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『水深ゼロメートルから』

『水深ゼロメートルから』
監督:山下敦弘
出演:濱尾咲綺,仲吉玲亜,清田みくり,花岡すみれ,三浦理奈,さとうほなみ他
 
イオンシネマ茨木に行く日が続いております。
55歳を過ぎれば何曜日に行こうが1,100円で観られるのは本当にありがたい。
しかもポイントもちゃんと付いて、6本観れば1本タダですからね。
 
小品だと思っていたのに予想外のヒットを飛ばした『アルプススタンドのはしの方』(2020)。
あれは兵庫県立東播磨高校の演劇部顧問が執筆した高校演劇の戯曲が原作でした。
これは徳島市立高校の演劇部員が執筆した高校演劇の戯曲だそうで。
第44回四国地区高等学校演劇研究大会の文部科学大臣賞(最優秀賞)受賞作。
監督は『カラオケ行こ!』山下敦弘だから、期待が膨らみます。
 
夏休みの高校。水の張られていないプールに集まった女子たち。
そのうちの2人、ミク(仲吉玲亜)とココロ(濱尾咲綺)は特別補習のために
体育教師の山本(さとうほなみ)から呼び出され、プール掃除を言いつけられる。
 
ミクは阿波踊りで男踊りを踊りたい。
ココロを待つ間、踊りの練習をするが、後から来たココロはメイクが命。
掃除をする気もなくて、鏡を見ることに余念なし。
 
補習対象者でもないのに2人と共にプールにやってきたのはチヅル(清田みくり)。
水泳部の部長であるチヅルは、野球部の男子とタイムを競って負け、ライバル心を燃やす。
もう1人、やってきたのは、チヅルの先輩で元部長のユイ(花岡すみれ)。
 
こんな4人がカラッカラに乾いた水のないプールで、
部活中の野球部がいるグラウンドから飛んでくる砂を掃いたりサボったり。
 
『アルプススタンドのはしの方』はかなり面白いと思いましたが、これはどうかなぁ。
メイク命のココロがミクのことをブス呼ばわりするけれど、
ココロのメイクはそもそも似合っていないし、自分磨きって何なのよとちょっとイラっ。
文句が多すぎて、そんなんじゃこのさき同性から嫌われるよと思わなくもない(笑)。
 
しかしそこはこっちが文句を言うところではないのでしょうね。
女子高生が夏休みに集まって、なんということのない話をうだうだする。
そこが面白いというのか、そういう作品なのですから。
 
ほかの高校演劇を映像化した作品も観てみたいなと思う。

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『タイガー 裏切りのスパイ』

『タイガー 裏切りのスパイ』(原題:Tiger 3)
監督:マニーシュ・シャルマー
出演:サルマーン・カーン,カトリーナ・カイフ,イムラン・ハシュミ,レーヴァティ他
 
イオンシネマ茨木にて、前述の『バジーノイズ』の次に。
平日の仕事帰りです。すでに120分の映画を観た後に、160分近いボリウッド
絶対寝るよねぇと思ったのですが、面白すぎておお目々パッチリ。(^O^)
 
インドではとっても有名な俳優のひとり、サルマーン・カーン
彼の主演作といえば、なんといっても『バジュランギおじさんと、小さな迷子』(2015)ですが、
こんなアクションばりばりの作品でもめちゃくちゃ面白い。
彼の役どころはRAW(インドの国家諜報機関)の伝説的エージェント、その名もタイガー。
人気シリーズの第3弾とのことなのですが、なぜ私は第1弾と第2弾を観ていないのだ!?
そのせいで上司だとか同僚だとかちょっとわかりにくい部分も若干あるけれど、全く問題なし。
 
RAWのエージェント・タイガーは、潜入捜査中に連絡の途絶えたエージェント・ゴーピーの救出に向かう。
なんとかゴーピーを故郷に連れ帰ることはできたが、すでに瀕死の状態。
息を引き取る直前、ゴーピーは「二重スパイがいる。それはゾヤだ」と言い残す。
 
ゾヤとはタイガーの妻でパキスタン人。信じられぬまま、ゾヤと息子ジュニアが待つ家に帰宅。
愛する妻が二重スパイなどとは考えがたいが、次の任務でロシアに赴いたタイガーは何者かに襲われる。
相手を追い詰めてヘルメットを脱がせると、それは紛れもなくゾヤだった。
 
なぜそんなことを。
ゾヤはまだ子どもだった頃にISI(パキスタン軍統合情報局)のエージェントだった父親を亡くした。
父親の亡き後、ゾヤを引き取って育てたのは父親の愛弟子ラフマーン。
インドを激しく憎むラフマーンは、パキスタンの首相暗殺とその後釜に自身が就くことを目論み、
ジュニアを人質に取ってゾヤを脅していたのだ。
 
