『ブゴニア』(原題:Bugonia)
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演:エマ・ストーン,ジェシー・プレモンス,エイダン・デルビス,スタヴロス・ハルキアス,アリシア・シルヴァーストーン他
109シネマズ箕面にて。
観ていて楽しくはないけど面白いヨルゴス・ランティモス監督。『女王陛下のお気に入り』(2018)、『哀れなるものたち』(2023)、『憐れみの3章』(2024)に続いてエマ・ストーンを起用。韓国のカルトムービー『地球を守れ!』(2003)のリメイクだそうですが、知らんなぁ。配信では観られないようで、TSUTAYA DISCASの出番かも。オリジナルはそのうちDVDレンタルして観ることにして、まずはこのリメイク版を。
大手製薬会社のCEOミシェルは、全米で注目されるカリスマ経営者。ある日の帰り、自宅に到着して車から降りると、物陰に潜んでいた男性テディとその従弟ドンに拉致される。テディとドンは、ミシェルの正体が地球侵略を目論む宇宙人だと確信している。また、宇宙人の通信手段が頭髪だとも考えているから、それを妨害するミシェルの頭髪を剃ってしまう。ミシェルが目覚めると自分の頭はツルツルになって地下室に監禁されているではないか。とんだ勘違いだとミシェルが力説するもふたりは耳を傾けず、「助かりたければ地球から撤退せよ」と要求し……。
これ、面白いですか。私は駄目でした。監督と役者が異なればB級に振り分けられるのではとすら思う。一流役者を使ってこんな話を撮れば一気にA級入りするんですかね。私が駄目だったのは(こんな理由はあかんと思うけど)、テディ&ドン役のジェシー・プレモンスとエイダン・デルビスがイケメンじゃないことがおそらく最大の理由で(笑)、どちらかと言えば不細工な男ふたりが薄汚い格好をしてエマ・ストーン演じるミシェルとずっと一緒にいるのを観てもテンションが上がらないんです。その挙げ句、ネタバレになりますが、ミシェルは本当に宇宙人でしたというオチ。はい、そうですかとしか言えなくて。
ランティモス監督が撮るエマ・ストーン主演作品にも飽きてきました。違う俳優を起用した違うタイプの話を今度は観たいです。
『劇場版 僕の心のヤバイやつ』
『劇場版 僕の心のヤバイやつ』
総監督:赤城博昭
監督:陳達理
声の出演:堀江瞬,羊宮妃那,田村ゆかり,朝井彩加,潘めぐみ,種崎敦美,寺澤百花,島﨑信長他
原作は桜井のりおの同名漫画で、2018年に『週刊少年チャンピオン』で連載開始。同年中に『週刊少年チャンピオン』を発行する秋田書店が立ち上げたウェブコミック配信サイト『チャンピオンクロス』に移籍。さらにその後、秋田書店が『チャンピオンクロス』と『Champion タップ!』を統合して『マンガクロス』を開設したことに伴い、本作も『マンガクロス』に移籍したそうです。2023年にはTVアニメ化もされて大ヒット。そんな人気作品らしいけれど、私は予告編を目にするまでは観たことも聞いたこともなかったため、同日封切り作品の中で優先順位はいちばん下でした。しかしこれも前述の『新劇場版 銀魂 吉原大炎上』と同じく来場者特典目当てで公開初日に鑑賞。109シネマズ大阪エキスポシティにて。
何の前知識もなく観ましたが、わかりにくいところはありません。単体の映画としてちゃんと成立しています。
小学校の友人たちと共に私立中学校を受験したのに、ひとり失敗してすっかり陰キャになった市川京太郎。同級生と壁を作り、誰とも話さない日々が続いていたが、学校一の美女で雑誌モデルもしている山田杏奈と言葉を交わすように。昼休みに京太郎が図書室に籠ると、杏奈もやって来る。人気者の杏奈が自分のことなど相手にするわけがないと思いつつ、杏奈のほうも明らかに京太郎に好意のある素振りを見せる。やがて京太郎は自分が杏奈に恋をしていることを否定できなくなり……。
絵も声も好きとは言えません。京太郎が陰キャすぎて不気味に思えてしまうし、高身長でスタイル抜群の美人女子がちんちくりん男子を好きになるものだろうかと考えずにはいられず。だからこそ人気があるのでしょうか。中学生で巨乳で萌え声なのは男性陣の妄想を掻き立てるのかもしれません。(^^;
