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『陰陽師0』

『陰陽師0』
監督:佐藤嗣麻子
出演:山﨑賢人,染谷将太,奈緒,安藤政信,村上虹郎,板垣李光人,國村隼,北村一輝,小林薫他
 
母の告別式翌日は大阪市内へ出た勢いで映画を4本ハシゴしましたが、
それ以降、実家の片付けに精を出すと疲労困憊。
どうにも劇場へ行く気が起きず、帰宅して酒飲んでダラダラ、就寝という毎日。
このままでは私は映画に戻れなくなりそうだと(んな大袈裟な(^^;)、
実家からの帰り、1週間ぶりに劇場鑑賞するため、109シネマズ箕面へ。
 
原作は夢枕獏の人気小説シリーズなのだそうですが、未読です。
監督は『アンフェア the end』(2015)の佐藤嗣麻子。
夢枕獏と佐藤監督は何十年も前に知り合い、夢枕獏のほうから佐藤監督に映像化を望んだとのこと。
ま、原作が何であろうと、監督が誰であろうと、山﨑賢人主演なら観る。
 
平安時代、陰陽師を教育する学校“陰陽寮”の学生・安倍晴明(山﨑賢人)は、
幼い頃に両親を失い、陰陽博士の賀茂忠行(國村隼)に育てられた。
呪術の天才である晴明は賀茂の弟子となって入寮したものの、陰陽師にまったく興味がない。
他の学生が少しでも出世しようと必死な姿の中で晴明だけは冷めている。
 
そんなある日、晴明は雅楽家として知られる貴族・源博雅(染谷将太)から面会を求められる。
醍醐天皇の皇孫・徽子女王(奈緒)が怪奇現象に悩まされているらしく、
彼女にひそかに想いを寄せる博雅は晴明の力を借りて徽子を助けたい様子。
つれない素振りを見せつつも、博雅と共に徽子のもとを訪ねた晴明は見事解決してみせる。
 
一方、陰陽寮では、得業生だった橘泰家(村上虹郎)が不可解な死を遂げる。
表向きは事故とされているが、他殺であることは間違いない。
次の得業生を誰にするかという話になり、天文博士の惟宗是邦(北村一輝)が学生に試験を課すと言う。
その試験とは、泰家を殺した犯人を挙げるというもので……。
 
キャストが豪華なだけに、やっていることが大掛かりだと茶番にも見えて、
時折失笑してしまうようなシーンもあるのですが、これはこれで面白い。
 
それにしても、陰陽師ってこんなにも器が小さい人ばかりなのかしらと残念至極。
晴明以外の学生たちは出世しか頭にありません。
上を狙うには歳を取りすぎている平郡貞文(安藤政信)が応援したくなる人物なのかと思ったら、
ちっちぇえちっちぇえ。だからいつまでもそんなんやねん。性格ひねくれすぎ。
陰陽頭の藤原義輔(小林薫)だって、アンタなんかにラストチャンスをやるものか。
 
とにかく晴明と博雅のコンビが楽しくて、続編にも期待が膨らみます。
ツンデレの晴明が初めて「ありがとう」を口にしたときの嬉しそうな博雅の顔。
「『ありがとう』は何度言われても嬉しいものだ」という台詞に、
毎日「ありがとう」と言ってくれた母のことを思い出してまた泣いちゃいました。

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『フォロウィング』

『フォロウィング』(原題:Following)
監督:クリストファー・ノーラン
出演:ジェレミー・セオボルド,アレックス・ハウ,ルーシー・ラッセル,ジョン・ノーラン,ディック・ブラッドセル他
 
前述の『No.10』を観たら帰るつもりでしたが、気が変わりました。
どうせこの時間帯に帰っても道が混んでいるだろうと、同じくシネ・リーブル梅田にてもう1本。
 
公開中の『オッペンハイマー』が話題となっているクリストファー・ノーラン監督。
彼を一躍有名にしたのは『メメント』(2000)ですが、1998年のデビュー作がこれ。
製作・監督・脚本・編集・撮影の5役をすべてひとりでこなした作品なのだそうです。
25周年を記念して、HDレストア版が公開中です。
 
作家志望の男性ビルは、暇つぶしと創作のヒントを得るために、通りで目についた人物を尾行
その人物の名前と職業がわかれば尾行を取りやめて、ターゲットを変えるルールを自分に課していた。
 