タイガーに罪を着せるためにゾヤを利用したラフマーンの罠に落ち、タイガーは監禁される。
インドとパキスタンの和平を望む女性首相やパキスタンとインドの国民たちは何も知らず、
伝説のエージェントを国賊扱いし、皆から狙われるはめになるのだが……。
 
タイガー役のサルマーン・カーンが(濃いけど)カッコイイのは当然のこと。
ゾヤ役のカトリーナ・カイフはめちゃ美人で、キレッキレのアクションも見せてくれます。
そしてゲスト出演しているのがシャー・ルク・カーン
ちょうどこの間、彼が20年以上前に主演した『デーヴダース』を観たばかり。
なんだ、歳を取ってからのほうが断然イケてるじゃあないか。
 
“ミッション:インポッシブル”シリーズのインド版ですよね。
チームのメンバーも良くて、ホントに楽しい。第1弾と第2弾も観なくちゃ。

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『バジーノイズ』

『バジーノイズ』
監督:風間太樹
出演:川西拓実,桜田ひより,井之脇海,栁俊太郎,円井わん,奥野瑛太,
   天野はな,駒井蓮,櫻井海音,馬場園梓,テイ龍進,佐津川愛美他
 
パスしてもいいかなと思っていた作品でしたが、観に行ってみたら意外とよかった。
イオンシネマ茨木にて。
 
原作は『ビッグコミックスピリッツ』に連載されていたむつき潤の同名漫画。
監督は『チア男子!!』(2019)の風間太樹。
 
20代の清澄(川西拓実)は、若者には珍しくマンションの管理人をしている。
DTM(デスクトップミュージック=パソコンで楽曲を制作すること)が趣味の孤独な青年。
自分が管理人を務めるマンションの一室に居住中だが、
防音設備の整っていない部屋で我を忘れて音楽作りに没頭するゆえ、
騒音を訴える苦情が管理会社に入るらしく、次に音を出せばクビ、部屋も退去させると警告される。
 
ところがある日、真上の部屋に住む潮(桜田ひより)が夜中に訪ねてきて、
いつも下の部屋から聞こえてくる音楽が大好きだということ、
失恋して悲しい夜だから、あの音楽を聴かせてほしいということを言われる。
ドアは開けずに、次に音を出せばクビだからと断るが、ついに潮のために演奏を始める。
音楽を奏でているのが管理人だとようやく知った潮。
 
警告どおりクビと退去を言い渡された清澄に、潮は同居を持ちかける。
隣室は空き部屋だし、苦情が来ることもない。
潮の部屋で曲作りに専念しても良い代わりに、その様子を動画に撮影してSNSに投稿させてほしいと。
しばし迷ったものの、悪い話ではないと、その提案を受け入れる清澄。
 
潮の動画を見て清澄に会いに来たのは、かつてバンド仲間だった陸(栁俊太郎)。
陸は今は人気バンドのベーシストだが、現状に不満を感じていた。
清澄と一緒に音楽をやりたいと言い、清澄は戸惑いつつも陸と共に活動を始めて……。
 
人づきあいを徹底して避けてきた清澄が、潮と出会って外の世界へと連れ出されます。
清澄がここまで孤独を貫き通してきた理由はよくわかりませんが、
何がいいって、JO1の川西くんがカワイイことと、音楽が良いこと。
“エモい曲”ってこういうことなのでしょうね。
 
潮の幼なじみで、今は音楽プロデューサーの航太郎役に井之脇海
自身のバンド仲間と上手くやれずに脱退、ドラマーとして活躍する岬役に円井わん
陸が所属していたバンドのボーカリスト役に奥野瑛太
奥野瑛太って、ほんとに人相が悪いでしょ(笑)。
チンピラ役しか似合わんと思っていたけれど、そんなことはなかった。
潮が最初に勤めていたカフェの同僚役を佐津川愛美が演じています。
 
全体的に「青い」映画だなぁという印象を持ったのは、
清澄と陸のバンド名が“アジュール”だったからかもしれません。
気恥ずかしくなりそうなシーンはあるけれど、カワイイ男子と女子主演で、
流れる音楽もいいならば、これ以上何を望むことがありましょう。
 
甲子園で始球式をしていたときも全然興味が及ばなかったJO1。
ちょっと聴いてみようかなという気持ちになりました。

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『青春18×2 君へと続く道』

『青春18×2 君へと続く道』
監督:藤井道人
出演:シュー・グァンハン,清原果耶,ジョセフ・チャン,道枝駿佑,黒木華,松重豊,黒木瞳他
 
イオンシネマ茨木にて。
 
藤井道人監督は面白いですねぇ。
公安に目をつけられたに違いない『新聞記者』(2019)や、『ヤクザと家族 The Family』(2020)とか、
『ヴィレッジ』(2023)とか『最後まで行く』(2023)のような重めのサスペンスを撮ったかと思えば、
『余命10年』(2021)のようなラブストーリーもあったりして、ものすごく引き出しが多い。
 