学校一のモテ男子が冴えない女子と恋仲になる話は多いけれど、冴えない女子役を演じるのは絶対可愛い女優ですもんね。本作も実写版ならばなんだかんだでイケメン俳優が演じそうに思いますが、絵だと不気味なまんまだから、私はイマイチ乗れず。それより山田杏奈という名前のせいで女優の山田杏奈の顔が頭の中を過ぎり。
といろいろ書きましたが、最後まで寝ることもなく観たのですから、これはこれでOK。人気があるのもわかります。
『新劇場版 銀魂 吉原大炎上』
『新劇場版 銀魂 吉原大炎上』
監督:安藤尚也
声の出演:杉田智和,阪口大助,釘宮理恵,甲斐田裕子,三瓶由布子,井上喜久子,銀河万丈,日野聡,大塚芳忠,石田彰,千葉進歩,中井和哉,鈴村健一,太田哲治他
大人気らしい“銀魂”も劇場版しか観たことがないのは以前書いたとおり。「新劇場版」って何なのよ、『銀魂 THE FINAL』(2021)って言ってたよねぇと思いながら、来場者特典目当てで公開初日に109シネマズ大阪エキスポシティへ観に行きました。「TVアニメ化もされた名エピソード“吉原炎上篇”を完全新規作画で映画化」と言われてもまったくわからないのですが、そんな私が観ても面白いと思えるのが銀魂の良いところ。冒頭、“鬼滅の刃”のパロディから始まって大ウケ。ファイナルと言っておきながら新作公開に至った言い訳もあります。
地下に広がる遊郭都市・吉原桃源郷。ある日、掏摸を働いた孤児・晴太を捕らえた銀時。新八や神楽もまじえて晴太から事情を聴くと、晴太は吉原一の花魁・日輪(ひのわ)のことを生き別れた母親だと信じており、日輪に会うための金を貯めようとしているらしい。晴太の願いを叶えてやろうと一肌脱ぐことにした銀時たち。しかし吉原桃源郷を牛耳る夜王・鳳仙は決してそれを許そうとせず……。
銀魂ファンでも何でもない私が言うのもなんですが、ホント面白くて暇つぶしに最適な作品です。銀魂を一度も観たことがなくても楽しめる。本作なんてむしろ冒頭のパロディを理解するために“鬼滅の刃”を観ておくほうがいいんじゃないかと思うぐらいです。
銀時、新八、神楽たちメインキャラが面白いのはもちろんのこと、新撰組の面々や桂小五郎(じゃなくて本作では小太郎か)も可笑しいですよねぇ。新撰組のパロディとしても抜群。気がつけば銀魂のファンになっているのですが、劇場版以外も追う時間は到底つくれません。今後も劇場版のみ観る適当なファンでいます。
『FRÉWAKA/フレワカ』
『FRÉWAKA/フレワカ』(原題:FREWAKA)
監督:アシュリン・クラーク
出演:クレア・モネリー,ブリッド・ニ・ニャフテン,アレクサンドラ・ビストルツィトスカヤ,オルガ・ワーリー,ミーホール・オーグ・レーン,ドロシー・ダフィ他
梅田スカイビルで駐車料金1,800円を払うのだから、前述の『メラニア』1本だけで帰るのはもったいない。もう1本、とっても怖そうなアイルランドのホラー作品を観て帰ることにしました。監督はこれが長編2作目となる新鋭アシュリン・クラーク(♀)。モチーフとなっているのはアイルランドの民間伝承で、ケルト神話に宿る「土着の祈り」と「呪い」なのだそうです。と言われてもピンと来ませんけど。
イカれた母親から虐待を受けて育った女性シュー。大人になってからは疎遠になっていたが、ある日、母親が首を吊って自殺したとの報せを受ける。レズビアンのシューは婚約者のミラと共に、母親が暮らしていた部屋へ。あまりに多い物にうんざりしているところへ仕事の斡旋所から連絡が入り、介護ヘルパーとして働く先が見つかる。
母親の部屋の片付けはミラに一任してシューが向かったのは、人里離れた村にひとりで暮らす老婆ペグの家。ペグはなかなかシューを家の中に入れようとしない。家の周囲には馬蹄をはじめとする鉄製品が置かれ、訪問者には塩を振りかけようとするペグ。介護センター職員の話では、ペグには認知症の兆候が見られ、妄想癖もあるとのこと。最初はペグに手を焼くシューだったが、次第にペグではなく村全体がおかしいのだと気づいて……。