その日もいつものようにある男を尾行し、彼が入ったカフェに続いて入店するが、
彼は着席したビルのところにやってきて、なぜ自分をつけているのかと問いただす。
尾行がバレていたらしく、しらを切ろうとしてもその男コッブは許してくれない。
 
コッブにどうされるのだろうと思っていると、一緒に空き巣に入ろうと誘われる。
コッブの空き巣は少し変わっていて、金目のものを盗むというよりも、
侵入した部屋の様子を探り、居住者の人となりを想像することを楽しんでいる。
時には女物の下着や宝飾品を侵入先に残して、居住者の揉めるもとを作ることも。
次第にコッブに感化されてゆくビル。
 
ある日、侵入先で見た女性の写真に興味を惹かれたビルは、彼女を見つけて尾行を始め……。
 
やっぱり面白いなぁ、ノーラン監督って。
今までのもろSF作品は私の頭では理解が難しかったものも多いのですが、本作ならわかる。
時系列がいじられているので少し混乱するけれど、起きた出来事を順に考えながら観ると、ほぉ~と思わず唸る。
 
しかし本作の出演俳優で今も映画に出ている人がほとんどいないのはなぜですか。
みんな良い俳優に思えるのになぁ。
 
私も見事に騙されました。ノーラン監督作品を全部観直したくなる。

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『No.10』

『No.10』(原題:Nr.10)
監督:アレックス・ファン・ヴァーメルダム
出演:トム・デュイスペレール,フリーダ・バーンハード,ハンス・ケスティング,アニエック・フェイファー,
   ピエール・ボクマ,ディルク・ブーリン,ジーン・ベルヴォーツ,ヤン・ベイヴート他
 
母の告別式の翌日、“M-1グランプリ2023スペシャルツアー in 大阪”を観た後、
シネ・リーブル梅田に寄って前述の『クラメルカガリ』『クラユカバ』を観たら爆睡。
これは映画がつまらないからなのか、私が疲れているからなのか判断つかず。
もう1本観る気が起きて、オランダ/ベルギー作品の本作を鑑賞。
 
監督はオランダ出身のアレックス・ファン・ヴァーメルダム。
なんだ、面白かったら睡魔には襲われないじゃあないか。
いったい何ですか、これは。どの方向に進むのかわからないまま最後まで。
えーっ、ここで終わるの!?と呆気に取られました。怪作と言いたい。
 
初老の舞台俳優マリウスの妻レナーテは長患いにより家で寝込んでいる。
病床から始終夫を呼ぶものだから、マリウスは台詞を覚えることに集中できない。
 
その日もほかの役者らと乗り合わせて稽古場へと向かうが、
マリウスのせいで稽古が滞り、演出家のカールやほかの俳優たちはイライラを募らせる。
 
マリウスよりグッと若い中年俳優ギュンターがメインを張っているが、
実はギュンターはカールの妻で女優のイサベルと不倫中。
そのことに気づいたマリウスがカールに告げ口すると、カールはマリウスにメインを張らせ始める。
 
浮気がバレているとは思いもしないギュンターは、急にカールが自分を外しにかかったことに納得できず……。
 
舞台役者たちの愛憎が絡み合う人間ドラマなのかと思っていました。
ちょっとサスペンスの要素もあるのかな、とか。
ギュンターの娘リジーが父親の私生活を隠し撮りしている理由もさだかではなく、
さらにはギュンター宅の向かいで暮らす聖職者らしき人物たちが大きな謎。
 
そうしたら話はとんでもない方向へ。
ネタバレになりますが、ギュンターが宇宙人とは。
ギュンターは幼い頃に森で拾われ、里親に育てられた過去がある。
宇宙人一族が赤ん坊を何十人か地球に連れてきて置き去りにし、どれくらい適性があるか調べていた模様。
こんな展開はまったく予期していませんでしたから、ホントに唖然呆然。
 
想像の遙か上を行くエンディングに、しばし立ち上がれませんでした。
いや~、びっくりしたなぁ、もう。でも面白かったんだなぁ。
人には薦めないけれど、嫌いじゃない。むしろ無茶苦茶で好きです、私は。