本作はちょっと感傷的すぎるかなと思うほどのラブストーリー。
主演は『僕と幽霊が家族になった件』(2022)がめちゃめちゃよかったシュー・グアンハン。
この人、名前をどう使い分けているのか知りませんが、グレッグ・ハンとも言います。
 
30代半ばのジミー(シュー・グァンハン)は、大学在学中に友人とゲームを開発
起業すると大当たり、会社はどんどん大きくなる。
ところがあるとき、社長の不信任案が出され、ジミーは創業者でありながら追い出される。
最後の東京出張時、社員たちとは別れて旅をすることを思いつくジミー。
 
18年前、台南に暮らす高校生だったジミーはカラオケ店でバイトしていた。
そこへ、日本人のアミ(清原果耶)が住み込みで雇ってほしいと言ってやってくる。
バックパッカーのアミは財布を落としたらしく、途方に暮れていた折にたまたまこの店を発見。
彼女のことを気に入ったオーナーはすぐに採用。アミはたちまち近所の人気者となる。
 
4つ上のアミに恋心を抱くジミーだったが、アミは日本に恋人がいる様子。
それでもあきらめきれず、バイト仲間たちにけしかけられてアミを映画に誘う。
少なからず良い感触を得ていたのに、アミが突然帰国すると言い出し、納得がいかない。
どちらも夢を叶えたら再会しようと言うアミ。それから18年経っていたのだ。
 
アミが見ていたはずの風景を自分も見たくて、長野から福島へと旅するジミーは……。
 
旅の途中で出会う能天気な青年・幸次に道枝駿佑
終盤、ジミーが立ち寄ったインターネットカフェに勤務する女性・由紀子に黒木華
アミの故郷で実家まで車に乗せてくれる男性・中里に松重豊。アミの母親に黒木瞳
 
予告編を観ただけでもアミが何か病を患っていてもうこの世にはいないのだとわかるから、
本編を観ても「えーっ、死んでたの!?」という驚きは皆無です。
ただ、どの時点でジミーがそのことを知ったのかはわからなかったから、
そうか、こういうタイミングで知ってしまったのねとは思いました。
 
ジミーとアミが初デートで観に行く映画は岩井俊二監督の『Love Letter』(1995)。
台湾の人気バンド“五月天(メイデイ)”をミスチルに例えたり、
ジミーが日本語を勉強するきっかけになったのがスラダンだったりと、日本に友好的な台湾のイメージがいっぱい。
トンネルを抜けると雪の世界が広がる様子なども美しく、岩井監督を意識した作品です。
 
だけど、泣くようなところまでは行かないなぁ。ちょっとあざとっぽさを感じます(笑)。
台湾映画好きとしては、これで台湾好きの人が増えると嬉しいとは思う。
台湾に行ったこともない私が言うのはどうかと思いますけれども。(^^;

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『カラオケ行こ!』【成田狂児 大生誕祭 絶唱応援上映】

たいして客の入りが良いとは思えなかったのに、原作ファンの間で良作だと噂になったのか、
じわじわロングランの末に一旦上映が終了するも再上映されるようになった『カラオケ行こ!』
4月初めには【岡聡実 大生誕祭】と銘打って上映、
そして今回は綾野剛演じる成田狂児が5月5日生まれということで【成田狂児 大生誕祭】。
しかも発声OKの絶唱応援上映が催されました。TOHOシネマズなんばへ。
 
思えば本作の応援上映は塚口サンサン劇場で早くから催されていました。
が今日明日いつ亡くなっても不思議はない、3週間はもつことがあったとしても、
あとひと月は絶対にもちませんと主治医から電話をもらったのは塚口にいるときでした。懐かしい。
 
さてさて、私は基本的に何でもひとり。これももちろんひとりで予約。
後方の端っこ席を取って、ほかの客の応援ぶりを見るのが楽しい。
 
本編前にメイキング映像や綾野剛のコメント映像が流れて早くもテンションが上がります。
「狂児」と書いて「きょうじ」、彼の誕生日が「こどもの日」というのがいいですよねぇ。
 
応援上映のために気合いを入れてきた人が多いと見えて、最初から声かかりまくり。
「カッコイイ!」「足長っ!」などなど綾野剛に声援が飛ぶ。
冒頭、齋藤潤演じる聡実が合唱部のメンバーと離れて階段を降りようとするシーンでは、
「そっち行ったらアカン」などという声も。
 
聡実の部屋が映れば、「そのたこ焼き何!?」とか「右上の算盤が気になる」という声も。
坂井真紀演じるオカンと聡実との会話には「このやりとり好き!」。
スベリ気味のかけ声もあるものの、みんながこうして楽しめる上映、大好きです。
 
またあれば行きたいと思う。
細々とでもどこかで上映が続いてほしい『カラオケ行こ!』なのでした。

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