうでできないこと。
 
女であり、才能がなく、在日である金本は、自身のことを「三重苦」と言い、
たいした苦労もなしに若松と出会って弟子になった井上への嫉妬を隠せません。
そんな彼女の心を見抜く木全がかける言葉には癒されます。
こういう「一見能天気」の役が東出昌大には合っているのかもしれませんね。
 
ふてくされている井上を叱りつつも息子の応援を惜しまない両親には田中要次有森也実
あの頃はよかった的な作品ではありますが、温かい人が多いからホッとさせられます。
 
こうなると、スルーした前作が気になって気になって。
Amazonプライムビデオで500円払って観ようかな。

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『デューン 砂の惑星 PART2』

『デューン 砂の惑星 PART2』(原題:Dune: Part Two)
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演:ティモシー・シャラメ,ゼンデイヤ,レベッカ・ファーガソン,ジョシュ・ブローリン,オースティン・バトラー,
   フローレンス・ピュー,デイヴ・バウティスタ,クリストファー・ウォーケン,レア・セドゥ,
   ステラン・スカルスガルド,シャーロット・ランプリング,ハビエル・バルデム他
 
の容態が気になるからということもありますが、これはなかなか観に行く気が起こらず。
ひとえに長尺だからなんですけど。166分ですからね。予告編を含めると3時間。
それでもスルーするわけにはいかないから、公開4日後に意を決して109シネマズ箕面へ。
……って、意を決するまでにもっと長い時間がかかったと思っていたのに、4日だけかいっ!
 
パート1の邦題は『DUNE/デューン 砂の惑星』(2020)だったのに、表記を変えるんだわ。
本作に限らず、シリーズものの邦題の表記を変更することにどういう意図があるのかはかねてからの素朴な疑問です。
まぁええけど。
 
砂に覆われた惑星デューンことアラキスは、貴重な香料が産出される惑星。
その利権を巡って争いが起きたのがパート1の冒頭でした。
皇帝からアラキスの統治を任されていたのはハルコネン家。
ところがあるとき、皇帝はハルコネン家を解任してアトレイデス家に任せるわと言い出します。
それに怒ったハルコネン家がアトレイデス家を皆殺しにしようと襲いかかる。
実は皇帝が両家をいがみ合わせるために仕組んだことだとも知らずに。
この腹黒い皇帝役はクリストファー・ウォーケン
その娘役としてこのパート2から登場しているのがフローレンス・ピュー
 
さてさて、皆殺しのはずが、わずかに生き残ったアトレイデス家の戦士たち。
ハルコネン家に囚われて見世物にするために薬漬けにされた者もいるが、
アトレイデス家の後継者ポールは、母親ジェシカと共に逃走に成功し、砂漠の民フレメンに助けられる。
こんな感じの話だったなと観ているうちに思い出す。
 
とはいうものの片仮名がややこしいせいもあって(笑)、イマイチわからんし、
これは睡魔に襲われるパターンかと思ったのですが、映像の迫力が凄すぎて眠くはならず。
で、食い入るように観ていたら、実は意外とシンプルな話なのですよね。
 
公爵家のボンボンかと最初はナメられていたポールだけれど、結構やる。
彼のことを最初から救世主に違いないと見ていたフレメンの長スティルガーが「推す」こともあり、
みんな文句を垂れながらもポールを帯同させていたら、こいつホントに救世主かもと思い始める。
ポールと共に我らが緑の楽園を取り戻そうと奮起します。
 
アラキスには女性の秘密結社があって、アトレイデス家、ハルコネン家それぞれに「教母」がいます。
教母って、聖母マリアのような女性かと思いきや、損得勘定ありまくり。
ジェシカも教母の座に就いてからは人を恐れさせ崇めさせて、
自分の息子ポールをなんとか救世主として認めさせようと画策します。
 
キャストが本当に魅力的で。
美少年ティモシー・シャラメが歳をとるにつれてオッサン化するのではと懸念していましたが、綺麗なまま。
アトレイデス家でポールに武術を指南していたガーニイ役のジョシュ・ブローリンとの再会が嬉しい。
スティルガー役のハビエル・バルデムはポールを盲信しすぎかと思いますが(笑)、渋い。
 
いちばんテンションが上がったのは、ポールがフレメンとして認められるかどうかの「試験」。
砂虫を乗りこなせるかどうか。このシーンには大興奮しました。
 
やっぱり好きだな〜、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。

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『ただ空高く舞え』

『ただ空高く舞え』(原題:Soorarai Pottru)
監督:スダ・コンガラ
出演:スーリヤー,アパルナー・バーラプラーリー,パレーシュ・ラーワル,モーハン・バーブ,
   ウルヴァシ,プー・ラムー,カルナス,カーリー・ヴェンカット,プラカシュ・ヴェラワディ他
 
塚口サンサン劇場にて、前述の『FLY!/フライ!』の次に。
 
上映開始後20分ほど経ったときに、マナーモードにしていたスマホがブルッと震える。
退出して電話を取ると、母の主治医からでした。
この先生は必ず「容態が急変したとかいう連絡ではなくて、現状の報告です」と言ってくれるから、
まずホッとできるのがありがたい。母の今後について説明を受けました。
 
良くはない話だからって、今はどうすることもできないから劇場に戻る。
見逃したシーンが10分ほどありますが、話がわからなくなったなんてことはありません。
 
2020年のタミル語作品です。
原題の“Soorarai Pottru”を日本語に訳すと「勇者を称えよ」だとか「勇者に敬礼」。
邦題を「ただ空高く舞え」としたのは粋。
インド初の格安航空会社“エア・デカン”が誕生したさいの話がモチーフとなっているそうです。
 
