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『ワールド・オブ・ハンス・ジマー:新次元へ』

『ワールド・オブ・ハンス・ジマー:新次元へ』(原題:The World of Hans Zimmer: A New Dimension)
監督:マティアス・グレヴィング

109シネマズ箕面にて。

映画音楽の大家ハンス・ジマーが監修するコンサート『ワールド・オブ・ハンス・ジマー:新次元へ』は、2024年にイギリスなど13カ国を巡回したツアーなのだそうです。そのうち、ハンス・ジマーが特別出演したクラクフでの公演を収録したのが本作。と言われてもクラクフってどこか知らんしと思って調べたら、ポーランドにあるんですね。ワルシャワに次ぐ規模の都市だと知って、無知な自分が恥ずかしくなりました。(^^;

とても素敵なホールに満員の客。オーケストラとバンドに加えて、どんな笛でも吹きこなすパフォーマーやケニアからやってきた室内合唱団など。『ザ・ロック』(1996)で幕開け。以下、演奏順ではありませんが、『プリンス・オブ・エジプト』(1998)、『インセプション』(2010)、『インターステラー』(2014)、“シャーロック・ホームズ”“ワンダーウーマン”“ライオン・キング”、“カンフー・パンダ”などの各シリーズの音楽が次々と演奏されて楽しいの何のって。映画としては大嫌いな『パール・ハーバー』(2001)も音楽だけならいいですからね。演奏中は後方のスクリーンにその映画の映像が流され、合間にはハンス・ジマーとジェリー・ブラッカイマーガイ・リッチーの談話シーンも。アンコールは“パイレーツ・オブ・カリビアン”

一律料金の3,000円ですが、コンサートを丸ごと観たと思えば安い。

『迷宮のしおり』

『迷宮のしおり』
監督:河森正治
声の出演:SUZUKA,原田泰造,伊東蒼,齋藤潤,速水奨,坂本真綾,杉田智和,寺西拓人,中村悠一,中島愛,遠藤綾,May’n,内田雄馬,鈴木みのり,小清水亜美,安野希世乃,東山奈央,西田望見,水瀬いのり,花澤香菜,津田健次郎,梶裕貴,寺島拓篤,日笠陽子,七海ひろき他

TOHOシネマズ伊丹にて、前述の『ロスト・ランズ 闇を狩る者』とハシゴ。前日に観た『この本を盗む者は』と同じく、TVアニメの劇場版などではないのですね。河森正治監督によるオリジナル長編アニメなのだそうです。

横浜在住の女子高生・前澤栞は、幼なじみの倉科希星と大の仲良し。しかしSNSを始めてすぐにインフルエンサーになった希星に対して嫉妬の念を持っている。同じ動画をアップしても希星には瞬く間に「いいね」が付くのに、栞に付くのは15かそこら。グループLINEなどに参加するのも面倒で仕方がないのだが、みんなから嫌われるのが怖くてとりあえずスタンプで返信している。

ある日、希星と歌って踊っている動画を撮影しているときに、栞が足を滑らせて階段から落ちる。幸いにして怪我はなかったが、その滑落場面の動画を希星が栞に無断でアップして大バズり。さすがにこれは酷いと希星に文句を言おうとすると、なぜか希星は登校していない。すると、何が起きたか栞のスマホの画面が割れ、栞はスマホの中の世界へと吸い込まれる。

閉じ込められてしまった栞に代わって現実世界に登場したのは、栞と見た目が同じの別の栞。彼女はSHIORI@REVOLUTIONを名乗り、1億人のフォロワーを持つインフルエンサーとなる。それは栞がなりたいと願っていたことではあるが、SHIORIの暴走は止まらず、このままでは世界がとんでもない状況に陥るはず。栞は現実世界にいる同級生の山田健斗に連絡を取り、なんとかスマホの中から飛び出そうとするのだが……。

相当イライラしました。もともとスマホのない時代に育っている私は、インフルエンサーだとか承認欲求とか言われてもいまいちピンと来ない。お金をしこたま稼いでいるであろうインフルエンサーへのやっかみかもしれませんね(笑)。「なりたい自分になれるアプリ」なんてあっても使いたくない。結局本作でもアプリ開発者自身が欲する世界にしようとしているだけ。

栞/SHIORIの声を担当するのは新しい学校のリーダーズのSUZUKA。エンディングの曲はよかったけれど、何が起きてどうなったのかもわかりにくいし、ちょっと寝ました。(^^;

『ロストランズ 闇を狩る者』

『ロストランズ 闇を狩る者』(原題:In the Lost Lands)
監督:ポール・W・S・アンダーソン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ,デイヴ・バウティスタ,アーリー・ジョヴァー,アマラ・オケレケ,フレイザー・ジェームズ他