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『クラユカバ』

『クラユカバ』
監督:塚原重義
声の出演:神田伯山,黒沢ともよ,芹澤優,坂本頼光,佐藤せつじ,狩野翔,西山野園美,野沢由香里他
 
公開中のたいていの劇場で本作と『クラメルカガリ』を続けて観られるようにスケジュールが組まれているかと。
前述したとおり、1度目はシネ・リーブル梅田で鑑賞して爆睡したので、
つまらなかったせいなのか疲れていたせいなのかを確かめるために、本作も109シネマズ大阪エキスポシティにて2度目を鑑賞。
これは目を覚ましていることができました。
 
塚原重義監督を知らなかった私が本作を観たいと思ったのは、弁士役で本物の弁士、坂本頼光さんが出演しているから。
主演の荘太郎役の声は人気講談師の神田伯山が担当しています。
 
探偵の荘太郎はいかにも金持ち風の老人から「飼っていたオウムがいなくなった」との依頼を受け、
助手の少女サキを使ってオウムの捕獲に成功するが、その老人が行方不明。
金を受け取れずに困っていたところ、巷で集団失踪事件が起きていることを知る。
失踪した人々の顔写真の中に老人を見つけ、オウムを返して金をもらうために事件を調べようと考える。
 
「クラガリ」と呼ばれる地下世界に謎を解く鍵がありそうだとサキを送り込んだところ、サキが誘拐された模様。
放ってはおけぬと荘太郎自身がクラガリに出向くのだが……。
 
クラガリは「福面党」と呼ばれる半グレみたいな組織が仕切っています。
事件を捜査中らしい装甲列車を指揮するのはタンネという凄腕の列車長。
『クラメルカガリ』同様にややこしくてついて行きづらい部分はあるものの、こっちのほうがだいぶ面白い。
 
とにかくやっぱり絵が良い。ずっと観ていたいような世界ですが、すると睡魔に襲われる(笑)。
もう一度くらい観れば全部理解できるかなと思うけれど、その馬力が私にあるかどうか。
 
母を亡くした直後のリハビリ映画としては、夢見心地で適度にうとうとできてよかったかもしれません。

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『クラメルカガリ』

『クラメルカガリ』
監督:塚原重義
声の出演:佐倉綾音,榊原優希,大塚剛央,細谷佳正,森なな子,悠木碧,寺田農,川井田夏海他
 
ここからは母が亡くなった後に観た作品です。
 
の告別式翌日、グランキューブ大阪で“M-1グランプリ2023 in 大阪”がありました。
数週間前に抽選販売にエントリーして当選し、チケット発券済み。
母が危篤になって、お笑いに行っている場合じゃないなと思いましたが、
まるで私の予定を避けるように母が亡くなり、葬儀も終わる。凄いタイミングです。
こりゃ母が「行っておいで」と言っているのだと都合良く解釈しました。(^o^)
 
せっかく大阪市内へ出たので、久しぶり(と言っても5日ぶり)に映画でも観るかとシネ・リーブル梅田へ。
塚原重義監督の長編デビュー作『クラユカバ』のスピンオフ小説として成田良悟が原案を手がけたアニメ作品。
デビュー作というからお若い方なのかと思ったら、まぁまぁの1981年生まれ。
アニメオタクでない私は存じ上げませんが、もともと凄く有名なアニメクリエイターなのだそうです。
うん、この絵は好きだなぁ。
 
舞台は「箱庭」と皆が呼ぶ炭鉱の町。
採掘業者がひしめくこの町で育った少女カガリは、変化する町並みを絵地図に書き留める「地図屋」。
彼女の幼なじみユウヤはいつかこの箱庭から脱却することを夢見ている。
 
このところ、箱庭では不審な陥没事故が頻発。いったい誰がどんな目的で仕掛けているのか。
 
という物語なのですが、すみません。ところどころかなり派手に寝ました。
絵はとても好みだし、大正時代を思わせるレトロな風景も見ていて楽しい。
ただ、箱庭だとか地図屋だとか虫食いだとか狢(むじな)だとか、
わかりそうでわからない言葉が出てくるせいで、気を抜くとすぐに話について行けなくなります。
 
で、この日は母の葬儀翌日ということもあり、寝不足と疲れが原因で睡魔に襲われたのだと思い、
2日後に109シネマズ大阪エキスポシティでリベンジをはかったのですが、また寝ちゃったよ。
ただし、1度目の鑑賞では前半爆睡、2度目の鑑賞では後半眠くなったため、
トータルでは大方の話はわかった。そんなところです。
 
さて、『クラユカバ』はこの後に。

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