マーラことネドゥマーラン・ラジャンガムは、教師の父親と対立。
というのも、父親は誰からも信頼を置かれる人格者だが、
マーラたちが住む田舎町に列車が停まるよう、父親は嘆願書を集めるばかりで一向に話が進まず、
ある日マーラが町の若者たちと実力行使に出たところ、暴動となって怪我人が出たのだ。
それを父親から非難されて納得が行かず、マーラは家を出て空軍に入る。
 
マーラの夢は、田舎町の庶民でも乗れる飛行機を飛ばすこと。
100年前は電気、50年前は車が富裕層にしか手の届かないものだった。
飛行機も富裕層でなければ乗れない時代を変えたい。
 
そう考えていたマーラは空軍を退官し、ボンミという女性と出会う。
ボンミは高学歴で、「女は子どもを産んで亭主に尽くしていればいい」という考え方が大嫌い。
パン屋を経営したいという彼女はマーラの夢を共に叶えたいと考える。
 
同じ考えを持つ仲間たちと一緒に会社を興したマーラだったが、
インドの航空産業旅客分野を独占するジャズ航空の創始者パレーシュ・ゴースワミーが良く思うはずもない。
マーラを潰すべくあの手この手を打ってきて……。
 
航空会社を設立するに当たり、申請書類を揃えて提出しようとしても、
受理担当者にパレーシュの息がかかっているから、マーラと会おうともしない。
マーラは予約を取って出向いてきているのに、理由をつけては先送りにします。
担当者の秘書が言うには、以前は新会社を設立しようとして20年以上ここにかよった者がいる、
そこまでしても申請は通らなかったよ、と。
 
何をどうしようとしても潰されて、失意の底から立ち直れないマーラ。
しかし彼を支える妻ボンミが凄い。
パン屋を開きたいって、町の小さなパン屋かと思いきや、どんどんチェーン展開して稼ぎまくる。
パレーシュに邪魔をされるたびに資金繰りに困るマーラの強い味方。
そんなボンミにマーラがありえない振る舞いをすることもあって、
そこはインドだな〜と思わずにいられませんが、フォローがあるから良しとします。
 
マーラ役のスーリヤー、男前。今まで知らなかった俳優です。
ボンミ役のアパルナー・バーラプラーリーは有名なインド美人女優と比べると、
綺麗だという感じもなければ体型も少々ぽっちゃり。
けれど愛嬌があって逞しく、めっちゃ頼れるカッコイイ女性。好きです。
 
感動すること間違いなし。ダンスもまぁまぁあるよ〜。

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『FLY!/フライ!』

『FLY!/フライ!』(原題:Migration)
監督:バンジャマン・レネール
声の出演:堺雅人,麻生久美子,ヒコロヒー,黒川想矢,池村碧彩,羽佐間道夫,
     野沢雅子,関智一,鈴村健一,芹澤優,谷山紀章,喜多村英梨,愛河里花子他
 
入院中の母に面会に行ったら、前回会ったときよりも顔色がよく、意識もしっかりしている。
「お母さん、大丈夫そうやから普通に映画を観に行くわ」と声をかけると、
「行ってらっしゃい」と手を振ってくれる母に手を振り返して塚口サンサン劇場へ。
 
病院からいつ電話があってもいいようにスマホを握りしめているのは弟のときと同じです。
マナーモードにしたスマホが震えたらすぐ退出できるよう、出入り口のいちばん近くに席を取るのも同じ。
 
アニメであっても洋画は字幕で観る派ですが、本作は字幕版を公開している劇場が見当たらない。
TOHOシネマズ梅田やなんばへ行けば字幕版を観られるけれど、どうしても観たい作品ならともかく、
本作の字幕版を観るためにそこまで行く余裕は今の私にはありません。
ということで、あっさりと吹替版で妥協。でもこれはそれでよかったかなと思います。
 
アメリカの北東部、ニューイングランドの池に暮らす鴨の一家。
父親のマック、母親のパム、長男のダックスと長女のグウェン。
一家は渡り鳥でありながら、この池から一度も出たことがない。
というのも、マックが大変な心配性で、池の外は危険に溢れていると思い込んでいるからだ。
 
そんなある日、渡り鳥の一団が池に立ち寄る。
物珍しさにダックスが近づいて話しかけると、一緒に行こうと誘われる。
それを聞いたパムとグウェンも池から出ようと大興奮するが、マックスが断固拒否。
渡り鳥たちはダックスたちに別れを告げて飛び立ってしまう。
 
断ったことを家族からなじられても気持ちを変えないマックスだったが、
おじのダンが毎日ただのんべんだらりと過ごしているのを見て、自分の行く末に不安をおぼえる。
この機会に池の外に出なければ、一生このままってことじゃあないか。
 
意を決したマックスは、家族とダンも引き連れて池から飛び立つ。
目指すはあの渡り鳥たちが言っていた南国の楽園ジャマイカ。
しかし外の世界にはやはり想像もしていなかったことが待ち受けていて……。
 
鷺に会って食われると思っていたら実は優しかったり、の群れとサンドイッチの取り合いをしたり。
鴨を食材としてしか見ていないシェフとの対決が可笑しい。
シェフはひと言も発さないのが何より怖い(笑)。
 
一家は真鴨なんですね。
グウェンが「美味しく生まれたせいでこんな目に」と叫ぶところは鴨の悲哀すら感じて、
笑うとともに切なくなりましたね。
 
字幕版に未練はありませんが、ダニー・デヴィートのダンおじさんだけは聴きたい。

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