毎回書いていますけれど、ポール・アンダーソンという監督は2人いて、片方はポール・トーマス・アンダーソン、もう片方がポール・W・S・アンダーソン。2人は必ず比較され、前者がデキるほう、後者がダメなほうと言われています。でも、ポール・W・S・アンダーソン監督はそんなこと気にしない。駄作と言われようがなんと言われようが自分の好きなものを撮る。さぞかし楽しかろうと思います。リュック・ベッソンと別れたミラ・ジョヴォヴィッチと結婚し、妻を主演に起用しつづける。夫60歳、妻50歳になっても路線は変わらないところが凄い。これでええやんと思いながらTOHOシネマズ伊丹へ。

本作は人気TVドラマ“ゲーム・オブ・スローンズ”シリーズの原作者ジョージ・R・R・マーティンの短編を映画化した作品なのだそうです。“バイオハザード”シリーズとかの続編かと思ったら、そうではないのですね。ミラ・ジョヴォヴィッチとふたりでほぼ出ずっぱりなのは元プロレスラーデイヴ・バウティスタ

文明が崩壊し荒廃した世界。その瞳で見つめられれば正気を保てなくなるがゆえに、魔女と呼ばれているグレイ・アリス。人々を支配する教会は彼女の存在を問題視し、一刻も早く殺したい。しかし、絞首刑に処せられてもなぜだか死なないアリスのことを人々は“吊るされぬ魔女”として崇める。

対価さえ払えばどんな望みも叶えてくれるというアリスのもとへ、ある日、王妃とその側近がやってくる。年老いた王を疎ましく思う王妃は、この世界のどこかにいるらしい変化者(へんげしゃ)の能力を得て教会をも押さえ込みたいと願う。王妃の願いを聞き入れたアリスに側近も望みがあると耳打ちする。側近の望みは、王妃の望みを叶えないこと。どちらの望みも叶える約束をして、変化者を探す旅に出かけたアリスは、案内役としてボイスを雇うのだが……。

アリスとボイスを追う教会の手下の女性リーダーが怖すぎて、こいつはよ死ねと思っていました(笑)。アリスを捕らえたと思った瞬間に死の底へ落ちてゆくシーンはいい気味です。

ネタバレしてもよいでしょうか。どうせそんなに客が入るとは思えない。変化者が実はボイスでしたって。満月の夜には狼に変身するのですと。睡魔に襲われることはなかったけれど、いつまでこの路線を続けるのだろうと思います。こんな荒廃した世界なのに、ミラ・ジョヴォヴィッチは化粧バッチリで、これも旦那さんの好みなんでしょうか。好きなだけ夫婦で撮ればいいと思う。あ、こんなこと書いていますが、またコンビで映画をお撮りになった場合も観に行きますよ、私は(笑)。

『この本を盗む者は』

『この本を盗む者は』
監督:福岡大生
声の出演:片岡凜,田牧そら,東山奈央,諏訪部順一,伊藤静,土屋神葉,千葉繁,鈴木崚汰,上田麗奈,関智一,高橋李依,大地葉,小市眞琴,花守ゆみり,上田瞳,石見舞菜香,福山潤,朴路美他

イオンシネマ茨木にて。

前知識なしで観に行きました。予告編を観たときに「読書嫌いの女子が呪いを解くために本を読まざるを得ない状況に陥る物語」程度の認識を持ち、TVアニメ版でもあるのだろうと思い込んでいました。そうしたら原作は『戦場のコックたち』がとても面白かった深緑野分の小説なのだそうで。本屋大賞ノミネート作品とのこと。

書物の街・読長町に暮らす女子高生・御倉深冬。曾祖父が創立した巨大書庫“御倉館”を管理する一族の娘でありながら、大の読書嫌い。ある日、御倉館の本が盗まれ、本にかけられた呪い“ブックカース”が発動。すると読長町全体が物語の世界に飲み込まれてしまう。呪いを解いて町を元に戻すためには、本泥棒を見つけて本を取り返さなければならない。深冬の前に現れた謎の犬耳少女・真白の協力を得て、深冬は物語の世界へと飛び込むのだが……。

本に呪いをかけたのは深冬の祖母。本をこよなく愛する祖母は、稀覯本200冊が盗まれたのをきっかけに、御倉館の本に触れる者すら激しく憎むようになります。呪いは一律ではなく多様。たとえばある本を盗もうとすると、「この本を盗む者はゆで玉子になる」みたいな感じで、動物になったり銅像になったり、とにかく人間の姿から変身させられてしまいます。深冬が本を取り返せば、町はいったん元に戻るけれど、本泥棒はひとりとは限りません。年間どれほどの本が書店から万引きされているかを聞けば、そりゃ犯人はひとりやふたりじゃないでしょう。深冬は次から次へと新たな物語の世界に引き込まれてしまいます。

