『スティーブ・ジョブズ』(原題:Jobs)
監督:ジョシュア・マイケル・スターン
出演:アシュトン・カッチャー,ダーモット・マローニー,ジョシュ・ギャッド,
ルーカス・ハース,J・K・シモンズ,マシュー・モディーン他
大阪ステーションシティシネマで『42 世界を変えた男』→『マッキー』と来て、
この日ラストはTOHOシネマズ梅田にて本作を。
酔っぱらってへろへろだった翌日、3本は無謀かなと思っていましたが、
レッドブル1缶で睡魔に襲われることもなく予定完遂。
携帯電話はいまだに持っていませんが、PCは結構早いうちから慣れ親しんできました。
結婚してすぐ、従姉の旦那がMacを使うべしと持ってきてくれたから。
仕事でワープロを使うことはあっても、通信はまだFAXや郵便が多かった時代、
家にPCがあってもメールする友だちなんて誰もいません。
メールの送受信相手といえば、その従姉旦那と私の弟ぐらい。
やはりMacユーザーの弟も、わが家にMacが導入されたと知って喜びましたが、
使い方がまだまだわからなかった私は、PCを起動する習慣がなかなか身につかず、
弟が「頼むからメールを見て」と電話してきたことがあります。
そんなこんなでずいぶん前から、そして現在もMacユーザー。
多数派が嫌だから少数派というだけのことなので、信奉者ではありませんが、
スティーブ・ジョブズと聞けば興味を惹かれます。
一昨年、56歳の若さでこの世を去ったスティーブ・ジョブズ氏。
華々しく見えた彼の、実際は波瀾万丈の人生を映画化。
デミ・ムーアの元16歳年下夫アシュトン・カッチャーが演じると聞いたとき、
似ても似つかないと思ったのに、あら不思議、似ているではないですか。
1955年生まれのスティーブが大学キャンパスをうろつく辺りから本作は描かれます。
大学に入学するも、意味のない教育に学費を払うのは無意味だと中退。
しかし、さまざまな思想に陶酔していた彼は、中退後もキャンパス内を裸足で放浪。
授業に出たり友人と楽しんだりという生活を送る。
インド旅行の資金を貯めたかったスティーブは、ビデオゲーム会社のアタリに就職。
資金の目処が立つと、友人のダニエルとともにインドへ。帰国後アタリに復職する。
彼が優秀であるのは誰もが認めるところだが、
相変わらず裸足で歩き、思ったことをそのまま口にする彼を同僚らは嫌う。
周囲との協調を図れない彼に手を焼いた上司は、
あるゲームの手直しをスティーブひとりでやるようにと命じる。
スティーブはどうしても自身では無理な箇所があることに気づき、
夜間に部外者で友人のウォズを社内に招き入れると応援を頼む。
これをきっかけに、スティーブは本格的な商売を計画。
プレゼンが苦手だと言うウォズを駆り出し、買い手を見つけると、
数人の知人友人とともにアップルコンピュータを設立するのだが……。
上記の内容も詳細に描かれているわけではなく、
鑑賞後にネットで調べてそういう経緯だったのかと納得した点もいろいろ。
自分で起こした会社なのに追い出され、業績が悪くなると戻ってきてほしいと言われ。
アンマリなことをされていたんだなぁとしみじみ。
しかし、すべてが因果応報の世界なのだとすれば、
学生時代の彼のおこないは人でなしのろくでなし。
会社を追い出されたがゆえに娘や息子と過ごすことになったのだと思えば、むむっ。
『刑事ジョン・ブック/目撃者』(1985)の子役だったルーカス・ハースがダニエル役、
『リアル・ブロンド』(1997)の主人公だったマシュー・モディーンが
ペプシコーラ社長からアップルCEOに就任するジョン・スカリー役。
どちらも普通のオジサン化しちゃったなぁと感慨深く。
アップルを辞めるときのウォズの言葉が心に染みます。
なぜスティーブと仕事をする気になったのか。
「俺が好きで作ったものを、おまえが褒めてくれたから」。
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