冒頭は1973年、若かりし頃のペグの結婚式シーン。結婚を機にこの村へ来たペグには知り合いなんていないのに、勝手に人が集まって来る。ポップな音楽で皆が楽しそうに踊っているところは決して暗くないけれど、新郎であるダヒのもとを離れて外へと出たペグは妊娠しているらしく、つわりのせいで気分が悪い。吐いた後で顔を上げると、そこには1頭のヤギがいます。ここで場面が切り替わって現在へ。年代から考えて、ペグとシューになんらかの関係があることが推察できます。ペグの本当の娘がシュー? いやいや、シューはもっと若いでしょ、ならばシューの母親がペグの娘かな、などと考えていたら、それが当たっていたわけですが。(^^;
明るかったのは冒頭の数分、いや、数十秒間だけで、以降は『ヴィレッジ 声帯切村(コエキリムラ)』と似た雰囲気。ひたすら暗く、不気味です。女性が子孫を残す道具のように扱われる一方で崇められているようにも感じるけれど、こんな因習の残る村には住みたくない。同性婚のシューとミラが男友だちの協力を得て子どもを持つことにしたせいで、ミラは妊娠中。エンドロール途中で「シューを連れて行かないで、何でもするから」と叫ぶミラ。それを言ったが最後、子どもは手放さなくてはならないのでしょう。
目から血ぃ出さないでよ。怖いってば。
『メラニア』
『メラニア』(原題:Melania)
監督:ブレット・ラトナー
一応観なきゃいけないなぁと思っていたものの、どこの劇場も私に都合の良い時間帯には上映してくれず。この数日前に南座へ出かける前にアップリンク京都で観られそうだと予定を組んでいたのに、当日は大雪。雪がざんざか降るなかで烏丸御池まで回る気力はないやと断念。もう観なくていっか~とさほど残念でもなくあきらめかけていたら、建国記念日の朝にテアトル梅田で上映があるではないですか。この日は目覚ましをかけずに寝ていて、起きたのは8:15頃。ゆっくり朝ごはんを食べて、新聞など読みながらパソコンに向かい、上映スケジュールを開き、9:45に間に合うように出るのは無理やなとまたあきらめる。ところが、便秘知らずの私はその後すぐに催し(笑)、もしかして間に合うんじゃな~い!?となりました。ブログ記事をUPし、オンライン予約して車に飛び乗る。9:42に梅田スカイビルの地下駐車場に入庫。
ドナルド・トランプの3人目の妻メラニア。2005年に結婚し、2006年に息子バロンを出産。そのバロンももう20歳になりました。ユーゴラスラビア(現スロベニア)出身のモデルだったメラニアは、1996年の内戦を機に渡米したそうです。本作はその時期の話はいっさいなく、トランプが大統領に就任する直前の20日間をフィルムに収めたもの。だからって、メラニアのセルフプロデュースですから、彼女が撮られて嫌なシーンはゼロ。すっぴん姿も普段着姿もなし。って、これがもう普段着なのかしら。
本作を観たところで「へ~」「は~」という言葉しか出てきません。あんなピンヒール、ようずっと履いていられるなぁとか、さすがモデルだからデザイナーとの打ち合わせでは「あと何ミリこっちに寄せて」とか言えるんやなぁとか、そんな感想のみ。ホワイトハウスへの引っ越しは、わずか5時間で完了するという話には驚きました。いったいどのくらいの人が関わっているのか。なんぼほど費用がかかるのか(笑)。大統領就任式の様子は観たことがなかったので面白い。前大統領夫妻はあんなふうにヘリコプターで追い出されると知り、なんだか島流しにされそうな雰囲気を感じました。
あれこれ思うというのか、何にも思いはしないものの、里子の支援などいろんな慈善事業に関わっているのを見ると、たとえ偽善であってもしないよりマシだといつも思うことを思います。
トランプが撮られたくない姿ばかりを撮られていた『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』(2024)とはえらく違う趣。少なくとも夫より妻のほうが好感の持てる人間だとは思うけれど、映画の鑑賞料金も一部トランプ夫妻に流れているのかしらと思うとビミョーな気持ちです。(^^;
ちなみに彼女がいちばん好きな歌手はマイケル・ジャクソンで、いちばん好きな曲は“Billie Jean”なのだそうです。ティアーズ・フォー・フィアーズの“Rule The World”、ボニーMの“Sunny”もかかっていました。