果たして祖母の本に対する執着は正しいか。本を並べて自己満足に浸っているだけで、読書の楽しみを誰かと共有するつもりはない。書庫に1冊分の隙もなく本を並べるのが至福だなんて、こんな環境で育ったらそりゃ本を読むのは嫌になる。なのに呪いを解くために取り返した本を読んでみた深冬が「え~っ、このオチはないだろう」などと叫ぶシーンが可笑しかったです。物語の中では自分の身近な人たちが登場人物になっていて、役を演じているのも楽しいなぁ。

本はできるだけ綺麗な状態に保ちたいほうです。だから、本を手荒に扱うのはどうかと思うけれど、書庫から抜き出すことすら許されない本なんて、本の意味がないですよね。紙の本を読む人が激減した今、書店も本を売るだけでは商売が成り立たなくなっています。こんなふうにみんなが本を読みたいと思い、読むようになったならばいいのですけれど。

『WAR/バトル・オブ・フェイト』

『WAR/バトル・オブ・フェイト』(原題:War 2)
監督:アヤーン・ムカルジー
出演:リティック・ローシャン,N・T・ラーマ・ラオ・Jr.,キアラ・アドヴァニ,アニル・カプール,アシュトシュ・ラーナー,ヴァルン・バドラ,K・C・シャンカール,アリスタ・メータ他

前述の『#RUNSEOKJIN_EP.TOUR THE MOVIE』の後、同じく109シネマズ大阪エキスポシティにて。おそらく最近観た作品の中でいちばんの長尺174分、と思ったら『モンテ・クリスト伯』(2024)は178分でしたね。ちなみに『国宝』(2025)も175分だったから、そう珍しくもないじゃあないか。とはいうものの、本作の上映終了は24:00。睡魔に襲われるのを懸念していましたが、面白くて寝る隙なんてまったくありませんでした。リティック・ローシャンが伝説のエージェントを演じた『WAR ウォー!!』(2019)の続編。共演はあの『RRR』(2022)のN・T・ラーマ・ラオ・Jr.と来たら面白くないわけがないけれど。

RAW(インドの国家諜報機関)のトップエージェントだったカビールは、今は仕事とあらば何でも引き受けるフリーランスの傭兵。絶対にミスをしない彼に専属契約を申し入れたのは、国際的な犯罪組織“カリ”。契約を飲む証として、カリはカビールにある殺しを命じる。それは少年だったカビールを引き取って息子同然に育て上げたRAWの長官ルトラの殺害。

実はカビールがRAWを裏切ってフリーの傭兵となったのは、ルトラが命じた潜入捜査のため。祖国のために生きてきたルトラは、いずれ自身が死に至る場面をも想像してカビールに任務を負わせた。カビールがカリに潜入を果たした折に覚悟を決めていたルトラは、カリのメンバーの面前で自分を殺せとルトラに言う。心を抑えてルトラを射殺したカビール。これでカリはカビールを味方だと認める。

そんな内情があるとは知らないルトラの娘カヴィヤは、同じ家で育ってかつては恋人同士だったカビールに親を殺されたと恨む。RAWが招き入れた大佐ヴィクラムは、ルトラ殺しの犯人としてカビールを追うが、実はヴィクラムはカリのメンバーであるグラティに雇われた傭兵で……。

オープニングは鎌倉で、リティック・ローシャンが妙な日本語でしゃべるし、武器は刀だし、本作はハズレかもしれないと不安しかなかったのですが、そんな不安はすぐに吹き飛ばされます。

少年時代、両親を亡くして路頭に迷いかけていたカビールを助けたのが同様に少年だったラグーことヴィクラムでした。生きる術を知らなかったカビールのことをラグーはカブーと呼んで、路上生活のコツを教え込む。盗みも喧嘩もすべてラグーから教えられたカブーは立派に路上で生き抜けるようになりました。カブーとラグーは唯一無二の相棒だったのに、二人一緒に捕まって少年院に入ったとき、指導者としてやってきたルトラがカブーに良き人間としての資質を認めます。強いだけならラグー。でもラグーは人をひれ伏させることにしか興味がない。かくしてルトラはカブーを家に引き取り、ラグーとは離ればなれに。

こうして再会したふたりは殺し合う間柄になってしまいますが、それで終わらないのがボリウッド。最後は「死んでへんのかい!」とツッコミ入れつつも嬉しく観ました。踊りもそこそこあって楽しいし、何よりアラフィフのリティック・ローシャンが相変わらず男前だし、カヴィヤ役のキアラ・アドヴァニが美人。アニル・カプール演じるコウルは絶対悪い奴やろと怪しんでいたら、あらら、なんと頼りになる上司。スケールでかくて海外あちこちに飛びまくり、お金もめっちゃかかっているからエンドロールの長いこと(笑)。帰りの車に乗り込んだ時点で日付は変わっていても元気になれる作品でした。

きっとまたありますよね、続編。