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なんでタイトル変えました?

映画の公開時のタイトルと、
発売開始になったビデオやDVDのタイトルが
なぜか変わっていることがあります。

たとえば前述の『みんなのしあわせ』
これは公開時のタイトルで、ビデオでは『13(サーティーン)/みんなのしあわせ』に。
内容と相反する公開時のタイトルに私は興味をひかれていたのですが、
不吉な数字をタイトルに挿入することによって、
不気味さを出したかったのでしょうか。
主たる登場人物は、アパートの住人にフリアとリカルドをあわせて14人。
早々と退出したリカルドを除けば13人で、
ま、無理矢理「13」に合わせることはできます。

「続・女、女、女」に書いたフランス作品の『裏窓の女 甘い嘘』(1998)。
これって、公開時は『甘い嘘』だったのです。
インパクト弱すぎ?
しかし、‘裏窓の女’をつけ加えることで
レンタルビデオ店ではいきなり「エロティック・サスペンス」のコーナー行きでしょう。

『ハイ・アート』(1998)は原題も“High Art”。
レズビアンの女性写真家が主人公の物語でした。
公開時は原題と同じだったのに、ビデオでは『プライベート・フォト』。
このほうがわかりやすいけど、ショボい。

カナダ人監督アトム・エゴヤンの『フェリシアの旅』(1999)。
孤独な中年男と少女フェリシアの奇妙な交流を描いた作品。
ビデオでは「旅」を省いて『フェリシア』に。
女性の名前だけにしといたほうがそそるのか?

日本では未公開作品ですが、ビデオ発売時は『妖精写真』(1997)となっていたイギリス作品。
テレビ放映時は『大人のための残酷童話/妖精写真』でした。
これは、コナン・ドイルも騙されたと話題を呼んだ、「コティングリー妖精事件」を題材としたものです。
1917年に幼い姉妹が撮影した妖精の写真。
その真偽をめぐり、イギリス中が騒然となりました。
ついでですが、この事件を題材とした作品には『フェアリーテイル』(1997)もあります。

こうして並べてみると、
公開時のタイトルと変更になった後は不気味さを煽り、
エロ路線を連想させるものになっていることが多いように思います。

理解に苦しむのは『悪いことしましょ』(2001)。
憧れの女性とつきあうために、ある男が美しい悪魔に魂を売る話。
公開時は『悪いことしましョ』だったんですけど、
「ょ」と「ョ」のちがいにどんな意味があるっちゅうんじゃ~!?
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